JPS637560B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS637560B2
JPS637560B2 JP3120582A JP3120582A JPS637560B2 JP S637560 B2 JPS637560 B2 JP S637560B2 JP 3120582 A JP3120582 A JP 3120582A JP 3120582 A JP3120582 A JP 3120582A JP S637560 B2 JPS637560 B2 JP S637560B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
cytidylic acid
solution
cmp
cytidylic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP3120582A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58148895A (ja
Inventor
Tetsuro Fujishima
Masami Morozumi
Susumu Shimazu
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamasa Shoyu KK
Original Assignee
Yamasa Shoyu KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yamasa Shoyu KK filed Critical Yamasa Shoyu KK
Priority to JP3120582A priority Critical patent/JPS58148895A/ja
Publication of JPS58148895A publication Critical patent/JPS58148895A/ja
Publication of JPS637560B2 publication Critical patent/JPS637560B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Saccharide Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、5′−シチジル酸(以下、CMPと略
称する。)の製造法に関し、詳しくは、CMPと
5′−デオキシシチジル酸(以下、dCMPと略称す
る。)とを含有する溶液から実質的にdCMPを含
まないCMPを析出させ、これを採取する方法に
関するものである。また、上記方法によつて
CMPを分離した上澄液から所望によりdCMPを
採取する方法にも関するものである。 CMPは牛乳を母乳化する際にビヒダス因子と
して牛乳に添加される化合物であり、5′−ウリジ
ル酸とともに食品添加物として認可されている。
また、医薬品として使用されるシチジン二りん酸
コリンの原料としても有用である。 核酸分解法によりCMPを製造する際に、使用
される微生物由来のリボ核酸には通常デオキシリ
ボ核酸が共存しており、これを工業的に使用され
ているペニシリウム属、ストレプトマイセス属な
どの生産する核酸分解酵素で分解すると、リボ核
酸からはCMPが生成するが、同時に共存するデ
オキシリボ核酸からdCMPが3〜5%生成する。
また、このようにCMPとdCMPが共存する溶液
に、イオン交換樹脂、活性炭、金属塩などによる
5′−ヌクレオチドの一般的な精製法を適用して
も、CMPとdCMPとがこれらの方法において、
殆んど同じ挙動を示すので、両者の分別、すなわ
ち実質的に純粋なCMPまたはdCMPを取得する
ことは困難であつた。また、CMP巾のdCMPを
除去する方法として、(1)硼酸型の強塩基性陰イオ
ン交換樹脂にCMPのみを吸着させる方法、(2)例
えばデオキシヌクレオチドにのみ特異性を有する
ホスホモノエステラーゼ、N−リボシダーゼなど
を作用させ、dCMPのみを低分子化する酵素処理
法、(3)再結晶法などが考えられるが、操作が煩雑
で低収率な方法であつたり、酵素の調製法が困難
であつたりしていずれも現実的な方法ではない。 本発明者らは、これら従来の方法の欠点を克服
し、CMP中のdCMPの簡易な除去法を開発すべ
く鋭意検討した結果、本発明を完成した。 本発明は、少なくともCMPとdCMPとを含有
する溶液をPH6〜12に調整した後、この溶液と親
水性有機溶媒とを接触させ、実質的にdCMPを含
有しないCMPを析出させ、これを採取すること
を特徴とするCMPの製造法を提供するものであ
る。 また本発明は、上記方法によつてCMPを析出
させて分離した上澄液より常法によつてdCMPを
採取することを特徴とする方法を提供するもので
ある。 本発明において、「少なくともCMPとdCMPと
を含有する溶液」とはCMPおよびdCMPまたは
これらのアルカリ塩を少なくとも含有し、場合に
よつてはこれらに原料に由来する夾雑物、これら
の物質の製造工程および/または精製工程におい
て混入した夾雑物を本発明の工程に実質的に影響
を与えない程度に含有する水溶液である。ここで
夾雑物とは各種の蛋白質、アミノ酸、糖類、
CMPまたはdCMP以外の核酸関連物質、有機塩
類、無機塩類、酸、アルカリ、金属イオン、有機
溶媒などである。また、本発明において、このよ
うな溶液は、核酸分解法、醗酵法、合成法など通
常のヌクレオチド製造工程に由来するものならば
いずれも使用でき、その精製程度も本発明の工程
に本質的に影響を与えない程度のものであればい
ずれも使用できる。なお、このような溶液中の
CMPの濃度は特に限定されないが、通常5〜40
%程度が好適である。また、CMP中に混在する
dCMPは、CMPに対して50%程度までは本発明
の工程で実質的に除去することができる。 本発明においては、前記の溶液の液性をPH6〜
12に調整することが必須である。液性がPH6〜12
の範囲に含まれないときは、析出したCMPに
dCMPが本発明の許容範囲以上に含まれるか、
CMPが分解するか、あるいはCMPが析出しな
い。PHの調整は、常法によればよいが、通常、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アンモニアガ
ス、アンモニア水、各種アミン類などのアルカリ
など塩基性を示す物質を前記の溶液に添加するこ
とにより行なわれる。 本発明において使用される「親水性有機溶媒」
とは、前記の溶液に十分混和し、本発明の方法に
よつてdCMPを実質的に含有しないCMPを析出
させるような溶媒であり、具体的にはメチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、ジメチルホルム
アミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフ
ラン、ジオキサン、エチレングリコールジメチル
エーテルなどの単独または混合溶媒を挙げること
ができるが、操作性、CMPの回収率、dCMPの
除去率などを考慮するとエチルアルコールが好適
である。 前記の溶液と親水性有機溶媒の接触方法は特に
限定されない。すなわち、前記の溶液中に親水性
有機溶媒を添加してもよいし、親水性有機溶媒中
に前記の溶液を添加してもよい。また、親水性有
機溶媒の使用量は、dCMPを実質的に含まない
CMPが析出するように予備実験などによつて決
定すべきであるが通常、前記の溶液に対し、0.5
〜3倍量程度が好適である。 前記の溶液と親水性有機溶媒とを混和した後、
そのまま放置するか、一定温度に冷却するか、あ
るいは漸次冷却することによりdCMPを実質的に
含まないCMPを析出させることができる。また、
析出物は濾過、遠心分離などの常法によつて溶液
から分離することができる。なお、本発明の工程
を繰り返すことによつてより純粋なCMPを得る
ことができる。 このようにして得られたCMPの析出物は、実
質的にdCMPを含有せず、通常、結晶性のアルカ
リ塩である。なお、「実質的にdCMPを含有しな
い」とは、通常、CMP中のdCMP含有率が1%
程度以下であることをいう。また、遊離型の
CMPを取得したい場合には、このような析出物
の水溶液を、約PH1.5〜2.5において塩酸、硫酸な
どの酸または陽イオン交換樹脂(H型)と接触処
理すればよく、またこの遊離型のCMPはこの条
件下では容易に析出する。 また、析出したCMPを分離した上澄液中には
dCMPが多量に含まれているので、この上澄液か
ら常法によつてdCMPを採取することができる。
すなわち、たとえば上澄液をそのまま、または再
濃縮し、塩酸、硫酸などの酸でPHを調整(通常、
PH1.5〜2.5)し、粗dCMPを析出させて採取する
ことができる。この粗dCMPをさらに精製する場
合、たとえば強塩基性陰イオン交換樹脂(硼酸
型)カラム等によつて精製することができる。 以上、詳述したように、本発明は、CMPと
dCMPとを含有する溶液を、PHの調整と、親水性
有機溶媒との接触という簡便な方法によつて処理
することにより、dCMPを実質的に含有しない
CMPを得ることに成功したものであり、工業的
規模で実用的な新しいCMPの精製法を確立した
点に本発明の意義がある。 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
る。ただし、これらの実施例は本発明の実施の一
態様を示すものにすぎず、本発明を限定するもの
ではない。なお、実施例において、CMPと
dCMPの分析は、高速液体クロマトグラフ法によ
つて次のとおり行われた。装置は島津高速液体ク
ロマトグラフ装置LC−3A((株)島津製作所製)を、
カラムは日立#3053を、溶出剤として0.5Mりん
酸−カリウム溶液をそれぞれ使用し、測定波長は
280nmであつた。 実施例 1 CMPアンモニウム190.7gおよびdCMP二ナト
リウム8.7gを含む水溶液を1に稀釈し、約5N
水酸化ナトリウム溶液でPH8.0に調整した後、エ
チルアルコール1を加えて5℃に冷却して放置
した。16時間放置後、生成した結晶を濾取し、分
析した結果、この結晶はCMP二ナトリウム塩
190.2gおよびdCMP二ナトリウム塩0.9gを含有
し、CMP回収率99.74%、dCMP除去率89.7%で
あつた。 次いでこの結晶を水に溶解し、塩酸でPH1.6に
調整して冷却し、CMP遊離型の結晶を得た。こ
の結晶はCMP159.9gおよびdCMP0.6gを含有し
ていた。 実施例 2 酵母リボ核酸のヌクレアーゼP1(ヤマサ醤油(株)
製)による分解液を稀釈し(PH8.5)、強塩基性陰
イオン交換樹脂アンバーライトIRA−402(商品
名、ローム・アンド・ハース社製)に吸着し、水
洗後、0.01N塩酸溶液で溶出し、CMP区分を得
た。この区分には、CMPとdCMPが96.79:3.21
の割合で含まれていた。 この溶液を水酸化ナトリウムで中和後、減圧濃
縮し、CMPとして25%を含有する水溶液を得た。
この溶液を各100mlずつ3本分取し、それぞれを
約5Nの水酸化ナトリウムによつてPH6.0,8.0,
10.0とし、常温で等量のエチルアルコールを添加
して18時間放置し、それぞれ35.4g,35.5g,
35.4gのCMP二ナトリウム塩の結晶を得た。そ
れぞれの結晶の分析結果を第1表に示す。
【表】 実用例 3 実施例1の上澄液を1まで濃縮後、陰イオン
交換樹脂ダウエツクス−1(硼酸型;ダウ・ケミ
カル社製)200mlカラムに吸着させ、0.1M硼酸ナ
トリウムと0.1M塩化アンモニウムとの混液で溶
出した。dCMP区分をPH1.5に調整後、活性炭100
mlカラムへ吸着させた。水洗後、0.1Nアンモニ
ア水,10%エタノール混液で溶出し、溶出液を50
mlまで濃縮した。この溶液を塩酸でPH2.0に調整
した後、冷却して析出させ、dCMP4.2gを得た。 実施例 4 実施例2と同様に酵母リボ核酸を分解し、強塩
基性陰イオン交換樹脂クロマトグラフイーを行な
つてCMP区分を得、PH7.0に調整後、1まで濃
縮した。この溶液にエタノール1を加えて
CMP二ナトリウム塩を析出させて分離した後、
200mlまで濃縮した。この溶液を塩酸でPH2.0に調
整後、冷却して析出させ、粗dCMP(dCMP:
CMP=89:11(モル比))9gを得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 少くとも5′−シチジル酸と5′−デオキシシチ
    ジル酸とを含有する溶液をPH6〜12に調整した
    後、この溶液と親水性有機溶媒とを接触させ、実
    質的に5′−デオキシシチジル酸を含有しない5′−
    シチジル酸を析出させ、これを採取することを特
    徴とする5′−シチジル酸の製造法。 2 親水性有機溶媒がメチルアルコール、エチル
    アルコール、n−プロピルアルコール、イソプロ
    ピルアルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチ
    ルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサ
    ンおよびエチレングリコールジメチルエーテルか
    らなる群より選ばれた一種または二種以上の溶媒
    である特許請求の範囲第1項記載の5′−シチジル
    酸の製造法。 3 親水性有機溶媒がエチルアルコールである特
    許請求の範囲第1項記載の5′−シチジル酸の製造
    法。 4 溶液のPHを水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
    ム、アンモニアおよびアミン類からなる群より選
    ばれた一種または二種以上の物質による調整する
    特許請求の範囲第1項記載の5′−シチジル酸の製
    造法。 5 溶液と親水性有機溶媒とを接触させた際に析
    出する5′−シチジル酸がアルカリ塩である特許請
    求の範囲第1項記載の5′−シチジル酸の製造法。 6 5′−シチジル酸のアルカリ塩が二ナトリウム
    塩、二カリウム塩または二アンモニウム塩である
    特許請求の範囲第5項記載の5′−シチジル酸の製
    造法。 7 5′−シチジル酸を採取する工程において、
    5′−シチジル酸を再度水性溶液とし、この溶液の
    PHを1.5〜2.5に調整して5′−シチジル酸の遊離型
    を析出させ、これを採取する特許請求の範囲第1
    項記載の5′−シチジル酸の製造法。 8 PHの調整を酸または陽イオン交換樹脂によつ
    て行う特許請求の範囲第7項記載の5′−シチジル
    酸の製造法。 9 少くとも5′−シチジル酸と5′−デオキシシチ
    ジル酸とを含有する溶液をPH6〜12に調整した
    後、この溶液と親水性有機溶媒とを接触させ、実
    質的に5′−デオキシシチジル酸を含有しない5′−
    シチジル酸を析出させてこれを分離し、次いで上
    澄液より常法によつて5′−デオキシシチジル酸を
    採取することを特徴とする5′−シチジル酸または
    5′−デオキシシチジル酸の製造法。
JP3120582A 1982-02-27 1982-02-27 5′−シチジル酸または5′−デオキシシチジル酸の製造法 Granted JPS58148895A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3120582A JPS58148895A (ja) 1982-02-27 1982-02-27 5′−シチジル酸または5′−デオキシシチジル酸の製造法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3120582A JPS58148895A (ja) 1982-02-27 1982-02-27 5′−シチジル酸または5′−デオキシシチジル酸の製造法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58148895A JPS58148895A (ja) 1983-09-05
JPS637560B2 true JPS637560B2 (ja) 1988-02-17

Family

ID=12324910

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3120582A Granted JPS58148895A (ja) 1982-02-27 1982-02-27 5′−シチジル酸または5′−デオキシシチジル酸の製造法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58148895A (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58148895A (ja) 1983-09-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05271269A (ja) フルクト−ス−1,6−二燐酸の精製方法
JPH0645626B2 (ja) セフタジジムの回収方法
US4384136A (en) Process for recovering amino acids from protein hydrolysates
CA1242710A (en) Crystalline maltopentaose and process for producing the same
JPS637560B2 (ja)
US3157636A (en) Method for purification of 5'-purine-nucleotides
US3215687A (en) Process for preparing sodium salts of ribonucleotides
JPH0574583B2 (ja)
JP2850421B2 (ja) 有機酸の分離回収方法
JPH07113024B2 (ja) ピロロキノリンキノンの精製方法
US2738353A (en) Purification and recovery of pyrrolidone carboxylic acid
JPS6337635B2 (ja)
JP3243891B2 (ja) ピルビン酸の精製方法
US4447614A (en) Process for the purification of nicotinic acid amide
JP3643603B2 (ja) 精製フラクトオリゴ糖の製造方法
JPH0267256A (ja) カルニチンおよびカルニチンニトリルの単離精製法
JPH0631306B2 (ja) シチジン―5′―ジリン酸コリン1水和物結晶の製造法
JPS604168A (ja) トリプトフアンの晶析法
JPS6127999A (ja) グルタチオンの精製方法
JPH0826020B2 (ja) ジデオキシイノシンの精製方法
JPH06253879A (ja) グルクロン酸結合オリゴ糖の分離方法
CN117964672A (zh) 一种β-烟酰胺单核苷酸的大孔吸附树脂分离纯化方法
JPH07100718B2 (ja) アビジンの製造方法
JPS59144799A (ja) コエンザイムaの精製方法
SU1392902A1 (ru) Способ выделени и очистки бактериальной эндонуклеазы из культуральной жидкости SеRRатIа маRсеSсеUS