JPS6366806B2 - - Google Patents

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JPS6366806B2
JPS6366806B2 JP55144503A JP14450380A JPS6366806B2 JP S6366806 B2 JPS6366806 B2 JP S6366806B2 JP 55144503 A JP55144503 A JP 55144503A JP 14450380 A JP14450380 A JP 14450380A JP S6366806 B2 JPS6366806 B2 JP S6366806B2
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multilayer film
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film preparation
administration according
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JP55144503A
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English (en)
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JPS5770816A (en
Inventor
Mitsuharu Inaba
Haruhide Sasaya
Tatsuji Koide
Tamio Minamitani
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Ono Pharmaceutical Co Ltd
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Publication of JPS6366806B2 publication Critical patent/JPS6366806B2/ja
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    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K9/00Medicinal preparations characterised by special physical form
    • A61K9/70Web, sheet or filament bases ; Films; Fibres of the matrix type containing drug
    • A61K9/7023Transdermal patches and similar drug-containing composite devices, e.g. cataplasms
    • A61K9/703Transdermal patches and similar drug-containing composite devices, e.g. cataplasms characterised by shape or structure; Details concerning release liner or backing; Refillable patches; User-activated patches
    • A61K9/7092Transdermal patches having multiple drug layers or reservoirs, e.g. for obtaining a specific release pattern, or for combining different drugs
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K31/00Medicinal preparations containing organic active ingredients
    • A61K31/557Eicosanoids, e.g. leukotrienes or prostaglandins

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  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は新規な多層状フイルム製剤及びその製
造法に関する。更に詳しく言えば、水溶性の基剤
と非水溶性の基剤との組合せにより得られる多層
状のフイルム製剤であつて、それに含まれるプロ
スタグランジン類が目的とする持続的放出パター
ンを示すことを特徴とするもので、生物学的利用
率が高く、有効かつ安全な医薬品製剤を志向する
プロスタグランジン類において、これらの目的を
充分に満足させる多層状フイルム製剤及びその製
造法に関する。 本発明は、特に薬物貯蔵層及び放出制御層を多
層状にすることによつて持続的放出をコントロー
ルし、治療に必要な濃度を放出することを目的と
するものであり、実際的な面で改良された多層状
フイルム製剤を提供するものである。 従来から薬物を長時間にかたり放出させる工夫
は、多くの文献に報告されている。例えば主とし
て内服用錠剤などに見られる如く、長時間放出を
持続させるコーテイング法、更には子宮内装置、
浸透圧を利用した薬剤放出装置、半透性膜や多孔
性膜を利用したジスペンサー等が知られている。
又、近年、局所適用を目的とし持続的放出を得る
ためのポリマーの開発や、片面のみの放出により
薬物を定量的に放出する持続性フイルムやコンテ
ナーが報告されているが、いずれの場合も、高度
の技術や設備を要すると共にその装置(製剤)の
形態が生体内(投与部位)でも保持され、人に異
物感を与える欠点がある。又有効薬物の安定性に
悪影響があらわれたり、生物学的利用率が低い等
の点から、期待される薬効が得られにくい欠点が
ある。 本発明者らは、これらの従来からの技術の欠点
を取り除き、プロスタグランジン類を粘膜部位例
えば経膣投与したとき、薬物を目的とする濃度で
放出し、かつその放出を持続性にすることがで
き、さらに含まれるプロスタグランジン類の安定
性を高め、なおかつ投与後投与部位でその製剤の
形が残らない多層状フイルム製剤を見い出し本発
明を完成した。 本発明による製剤は、1種又はそれ以上の水溶
性高分子基剤、1種又はそれ以上の非水溶性基
剤、1種又はそれ以上の可塑剤及び1種又はそれ
以上のプロスタグランジンから成り、さらに1種
又はそれ以上の有機酸を含むか又は含まない多層
状フイルム製剤であり、少なくとも2枚の薬物放
出制御層と、1枚又はそれ以上の薬物貯蔵層から
構成される。 本発明に含まれる水溶性高分子基剤としては、
生物学的に不活性な通常の水溶性ポリマーが含ま
れ、好ましくはヒドロキシプロピルセルローズ、
ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルメチ
ルセルローズ等であり、それらの平均分子量が
10000〜400000であることが好ましい。 本発明に含まれる非水溶性高分子基剤として
は、生物学的に不活性な通常の非水溶性ポリマー
が含まれ、好ましくは酢酸セルローズ、酢酸ビニ
ル樹脂等であり、それらの平均重合度が100〜500
であることが好ましい。 本発明に含まれる可塑剤としては、生物学的に
不活性な通常の可塑剤が含まれ、好ましくはジエ
チルフタレート、ブチルフタリルブチルグリコレ
ート、グリセリン、トリアセチン、トリブチリン
等である。 本発明に含まれるプロスタグランジン類として
は、子宮筋収縮活性を有するプロスタグランジン
F系化合物及びプロスタグランジンE系化合物が
含まれ、好ましくは経膣投与により月経誘発、妊
娠中絶又は分娩誘発のために有効なプロスタグラ
ンジンF又はプロスタグランジンE類似化合物で
ある。 本発明に含まれる有機酸としては、クエン酸、
酒石酸、コハク酸、ステアリン酸、パルミチン酸
等の有機酸が含まれ、好ましくはクエン酸、酒石
酸、コハク酸等である。 本発明の多層状フイルム製剤(以下本発明の製
剤と記載する。)は生体内における粘膜組織へ投
与することが好ましく、特に経膣投与することが
理想的である。 次に本発明の製剤の主要な特徴をいくつかの例
(説明をよりわかりやすくするために示すもので
あり、本発明をこれらの例に限定するものではな
い。)を示して〔第1図A,B及びC参照〕詳し
く説明する。 本発明の製剤は少なくとも2枚の薬物放出制御
層(第1図中、層1)と1枚又はそれ以上の薬物
貯蔵層(第1図中、層2及び層3)からなり、外
側の上下2面の層は薬物放出制御層である。その
大きさは、表面積(上下2面の面積の和)が1.5
〜30cm2で厚さが0.1〜3mmであることが好ましく、
特に表面積4〜15cm2、厚さ0.2〜2mmの大きさが
良い。 薬物放出制御層は1種又はそれ以上の(イ)水溶性
高分子化合物、(ロ)非水溶性高分子化合物及び(ハ)可
塑剤からなり、生体中の粘膜組織へ投与したと
き、体液により湿潤し溶解ないしは崩壊する。そ
れによつて体液が薬物貯蔵層へ浸透し、それに含
まれる薬物が浸出する。薬物放出制御層が体液に
よつて溶解ないしは崩壊する物理的性質により、
薬物の放出がコントロールされる。 本発明の製剤中に含有する薬物の種類や性質及
び目的とする薬効などに適した薬物の放出速度と
放出の持続性を得るためには、(i)薬物放出制御層
を構成する水溶性高分子化合物と非水溶性高分子
化合物の構成比を変えることによつて、体液で溶
解ないしは崩壊する物理的性質を任意に設定し、
目的に適合させる、及び/又は(ii)薬物放出制御層
の表面積と厚さの比率を任意に設定し、目的に適
合させる。及び/又は(iii)薬物放出制御層の枚数を
任意に設定し、目的に適合させる〔例えば、第1
図C〕ことにより行われる。(iii)の場合各層の厚さ
は同一であつてもよいし、異なつてもよい。又各
層を構成する高分子化合物の種類や構成比は同一
であつてもよいし、異なつてもよい。 薬物放出制御層は多くの場合薬物を含有しない
が、投与後早期に薬物を放出する必要のある場合
には少量の薬物を薬物放出制御層へ含ませること
ができる。 薬物貯蔵層は1種又はそれ以上の水溶性高分子
化合物、あるいは1種又はそれ以上の(イ)水溶性高
分子化合物及び(ロ)可塑剤、あるいは1種又はそれ
以上の(イ)水溶性高分子化合物、(ロ)非水溶性高分子
化合物及び(ハ)可塑剤から成り必要量の薬物を含有
する。 薬物貯蔵層中に含有する薬物の種類や性質及び
目的とする薬効などに適した薬物の放出速度と放
出の持続性は薬物貯蔵層を次のようにすることに
よつても達成される。 (i)水溶性高分子化合物と非水溶性高分子化合物
を用い、その構成比を任意に設定する、及び/又
は(ii)構成する高分子化合物の種類又は構成比の異
る2枚以上の薬物貯蔵層とする〔例えば第1図B
又はC〕、及び/又は(iii)薬物含有率の異る2枚以
上の薬物貯蔵層とする〔例えば第1図B又はC〕
及び/又は(iv)薬物貯蔵層の厚さを任意に設定す
る。 さらに本発明では、薬物的性質の異なる2種以
上の薬物を別々の薬物貯蔵層に含有させ、薬効面
で理想的な医薬品を提供することもできる。例え
ば、分娩誘発あるいは堕胎の目的に対し第1図の
BあるいはCの薬物貯蔵層2に16,16−ジメチル
−トランス−Δ2−PGE1メチルエステル(以下
ONO−802と略記する。)のような子宮頚管開大
作用の強いプロスタグランジンを、薬物貯蔵層3
に16,16−ジメチル−チオ−PGI1メチルエステ
ルのような子宮収縮作用の強いプロスタグランジ
ン類を含有する五層あるいは七層のフイルム製剤
は、子宮頚管を開大してから子宮収縮を起させる
ため、理想的である。 薬物放出制御層あるいは薬物貯蔵層において、
水溶性高分子化合物と非水溶性高分子化合物を組
合せて用いる場合、その構成比(重量比)は水溶
性高分子化合物1〜9に対し非水溶性高分子化合
物9〜1の割合で任意に設定でき、前者5〜9に
対し後者5〜1が特に好ましい。 水溶性高分子化合物は、含まれるポリマーの分
子量によつて、いくつかの規格に分けられたもの
が市販されているが、それら規格の種類を変えて
使用することによつて、又はそれら規格の2種以
上を組合せて使用することによつて、目的にあつ
たより有利な製剤とすることができる。 一方非水溶性高分子化合物も、いくつかの規格
のものが市販されているが、それらの種類を変え
て使用することによつて、又はそれらの2種以上
を組合せて使用することによつて同様の効果が生
じる。 さらに本発明では、用いる可塑剤の種類を変え
ることにより、又は2種以上の可塑剤を組合せて
使用することにより、投与部位に適した柔軟性の
あるフイルム製剤とすることができるため、従来
のフイルム製剤の欠点を改良し、投与部位に対す
る物理的障害をなくし、かつ有効成分の放出性を
高める効果が生じる。 さらに本発明においては、その製剤中に有機酸
を加えなくても、充分にプロスタグランジンの安
定性は保たれ製品とすることができるが、有機酸
を加えることにより、より安定なプロスタグラン
ジン製剤とすることができる。加える有機酸は特
に限定されないが、クエン酸、酒石酸、コハク酸
等が効果的で、特に酒石酸が好ましい。 加える有機酸の量は、製剤中に0.01〜0.3%の
割合で加えるのがよく、特に0.05%〜0.2%が好
ましい。 本発明によつて得られる製剤の特徴をまとめる
と下記のとおりである。 (1) 薬物貯蔵層と薬物放出制御層を任意に組み合
せることにより、目的に応じて薬物の放出を制
御し、持続性にすることができる。 (2) 粘膜吸収される部位に適用することができ
る。 (3) フイルムの形態が体液によつて充分溶解ない
しは崩壊されるため、物理的障害を防ぎ、異物
感を与えない。 (4) フイルム形成の工程中、有機酸の添加によつ
て不安定な物質でもほとんど分解せず長期間安
定性を保持することができる。 (5) 個人差によらず一定の薬物の放出パターンが
得られる為、少量の薬物で高い有効性を示す。 (6) 生物学的利用率が高い為に、投与薬物量が少
なくてすむので、オーバー・ドーズになる危惧
がなく、より安全な製剤を提供し得る。 本発明の製剤の製造方法は、薬物放出制御層溶
液(薬物放出制御層を作成するための溶液)と薬
物貯蔵層溶液(薬物貯蔵層を作成するための溶
液)とを調製し、(1)それぞれの溶液の有機溶媒を
乾燥により除去してフイルム状の各層を個々に作
成したのち、それらをドライラミネートあるいは
ウエツトラミネート法により幾重にも重ね合せて
目的とする多層状フイルム製剤とする方法、ある
いは(2)薬物放出制御層溶液の有機溶媒を乾燥によ
り除去して得たフイルムの上に薬物貯蔵層溶液を
コーテイングし有機溶媒を乾燥により除去する操
作を繰り返すことにより順次フイルム状の各層を
作成して、目的とする多層状フイルム製剤とする
方法がある。 薬物放出制御層溶液は、1種又はそれ以上の非
水溶性高分子化合物及び1種又はそれ以上の可塑
剤を有機溶媒に溶解させ、透明な溶液になつた時
点で、1種又はそれ以上の水溶性高分子化合物を
加え、充分時間をかけて溶解させ、所望により有
機溶媒に溶解した有機酸を含むか又は含まないプ
ロスタグランジン類の溶液を加えて得られる。 薬物貯蔵層溶液は、1種又はそれ以上の水溶性
高分子化合物又は、1種又はそれ以上の水溶性高
分子化合物と1種又はそれ以上の非水溶性高分子
化合物との混合物を、有機溶媒に溶解させ、透明
な溶液になつた時点で、所望により1種又はそれ
以上の可塑剤を加えたのち、有機溶媒に溶解した
有機酸を含むか又は含まないプロスタグランジン
類の溶液を加え均一になるまでかきまぜたのち静
置して充分に脱気して得られる。 用いる有機溶媒は製剤となる各成分を溶解で
き、それらに対し非活性なものであればなんでも
よいが、メタノール、エタノール、アセトン、メ
チレンクロライド等が好ましく、それらを単独で
又は2種以上混合して用いてもよい。 乾燥方法としては、室温放置、加温乾燥、流動
層乾燥等通常の乾燥方法が用いられるが、プロス
タグランジンの安定性の面から高温による乾燥は
適しない。室温から60℃までの温度が好ましい。
従つて温度及び風量を調節することができる装置
を用いて乾燥するのが好ましい。 多層状フイルム製剤の大きさ、形及びその厚さ
等は、含まれるプロスタグランジン類の薬理的性
質や使用目的等により任意に設定することがで
き、多層状フイルム製剤を製造するための通常の
方法により製造することができる。 以下、実施例及び実験例によつて本発明を詳述
するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 実施例 1 (1) 薬物放出制御層溶液の調製:酢酸ビニル樹脂
1.2g、グリセリン200mg及びトリアセチン200
mgをメタノール40mlに加え透明になるまでかき
まぜる。次いでヒドロキシプロピルセルローズ
2.4gを加えてかきまぜたのち静置して脱気す
る。 (2) 薬物貯蔵層溶液の調製:ヒドロキシプロピル
セルローズ1.88g、グリセリン10mg及びトリア
セチン100mgをメタノール20mlに加えかきまぜ
る。得られた溶液に、ONO−802 10mg及び無
水酒石酸3mgを10mlのメタノールに溶解した溶
液を加えてかきまぜたのち、静置して脱気す
る。 (3) 多層状フイルム製剤の製造: (イ) 薬物放出制御層溶液10mlを室温でキヤステ
イング法により乾燥したのち、薬物貯蔵層溶
液15mlを流し込んで同様に乾燥する。最後に
薬物放出制御層溶液10mlを流し込んで同様に
乾燥して厚さが約0.9mmの3層状フイルム製
剤を得た。 (ロ) 薬物放出制御層溶液10mlずつを各々室温で
キヤステイング法により乾燥して2枚のフイ
ルムを得る。薬物貯蔵層溶液15mlを同様にし
て乾燥して得たフイルムを真中にして、先に
得た2枚のフイルムをラミネート法により貼
り合せて厚さ約0.9mmの3層状フイルム製剤
を得た。 実施例 2 実施例1で用いた酢酸ビニル樹脂のかわりに酢
酸セルローズを、ヒドロキシプロピルセルローズ
のかわりにヒドロキシプロピルメチルセルローズ
を、グリセリンのかわりにブチルフタリルブチル
グリコレートを用いて実施例1と同様にして厚さ
約0.9mmの3層状フイルム製剤を得た。 実施例 3 実施例1で用いたヒドロキシプロピルセルロー
ズのかわりにポリビニルピロリドンを用いて実施
例1と同様にして厚さ約0.9mmの3層状フイルム
製剤を得た。 実施例 4 (1) 酢酸ビニル樹脂130mg、グリセリン70mg、ト
リアセチン70mg、メタノール20mg及びヒドロキ
シプロピルセルローズ1.07gを用い実施例1の
(1)及び(3)の(ロ)と同様にして2枚のフイルムを得
る。 (2) 酢酸ビニル樹脂70mg、グリセリン30mg及びト
リアセチン30mgをメタノール15mlに加え透明に
なるまでかきまぜたのちヒドロキシプロピルセ
ルローズ538.5mgを加えかきまぜる。この溶液
に16,16−ジメチル−チオ−PGI1メチルエス
テル1.5mgをメタノール5mlに溶解した溶液を
加えかきまぜたのち静置して脱気する。得られ
た溶液を室温でキヤステイング法により乾燥し
て1枚のフイルムを得る。 (3) ヒドロキシプロピルセルローズ1.26g、トリ
アセチン65mg、グリセリン65mgメタノール15
ml、ONO−802 2.5mg、無水酒石酸2mg及びメ
タノール5mlを用い実施例1の(2)及び(3)の(ロ)と
同様にして2枚のフイルムを得る。 (4) ラミネート法により、(1)で得られたフイル
ム、(3)で得られたフイルム、(2)で得られたフイ
ルム、(3)で得られたフイルム、(1)で得られたフ
イルムの順に貼り合せて、厚さ約1.0mmの5層
状のフイルム製剤を得た。 実施例 5 実施例4で用いたヒドロキシプロピルセルロー
ズのかわりにポリビニルピロリドンを用いて実施
例4と同様にして厚さ約1.0mmの5層状フイルム
製剤を得た。 実施例 6 (1) 酢酸ビニル樹脂300mg、グリセリン150mg、ト
リアセチン150mg、メタノール30ml及びヒドロ
キシプロピルセルローズ2.4gを用い実施例1
の(1)と同様にして約30mlの溶液を得る。 (2) (1)で得た溶液10mlにメタノール1mlに溶解し
たONO−802 5mgの溶液を加えかきまぜたの
ち静置して脱気する。 (3) (1)で得られた溶液20ml及び(2)で得られた溶液
を用い実施例1の(3)の(ロ)と同様にして厚さ約
0.9mmの3層状フイルム製剤を得た。 実験例 1 実施例1及び6で製造した多層状フイルム製
剤、水溶性高分子化合物を用いた単層のフイルム
製剤(ヒドロキシプロピルセルローズ199.5mg、
ONO−802 0.2mg及び酒石酸0.3mgを用いて、特願
昭54−110469号明細書実施例1の記載と同様にし
て製造した。以下HPCフイルムと略記する。)、
及び水溶性高分子化合物と非水溶性高分子化合物
の混合物を用いた単層のフイルム製剤(酢酸ビニ
ル樹脂20mg、グリセリン10mg、トリアセチン10
mg、ヒドロキシプロピルセルローズのHPC−
M30mgとHPC−L130mg、ONO−802 0.2mg及び
無水酒石酸0.3mgを用いて、特願昭55−45148号明
細書実施例1の記載と同様にして製造した。以下
HPTGフイルムと略記する。)とにつき、薬物の
放出速度と放出の持続性を比較するため
USPpaddle法に準拠して溶出試験を行つた。実
験結果を第1表及び第2図に示す。
【表】 実験例 2 実施例1で製造した多層状フイルム製剤と
HPTGフイルムとにつき、ONO−802の薬理活
性である子宮収縮活性を無麻酔下ラツトで比較し
た。なお各製剤はそれぞれの投与量に相当する大
きさに切つたものを投与した。実験結果を第表
に示す。
【表】 子宮収縮活性の持続時間は、実施例1の製剤に
おいて大幅に長くなつた。活性の強さは同一投与
量においてはHPTGフイルムの方が実施例1の
製剤より大きい。HPTGフイルム100μg投与に
対して実施例1の製剤は約400μg投与に対応し
た。実施例1の製剤の投与量においては200μg
では弱いパターンを示したが400、800μgではい
ずれも中程度の持続型パターンを示した。
【図面の簡単な説明】
第1図A,B及びCは本発明の多層状フイルム
製剤の例を示す断面図であり、第2図は各種製剤
の薬物溶出率を示すグラフである。 図中符号:1……薬物放出制御層;2,3……
薬物貯蔵層;4……HPCフイルム製剤;5……
HPTGフイルム製剤;6……実施例6のフイル
ム製剤;7……実施例1のフイルム製剤。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 1枚又はそれ以上の、水溶性高分子化合物、
    あるいは1種又はそれ以上の(イ)水溶性高分子化合
    物及び(ロ)可塑剤、あるいは1種又はそれ以上の(イ)
    水溶性高分子化合物、(ロ)非水溶性高分子化合物及
    び(ハ)可塑剤からなる薬物貯蔵層と、2枚又はそれ
    以上の、1種又はそれ以上の(イ)水溶性高分子化合
    物、(ロ)非水溶性高分子化合物及び(ハ)可塑剤からな
    る薬物放出制御層からなり、外側の上下2面の層
    が薬物放出制御層であつて、プロスタグランジン
    類を有効成分として含有し、1種又はそれ以上の
    有機酸を含有するかあるいは含有しない粘膜投与
    用多層状フイルム製剤。 2 薬物貯蔵層にプロスタグランジン類を含有す
    る特許請求の範囲第1項記載の粘膜投与用多層状
    フイルム製剤。 3 薬物貯蔵層と少なくとも1枚の薬物放出制御
    層にプロスタグランジン類を含有する特許請求の
    範囲第1項記載の粘膜投与用多層状フイルム製
    剤。 4 1種又はそれ以上の水溶性高分子化合物から
    なり、1種又はそれ以上の可塑剤を含有するかあ
    るいは含有しない薬物貯蔵層を有する特許請求の
    範囲第1項記載の粘膜投与用多層状フイルム製
    剤。 5 1種又はそれ以上の(イ)水溶性高分子化合物、
    (ロ)非水溶性高分子化合物及び(ハ)可塑剤からなる薬
    物貯蔵層を有する特許請求の範囲第1項記載の粘
    膜投与用多層状フイルム製剤。 6 1.5〜30cm2の表面積を有し、厚さが0.1〜3mm
    である特許請求の範囲第1項記載の粘膜投与用多
    層状フイルム製剤。 7 水溶性高分子化合物がヒドロキシプロピルセ
    ルローズ、ポリビニルピロリドン又はヒドロキシ
    プロピルメチルセルローズである特許請求の範囲
    第1項記載の粘膜投与用多層状フイルム製剤。 8 非水溶性高分子化合物が酢酸セルローズ又は
    酢酸ビニル樹脂である特許請求の範囲第1項記載
    の粘膜投与用多層状フイルム製剤。 9 可塑剤がジエチルフタレート、ブチルフタリ
    ルブチルグリコレート、グリセリン、トリアセチ
    ン、又はトリブチリンである特許請求の範囲第1
    項記載の粘膜投与用多層状フイルム製剤。 10 プロスタグランジンがF型又はE型のプロ
    スタグランジンである特許請求の範囲第1項記載
    の粘膜投与用多層状フイルム製剤。 11 有機酸がクエン酸又は酒石酸である特許請
    求の範囲第1項記載の粘膜投与用多層状フイルム
    製剤。 12 水溶性高分子化合物が10〜80%の割合で含
    まれることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の粘膜投与用多層状フイルム製剤。 13 非水溶性高分子化合物が10〜80%の割合で
    含まれることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    記載の粘膜投与用多層状フイルム製剤。 14 可塑剤が10〜30%の割合で含まれることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の粘膜投与
    用多層状フイルム製剤。 15 有機酸が0.01〜0.3%の割合で含まれるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の粘膜
    投与用多層状フイルム製剤。
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