JPS6360830B2 - - Google Patents

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JPS6360830B2
JPS6360830B2 JP21048984A JP21048984A JPS6360830B2 JP S6360830 B2 JPS6360830 B2 JP S6360830B2 JP 21048984 A JP21048984 A JP 21048984A JP 21048984 A JP21048984 A JP 21048984A JP S6360830 B2 JPS6360830 B2 JP S6360830B2
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forming
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gas
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Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の利用分野〕 本発明はシリコンを含有する堆積膜、とりわけ
機能性膜、殊に半導体デバイス、電子写真用の感
光デバイス、画像入力用のラインセンサー、撮像
デバイスなどに用いるアモルフアスシリコンある
いは多結晶シリコンの堆積膜を形成するのに好適
な方法に関する。 〔従来技術〕 例えば、アモルフアスシリコン膜の形成には、
真空蒸着法、プラズマCVD法、CVD法、反応性
スパツタリング法、イオンプレーテイング法、光
CVD法などが試みられており、一般的には、プ
ラズマCVD法が広く用いられ、企業化されてい
る。 而乍らアモルフアスシリコンで構成される堆積
膜は電気的、光学的特性及び、繰返し使用での疲
労特性あるいは使用環境特性、更には均一性、再
現性を含めて生産性、量産性の点において、更に
総合的な特性の向上を図る余地がある。 従来から一般化されているプラズマCVD法に
よるアモルフアスシリコン堆積膜の形成に於ての
反応プロセスは、従来のCVD法に比較してかな
り複雑であり、その反応機構も不明な点が少なく
なかつた。又、その堆積膜の形成パラメーターも
多く、(例えば、基板温度、導入ガスの流量と比、
形成時の圧力、高周波電力、電極構造、反応容器
の構造、排気速度、プラズマ発生方式など)これ
ら多くのパラメータの組合せによるため、時には
プラズマが不安定な状態になり、形成された堆積
膜に著しい悪影響を与えることが少なくなかつ
た。そのうえ、装置特有のパラメータを装置ごと
に選定しなければならず、したがつて製造条件を
一般化することがむずかしいのが実状であつた。
一方、アモルフアスシリコン膜として電気的、光
学的、光導電的乃至は機械的特性が各用途を十分
に満足させ得るものを発現させるためには、現状
ではプラズマCVD法によつて形成することが最
良とされている。 而乍ら、堆積膜の応用用途によつては、大面積
化、膜厚均一化、膜品質の均一性を十分満足さ
せ、しかも高速成膜によつて再現性のある量産化
を図ねばならないため、プラズマCVD法による
アモルフアスシリコン堆積膜の形成においては、
量産装置に多大な設備投資が必要となり、またそ
の量産の為の管理項目も複雑になり、管理許容幅
も狭くなり、装置の調整も微妙であることから、
これらのことが、今後改善すべき問題点として指
摘されている。他方、通常のCVD法による従来
の技術では、高温を必要とし、実用可能な特性を
有する堆積膜が得られていなかつた。 上述の如く、アモルフアスシリコン膜の形成に
於て、その実用可能な特性、均一性を維持させな
がら、低コストな装置で量産化できる形成方法を
開発することが切望されている。これ等のこと
は、他の機能性膜、例えば窒化シリコン膜、炭化
シリコン膜、酸化シリコン膜に於ても同様なこと
がいえる。 本発明は、上述したプラズマCVD法の欠点を
除去すると同時に、従来の形成方法によらない新
規な堆積膜形成法を提供するものである。 〔発明の目的及び概要〕 本発明の目的は、形成される膜の特性、成膜速
度、再現性の向上及び膜品質の均一化を図りなが
ら、膜の大面積化に適し、膜の生産性の向上及び
量産化を容易に達成することのできる堆積膜形成
法を提供することにある。 上記目的は、基体上に堆積膜を形成する為の成
膜空間内に、堆積膜形成用の原料となるケイ素化
合物と、炭素とハロゲンを含む化合物を分解する
ことにより生成され、前記ケイ素化合物と化学的
相互作用をする活性種とを夫々別々に導入し、こ
れらに熱エネルギーを作用させて前記ケイ素化合
物を励起し反応させる事によつて、前記基体上に
堆積膜を形成する事を特徴とする本発明の堆積膜
形成法によつて達成される。 〔実施態様〕 本発明方法では、堆積膜を形成する為の成膜空
間においてプラズマを生起させる代りに、熱エネ
ルギーを用い成膜原料のガスを励起し反応させる
ため、形成される堆積膜は、エツチング作用、或
いはその他の例えば異常放電作用などによる悪影
響を受けることは実質的にない。 又、本発明によれば、成膜空間の雰囲気温度、
基板温度を所望に従つて任意に制御することによ
り、より安定したCVD法とすることができる。 本発明において堆積膜形成原料を励起し反応さ
せるための熱エネルギーは、成膜空間の少なくと
も基体近傍部分、乃至は成膜空間全体に作用され
るものであり、使用する熱源に特に制限はなく、
抵抗加熱等の発熱体による加熱、高周波加熱など
の従来公知の加熱媒体を用いることができる。あ
るいは、光エネルギーから転換された熱エネルギ
ーを使用することもできる。また、所望により、
熱エネルギーに加えて、光エネルギーを併用する
ことができる。光エネルギーは、適宜の光学系を
用いて基体の全体に照射することができるし、あ
るいは所望部分のみに選択的制御的に照射するこ
ともできるため、基体における堆積膜の形成位置
及び膜厚等を制御し易くすることができる。 本発明の方法が従来のCVD法と違う点の1つ
は、あらかじめ成膜空間とは異なる空間(以下、
分解空間という)に於いて活性化された活性種を
使うことである。このことにより、従来のCVD
法より成膜速度を飛躍的に伸ばすことができ、加
えて堆積膜形成の際の基板温度も一層の低温化を
図ることが可能になり、膜品質の安定した堆積膜
を工業的に大量に、しかも低コストで提供でき
る。 尚、本発明での前記活性種とは、前記堆積膜形
成用原料の化合物あるいはこの励起分解物と化学
的相互作用を起して例えばエネルギーを付与した
り、化学反応を起したりして、堆積膜の形成を促
す作用を有するものを云う。従つて、活性種とし
ては、形成される堆積膜を構成する構成要素に成
る構成要素を含んでいても良く、あるいはその様
な構成要素を含んでいなくともよい。 本発明では、成膜空間に導入される分解空間か
らの活性種は、生産性及び取扱い易さなどの点か
ら、その寿命が5秒以上、より好ましくは15以
上、最適には30秒以上あるものが、所望に従つて
選択されて使用される。 本発明で使用する堆積膜形成原料となるケイ素
化合物は、成膜空間に導入される以前に既に気体
状態となつているか、あるいは気体状態とされて
導入されることが好ましい。例えば液状の化合物
を用いる場合、化合物供給源に適宜の気化装置を
接続して化合物を気化してから成膜空間に導入す
ることができる。ケイ素化合物としては、ケイ素
に水素、酸素、ハロゲン、あるいは炭化水素基な
どが結合したシラン類及びシロキサン類等を用い
ることができる。とりわけ鎖状及び環状のシラン
化合物、この鎖状及び環状のシラン化合物の水素
原子の一部又は全部をハロゲン原子で置換した化
合物などが好適である。 具体的には、例えば、SiH4、Si2H6、Si3H8
Si4H10、Si5H12、Si6HH14等のSipH2p+2(pは1
以上好ましくは1〜5、より好ましくは1〜10の
整数である)で示される直鎖状シラン化合物、
SiH3SiH(SiH3)SiH3、SiH3SiH(SiH3)Si3H7
Si2H5SiH(SiH3)Si2H5等のSipH2p+2(pは前述
の意味を有する。)で示される分岐を有する鎖状
シラン化合物、これら直鎖状又は分岐を有する鎖
状のシラン化合物の水素原子の一部又は全部をハ
ロゲン原子で置換した化合物、Si3H6、Si4H8
Si5H10、Si6H12等のSiqH2q(qは3以上、好まし
くは3〜6の整数である。)で示される環状シラ
ン化合物、該環状シラン化合物の水素原子の一部
又は全部を他の環状シラニル基及び/又は鎖状シ
ラニル基で置換した化合物、上記例示したシラン
化合物の水素原子の一部又は全部をハロゲン原子
で置換した化合物の例として、SiH3F、SiH3Cl、
SiH3Br、SiH3I等のSirHsXt(Xはハロゲン原子、
rは1以上、好ましくは1〜10、より好ましくは
3〜7の整数、s+t=2r+2又は2rである。)
で示されるハロゲン置換鎖状又は環状シラン化合
物などである。これらの化合物は、1種を使用し
ても2種以上を併用してもよい。 本発明において、分解空間に導入される炭素と
ハロゲンを含む化合物としては、例えば鎖状又は
環状炭化水素の水素原子の一部乃至全部をハロゲ
ン原子で置換した化合物が用いられ、具体的に
は、例えばCuY2u+2(uは1以上の整数、YはF、
Cl、Br又はIである。)で示される鎖状ハロゲン
化炭素、CvY2v(vは3以上の整数、Yは前述の
意味を有する。)で示される環状ハロゲン化炭素、
CuHxYy(u及びYは前述の意味を有する。x+
y=2u又は2u+2である。)で示される鎖状又は
環状化合物などが挙げられる。 具体的には例えばCF4、(CF25、(CF26
(CF24、C2F6、C3F8、CHF3、CH2F2、CCl4
(CCl25、CBr4、(CBr25、C2Cl6、C2Cl3F3など
のガス状態の又は容易にガス化し得るものが挙げ
られる。 また、本発明においては、前記炭素とハロゲン
を含む化合物を分解することにより生成される活
性種に加えてケイ素とハロゲンを含む化合物を分
解することにより生成される活性種を併用するこ
とができる。このケイ素とハロゲンを含む化合物
としては、例えば鎖状又は環状シラン化合物の水
素原子の一部乃至全部をハロゲン原子で置換した
化合物が用いられ、具体的には、例えば、Six
Z2v+2(vは1以上の整数、ZはF、Cl、Br又は1
である。)で示される鎖状ハロゲン化ケイ素、Siv
Z2v(vは3以上の整数、Zは前述の意味を有す
る。)で示される環状ハロゲン化ケイ素、SivHx
Zy(v及びYは前述の意味を有する。x+y=2v
又は2v+2である。)で示される鎖状又は環状化
合物などが挙げられる。 具体的には例えばSiF4、(SiF25、(SiF26
(SiF24、Si2F6、Si3F8、SiHF3、SiH2F2、SiCl4
(SiCl25、SiBr4、(SiBr25、Si2Cl6、Si2Cl3F3
どのガス状態の又は容易にガス化し得るものが挙
げられる。 活性種を生成させるためには、前記炭素とハロ
ゲンを含む化合物(及びケイ素とハロゲンを含む
化合物)に加えて、必要に応じてケイ素単体等他
のケイ素化合物、水素、ハロゲン化合物(例えば
F2ガス、Cl2ガス、ガス化したBr2、I2等)などを
併用することができる。 本発明において、分解空間で活性種を生成させ
る方法としては、各々の条件、装置を考慮して放
電エネルギー、熱エネルギー、光エネルギーなど
の励起エネルギーが使用される。 上述したものに、分解空間で熱、光、放電など
の分解エネルギーを加えることにより、活性種が
生成される。 本発明において、成膜空間における堆積膜形成
用原料となるケイ素化合物と分解空間からの活性
種との量の割合は、堆積条件、活性種の種類など
で適宜所望に従つて決められるが、好ましくは
10:1〜1:10(導入流量比)が適当であり、よ
り好ましくは8:2〜4:6とされるのが望まし
い。 本発明において、ケイ素化合物の他に、成膜の
ための原料として水素ガス、ハロゲン化合物(例
えばF2ガス、Cl2ガス、ガス化したBr2、I2等)、
アルゴン、ネオン等の不活性ガスなどを成膜空間
に導入して用いることもできる。これらの原料ガ
スの複数を用いる場合には、予め混合して成膜空
間内に導入することもできるし、あるいはこれら
の原料ガスを夫々独立した供給源から各個別に供
給し、成膜空間に導入することもできる。 また本発明の方法により形成される堆積膜を不
純物元素でドーピングすることが可能である。使
用する不純物元素としては、p型不純物として、
周期率表第族Aの元素、例えばB,Al,Ga,
In,Tl等が好適なものとして挙げられ、n型不
純物としては、周期率表第V族Aの元素、例えば
N,P,As,Sb,Bi等が好適なものとして挙げ
られるが、特にB,Ga,P,Sb等が最適である。
ドーピングされる不純物の量は、所望される電気
的・光学的特性に応じて適宜決定される。 かかる不純物元素を成分として含む化合物とし
ては、常温常圧でガス状態であるか、あるいは少
なくとも堆積膜形成条件下で気体であり、適宜の
気化装置で容易に気化し得る化合物を選択するの
が好ましい。この様な化合物としては、PH3
P2H4、PF3、PF5、PCl3、AsH3、AsF3、AsF5
AsCl3、SbH3、SbF5、BF3、BCl3、BBr3
B2H6、B4H10、B5H9、B5H11、B6H10、B6H12
AlCl3等を挙げることができる。不純物元素を含
む化合物は、1種用いても2種以上併用してもよ
い。 不純物元素を成分として含む化合物を成膜空間
内に導入するには、予め前記ケイ素化合物等と混
合して導入するか、あるいは独立した複数のガス
供給源よりこれらの原料ガスを各個別に導入する
ことができる。 次に、本発明方法によつて形成される電子写真
用像形成部材の典型的な例を挙げて本発明を説明
する。 第1図は、本発明によつて得られる典型的な光
導電部材の構成例を説明するための模式図であ
る。 第1図に示す光導電部材10は、電子写真用像
形成部材として適用させ得るものであつて、光導
電部材用としての支持体11の上に、必要に応じ
て設けられる中間層12、及び感光層13で構成
される層構成を有している。 支持体11としては、導電性でも電気絶縁性で
あつても良い。導電性支持体としては、例えば、
NiCr、ステンレス、Al、Cr、Mo、Au、Ir、
Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd等の金属又はこれ等
の合金が挙げられる。 電気絶縁性支持体としては、ポリエステル、ポ
リエチレン、ポリカーボネート、セルローズアセ
テート、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリアミド等の
合成樹脂のフイルム又はシート、ガラス、セラミ
ツク、紙等が通常使用される。これらの電気絶縁
性支持体は、好適には少なくともその一方の表面
が導電処理され、該導電処理された表面側に他の
層が設けられるのが望ましい。 例えばガラスであれば、その表面がNiCr、Al、
Cr、Mo、Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd、
In2、O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2)等の薄膜
を設けることによつて導電処理され、あるいはポ
リエステルフイルム等の合成樹脂フイルムであれ
ば、NiCr、Al、Ag、Pb、Zn、Ni、Au、Cr、
Mo、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt等の金属で真空
蒸着、電子ビーム蒸着、スパツタリング等で処理
し、又は前記金属でラミネート処理して、その表
面が導電処理される。支持体の形状としては、円
筒状、ベルト状、板状等、任意の形状とし得、所
望によつて、その形状が決定されるが、例えば、
第1図の光導電部材10を電子写真用像形成部材
として使用するのであれば、連続高速複写の場合
には、無端ベルト状又は円筒状とするのが望まし
い。 例えば中間層12には、支持体11の側から感
光層13中へのキヤリアの流入を効果的に阻止し
且つ電磁波の照射によつて感光層13中に生じ、
支持体11の側に向つて移動するフオトキヤリア
の感光層13の側から支持体11の側への通過を
容易に許す機能を有する。 この中間層12は、水素原子(H)及び/又はハロ
ゲン原子(X)を含有するアモルフアスシリコン
(以下、a―Si(H,X)と記す。)で構成される
と共に、電気伝導性を支配する物質として、例え
ばB等のp型不純物あるいはP等のn型不純物が
含有されている。 本発明に於て、中間層12中に含有されるB、
P等の伝導性を支配する物質の含有量としては、
好適には、0.001〜5×104atomicppm、より好適
には0.5〜1×104atomicppm、最適には1〜5×
103atomicppmとされるのが望ましい。 中間層12を形成する場合には、感光層13の
形成まで連続的に行なうことができる。その場合
には、中間層形成用の原料として、分解空間で生
成された活性種と、気体状態のケイ素化合物、必
要に応じて水素、ハロゲン化合物、不活性ガス及
び不純物元素を成分として含む化合物のガス等
と、を夫々別々に支持体11の設置してある成膜
空間に導入し、熱エネルギーを用いることによ
り、前記支持体11上に中間層12を形成させれ
ばよい。 中間層12を形成させる際に分解空間に導入さ
れて活性種を生成する炭素とハロゲンを含む化合
物は、高温下で容易に例えばCF2 *の如き活性種
を生成する。 中間層12の層厚は、好ましくは、30Å〜
10μ、より好適には40Å〜8μ、最適には50Å〜5μ
とされるのが望ましい。 感光層13は、例えばA―Si(H,X)で構成
され、レーザー光の照射によつてフオトキヤリア
を発生する電荷発生機能と、該電荷を輸送する電
荷輸送機能の両機能を有する。 感光層13の層厚としては、好ましくは、1〜
100μ、より好適には1〜80μ、最適には2〜50μ
とされるのが望ましい。 感光層13は、i型a―Si(H,X)層である
が、所望により中間層12に含有される伝導特性
を支配する物質の極性とは別の極性(例えばn
型)の伝導特性を支配する物質を含有させてもよ
いし、あるいは、同極性の伝導特性を支配する物
質を、中間層12に含有される実際の量が多い場
合には、該量よりも一段と少ない量にして含有さ
せてもよい。 感光層13の形成も、中間層12の場合と同様
に、分解空間に炭素とハロゲンを含む化合物が導
入され、高温下でこれ等を分解することで活性種
が生成され、成膜空間に導入される。また、これ
とは別に、気体状態のケイ素化合物と、必要に応
じて、水素、ハロゲン化合物、不活性ガス、不純
物元素を成分として含む化合物のガス等を、支持
体11の設置してある成膜空間に導入し、熱エネ
ルギーを用いることにより、前記支持体11上に
中間層12を形成させればよい。第2図は、本発
明方法を実施して作製される不純物元素でドーピ
ングされたa―Si堆積膜を利用したPIN型ダイオ
ード・デバイスの典型例をを示した模式図であ
る。 図中、21は基板、22及び27は薄膜電極、
23は半導体膜であり、n型のa―Si層24、i
型のa―Si層25、p型のa―Si層26によつて
構成される。28は導線である。 基板21としては半導電性、好ましくは電気絶
縁性のものが用いられる。半導電性基板として
は、例えば、Si、Ge等の半導体が挙げられる。
薄膜電極22,27としては例えば、NiCr、Al、
Cr、Mo、Au、Ir、Nb、Ta、V、Ti、Pt、Pd、
In2O3、SnO2、ITO(In2O3+SnO2)等の薄膜を、
真空蒸着、電子ビーム蒸着、スパツタリング等の
処理で基板上に設けることによつて得られる。電
極22,27の膜厚としては、好ましくは30〜5
×104A、より好ましくは100〜5×103Aとされる
のが望ましい。 a―Siの半導体層23を構成する膜体を必要に
応じてn型24又はp型26とするには、層形成
の際に、不純物元素のうちn型不純物又はp型不
純物、あるいは両不純物を形成される層中にその
量を制御し乍らドーピングしてやる事によつて形
成される。 n型、i型及びp型のa―Si層を形成するに
は、本発明方法により、分解空間に炭素とハロゲ
ンを含む化合物が導入され、高温下でこれ等を分
解することで、例えばCF2 *等の活性種が生成さ
れ、成膜空間に導入される。また、これとは別
に、気体状態のケイ素化合物と、必要に応じて不
活性ガス及び不純物元素を成分として含む化合物
のガス等を、支持体11の設置してある成膜空間
に導入し、熱エネルギーを用いることにより形成
させればよい。n型及びp型のa―Si層の膜厚と
しては、好ましくは100〜104Å、より好ましくは
300〜2000Åの範囲が望ましい。 また、i型のa―Si層の膜厚としては、好まし
くは500〜104Å、より好ましくは1000〜10000Å
の範囲が望ましい。 以下に、本発明の具体的実施例を示す。 実施例 1 第3図に示した装置を用い、以下の如き操作に
よつてi型、p型及びn型のa―Si堆積膜を形成
した。 第3図において、101は堆積室であり、内部
の基体支持台102上に所望の基体103が載置
される。 104は基体加熱用のヒーターであり、導線1
05を介して給電され、発熱する。基体温度は特
に制限されないが、本発明方法を実施するにあた
つては、好ましくは50〜150℃、より好ましくは
100〜150℃であることが望ましい。 106乃至109は、ガス供給源であり、ケイ
素化合物、及び必要に応じて用いられる水素、ハ
ロゲン化合物、不活性ガス、不純物元素を成分と
する化合物の数に応じて設けられる。原料化合物
のうち液状のものを使用する場合には、適宜の気
化装置を具備させる。図中ガス供給源106乃至
109の符号にaを付したのは分岐管、bを付し
たのは流量計、cを付したのは各流量計の高圧側
の圧力を計測する圧力計、d又はeを付したのは
各気体流量を調整するためのバルブである。11
0は成膜空間へのガス導入管、111はガス圧力
計である。図中112は分解空間、113は電気
炉、114は固体C粒、115は活性種の原料と
なる気体状態の炭素とハロゲンを含む化合物の導
入管であり、分解空間112で生成された活性種
は導入管116を介して成膜空間101内に導入
される。 117は熱エネルギー発生装置であつて、例え
ば通常の電気炉、高周波加熱装置、各種発熱体等
が用いられる。 熱エネルギー発生装置117からの熱は、矢印
119の向きに流れている原料ガス等に作用さ
れ、成膜原料のガス等を励起し反応させる事によ
つて基体103の全体あるいは所望部分にa―Si
の堆積膜を形成する。また、図中、120は排気
バルブ、121は排気管である。 先ず、ポリエチレンテレフタレートフイルム基
板103を支持台102上に載置し、排気装置を
用いて堆積空間101内を排気し、10-6Torrに
減圧した。第1表に示した基板温度で、ガス供給
源106を用いてSi5H10150SCCM、あるいはこ
れとPH3ガス又はB2H6ガス(何れも1000ppm水
素ガス希釈)40SCCMとを混合したガスを堆積空
間に導入した。 また、分解空間102に固体C粒114を詰め
て、電気炉113により加熱し、Cを赤熱し、そ
こへボンベからCF4の導入管115により、CF4
を150SCCM吹き込むことにより、CF2 *の活性種
を生成させ、導入管116を経て、成膜空間10
1へ導入する。 成膜空間101内の気圧を0.1Torrに保ちつつ
熱エネルギー発生装置により成空間101内を
250℃に保持して、ノンドープのあるいはドーピ
ングされたa―Si膜(膜厚700Å)を形成した。
成膜速度は35A/secであつた。 次いで、得られたノンドープのあるいはp型の
a―Si膜試料を蒸着槽に入れ、真空度10-5Torr
でクシ型のAlギヤツプ電極(長さ250μ、巾5mm)
を形成した後、印加電圧10Vで暗電流を測定し、
暗導電σdを求めて、a―Si膜を評価した。結果を
第1表に示した。 実施例 2〜4 Si5H10の代りに直鎖状Si4H10、分岐状Si4H10
又はH6Si6F6を用いた以外は、実施例1と同じの
a―Si膜を形成した。暗導電率を測定し、結果を
第1表に示した。
【表】 第1表から、本発明によると低い基板温度でも
電気特性に優れた、即ち高いσ値のa―Si膜が得
られ、また、ドーピングが十分に行なわれたa―
Si膜が得られる。 実施例 5 第4図に示す装置を使い、以下の如き操作によ
つて第1図に示した如き膜構成のドラム状電子写
真用像形成部材を作成した。 第4図において、201は成膜空間、202は
分解空間、203は電気炉、204は固体C粒、
205は活性種の原料物質導入管、206は活性
種導入管、207はモーター、208は加熱ヒー
ター、209は吹き出し管、210は吹き出し
管、211はAlシリンダー、212は排気バル
ブを示している。また、213乃至216は第1
図中106乃至109と同様の原料ガス供給源で
あり、217はガス導入管である。 成膜空間201にAlシリンダー211をつり
下げ、その内側に加熱ヒーター208を備え、モ
ーター207により回転できる様にする。21
8,218……は熱エネルギー発生装置であつ
て、例えば通常の電気炉、高周波加装置、各種発
熱体等が用いられる。 また、分解空間202に固体C粒204を詰め
て、電気炉203により加熱し、Cを赤熱し、そ
こへボンベからCF4を吹き込むことにより、CF2 *
の活性種を生成させ、導入管206を経て、成膜
空間201へ導入する。 一方、導入管217よりSiH6とH2を1:1の
割合で成膜空間201に導入させる。成膜空間2
01内の気圧を1.0Torrに保ちつつ、熱エネルギ
ー発生装置により成膜空間201内を250℃に保
持する。 Alシリンダー211は300℃にヒーターにより
加熱、保持され、回転させ、排ガスは排気バルブ
212を通じて排気させる。このようにして感光
層13が形成される。 また、中間層12は、感光層13の成膜に先立
ち導入管217よりH2/B2H6(容量%でB2H6
0.2%)の混合ガスを導入し、他の条件は感光層
13の成膜条件と同一で膜厚2000Åで成膜され
た。 比較例 1 一般的なプラズマCVD法により、CF4
Si2H6、H2及びB2H6から第4図の成膜空間20
1に13.56MHzの高周波装置を備えて、アモルフ
アスシリコン堆積膜を形成した。 実施例5及び比較例1で得られたドラム状の電
子写真用像形成部材の製造条件と性能を第2表に
示した。
【表】 実施例 6 ケイ素化合物としてSi3H6を用いて第3図の装
置を用いて、第2図に示したPIN型ダイオードを
作製した。 まず、1000AのITO膜22を蒸着したポリエチ
レンナフタレートフイルム21を支持台に載置
し、10-6Torrに減圧した後、実施例1と同様に
CF4の導入管115により、CF4を150SCCM吹き
込むことにより、CF2 *の活性種を生成させ、導
入管116からCF2 *の活性種、また導入管11
0からSi3H6150SCCM、フオスフインガス
(PH31000ppm水素希釈)を導入し、別系統から
ハロゲンガス20SCCMを導入し、0.1Torr、2500
℃に保ちながら、Pでドーピングされたn型a―
Si膜24(膜厚700Å)を形成した。 次いで、PH3ガスの導入を停止し、CF4の導入
量を50SCCMにした以外はn型a―Si膜の場合と
同一の方法でi―型a―Si膜25(膜厚5000Å)
を形成した。 次いで、H2ガスと共にジボランガス
(B2H61000ppm水素希釈)40SSCCM、それ以外
はn型と同じ条件でBでドービングされたp型a
―Si膜26(膜厚700Å)を形成した。更に、このp
型膜上に真空蒸着により膜厚1000ÅのAl電極2
7を形成し、PIN型ダイオードを得た。 かくして得られたダイオード素子(面積1cm2
のI―V特性を測定し、整流特性及び光起電力効
果を評価した。結果を第3図に示した。 また、光照射特性においても、基板側から光を
導入し、光照射強度AMI(約100mW/cm2)で、
変換効率8.5%以上、開放端電圧0.92V、短絡電流
10.5mA/cm2が得られた。 実施例 7 ケイ素化合物としてSi3H6の代りに、直鎖状
Si4H10、分岐状Si4H10、又はH6Si6F6を用いた以
外は、実施例6と同一のPIN型ダイオードを作製
した。整流特性及び光起電力効果を評価し、結果
を第3表に示した。
〔発明の効果〕
本発明の堆積膜形成法によれば、形成される膜
に所望される電気的、光学的、光導電的及び機械
的特性が向上し、しかも低い基板温度で高速成膜
が可能となる。また、成膜における再現性が向上
し、膜品質の向上と膜質の均一化が可能となると
共に、膜の大面積化に有利であり、膜の生産性の
向上並びに量産化を容易に達成することができ
る。更に、励起エネルギーとして比較的低い熱エ
ネルギーを用いることができるので、耐熱性に乏
しい基体上にも成膜できる、低温処理によつて工
程の短縮化を図れるといつた効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を用いて製造される電子写
真用像形成部材の構成例を説明するための模式図
である。第2図は本発明方法を用いて製造される
PIN型ダイオードの構成例を説明するための模式
図である。第3図及び第4図はそれぞれ実施例で
用いた本発明方法を実施するための装置の構成を
説明するための模式図である。 10……電子写真用像形成部材、11……基
体、12……中間層、13……感光層、21……
基板、22,27……薄膜電極、24……n型a
―Si層、25……i型a―Si層、26……p型a
―Si層、101,201……成膜空間、111,
202……分解空間、106,107,108,
109,213,214,215,216……ガ
ス供給源、103,211……基体、117,2
18……熱エネルギー発生装置。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 基体上に堆積膜を形成する為の成膜空間内
    に、堆積膜形成用の原料となるケイ素化合物と、
    炭素とハロゲンを含む化合物を分解することによ
    り生成され、前記ケイ素化合物と化学的相互作用
    をする活性種とを夫々別々に導入し、これらに熱
    エネルギーを作用させて前記ケイ素化合物を励起
    し反応させる事によつて、前記基体上に堆積膜を
    形成する事を特徴とする堆積膜形成法。
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