JPS6355170B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6355170B2
JPS6355170B2 JP20090781A JP20090781A JPS6355170B2 JP S6355170 B2 JPS6355170 B2 JP S6355170B2 JP 20090781 A JP20090781 A JP 20090781A JP 20090781 A JP20090781 A JP 20090781A JP S6355170 B2 JPS6355170 B2 JP S6355170B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
oil
paper
range
rolling
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP20090781A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58102418A (ja
Inventor
Tosha Yoshii
Satoru Horiuchi
Shinichi Watanabe
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP20090781A priority Critical patent/JPS58102418A/ja
Publication of JPS58102418A publication Critical patent/JPS58102418A/ja
Publication of JPS6355170B2 publication Critical patent/JPS6355170B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Insulating Bodies (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、油浸電気機器、例えば、コンデンサ
ー、ケーブル、トランス、モーター、ジエネレー
ターなどの油浸絶縁層に用いられる油浸電気絶縁
用積層フイルムに関するものである。 従来、二軸延伸ポリプロピレンフイルムの両面
に紙を積層せしめたもの(例えば、特公昭54−
10712号)や、無延伸ポリプロピレンフイルムの
両面に紙を積層せしめたもの(例えば、特公昭53
−23946号)等が知られている。しかし、これら
の積層フイルムは、いずれも電気絶縁油(以下単
に油と略称する)による膨潤が大きいため、絶縁
層の巻きじまりを生じやすく、そのために層間の
油の流通性が悪化してしまうという欠点があつ
た。 本発明の目的は、この油による膨潤が大きいと
いう欠点を改良した油浸電気絶縁用フイルムを提
供することである。 本発明は、上記目的を達成するため、次の構
成、すなわち、密度0.905〜0.915g/cm3、複屈折
0.020〜0.035の範囲にあるポリプロピレン(以
下、PPと略称する)フイルムの片面または両面
に、電気絶縁紙を積層せしめてなる油浸電気絶縁
用積層フイルムを特徴とするものである。 本発明積層フイルムに用いられるPPフイルム
は、アイソタクチツク度95%以上、好ましくは97
%以上のものであり、メルトインデツクスが0.5
〜40g/10分、好ましくは1〜20g/10分の範囲
にあるものである。この中で特に好ましいPPフ
イルムは、溶融結晶化温度(Tmc)が105〜120
℃の範囲、さらに好ましくは108〜118℃の範囲に
あるものである。Tmcが上記範囲より低いPPで
は、絶縁油による油膨潤が大きくなるし、また逆
に、Tmcが上記範囲より高いPPでは、成膜性が
悪化する結果として絶縁欠陥などが増加するので
望ましくない。このPPフイルムの密度は、0.905
〜0.915g/cm3、好ましくは0.907〜0.912g/cm3
範囲にあることが必要である。密度がこの範囲よ
り低いと、油による膨潤が大きくなつてしまう
し、また逆に、この範囲より高いと、フイルムが
脆くなつて、絶縁層として必要な機械的強靭さが
不足してしまう。次に、このPPフイルムの複屈
折は、0.020〜0.035、好ましくは0.025〜0.032の
範囲にあることが必要である。複屈折がこの範囲
より低いと、油による膨潤が大きくなつてしまう
し、また逆に、この範囲より大きいと、フイルム
が割れやすくなつて、絶縁層を巻く時の作業性が
劣つたものとなるし、また、絶縁層に外的応力が
加わつた場合に、絶縁破壊を起す原因となる。 このPPフイルムの片面または両面に積層せし
める電気絶縁紙(以下、紙と略称する)は、セル
ロースを主成分とする天然紙(JISC2301,2302,
2303,2304,2306,2307および2308に定められて
いるものなど)および合成紙である。特に好まし
い紙は、密度0.6〜0.9g/cm3、厚さ10〜50μmの
範囲のものである。 PPフイルムと紙との積層方法として特に好ま
しいのは、熱硬化性接着剤による積層である。熱
硬化性接着剤を用いることにより、積層フイルム
の油による膨潤、特に、油による膨潤によつて、
積層フイルムが長手方向や幅方向に伸びるという
欠点を抑制することができる。熱硬化性接着剤と
しては、アミノ系、フエノール系、レゾルシノー
ル・ホルムアルデヒド系、キシレン系、フラン
系、エポキシ系、ポリイソシアネート系、不飽和
ポリエステル系および熱硬化性アクリル系の各樹
脂を使用することができるが、これらの中でも特
に好ましいのは、ポリイソシアネート系接着剤お
よびエポキシ系接着剤であり、さらに最も好まし
いのは、ポリエステル〜ポリイソシアネート系接
着剤である。この両者は油の中へ溶け出して、油
の電気特性を悪くする程度が極めて少ないという
点において、特にすぐれているのである。積層の
ために用いる接着剤の量は、0.5〜5g/m2(接
着剤の乾いた状態での重量)の範囲がよく、特に
好ましいのは、1〜4g/m2の範囲である。この
範囲より多量の場合は、積層フイルムの電気特性
(特に誘電正接)が悪化しやすく、また逆に、こ
の範囲より少量では、油の中で、フイルムと紙が
剥れやすくなつてしまう。 次に、本発明積層フイルムの製造法の1例を述
べる。まず常法によつて未延伸のPPフイルムを
作る。この未延伸PPフイルムを、1組の圧延ロ
ールの間に挿入して圧延する。圧延倍率(圧延前
のフイルム厚さを、圧延後のフイルム厚さで割つ
た値)は、5〜12倍、好ましくは7〜10倍とす
る。圧延ロールの温度は60〜160℃、好ましくは
80〜150℃の範囲がよく、圧延時の圧力は、10〜
3000Kg/cm、好ましくは100〜1000Kg/cmの範囲
とする。圧延を円滑に行なうために、圧延ロール
に入る直前のフイルム表面を、水、界面活性剤の
水溶液、エチレングリコール、ポリエチレングリ
コール、グリセリンあるいは電気絶縁油などの流
体で湿らしてやつてもよい。圧延されたフイルム
を、100〜150℃、好ましくは110〜140℃の雰囲気
中に1〜20秒間ほど保持して熱処理する。この熱
処理は、フイルムに弛緩を許さない緊張熱処理で
もよいが、長手方向に原寸の0.5〜10%弛緩して、
この分の収縮を許容しつつ熱処理する方が、熱安
定性向上のためにすぐれている。このフイルムの
両面に、600〜6000J/m2程度の電気エネルギー量
で、コロナ放電処理を行なう。この処理は、空気
中で行なつてもよいが、できれば窒素、炭酸ガス
あるいは窒素と炭酸ガスの混合雰囲気の中で行な
つた方が接着剤がつきやすく、紙とフイルム間の
接着強さが強固なものとなる。このコロナ放電処
理されたPPフイルム表面に、熱硬化性接着剤の
有機溶媒溶液を塗布し、これを50〜100℃の熱風
で予備乾燥した後、この表面に紙を合わせ、加熱
したプレスロールで押圧して積層フイルムとす
る。この積層フイルムを、常温であれば1日〜7
日間、50℃であれば10〜48時間、100℃であれば
1〜24時間エイジングする。 以上が本発明積層フイルムの製法の1例であ
る。上述したように、本発明で用いるPPフイル
ムは圧延によつて作るのが最も好ましいが、他の
方法、例えば圧延と延伸の組合せ、あるいは密間
隔ロール間での延伸というような方法によつても
作ることができる。 本発明は、以上に述べたような特性を持つ積層
フイルムを特徴とするものであるが、この積層フ
イルムに深さ1〜100μm、好ましくは1〜50μm
の微凹凸加工を施すことによつて、さらにすぐれ
た油浸電気絶縁用積層フイルムとすることができ
る。この微凹凸の付与によつて、絶縁油の流通性
はさらに向上し、また、絶縁層を形成した後の厚
さ方向の変形を吸収する緩衝効果をも持たせるこ
とができる。この微凹凸の深さが上記範囲より小
さい場合は、上述の効果がほとんどない。また逆
に、微凹凸の深さが上記範囲より大きいと、絶縁
欠陥の原因になりやすいので好ましくない。この
ような微凹凸の付与方法としては各種方法がある
が、最も良いのは、積層フイルムを一組の加圧ロ
ール間を通過させて、該加圧ロール表面に刻まれ
ている微凹凸パターンを積層フイルムの表面に転
写させる方法である。この場合、加圧ロールの温
度は100〜140℃、加圧する圧力(線圧)は10〜
100Kg/cmが好ましい。 以上述べたように、本発明は、特定のPPフイ
ルムと電気絶縁紙とを積層せしめたことによつ
て、次のようにすぐれた効果を生じるものであ
る。 (1) 絶縁油による膨潤が少ない。 (2) 絶縁層間の油の流通性が良好である。 (3) 絶縁油中での紙とPPフイルム間の接着力が
強固である。 (4) 絶縁層を巻く時の作業性が良好である。 (5) 絶縁層の巻き締りおよび巻き緩みともに起り
にくい。 (6) 誘電正接、誘電率および耐圧特性もすぐれて
いる。 (7) 絶縁油の汚染度が極めて小さい。 従つて、本発明積層フイルムは各種の油浸電気
機器、例えばコンデンサー、トランス、ケーブ
ル、モーター、ジエネレーターなどの油浸絶縁層
として好適なものである。次に本発明で用いる測
定法を以下にまとめて示しておく。 (1) アイソタクチツク度 PPを沸騰n−ヘプタンで抽出して、抽出残分
重量を原重量で割り、これに100を乗じて%表示
をする。 (2) メルトインデツクス ASTM D−1238−73の条件Lで測定する。 (3) 溶融結晶化温度(Tmc) パーキンエルマー社製DSC−型に試料5mg
を入れ、雰囲気を窒素置換する。次に、昇温速度
20℃/分で200℃まで昇温させ、この200℃の状態
で5分間保持する。次いで、20℃/分の速度で降
温し、試料の結晶化に伴なう発熱ピークを描かせ
る。このピークの頂上部の温度をTmcとする。 (4) 密度:ASTM D1505による。 (5) 複屈折 アツベの屈折計を用いて、フイルムの長手方向
の屈折率(Ny)および幅方向の屈折率(Nx)を
測定し、NyからNxを差し引いた値を複屈折とす
る。なお、測定時の光源にはナトリウムD線を用
い、マウント液にはサリチル酸メチルを用いる。 (6) 絶縁油による膨潤度 フイルムから100mm×100mmの試料を切りとり、
これの厚さをD(μm)とする。この試料を80℃
のアルキルベンゼン油中に浸し、24時間放置す
る。次いで、この試料を取り出し、ろ紙で表面の
油を拭きとつた後、アセトン中に入れて洗浄し
て、さらに完全に表面の油を除去する。この試料
の厚さを測り、これをD′(μm)とすると、膨潤
度(%)は次式で求められる。 膨潤度(%)=100×(D′−D)/D 次に実施例に基づいて、本発明の実施態様を説
明する。 実施例 1 PPペレツトを常法によつて260℃で溶融押出し
てシート状とし、これを25℃の冷却ドラムに巻き
つけて冷却固化せしめた。このシートを一組の圧
延ロールの間に送り込んで、圧延倍率9.5倍で圧
延した。この時の圧延ロールの温度は140℃、圧
延圧力(ロール間の線圧)は600Kg/cmであり、
圧延ロール表面を微量のポリエチレングリコール
で濡らしながら圧延した。圧延されたフイルム
を、120℃の熱風オブン中を通して10秒間熱処理
した。この熱処理区間において、フイルムを長手
方向に原寸の3%収縮させた。このフイルムを窒
素と炭酸ガスの混合雰囲気(窒素と炭酸ガスの容
積比1:1)中に置き、フイルムの両面を
3000J/m2の電気エネルギー量でコロナ放電処理
した。このフイルムの両表面に、次の組成の有機
溶媒溶液を塗布し、80℃の熱風で予備乾燥した
(片面の塗布量:約3g/m2)。 〈溶液の組成〉 飽和ポリエステル共重合体 :15重量部 テリレンジイソシアネート :3.5重量部 メチルエチルケトン :81.5重量部 〈飽和ポリエステル共重合体〉 酸成分としてテレフタル酸72モル%、セバシン
酸28モル%、ジオール成分として、エチレングリ
コール35モル%、ネオペンチルグリコール65モル
%からなるポリエステル共重合体。粘度平均分子
量約18000。 次いで、この塗布面の上にコンデンサー用薄紙
(厚さ25μm。密度0.85g/cm3)を合わせ、100℃
に加熱されたプレスロールで押圧することによつ
て、フイルムの両面に紙を貼り合せて、積層フイ
ルムを作つた。このフイルムを30℃の部屋の中に
5日間放置した後、絶縁油による膨潤度などを測
定した。その結果を次にまとめて示す。
【表】 上記から明らかなように、本発明品は従来品
(比較品AおよびB)に比べて、絶縁油による膨
潤が小さく、しかも絶縁油中での接着力が大きい
という利点があることがわかる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 密度0.905〜0.915g/cm3、複屈折0.020〜
    0.035の範囲にあるポリプロピレンフイルムの片
    面または両面に、電気絶縁紙を積層せしめてなる
    油浸電気絶縁用積層フイルム。
JP20090781A 1981-12-15 1981-12-15 油浸電気絶縁用積層フイルム Granted JPS58102418A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20090781A JPS58102418A (ja) 1981-12-15 1981-12-15 油浸電気絶縁用積層フイルム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20090781A JPS58102418A (ja) 1981-12-15 1981-12-15 油浸電気絶縁用積層フイルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58102418A JPS58102418A (ja) 1983-06-18
JPS6355170B2 true JPS6355170B2 (ja) 1988-11-01

Family

ID=16432242

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20090781A Granted JPS58102418A (ja) 1981-12-15 1981-12-15 油浸電気絶縁用積層フイルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58102418A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998029878A1 (fr) * 1996-12-27 1998-07-09 Fujikura Ltd. Papier stratifie en plastique isolant impregne d'huile, papier kraft utilise dans du papier stratifie et cable electrique realise au moyen de ce papier

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6070609A (ja) * 1983-09-28 1985-04-22 東レ株式会社 油浸ケ−ブル用絶縁材料

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1998029878A1 (fr) * 1996-12-27 1998-07-09 Fujikura Ltd. Papier stratifie en plastique isolant impregne d'huile, papier kraft utilise dans du papier stratifie et cable electrique realise au moyen de ce papier

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58102418A (ja) 1983-06-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS6355170B2 (ja)
JP2001129944A (ja) 二軸配向ポリプロピレンフィルム
JPS58102755A (ja) 油浸電気絶縁用ラミネ−ト
JPS59163705A (ja) 油浸電気絶縁用ポリプロピレンフィルムの製造方法
US2203283A (en) Foil condenser and method of producing same
JP2001048998A (ja) 二軸配向ポリプロピレンフィルム
JPH11115124A (ja) 積層ポリプロピレンフィルム
JPH06342738A (ja) コンデンサー用金属化フィルム
JPS58153646A (ja) 油浸ケ−ブル絶縁用ラミネ−ト
JPS59228313A (ja) 油浸電気絶縁ケ−ブル
JPS59209209A (ja) 油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム
JPS5935318A (ja) 油入電力ケ−ブルの製造方法
CN109291475B (zh) 一种太阳能组件用绝缘条的制备方法
JP2001118430A (ja) 油浸電気絶縁用二軸配向ポリプロピレンフィルム
JPH0244085B2 (ja)
JPS60143521A (ja) 油浸ケ−ブル用絶縁材料
JP3732273B2 (ja) 箔積層フィルムの接着剤硬化法
JPS6146925B2 (ja)
JPS6122508A (ja) 油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム
JPH0113423B2 (ja)
JPH0461453B2 (ja)
JPH074899B2 (ja) 油浸電気絶縁用ポリプロピレンフイルム及びその製造方法
JPS61185816A (ja) 油浸ケ−ブル用絶縁材料
JPH0322003B2 (ja)
JPS61131309A (ja) 油浸ケ−ブル用絶縁材料