JPS6365854B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、天井吊り形空気調和機を天井に据付
ける据付装置に関するものである。

従来例の構成とその問題点 従来は第６図に示すように、天井吊り形空気調
和機５１の天部に受け金具５２をネジ５３で固定
し、支持金具５４に支持棒５５をボルト５６で固
定し、前記支持棒５５を取り付けた支持金具５４
に固定金具５７をネジ５８で固定し、前記支持棒
５５の他端を天井面または梁据付桟に固定する。
この状態において、前記天井吊り形空気調和機５
１を前記支持金具５４に矢印Ｄ方向より挿入し、
蝶ネジ５９で固定させていた。

ところが、このような構造では、部品点数が多
すぎるため、コストが高価になり据付け作業も複
雑で据付け時間が多く必要であるという欠点を有
していた。また、前記天井吊り形空気調和機５１
を矢印Ｄ方向より挿入するため、手前に天井吊り
形空気調和機５２の奥行寸法（据付け空間）Ｅが
必要になるという欠点を有していた。さらに、現
在市場においては、天井吊り形空気調和機を薄く
して威圧感のないものが好まれているにもかかわ
らず、天井へ直付けしたい場合においても天井吊
り形空気調和機５１の高さ寸法Ｆよりも、据付装
置寸法Ｇの高さ空間が必要になるため、市場の要
望にそぐわないものになるなどの欠点を有してい
た。

発明の目的 本発明は、上記従来の据付け装置にみられる欠
点を除去するもので、部品点数の削減をはかり、
作業性の容易化をはかることを目的とする。

発明の構成 この目的を達成するために本発明は、天井面に
アンカーボルトなどにより懸架支持する天井吊り
形空気調和機の据付装置を、水平片と垂直片から
なり、前記水平片が前記アンカーボルトによつて
天井面下に支持固定される据付金具と、この固定
金具における垂直片の略中央部に形成された切り
欠き部と、前記切り欠き部の両端に設けられかつ
外方へ突出した一対の立ち上がり片と、前記立ち
上がり片に、支持棒を介して回動自在に支持され
た係止具と、前記係止具の先端に形成された爪と
より構成し、また前記空気調和機の両側面に、前
記据付金具に固定される係合具を設け、この係合
具の先端に、下方へ傾斜して延出し、かつ前記係
止具の爪と係合する係合片を設け、さらに前記係
合具に、前記係合片の延出方向と同方向に突出し
た弾性片を設け、また前記係止具に、突出状態に
おいて前記弾性片を前記係合具側へ押圧する解放
具を出没可能に設け、さらに前記空気調和機の天
面に、前記アンカーボルトの先端を収納する切り
欠き穴を設けたものである。

この構成によつて、天井吊り形空気調和機の天
井への据付けおよび取りはずし作業の簡素化がは
かれるものである。

実施例の説明 以下、本発明をその一実施例を示す第１図ない
し第５図を参考に説明する。

第１図ないし第３図において、１は天井吊り形
空気調和機で、この天井吊り形空気調和機１の相
対する両側面２には溶接などにより係合具３が設
けられている。この係合具３は、下方へ傾斜して
延出する係合片３ａを有し、前記係合片３ａには
切り欠き部３ｂが設けられている。さらにこの切
り欠き部３ｂに対向して、弾性を有しかつ外方へ
広がるように板バネ３ｃが設けられている。ま
た、前記両側面２にはボルト４が固定できる２個
の穴５が設けられ、また前記天井吊り形空気調和
機１の天面６には、吊りボルト７とナツト８を逃
がす４個の切り欠き穴９が設けられている。１０
は前記天井吊り形空気調和機１の両側面２を被う
カバーである。１１は前記天井吊り形空気調和機
１を天井に吊り下げる据付金具で、断面Ｌ形状に
形成されている。この断面Ｌ形状の一平面１１ａ
には、前記吊りボルト７が通る穴１３が設けら
れ、また他平面１１ｂには、前記ボルト４が通
り、前記穴５と同じピツチの穴１５が設けられ、
さらに前記他平面１１ｂのほぼ中央には、切り欠
き１６が設けられている。そしてこの切り欠き１
６の両側には前記他平面１１ｂより垂直に立ち上
がる立ち上がり片１１ｃが設けられ、前記立ち上
がり片１１ｃにはそれぞれ穴１１ｄが設けられて
いる。前記立ち上がり片１１ｃの内側には係止具
１７が設けられ、この係止具１７には、前記係止
具３の係止片３ａに係合する爪１７ａが設けら
れ、また前記係止具１７は支持棒１８により回転
可能に支持されている。

次に上記構成からなる据付装置において天井吊
り形空気調和機１を天井面１４に据付ける据付手
順について第４図および第５図によつて説明す
る。

例えば第４図のように天井吊り形空気調和機１
を天井面１４に直付けするときには、まず天井面
１４に吊りボルト７を、前記据付金具１１を介し
て前記天井吊り形空気調和機１が据付けできる間
隔で埋め込み固定し、さらに前記吊りボルト７を
据付金具１１の穴１３へ通し、平座金１２を介し
て、ナツト８により据付金具１１をボルト７に固
定する。この状態で前記天井吊り形空気調和機１
を下から天井面１４方向に持ち上げ、係止具１７
と係止具３の係合を行う。このとき、第４図のよ
うに係止具１７は係止片３ａにより一度外方へ広
がり、その後自重にて係止具１７と係合片３ａと
が係合し、前記天井吊り形空気調和機１が仮り止
めされる。その後、ボルト４にて固定する。

また取りはずしに際しては、蝶ネジ１９を係止
具１７の穴２０に締め付ける。このとき、前記蝶
ネジ１９は弾性を有する板バネ３ｃを押しつけ
る。この状態において、前記天井吊り形空気調和
機１を天井面１４方向へ持ち上げれば、前記板バ
ネ３ｃの弾性により、前記係止具１７の爪１７ａ
が前記係合具３の係合片３ａからはずれる。した
がつて、そのまま前記天井吊り形空気調和機１を
下げれば取りはずしが完了する。

発明の効果 上記実施例より明らかなように、本発明の天井
吊り形空気調和機の据付装置によれば、空気調和
機の天井面への直付け取り付け、天井吊り取り付
け、半埋め込み取り付けに関係なく、前記据付金
具の下から前記天井吊り形空気調和機を持ち上げ
るだけで簡単に固定できる。また取りはずしにお
いても蝶ネジのような解放具を操作して天井吊り
形空気調和機を少し持ち上げれば、前記係止具が
係合具の係合片からはずれるため、簡単に取りは
ずしができる。その結果、重い天井吊り形空気調
和機の取り付け、取りはずし作業において、常に
両手が使えるため、作業性が良く、据付け時間の
短縮化がはかれるとともに、安全性の向上がはか
れる。また、前記天井吊り形空気調和機は上・下
方向の動作で据付けできるため、従来のように空
気調和機の移動空間を必要とせず、据付面積の削
減がはかれるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す天井吊り形空
気調和機の据付装置の分解斜視図、第２図は同据
付装置の据付金具部の斜視図、第３図は同据付装
置の係止具の斜視図、第４図は同据付装置の側面
図、第５図は同据付装置の係止具の係合状態を示
す側面図、第６図は従来の天井吊り形空気調和機
の据付装置の斜視図である。 １……天井吊り形空気調和機、２……側面、３
……係止具、３ａ……係止片、３ｃ……板バネ
（弾性体）、１１……据付金具、１４……天井面
（支持構造体）、１７……係止具、１７ａ……爪、
１８……支持棒、１９……蝶ネジ（解放具）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 天井面にアンカーボルトなどにより懸架支持
   する天井吊り形空気調和機の据付装置を、水平片
   と垂直片からなり、前記水平片が前記アンカーボ
   ルトによつて天井面下に支持固定される据付金具
   と、この固定金具における垂直片の略中央部に形
   成された切り欠き部と、前記切り欠き部の両端に
   設けられかつ外方へ突出した一対の立ち上がり片
   と、前記立ち上がり片に、支持棒を介して回動自
   在に支持された係止具と、前記係止具の先端に形
   成された爪とより構成し、また前記空気調和機の
   両側面に、前記据付金具に固定される係合具を設
   け、この係合具の先端に、下方へ傾斜して延出
   し、かつ前記係止具の爪と係合する係合片を設
   け、さらに前記係合具に、前記係合片の延出方向
   と同方向に突出した弾性片を設け、また前記係止
   具に、突出状態において前記弾性片を前記係合具
   側へ押圧する解放具を出没可能に設け、さらに前
   記空気調和機の天面に、前記アンカーボルトの先
   端を収納する切り欠き穴を設けた天井吊り形空気
   調和機の据付装置。