JPS637223B2 - - Google Patents

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JPS637223B2
JPS637223B2 JP1217079A JP1217079A JPS637223B2 JP S637223 B2 JPS637223 B2 JP S637223B2 JP 1217079 A JP1217079 A JP 1217079A JP 1217079 A JP1217079 A JP 1217079A JP S637223 B2 JPS637223 B2 JP S637223B2
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JP
Japan
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water
insoluble azo
azo dye
nonionic surfactant
aqueous
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Application number
JP1217079A
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English (en)
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JPS55104358A (en
Inventor
Masao Imai
Saguru Takahoso
Ryoichi Tsukahara
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP1217079A priority Critical patent/JPS55104358A/ja
Publication of JPS55104358A publication Critical patent/JPS55104358A/ja
Publication of JPS637223B2 publication Critical patent/JPS637223B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は水溶性基を有しない芳香族アミンまた
は複素環式一級アミンをジアゾ化し、水溶性基を
有しないカツプリング成分と反応させて得られる
水不溶性アゾ染料の液状調整物の製造方法に関す
る。水に不溶性のアゾ染料はアセテート、ポリエ
ステル等の繊維用分散染料または顔料であり、従
来アゾ染料は水性媒体や高濃度無機酸、有機酸中
でジアゾ成分をジアゾ化し、この生成物を水性媒
体中でカツプリング成分にカツプリング反応させ
ることによつて主に製造されてきた。カツプリン
グ反応工程は製造すべき染料の性質又はカツプリ
ング成分の性質に応じて変化しうる条件下で行な
われ、それぞれの場合、この工程は生成染料が容
易に別できるように組立てられている。言いか
えると、次に続く仕上処理工程即ち染料塊を染
色に適当な安定形に調整する工程が必要になる。
これらの工程はかなりの機械的エネルギーの消費
を併ない複数の合成装置及び仕上げ装置を準備せ
ねばならない。一般には、ジアゾ化及びカツプリ
ング反応を経て生成する塩化ナトリウム、硫酸ナ
トリウム等の塩を含むカツプリング反応混合液か
ら粗大な結晶性の染料を別、洗浄、圧搾し、染
料塊をたとえばナフタリンスルホン酸とホルマ
リンの縮合物のナトリウム塩等の陰イオン界面活
性剤(及び保護コロイド)と混じて、さらに必要
によつては加熱濃縮によつて、適当な濃度に調節
してからボールミルまたはサンドグラインダー等
を用いて微粒子化して水不溶性アゾ染料の分散液
を得ている。
しかしながら、このような方法にあつても過
に好適な粗大粒子の染料の生成、カツプリング反
応混合液からの別、大量に含まれる無機塩類の
洗浄除去、加熱濃縮、さらに煩らわしい微粒化操
作を併ない、多大な時間とエネルギー消費の結果
得られた分散液状物でも貯蔵時の安定性には問題
があり、経時的な粘度の変化、含有された無機塩
類の析出、染料の粒子の凝集、沈降あるいは分散
液のゲル化現象が避けられない場合が多い。
このような操作、工程、装置およびエネルギー
消費を削減する為に、カツプリング反応時または
カツプリング反応後、できるだけ安定な染料溶液
もしくは高分散染料分散液が直接得られ、又は少
なくともそれに続く仕上げ工程を実質的に減じう
るアゾ染料の合成法が検討され、いくつかの試み
が提案されている。
本発明者らはこの問題を克服するために鋭意検
討した結果、本発明に到達し完成したものであ
る。すなわち、本発明は、1.水溶性基を有しない
芳香族アミンまたは複素環式一級アミンをジアゾ
化し、水溶性基を有しないカツプリング成分と反
応させて得られる水不溶性アゾ染料の水性懸濁液
に、水相2相系を生成することのできる非イオン
界面活性剤、又は該非イオン活面活性剤と陰イオ
ン界面活性剤とを添加し必要に応じて沈殿剤を加
えて得られる水不溶性アゾ染料を含む該非イオン
界面活性剤層(コアセルベート層)を形成せし
め、これを分離し、さらに必要によつてはこのコ
アセルベート層を加熱して分離してくる水層を除
去することを特徴とする水不溶性アゾ染料の液状
調整物又はその濃縮物の製造方法であり、さらに
2.水溶性基を有しない芳香族アミン又は複素環式
一級アミンをジアゾ化し、水溶性基を有しないカ
ツプリング成分と反応せしめ、水不溶性アゾ染料
を得るに際して該カツプリング浴中に予め水性2
相系を生成することのできる非イオン界面活性剤
又は該非イオン界面活性剤と陰イオン界面活性剤
とを共存させ、カツプリング反応を完了後、該非
イオン界面活性剤又は陰イオン界面活性剤あるい
は両界面活性剤および/又は沈殿剤を追加しまた
は追加せずに、水不溶性アゾ染料を含むコアセル
ベート層を形成せしめ、これを分離し、さらに必
要によつてはこのコアセルベート層を加熱して分
離してくる水層を除去することを特徴とする水不
溶性アゾ染料の液状調整物又はその濃縮物の製造
方法である。
本発明に用いられる沈殿剤は、無機、有機塩等
の電解質から成り、水に対する飽和濃度の5〜50
重量%用いられる。
こうして得られた目的の液状調整物は安定であ
り、著しく変動する温度などによつて生ずる苛酷
な貯蔵条件によつても破壊されない。かつ、アゾ
染料の反応混合液から直接色素を抽出することに
よつて染料結晶性の制御、過、水洗等の操作、
染料塊の取り扱い、さらに微粒子化の工程を省
略しうる利点を挙げることができ、工業的見地か
らの利点は極めて大きい。
また、従来の分散液の場合にしばしば長期貯蔵
に際して生ずる沈降およびこれによつてひき起さ
れる濃度変化は全く起らない。この染料液状調整
物は染色工場における取り扱いが簡単であり、水
に注入し、好ましくは少量の湿潤剤又は分散剤及
び保護コロイド剤を加えることにより、濃淡自在
でかつ均一な染色ができる。さらに、本発明によ
り製造される染料液状調整物は当該染料が有機溶
剤、特に塩素化された炭化水素から繊維上に適用
されるいわゆる溶剤染色に多くの場合適してい
る。溶剤染色のためには、これまで斑点を生ずる
不溶物を全く含まず、塩類や希釈剤およびイオン
性分散剤を含まない染料を必要とした。これは実
際上比較的高い費用がかゝる。なぜなら、高濃度
でかつ濃色に着色された溶液では不溶解部分は肉
眼では見分けられず、従つて不溶解部分の検査は
溶液の過によつてのみ可能だからである。これ
に対して本発明により製造される水不溶性アゾ染
料液状調整物はすでに安定な溶液として共存する
ので溶剤染色に用いられる塩素化炭化水素との簡
単な混合によりすべて所望の濃度における溶液を
容易に製造することができる。このほか本発明の
液状調整物は溶剤、ろう、ワニスその他の着色に
も適していて、この場合にも着色は液状調整物を
単に添加混合することによりきわめて簡単に行な
うことができる。
本発明をさらに詳しく説明する。
本発明にいう水不溶性アゾ染料とは通常アセテ
ート、ポリエステル、ポリアミド繊維等の合成繊
維に適用させる公知の水不溶性アゾ系分散染料ま
たは顔料である。ジアゾ成分、カツプリング成分
も当業者にとつて公知であるいずれのものをも包
含する。さらにカツプリング方法、カツプリング
終了後の中和に要する中和剤も公知のどの方法、
どの剤を用いてもよい。
ジアゾ成分の例として、下記のものが挙げられ
る。
アニリン、o―,m―又はp―トルイジン、o
―,m―又はp―アニシジン、o―,m―又はp
―クロルアニリン、o―,m―又はp―ブロムア
ニリン、o―,m―又はp―ニトロアニリン、
2:5―ジクロルアニリン、2:4―ジニトロア
ニリン、2:4―ジニトロ―6―(クロル又はブ
ロム)アニリン、4―メタンスルホニルアニリ
ン、4―アミノベンゾトリフルオライド、4―又
は5―ニトロ―2―トルイジン、4―又は5―ニ
トロ―2―アニシジン、4―又は5―クロル―2
―アニシジン、4―又は6―クロル―2―トルイ
ジン、4―又は5―ブロム―2―アニシジン、
2:6―ジ(クロル―又はブロム)―4―ニトロ
アニリン、2:4:6―トリニトロアニリン、
2:4―ジニトロ―6―カルボメトキシアニリ
ン、2―アミノ―5―ニトロベンゾトリフルオラ
イド、2:4―ビス(メタンスルホニル)―アニ
リン、2―(クロル―又はブロム)―4―ニトロ
アニリン、アントラニル酸メチル、p―アミノ安
息香酸メチル、β―(β′―メトキシエトキシ)エ
チル―アミノベンゾエート、4―又は5―ニトロ
メチルアントラニレート、4―アミノベンスアミ
ド、2:6―ジ(クロル―又はブロム)―アニリ
ン―4―スルホンアミド、2:6―ジ(クロル―
又はブロム)―4―メチルスルホニルアニリン、
2:5―ジ(クロル―又はブロム)―4:6―ジ
ニトロアニリン、2―アミノ―3:5―ジニトロ
ベンゾトリフルオライド、3―アミノ―2―(ク
ロル―又はブロム)―4:6―ジニトロ―(トル
エン又はアニゾール)、3―アミノ―4―(クロ
ル―又はブロム)2:6―ジニトロ―(トルエン
又はアニゾール)、2―又は4―シアノアニリン、
4―ニトロ―2―シアノアニリン、4―ニトロ―
2―クロルアニリン、2:4―ジニトロ―6―シ
アノアニリン、2―ニトロ―4―シアノアニリ
ン、2―クロル―4―シアノアニリン、3―アミ
ノ―2:4:6―トリニトロトルエン、2―(ク
ロル―又はブロム)―4―メチルフルホニルアニ
リン、3―(クロル―又はブロム)―4―チオシ
アネートアニリン、2―(クロル―又はブロム)
―4―スルフアミルアニリン、2―アミノ―5―
ニトロフエニルメタンスルホン、2―アミノ―
3:5―ジニトロフエニルメチルスルホン、2―
アミノ―3―(クロル―又はブロム)―5―ニト
ロフエニルメチルスルホン、2―スルフアミル―
4―ニトロアニリン、2―メチルスルフアミル―
4―ニトロアニリン、2―エチルスルフアミル―
4―ニトロアニリン、2―ブチルスルフアミル―
4―ニトロアニリン、2―ジメチルスルフアミル
―4―ニトロアニリン、2―メチルスルフアミル
―4:6―ジニトロアニリン、2―メチルスルフ
アミル―4―ニトロ―6―(クロル―又はブロ
ム)―アニリン、2―フエニルスルフアミル―4
―ニトロアニリン、メチル2―アミノ―3―(ク
ロル―又はブロム)―5―ニトロベンゾエート、
ジメチル2―アミノテレフタレート、ジメチル2
―アミノ―5―ニトロテレフタレート、アニリン
―2―、3―又は4―スルフアメート、アニリン
―2―、3―又は4―N:N―ジメチルスルフア
メート、アニリン―2―、3―又は4―N:N―
ジエチルスルフアメート、1―ナフチルアミン、
1―又は2―アミノアントラキノン、4―アミノ
アゾベンゼン、及び4―アミノ―2―クロル―
4′―ヒドロキシ―3′―メチルアゾベンゼン、1―
ナフチルアミン―4―スルホンアミド、4―メチ
ルスルホニル―1―ナフチルアミン、及び6―
(N―メチルスルフアミル)―2―ナフチルアミ
ン、4,4′―ジアミノ―3,3′―ジクロルジフエ
ニル及び4,4′―ジアミノ―3,3′―ジメトキシ
ジフエニル、2―アミノチアゾール、5―ニトロ
―2―アミノチアゾール、4―メチル―5―ニト
ロ―2―アミノチアゾール、4―フエニル―5―
ニトロ―2―アミノチアゾール、2―アミノ―5
―メチルスルホニルチアゾール、2―アミノベン
ズチアゾール、6―(メトキシ又はエトキシ)―
2―アミノベンズチアゾール、2―アミノ―6―
メチルスルホニルベンズチアゾール、2―アミノ
―6―ニトロベンズチアゾール、2―アミノ―6
―チオシアノベンズチアゾール、2―アミノ―6
―シアノベンズチアヅール、2―アミノ―6―
(β―ヒドロキシエチルスルホニル)ベンズチア
ゾール、2―アミノ―5―メチル―1,3,4―
チアジアゾール、2―アミノ―5―フエニル―
1,3,4―チアジアゾール、5―アミノ―3―
フエニル―1,2,4―チアジアゾール、5―ア
ミノ―3―メチル―1,2,4―チアジアゾー
ル、2―アミノ―3―ニトロ―5―アセチルチオ
フエン、及び2―アミノ―3―ニトロ―5―ベン
ゾイルチオフエン等である。
カツプリング成分は、例えばカルボン酸及びス
ルホン酸残基の様な水溶性化基を有せずかつジア
ゾ成分と、水酸基又はアミノ基に対してオルト又
はパラ位でカツプリングする任意のカツプリング
成分であつて良い。カツプリング成分の例として
下記のものが挙げられる;フエノール類例えばフ
エノールそれ自体及びo―,m―及びp―クレゾ
ール、レゾルシン、4―フエニルアゾ―1,3―
ジヒドロキシベンゼン及び3―アセチルアミノフ
エノール;ナフトール類例えば1―又は2―ナフ
トール、6―ブロム―2―ナフトール、4―メト
キシ―1―ナフトール及び2―ナフトール―6―
スルホンアミド;アシルアセトアリールアミド類
例えばアセトアセトアニリド、アセトアセト―2
―クロルアニリド及びアセトアセト―2―、3―
又は4―(メチル又はメトキシ)アニリド;5―
アミノピラゾール類例えば1―フエニル―3―メ
チル―5―アミノピラゾール;2,6―ジヒドロ
キシピリジン類例えば3―シアノ―4―メチル―
2,6―ジヒドロキシピリジン、1―エチル―3
―シアノ―4―メチル―6―ヒドロキシピリド―
2―オン及び3―シアノ―6―ヒドロキシ―1―
(3′―メトキシプロピル)―4―メチルピリド―
2―オン;5―ピラゾロン類例えば1,3―ジメ
チル―5―ピラゾロン、1―フエニル―3―(カ
ルボアルコキシ、カルボアミド―又はメチル)―
5―ピラゾロン及び1―〔2′―、3′―又は4′―
(ニトロ、アミノ、クロル、ブロム、メチル又は
メトキシ)フエニル〕―3―メチル―5―ピラゾ
ロン;芳香族系の第一級、第二級又は第三級アミ
ン類例えば1―ナフチルアミン及びN′―(β―
ヒドロキシエチル)―1―ナフチルアミン及び特
に下記一般式のアミン 〔式中ベンゼン核Aは、置換分を含有していて
も良く、かつX1及びX2は独立に水素又は場合に
より置換されている低級アルキル基を表わす〕。
この様なカツプリング成分の例として次のものが
挙げられる。
N,N―ジメチルアニリン、N,N―ジ(β―
カルボメトキシエチル)―m―トルイジン、N―
(γ―メトキシプロピル)―3―アセチルアミノ
アニリン、N,N―ジ(β―ヒドロキシエチル)
―2,5―ジメトキシアニリン、ジフエニルアミ
ン、N―エチル―N―(β―シアノエチル)アニ
リン、N―エチル―N―(β―ヒドロキシエチ
ル)アニリン、N,N―ジ(β―ヒドロキシエチ
ル)アニリン、N―(β―シアノエチル)―N―
(β―ヒドロキシエチル)アニリン、N,N―ジ
(β―アセトキシエチル)―m―トルイジン、2
―メトキシ―5―アセチルアミノ―N―〔β―
(β′―メトキシエトキシカルボニル)エチル〕ア
ニリン、及び2―メトキシ―5―アセチルアミノ
―N―(β―シアノエチル)―N―(β―ヒドロ
キシエチル)アニリン等である。
その他、アセト錯酸基などの如きカツプリング
能力を有する原子団を含有する化合物が含まれ
る。
本発明にいう水性2相系を生成することのでき
る非イオン性界面活性剤とは所謂コアセルベーシ
ヨン法により、染料をコアセルベート層に含んで
塩類等の沈殿剤の効果により平衡溶液と分離でき
る非イオン性界面活性剤をいう。コアセルベーシ
ヨン法はH.G.Bungenberg de jong&H.R.
Kruyt;Prod,Acad,Sci.Amsterdam,32巻、
849ページ(1929)、あるいはD.G.Dervichian;
Research、巻、210ページ(1949)に公知であ
りまた、染料がコアセルベート層にカプセル化さ
れる現象もR.Casty;American Dyeatuff
Reporter.49巻、952ページ(1960)に知られてい
る。
しかし、水不溶性アゾ染料を水性懸濁液から塩
類等の沈殿剤の助けをかりて水不溶性アゾ染料を
含んだ非イオン界面活性剤のコアセルベート層を
抽出的に相分離させることによる水不溶性アゾ染
料の液状調整物の製造としては全く新規である。
このような用途に使用することのできる非イオン
性界面活性剤は前述のような性能を備えていれば
良いが、代表的なものとして、ポリエチレングリ
コール型と呼ばれる疎水性基原料としての高級ア
ルコール、高級チオアルコール、アルキルフエノ
ール、プロピレングリコール、高級脂肪酸、高級
アミンまたは高級脂肪族アミドと、親水性基原料
としてのアルキレンオキシド例えばエチレンオキ
シドまたはプロピレンオキシドを適宜な重合度に
反応させた重合物または共重合物、多価アルコー
ル脂肪酸エステル型と呼ばれる疎水性基原料とし
ての高級脂肪酸と親水性基原料としてのグリセリ
ン、ソルビタン、またはソルビトールとのエステ
ルまたは部分エステル、および前出両者の折中で
ある化学構造を有する多価アルコールエステル―
エーテル型ともいえる多価アルコール高級脂肪酸
エステルのエチレンオキシド重合物等を挙げるこ
とができる。また、これらの非イオン性界面活性
剤は単独の組成であつてもよく、適宜な混合組成
であつてもよい。
該非イオン性界面活性剤の使用量は染料の液状
調整物について望まれる粘度または染料濃度によ
つて変るが水不溶性アゾ染料に対して好ましくは
50重量%以上、100重量%〜1000重量%の範囲が
好適である。
さらに陰イオン界面活性剤を添加併用すること
ができる。陰イオン界面活性剤としては、たとえ
ば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ジ
アルキルスルホコハク酸ナトリウム、ナフタリン
スルホン酸―ホルマリン縮合物のナトリウム塩等
をあげることができる。陰イオン界面活性剤を用
いる場合、適用される染料によつては液状調整物
の流動性、溶解性に好ましい効果をもたらし、ま
た、水に分散して染浴の調整に有利に働く。
本発明にいう沈殿剤とは前述の非イオン性界面
活性剤のコアセルベート層の析出、分離を助ける
ためのものであり、無機塩、有機塩等の電解質を
いう。無機塩の例としては塩化ナトリウム、硫酸
ナトリウム、塩化アンモニウム、塩化カルシウ
ム、硫酸アンモニウム、塩化カリウム、硫酸カリ
ウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム等、有
機塩としては酢酸ナトリウム等をあげることがで
き、混合塩類でもよい。
非イオン性界面活性剤のコアセルベート層の分
離に必要な沈殿剤の量は、混合系のなかの水に対
する飽和濃度以下の量であるが、水不溶性アゾ染
料の製造にあたつてジアゾ化、カツプリング反応
や中和反応等による生成塩が溶解し存在している
場合には、沈殿剤として加える塩類は、それらと
の総和で飽和溶解度以下である。通常、水に対す
る飽和濃度の5〜50重量%がよい。
本発明の方法は次の工程を含む。公知の方法で
ジアゾ化した水溶性基を含まない芳香族アミンま
たは複素環式一級アミンのジアゾニウム塩水溶液
を水性媒体中でカツプリング成分と公知の方法で
反応させ、中和剤でmm2を調整して、得られる水不
溶性アゾ染料の懸濁液中に水性2相成を生成する
ことのできる非イオン性界面活性剤または該非イ
オン界面活性剤と陰イオン界面活性剤および所望
によつては沈殿剤の適量を加えて、水不溶性アゾ
染料を含むコアセルベート層を抽出的に相分離さ
せるが、その際、該非イオン界面活性剤(および
陰イオン界面活性剤)の一部若しくは全部をカツ
プリング反応の前、または途中で添加し、カツプ
リング成分の溶解をたすけ反応を円滑にすゝめ、
また生成直後の微細なアゾ染料粒子をそのまゝ抽
出するために利用することは望ましい。相分離に
当つて必要な沈殿剤の量は通常の場合、上に述べ
た反応過程で生成する塩で十分であるが、分離を
速めるためまたは分離を完全にするために適宜な
電解質を添加するのがよく、添加量によつて染料
液状調整物の水分量の調節ができる利点がある。
さらに有利には、染料懸濁液中に非イオン界面
活性剤(および陰イオン界面活性剤)および適量
の沈殿剤を混合したのち該非イオン界面活性剤の
曇点以上の温度に加熱することは一層分離を容易
にすることができる。取り扱われる水不溶性アゾ
染料については、通常行なわれるように公知の方
法でジアゾ化し、カツプリング反応を行なつてか
ら過、水洗し、無機塩や不純物を除去して再び
染料塊を水中に懸濁分散させて前記の処理によ
り、水不溶性アゾ染料の液状調整物を製造しても
よく、又反応液から直接抽出的に染料を含む層を
分離させて液状調整物を製造してもよい。
本発明の方法によつて得られる液状調整物は、
通常いくらかの水分を含有する。含有水の量は非
イオン界面活性剤の性質、量あるいは沈殿剤の濃
度に応じて変化する。この液状調整物を30℃以上
の温度に加熱すると含有水が析出し、析出水層を
除去することによつて所望の濃度に濃縮すること
が可能である。
次に本発明の実施例について説明する。
実施例 1 N―(β―シアノエチル)―N―(β―ヒドロ
キシエチル)アニリン1.90g、ノニルフエノール
のエチレンオキサイド10モル付加生成物10gを含
む水懸濁液500gを0〜5℃に冷却して、同温度
を保持しつつ、激しく撹拌しながら、あらかじめ
亜硝酸ナトリウムでジアゾ化した2―シアノ―4
―ニトロアニリン1.63gを含む硫酸溶液19gを10
分間で滴下しカツプリング反応を開始させた。同
温度で1時間撹拌しカツプリング反応を完結させ
た後、10%カセイソーダ水でmm26.5に中和した。
さらに、80℃に加熱し同温度に1時間保持した。
室温まで冷却した後、沈降した赤紫色染料を含む
ノニルフエノールエチレンオキサイド層(コアセ
ルベート層)18.7gをデカンテーシヨン法により
分離した。上層は透明であり、全く着色物は認め
られなかつた。また得られた液状調整物は流動性
良好であり、長期の保存を経ても何らの変化も認
められなかつた。
実施例 2 実施例1において、ノニルフエノールのエチレ
ンオキサイド10モル付加生成物10gのかわりにポ
リエチレングリコールポリプロピレングリコール
エーテル(ポリプロピレン基の分子量2000、全分
子中のエチレンオキサイド鎖の含有率40%)10g
を用いた他は実施例1と同様な処理を行なつたと
ころ、流動性良好な液状調整物が得られ、長期の
保存を経ても何らの変化も認められなかつた。
参考例 1 実施例1で得られた液状調整物2gおよびナフ
タリンスルホン酸のホルマリン縮合物のナトリウ
ム塩0.5gを、酢酸および酢酸ソーダでmm25とし
た水200gに加え、ホモミキサーで混合撹拌して
染浴を調整した。ポリエチレンテレフタレート繊
維織物5gをこの染浴に浸し撹拌しながら加圧下
に130℃で60分間染色した。水でゆすいだ後、常
法により還元洗浄を行ない、堅ろうなスカーレツ
トの染色物を得た。
参考例 2 実施例1で得られた液状調整物2gおよびポリ
エチレンテレフタレート繊維織物20gを100gの
テトラクロルエチレンに浸し、密閉容器中で振と
うしながら120℃で60分間処理した。染色終了後
被染物を80℃テトラクロルエチレン200gで10分
洗い、これを3度くり返した。参考例1と同様の
堅ろうなスカーレツトの染色物を得た。
実施例 3 2―メトキシ―5―アセチルアミノ―N―(β
―シアノエチル)―N―(β―ヒドロキシエチ
ル)アニリン2.63gを水500gに加え、10%塩酸
を加えて完溶させた。この溶液を0〜5℃に冷却
し、あらかじめ亜硝酸ソーダでジアゾ化してある
2,4―ジニトロ―6―ブロムアニリン2.62gを
含む硫酸溶液26.2gを30分間で滴下した。同温度
でさらに3時間撹拌を続けカツプリング反応終了
を確認後、10%カセイソーダ水と10%炭酸ナトリ
ウム水でmm26.5まで中和した。このカツプリング
反応終了混合液にポリオキシエチレンソルビタン
モノステアレート(オキシエチレン15モル付加
物)10.7gを加え、80℃で1時間加熱撹拌した。
室温まで冷却した後ポリオキシエチレンソルビタ
ンモノステアレート層が完全に層分離するまで塩
化ナトリウムを加えて、上層をデカンテーシヨン
法により分離し、黒青色の液状調整物21.5gを得
た。
液状調整物は流動性良好であり、長期の保存に
対しても何らの変化も生じなかつた。また、液状
調整物2.0gを参考例1および2の方法でポリエ
チレンテレフタレート繊維織物を染色したところ
それぞれ濃厚かつ堅ろうな青色の染色物が得られ
た。
実施例 4 4―〔4―ニトロ―2―クロルフエニルアゾ〕
―N―ヒドロキシエチル―N―シアノエチルベン
ゼン5.5gを含む水性懸濁液1にポリオキシエ
チレンソルビタンモノステアレート(エチレンオ
キサイド15モル付加生成物)10.7gおよびナフタ
リンスルホン酸―ホルマリン縮合物のナトリウム
塩0.2gを加え60℃に加温したのち硫酸ナトリウ
ム40gを加えた。同温度で1時間撹拌し、室温ま
で冷却し上層の水層をデカンテーシヨン法で分離
し褐色の液状品30gを得た。
実施例 5 実施例4で得た液状調整物を95℃に加熱し、上
澄に生成した水層を分離して19.5gまで濃縮され
た貯蔵安定な粘重な液状調整物を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 水不溶性アゾ染料の水性懸濁液に、無機、有
    機塩等の電解質から成る沈殿剤を水に対する飽和
    濃度の5〜50重量%共存下、水性2相系を生成す
    ることのできる非イオン界面活性剤又は該非イオ
    ン界面活性剤と陰イオン界面活性剤とを添加して
    水不溶性アゾ染料を含むコアセルベート層を形成
    せしめ、これを分離することを特徴とする水不溶
    性アゾ染料の液状調整物の製造方法。 2 水不溶性アゾ染料の水性懸濁液に、無機、有
    機塩等の電解質から成る沈殿剤を水に対する飽和
    濃度の5〜50重量%共存下、水性2相系を生成し
    得ることのできる非イオン界面活性剤又は該非イ
    オン界面活性剤と陰イオン界面活性剤とを添加し
    て水不溶性アゾ染料を含むコアセルベート層を形
    成せしめ、これを分離し、ついでコアセルベート
    層を30℃以上沸点以下に加熱して分離する水層を
    除去することを特徴とする濃縮された水不溶性ア
    ゾ染料の液状調整物の製造方法。 3 水溶性基を有しない芳香族アミンまたは複素
    環式一級アミンをジアゾ化し、水性媒体中で水性
    2相系を生成することの出来る非イオン界面活性
    剤、又は該非イオン界面活性剤と陰イオン界面活
    性剤との共存下、水溶性基を有しないカツプリン
    グ成分と反応させ、ついで該非イオン界面活性剤
    又は陰イオン界面活性剤あるいは両界面活性剤お
    よび/又は無機、有機塩等の電解質から成る沈殿
    剤を水に対する飽和濃度の5〜50重量%追加しま
    たは追加せずに、水不溶性アゾ染料を含むコアセ
    ルベート層を形成せしめ、これを分離することを
    特徴とする水不溶性アゾ染料の液状調整物の製造
    方法。 4 水溶性基を有しない芳香族アミンまたは複素
    環式一級アミンをジアゾ化し、水性媒体中で水性
    2相系を生成することの出来る非イオン界面活性
    剤、又は該非イオン界面活性剤と陰イオン界面活
    性剤との共存下、水溶性基を有しないカツプリン
    グ成分と反応させ、ついで該非イオン界面活性剤
    又は陰イオン界面活性剤あるいは両界面活性剤お
    よび/又は無機、有機塩等の電解質から成る沈殿
    剤を水に対する飽和濃度の5〜50重量%追加しま
    たは追加せずに、水不溶性アゾ染料を含むコアセ
    ルベート層を形成せしめ、これを分離し、ついで
    コアセルベート層を30℃以上沸点以下に加熱して
    分離する水層を除去することを特徴とする濃縮さ
    れた水不溶性アゾ染料の液状調整物の製造方法。
JP1217079A 1979-02-07 1979-02-07 Production of liquid preparation of water-insoluble azo dye Granted JPS55104358A (en)

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