JPS6377521A - ガス分析装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガス分析装置に関する。更に詳しくは、カル
ボキシフタロシアニン系金属錯体等を消臭成分として担
持した繊維状消臭材料をガス排出口の周辺に設けたガス
分析装置に関する。

〔従来の技術〕

悪臭を含め各種の臭いを消す方法としては、感覚的消臭
、化学的脱臭、物理・化学的脱臭、物理的吸着脱臭、生
物的脱臭などの方法がとられている。現在、悪臭の消臭
剤として最も一般的に用いられているものは活性炭であ
るが、活性炭の作用は物理的な吸着脱臭であり、従って
吸着が飽和点に達するとその消臭効果が減少して短寿命
である。

また、特にアンモニアに対しては、吸着能力を殆ど発揮
し得ないなどの欠点を有している。

一般に、ガス分析装置においても、分析するガスによっ
ては悪臭を放つために、その悪臭を消臭する消臭剤とし
て活性炭を用い、この活性炭を分析ガス排出口の周りに
設置している。

ところが、活性炭のアンモニアに対する消臭効果は前述
の通りであり、また活性炭の設置場所としても、消臭を
効果的に行う都合で装置の排出口周辺に限定せざるを得
ないという事情がある。そのため、活性炭の微細粒子が
排出口周辺に落下して散乱するという不具合がある。

〔発明が解決しようとする問題点〕

そこで、本発明者らは、アンモニア、硫化水素、アルデ
ヒドなどの悪臭物質の有効な消臭を実現する消臭剤とし
て著しい吸収性能を示すカルボキシフタロシアニン−３
価鉄錯体を、消臭触媒効率を高める上で水分との共存状
態で用いることを検討した。ぞの際、綿（レーヨン繊維
）が親水性があることに着目し、これを上記カルボキシ
フタロシアニン−３価鉄錯体の担持体として用い、更に
アンモニアに対する吸着作用を有する酢酸銅を併用して
、ガス分析装置のガス排出口の周りに保持させることに
よって、上記課題が効果的に解決されることを見出した
。

〔問題点を解決するための手段〕および〔作用〕従って
、本発明はガス分析装置に係り、このガス分析装置は、
分析ガスを排出する排出口の周りに、カルボキシフタロ
シアニン−３価鉄錯体および酢酸銅を担持した繊維状消
臭材料を保持させてなる。

カルボキシフタロシアニン−３価鉄錯体としては、４．
４′、４“、４＃−テトラカルボキシフタロシアニン−
３価鉄錯体または４．５．４′、５′、亡５．４．５−
オクタカルボキシフタロシアニン−３価鉄錯体が用いら
れる。これらの３ｆｉｉ［ｉ鉄錯体は、アンモニアに対
する消臭効果に優れているばかりではなく、次式に示さ
れる如く、硫化水素、アセトアルデヒドなどのアルデヒ
ド類、更にはトリメチルアミンなどのアミン類、メルカ
プタン類などに対する消臭作用の点でも優れている。

２Ｈ２Ｓ＋０□−３２＋２Ｈ２０ ２Ｃ１１，ＣＨＯ＋Ｑ２→２ＣＨ３ＣＯＯＨこのように
、硫化水素やアルデヒド類に対する消臭作用は、カルボ
キシフタロシアニン−３価鉄錯体の酸化触媒特性による
ものであり、メルカプタン類についても同様の作用機構
と考えられ、またアミン類に対する作用機構は不明であ
る。

カルボキシフタロシアニン−３価鉄錯体と酢酸銅とを併
用すると、特にアンモニアに対する消臭作用が更に著し
く改善される。それは、次式に示されるように、酢酸銅
によるアンモニアの吸着作用が更に有効に付加されるた
めと考えられる。

ＣＨＩ　　ＣＯＯＣｕ　＋４ＮＨ３→ｃｌ（、ｃｏｏ　
　（Ｃｕ　　（Ｎ）１３　）＋） これら消臭剤両者は、綿、特にレーヨン繊維製綿に付着
、担持させて用いられるが、それの付着は一般に水性溶
液中へ浸漬し、軽く搾る方法などによって行われ、更に
必要に応じて噴霧などの手段もとられる。

かかる消臭剤担持ｆＭ維状状消臭材料、分析ガスを排出
する排出口の周りに保持せしめる。具体的な一態様を示
すと、排出口に連通して設けられた収納筺体の内部を、
フィルタ状の仕切板によって上流室と下流室とに仕切り
、仕切板を介して下流室に前記消臭材料を充填したガス
分析装置として構成される。そこで、かかる態様につい
て、次に図面を参照しながら説明する。

第１図において、１は装置本体、２は分析するアンモニ
ア等のガスの注入口、３は分析測定後のガスの排出口で
ある。また、４は上記装置本体１の上部に設けられた透
明なアクリル板等による消臭材料の収納筺体であり、こ
の収納筺体４は第２図ｆ８）〜（Ｃ１に示すように、多
数の通気孔５ａを有したフィルタ状の仕切板５が高さ方
向のほぼ中段値に棚状に設けられ、収納筺体４内を上流
室４ａと下流室４ｂに仕切っている。また、６はカルボ
キシフタロシアニン−３価鉄錯体および酢酸銅を担持し
た綿（レーヨン繊維）による消臭材料である。

この消臭材料６は、水で霧吹きなどして湿らせた状態で
、仕切板５の面積一杯に敷き詰められ、排出口３から排
出されるガスとの接触面積が増大するよう下流室４ｂ内
に収納されて、ガス中の悪臭成分を最大限吸収できるよ
うになっている。

なお、上記収納筺体４および仕切板５等の形状、大きさ
は、装置本体１の大きさに対応して自由に設計されるも
のであり、本発明に採用した構造仕様は、収納筺体４が
曙×横×高さが例えば１６０　龍×５５１重Ｘ　１２０
　＊謙、板厚が４璽膳である。更に、仕切板５に多数穿
孔された通気孔５ａの孔径は例えば５１■、仕切板５ま
で下方からの高さは７５璽１である。

また、この仕切板５の面積よりも大きい蓋材で収納筺体
４を上方から閉塞するようにすると、次に述べる消臭効
果が倍加して好ましい。

〔発明の効果〕

本発明に係るガス分析装置は、排出口の周りにカルボキ
シフタロシアニン−３価鉄錯体および酢酸銅を担持した
繊維状消臭材料を保持させることによって、分析測定後
に排出されるアンモニア等の悪臭成分を吸着・分解して
無臭化し、快適な環境を確保することができる。また、
水分によって湿らせた繊維状消臭材料を採用することに
よって消臭効果が高められ、また消臭触媒効率も高めら
れて、消臭能寿命を長期に亘って維持することができる
。更に、消臭物質の微細粒子が装置の排出口の周りに落
下散乱する心配が全くないから、装置の汚染問題も解消
される。

〔実施例〕

次に、実施例について本発明を説明する。

実施例１ 内径２１ｍ、外径２５鶴、長さ１５ｃｍのガラス管に、
カルボキシフタロシアニン−３価鉄錯体および酢酸銅を
担持させたレーヨン繊維よりなる消臭材料５ｇを詰め、
濃度１５ｐｐｍのアンモニアガス含有空気をガラス管の
一方の入口から他方の出口に向かって流し、消臭材料を
通過させたときの出口におけるアンモニア濃度を測定す
ると、第３図のグラフの曲線■によって示されるような
結果が得られた。なお、曲線■は、カルボキシフタロシ
アニン−３価鉄錯体のみを担持させた消臭材料を用いた
例である。

実施例２ カルボキシフタロシアニン−３価鉄錯体および酢酸銅を
担持し、水分で湿らせたレーヨン繊維消臭材料６を、収
納筺体４の下流室４ｂに敷き詰めるようにして充填し、
装置本体１の注入口２から濃度１１０００ｐｐ前後、サ
ンプルｆｉｌ　２ｍ　！！のアンモニアガスを注入して
分析を行い、排出口３から排出されたアンモニアに対す
る悪臭度合を装置周辺（約２ｍの範囲内）の４名のモニ
ターが官能測定した。その結果、モニター全員が悪臭を
感じなかった。比較例 活性炭を消臭剤として収納筺体４の下流室４ｂに充填し
、実施例２の場合と同濃度、同量のアンモニアガスを注
入口２から注入して分析を行い、排出口３から排出され
たアンモニアによる悪臭度合を装置周辺のモニター４名
が官能測定した。その結果、全く消臭効果が見られずモ
ニター４名全員が悪臭を感じた。

参考例 カルボキシフタロシアニン−３（ｉｌｌｉ鉄錯体担持レ
ーヨン繊維消臭材料について、実施例１と同様にして濃
度’７　ｐｐｍの硫化水素または濃度１０ｐｐｍのアセ
トアルデヒドをそれぞれ含有する空気を通過させると、
−昼夜流し続けてもガス臭が感知できなかった。これに
対して、消臭剤としてカーボンブラックを用いると、硫
化水素の場合は約８時間で、アセトアルデヒドの場合で
約６時間で臭気が感じられるようになった。

このことは、フタロシアニン錯体による消臭が化学的分
解によるものであって飽和することはないのに対し、活
性炭は物理的吸着による消臭であるため、飽和した時点
で消臭効果がなくなることを示している。

実施例３ 分析ガスとして上記アンモニアの他、硫化水素（２！１
度２０ｐｐｍ程度）、アセトアルデヒド（濃度１００〜
３００ｐｐｍ）、トリメチルアミン（濃度２００ｐｐｍ
程度）に対する消臭効果を上記実施例２と同様な方法で
測定した。その結果、カルボキシフタロシアニン−３価
鉄錯体および酢酸銅を担持した消臭材料６を用いた場合
、活性炭を用いた場合のいずれも同様な消臭効果が確認
された。

消臭効果の寿命については、６ケ月間の使用後、アンモ
ニアに対し活性炭の場合はその消臭能力が殆ど低下して
いた。これに対して、カルボキシフタロシアニン−３価
鉄錯体および酢酸銅を担持した消臭材料６の場合は、そ
の消臭能が僅かに低下するに留まっていた。

装置の汚染については、活性炭（粉末状のものを目の細
かい布地に二重に被包して使用）を消臭剤として採用し
た場合、長期間使用によってその微細粒子が排出口３の
周辺に落下散乱し、汚染が確認された。一方、本発明に
係る消臭材料６を採用した場合は、消臭材料の落下によ
る汚れは全く見られなかった。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係るガス分析装置の一態様を示す斜視
図、第２図（ａ）〜（Ｃ１はこのガス分析装置における
消臭材料収納筺体の平面図、正面図、側面図である。ま
た、第３図は、実施例１の測定結果を示すグラフである
。 〔符号の説明〕 １・−・・−ガス分析装置の本体 ２・−−一一一ガス注入口 ３・−・−ガス排出口 ４・−一−−・消臭材料収納筺体 ４ａ−・・−・−上流室 ４ｂ−・・−下流室 ５・−・−・−フィルタ状の仕切板 ５ａ−−−−−・通気孔 ６−・・−消臭材料 代理人　　弁理士　　　吉田俊夫 １・・・・・・・・・ガス分析装置の本体２・・・・・
・・・・ガス注入口 ３・・・・・・・・・ガス排出口 ４・・・・・・・・・消臭材料収納筺体４ａ・・・・・
・上流室 ４ｂ・・・・・・下流室 訃・・・・・・・・フィルタ状の仕切板５ａ・・・・・
・通気孔 ６・・・・・・・・・消臭材料

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １、分析ガスを排出する排出口の周りに、カルボキシフ
   タロシアニン−３価鉄錯体および酢酸銅を担持した繊維
   状消臭材料を保持させたことを特徴とするガス分析装置
   。 ２、排出口に連通して設けられた収納筺体の内部を、フ
   ィルタ状の仕切板によって上流室と下流室に仕切り、仕
   切板を介して下流室に前記消臭材料を充填してなる特許
   請求の範囲第１項記載のガス分析装置。