JPS6360976B2 - - Google Patents

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JPS6360976B2
JPS6360976B2 JP58090369A JP9036983A JPS6360976B2 JP S6360976 B2 JPS6360976 B2 JP S6360976B2 JP 58090369 A JP58090369 A JP 58090369A JP 9036983 A JP9036983 A JP 9036983A JP S6360976 B2 JPS6360976 B2 JP S6360976B2
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oil
fat
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は油中水中油型二重乳化油脂組成物に関
し、更に詳しくは一次乳化物としての水中油型エ
マルジヨン(以下O1/Wエマルジヨンという)
を更に油相(以下O2という)中に乳化分散させ
た油中水中油型(以下O1/W/O2型という)乳
化油脂組成物において、中間水相中に乳蛋白質及
び特定量の有機酸モノグリセリドを含有させるこ
とを特徴とする加熱調理用をも包含する汎用油中
水中油型二重乳化油脂組成物に関する。 油中水型(W/O型)乳化油脂はクリーム用、
スブレツド用、調理用、製菓製パン用等として従
来より巾広い用途に用いられている。前記用途に
使用される油中水型乳化油脂に要求される重要な
機能に味が良いこと、作業性が良いこと、保存安
定性が良いこと等がある。今日では食品工業に於
いても機械化が進み、作業性に関する問題は少な
くなつてきている。又、流通設備、保存設備も充
実してきたし、包装機、包装材料も良い物が開発
されてきた為、保存安定性に関する問題も少なく
なつてきた。しかしながら、食生活の向上、洋風
化、外食産業の繁栄等により、味に対する要求は
日増しに強くなり、今日において油中水型乳化油
脂の機能としては味が最も重要になつている。味
は先味、後味、濃厚味、バランス等に分けて考え
られているが、このうち、油中水型乳化油脂に最
も欠けているのが後味である。 斯様な油中水型乳化油脂の風味上の欠点を改良
し、天然バターに近い後味、コクを有するO1
W/O2型二重乳化油脂組成物を製造する諸技術
が提案されている。例えば特願昭57−48513号明
細書には最内相油脂O1としてフレーバーを含有
する油脂を使用する技術が提案されている。 O1/W/O2型二重乳化油脂組成物は、先ず最
めに最内油脂相O1と水相Wとから水中油型エマ
ルジヨンを調製し、次いでこれを最外油脂相O2
中に乳化して作ることができるものであつて、急
冷・練り合わせをしてマーガリンとすることがで
きるものである。 しかし、予めO1、W、O2の各成分比率を定め
ておいても、最内油脂相O1が初めに調製する内
相O1/Wエマルジヨン中での安定性が著しく悪
いと、特にO1/WエマルジヨンをO2中に乳化分
散させた後、急冷混練する過程でO1とO2が融合
してしまい、O1の残存量が極めて少なくなる。
その結果、W/O型エマルジヨンに近いものとな
つてしまい、せつかくのO1/W/O2型二重乳化
油脂組成物の特性である味の良さなどが充分に発
揮されない。 O1の油脂球が破壊されO2油脂中へ融合するこ
となく安定に保持されるためには内相O1/Wエ
マルジヨンにおいての安定化が必須となる。斯様
な系の安定化のために水溶性蛋白質が使用される
が、水溶性蛋白質を使用して安定化されたO1
WをもつO1/W/O2型二重乳化油脂組成物はス
プレツド用乳化油脂としては風味の点からしても
良好であるが、加熱調理用乳化油脂として使用し
た場合蛋白質の加熱凝集が顕著であつてコゲつき
の原因となり改善が熱望されている。 本発明者等は水溶性蛋白質をO1/Wの安定化
に使用したO1/W/O2型二重乳化油脂組成物の
加熱時における蛋白凝集を防止すべく鋭意研究を
続けてきたが、今般、乳蛋白質を特定条件下で中
間水相W中に含有させることにより、従来の
O1/W/O2型二重乳化油脂組成物の有する欠点
を悉く改善しうることを見い出し本発明を完成し
た。 即ち、本発明は中間水相W中に乳蛋白質を全組
成物に対し0.05重量%以上、及び特定の有機酸モ
ノグリセリドを乳蛋白質1gに対して0.01g以上
含有するスプレツド用、加熱調理用として好適な
汎用のO1/W/O2型二重乳化油脂組成物を提供
するものである。 本発明のO1/W/O2型二重乳化油脂組成物中
の最内相油脂O1及び最外相油脂O2に用いられる
油脂は食用油脂であれば特に制限がなく、大豆
油、ナタネ油、パーム油、コーン油、綿実油、ヤ
シ油、パーム核油等の植物油脂類、ラード、魚
油、鯨油、乳脂等の動物油脂類のいずれも使用す
ることができ、又、これらを水添処理したもの及
びエステル交換したものも使用することができ
る。 最内相油脂O1に用いられる上記油脂にはバタ
ーフレーバー、クリームフレーバー、ミルクフレ
ーバー、チーブフレーバー等のフレーバー及び/
又はスパイス類のオレオレジン、エツセンシヤル
オイル等の1種又は2種以上を加えることが可能
である。 上記O1にフレーバー及び/又はスパイス類の
オレオレジン、エツセンシヤルオイル等を加えた
O1/W/O2型二重乳化油脂組成物は、スプレツ
ド用、加熱調理用の他に、クリーム用、製菓・製
パン用としても後味を賦与することが可能であ
る。 本発明のO1/W/O2型二重乳化油脂組成物中
の中間水相Wに添加配合される乳蛋白質としては
カゼイン、脱脂粉乳、全脂粉乳、牛乳、バターミ
ルク、ナトリウムカゼイネート、カルシウムカゼ
イネート、レンネツトカゼイン、ホエー、ラクト
アルブミン、ラクトグロブリン等の群から選らば
れた1種または2種以上の混合物が挙げられる。 乳蛋白質はO1/W/O2型二重乳化油脂組成物
中に0.05重量%以上通常は10重量%以下(好まし
くは0.1〜1.3重量%)配合される。尚、乳蛋白質
の配合量は乳蛋白質から乳蛋白質以外に由来する
窒素化合物を除去した後、ケルダール法により測
定された窒素量に6.38を乗じた値で規定されるも
のである(管原潔等著「生物化学実験法7、蛋白
質の定量法第2版」)。 本発明において使用する有機酸モノグリセリド
は、次の一般式(1)で表わされる物質である。 (式中、RCO−は炭素数12〜24の脂肪酸残基を、
また、A−は脂肪族飽和ジカルボン酸、脂肪族不
飽和ジカルボン酸又はオキシ酸から由来する有機
酸残基を表わす。) 一般式(1)中の脂肪酸残基RCO−としてはラウ
リン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリ
ン酸、オレイン酸、ベヘン酸等に由来する脂肪酸
残基が例示され、就中、飽和脂肪酸に由来する脂
肪酸残基が好適である。脂肪酸残基は単一でも良
いが2種以上の混合でもよい。 一般式(1)の有機酸残基Aは次の有機酸から由来
する残基の総称である。すなわち、シユウ酸、コ
ハク酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸、マレイン
酸、フマル酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸、乳
酸、リンゴ酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸、クエ
ン酸等のオキシ酸が例示される。本発明の目的に
は上記有機酸であれば、いずれの有機酸モノグリ
セリドでも有効であるが、特に乳酸、クエン酸、
コハク酸、酒石酸、ジアセチル酒石酸が好まし
い。 本発明のO1/W/O2型二重乳化油脂組成物に
おける有機酸モノグリセリドの配合量は、乳蛋白
質1gに対して0.01g以上必要であつて通常10g
以下好適には0.1〜1.0g使用される。 有機酸モノグリセリドは中間水相Wに溶解する
か若しくはO1/Wエマルジヨン中に添加溶解さ
せて中間水相W中に含有する乳蛋白質との相互作
用を増大させる様に配合するのが良い。 本発明のO1/W/O2型二重乳化油脂組成物の
中間水相WのPHは5.5〜8.5の範囲、就中6〜7が
好適である。 必要があれば、本発明のO1/W/O2型二重乳
化油脂組成物中に嗜好、栄養、乳化安定性を高め
るために乳蛋白質等以外の乳製品、例えばチー
ズ、発酵乳、着色料、調味料、甘味料、糖類、食
塩、果汁、ジヤム、乳化安定用糊料及び中間水相
Wと外相油脂O2への香料の添加等を行つても良
い。 またO1/Wエマルジヨンの安定性を更に向上
させるために最内相油脂O1にシヨ糖高級脂肪酸
エステルの低級脂肪酸エステル化物、低級脂肪酸
エステル化していないシヨ糖高級脂肪酸エステ
ル、グリセリン高級脂肪酸モノエステル、プロピ
レングリコール高級脂肪酸モノエステル、ソルビ
タン高級脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレ
ンソルビタン高級脂肪酸部分エステル、レシチン
等の乳化剤を併用しても良い。これらの乳化剤、
安定剤はW又はO2に添加しても良い。特にレシ
チンを最内相油脂O1に0.01〜1.0重量%加えると
O1/Wエマルジヨンの乳化が容易になる。 本発明のO1/W/O2型乳化油脂組成物におけ
る最内相油脂O1、中間水相W、最外相油脂O2
重量割合はO1が0.1〜40%、Wが5〜60%、O2
20〜80%の範囲が好ましい。 以下に実施例、比較例をもつて本発明をより詳
細に説明するが、本発明はこの実施例に限定され
るものではない。 実施例1〜3、比較例1〜3 第1表に示す組成の二重乳化油脂組成物を以下
に示す方法により製造した。即ち70℃の水に食塩
及び他の第1表に示す成分を溶解して中間水相W
を調製した。この時の各水相のPHは6.0〜7.0であ
つた。 これとは別に70℃の乳脂に大豆レシチン、ソル
ビタン高級脂肪酸エステルを溶解し最内油脂相
O1を調製した。最内油脂相O1と中間水相Wを混
合後、70℃でホモジナイザーを200Kg/cm2で2回
通し粒径を1〜2.5μ以下に調製した。 次いで、別途用意した最外油脂相O2を60℃に
加熱し、O1/Wエマルジヨンを加え混合後、急
冷練り合わせをして目的としたO1/W/O2型二
重乳化油脂組成物を得た。
【表】
【表】 上記で得られた乳化油脂組成物について、これ
らをゆるやかに加熱してO1/Wエマルジヨンと
最外油脂相O2とに分別し、得られた乳化油脂の
最内油脂相O1と中間水相Wと最外油脂相O2との
比率を算出したところ第2表の如き結果が得られ
た。
【表】 これらの二重乳化油脂組成物をスプレツドとし
てトーストに用いた場合のおいしさ、後味の強
さ、後味の好ましさの3項目について専門パネル
20名を対象に官能評価を行なつた。評価法はモナ
テイツク評価で5〜1点のうち該当する個所に〇
印をつけさせ、20名の点数を平均した。結果を第
3表に示す。
〔ホウレン草ソテーの材料〕
乳化油脂組成物 20g ゆでたホウレン草 200g 〔つくり方〕 (1) ゆでたホウレン草は2〜3cmに切る。 (2) 鉄製フライパンに乳化油脂組成物を入れ弱火
で溶解する。 (3) ホウレン草を入れ強火で2分間炒める。 〔評価方法〕 炒めている際のこげ易さ、加熱凝集物の生成程
度およびホウレン草のソテーが冷めた状態での風
味を評価した。風味については前記と同様に専門
パネル20名を対象に官能評価を行なつた。これら
の結果を第4表に示す。
【表】 又、得られた二重乳化油脂組成物を用い、クツ
キーを焼き評価した結果を第5表に示した。具体
的評価法はホバートミキサーを用い、まず、マー
ガリン450gを低速で撹拌しながら砂糖410gを加
え低速で30秒間撹拌する。次に、高速で比重0.65
迄ホイツプした後、低速で卵190gを徐々に加え
る。その後、水70gを加え、比重0.70迄中速でホ
イツプした後、粉を加え、低速で40秒間撹拌、混
合し、クツキー生地を得た。この生地を天パン上
に絞り、オーブンで200℃、10分間焼き、クツキ
ーを得た。クツキーの風味評価は専門パネル20名
を対象においしさ、後味の強さ、後味の好ましさ
について官能評価を行なつた。評価法はモナデイ
ツク評価で5〜1点のうち該当する個所に〇印を
つけさせ、20名の点数を平均した。
【表】
【表】 実施例 4〜8 第1表の実施例1の中間水相(W)中のコハク
酸モノグリセリドの代わりに、乳酸モノグリセリ
ド、リンゴ酸モノグリセリド、酒石酸モノグリセ
リド、クエン酸モノグリセリド、ジアセチル酒石
酸モノグリセリドを用いて同様の方法で二重乳化
油脂組成物を製造した。 尚、これら有機酸モノグリセリドの構成脂肪酸
組成は実施例1〜3に用いたコハク酸モノグリセ
リドとほぼ同等で、パルミチン酸48〜59wt%、
ステアリン酸41〜52wt%から成る。 これら乳化油脂組成物の製造後のO1/W/O2
の重量比率、実施例1〜3と同様のトースト、ホ
ウレン草ソテーによる応用評価の結果を第6表に
示した。
【表】 又、有機酸モノグリセリドとしてシユウ酸モノ
グリセリド、マレイン酸モノグリセリド、フマル
酸モノグリセリドを用いた場合も同様な効果を示
した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 油中水中油型乳化油脂組成物において、中間
    水相中に乳蛋白質を全組成物に対し0.05重量%以
    上、及び下記一般式(1)で表される有機酸モノグリ
    セリドを乳蛋白質1gに対し0.01g以上含有する
    ことを特徴とする油中水中油型二重乳化油脂組成
    物。 (式中、RCO−は炭素数12〜24の脂肪酸残基を、
    また、A−は脂肪族飽和ジカルボン酸、脂肪族不
    飽和ジカルボン酸又はオキシ酸から由来する有機
    酸残基を表わす。)
JP58090369A 1983-05-23 1983-05-23 二重乳化油脂組成物 Granted JPS59216545A (ja)

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JPS59216545A JPS59216545A (ja) 1984-12-06
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JP58090369A Granted JPS59216545A (ja) 1983-05-23 1983-05-23 二重乳化油脂組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6295133A (ja) * 1985-10-21 1987-05-01 Morinaga Milk Ind Co Ltd 常温で安定な水中油型エマルジヨンの製造法

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JPS59216545A (ja) 1984-12-06

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