JPS637267B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、内燃機関の渦流室インサートに関
し、特に詳述すれば、キヤビテイ部と噴口部とを
別個に成形し金属環で一体型とさせている内燃機
関の渦流室インサートに関する。

内燃機関の渦流室インサートは、略逆円錐台形
の内壁面を有するキヤビテイ部と、斜めに穿けら
れた噴口を有する噴口部とを備える形状となつて
いる。この種のインサートをセラミツクで成形す
る場合、とりわけ、斜めに穿けられた噴口の加工
は難しく、しばしば、インサートにその加工中傷
を与える。靭性に劣るセラミツク製インサート表
面の傷はインサート破壊の原因となり好ましくな
い。

この発明は、前述した点に着目して開発された
もので、セラミツク製インサートのキヤビテイ部
と、噴口部とを別体に成形し、噴口の加工を容易
にし、加工中のインサートへの傷をなくし、且つ
焼バメされる金属環でキヤビテイ部と噴口部とを
一体型にさせている内燃機関の渦流室インサート
を提供することを目的としている。

この発明の実施例を添付図面を参照して説明す
る。

内燃機関の渦流室インサート１は斜めに穿けら
れた噴口２を設けたセラミツク製噴口部３を有す
る。噴口２の渦流室の側の開口部周囲には筒状の
突体４が形成される。噴口部３とは別体に成形さ
れるセラミツク製キヤビテイ部５は、噴口部３の
筒状の突体４の外周面に接する内周面６を有する
張出部７と、略逆円錐台形状の内壁面８を有する
筒状体となつている。張出部７の内面９は、噴口
部３の頂面１０と同一平面をなし、該内面９と略
逆円錐台形の内壁面８との結合部は比較的曲率の
小さいＲ部１１となつている。

このように、キヤビテイ部５と噴口部３とを別
体に成形することは、キヤビテイ部５について云
えば、その内壁面８、張出部７の内面９およびこ
れらを結ぶＲ部１１の加工を容易にさせ、加工傷
を与えることなく加工精度を高めることができ
る。さらに、噴口部３について云えば、噴口２の
加工は、キヤビテイ部５と噴口部３とを一体成形
しているインサートに較べ、きわめて容易とな
り、加工傷を作ることなく加工精度を高めること
ができる。加工傷のないことは靭性の劣るセラミ
ツク製のインサートの破壊を防止し、加工精度の
向上はインサートの性能を高める。

キヤビテイ部５は、その張出部７の内周面６が
噴口部３の突体４の外周面に接するようにして、
噴口部３に着座させる。次いで、加熱された金属
環１２を、その一部がキヤビテイ部５の外周面に
沿うようにして焼バメさせ、圧縮応力を印加させ
てキヤビテイ部５と噴口部３とを一体型とさせ
る。

以上から明らかなように、この発明では、分割
成形されたキヤビテイ部に半径方向内方へ延出す
る張出部を設け、さらに、噴口部に筒状の突体を
形成し、該張出部と筒体とを嵌合させているの
で、組付は容易であり、加えて噴口の加工は容易
となり且つインサートの内壁面は滑らかな面とな
る。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の一実施例のインサートの断面図
である。 図中：１……インサート、２……噴口、３……
噴口部、４……筒体、５……キヤビテイ部、７…
…張出部、１２……金属環。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 噴口の渦流室側開口部周囲を筒状の突体とさ
   せたセラミツク製噴口部と、前記突体の外周面に
   接する内周面を有する張出部を有し且つ前記噴口
   部に着座するセラミツク製キヤビテイ部と、前記
   噴口部と前記キヤビテイ部との接触面を覆う金属
   環とを有し、前記キヤビテイ部と前記噴口部とが
   焼バメされた金属環により一体型とされているこ
   とを特徴とする内燃機関の渦流室インサート。