JPH0113423B2 - - Google Patents

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JPH0113423B2
JPH0113423B2 JP3650982A JP3650982A JPH0113423B2 JP H0113423 B2 JPH0113423 B2 JP H0113423B2 JP 3650982 A JP3650982 A JP 3650982A JP 3650982 A JP3650982 A JP 3650982A JP H0113423 B2 JPH0113423 B2 JP H0113423B2
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JP
Japan
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paper
adhesive
oil
film
immersed
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JP3650982A
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JPS58153644A (ja
Inventor
Tosha Yoshii
Satoru Horiuchi
Shinichi Watanabe
Yoshisuke Iwata
Naotaka Ichanagi
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
Furukawa Electric Co Ltd
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Publication date
Application filed by Furukawa Electric Co Ltd filed Critical Furukawa Electric Co Ltd
Priority to JP3650982A priority Critical patent/JPS58153644A/ja
Publication of JPS58153644A publication Critical patent/JPS58153644A/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、天然または合成の繊維を用いてなる
電気絶縁紙と二軸配向ポリプロピレンフイルムを
貼り合せてなる油浸ケーブル絶縁用積層材料に関
するものである。 従来、このような積層材料としてセルローズ繊
維紙、プラスチツク合成紙、混抄紙などの天然ま
たは合成の繊維を用いてなる電気絶縁紙と二軸配
向ポリプロピレンフイルムとを溶融状態のポリプ
レピレン樹脂を接着剤として貼り合せたものは公
知であり、油浸ケーブルの絶縁層などに用いるこ
とが知られている(例えば特公昭54−10712号)。
しかしながら、かかる従来の積層材料には、次の
ような欠点があつた。 (1) 絶縁油中に浸漬した場合、電気絶縁紙と二軸
配向ポリプロピレンフイルム間の接着強度が低
下し、場合によつては、剥れてしまうことがあ
る。 (2) 接着剤として溶融状態のポリプロピレン樹脂
を用いるため、接着剤層の厚さが非常に厚くな
る(工業的に可能な範囲は20μm以上であり、
接着剤量に換算すると18g/m2以上である)。 そのため、絶縁油中に浸漬した場合、紙全体と
しての油による膨潤が大きくなつたり、あるいは
絶縁油中へのプラスチツク成分の溶出量が増え
て、絶縁油を汚染しやすい。 本発明の目的は上記欠点を改良して、絶縁油浸
漬後の電気絶縁紙とプラスチツクフイルム間の接
着強度が大きく、しかも絶縁油による膨潤が小さ
い油浸ケーブル絶縁用積層材料を提供せんとする
もので、本発明は上記目的を達成するため、次の
構成をとる。 すなわち、本発明は表面粗さ5〜25μmの天然
または合成の繊維を用いてなる電気絶縁紙(A)(以
下、紙(A)と略記する)と表層の原子構成比が(酸
素原子数/炭素原子数)の比で0.05〜0.30、(窒
素原子数/炭素原子数)の比で0〜0.10の範囲に
ある二軸配向ポリプロピレンフイルム(B)(以下、
OPPフイルム(B)と略記する)とを、1〜10g/
m2の量の熱硬化性接着剤を用いて貼り合せ、一体
化した油浸ケーブル絶縁用積層材料である。 以下、本発明の詳細と好ましい態様について説
明する。 紙(A)の表面粗さ(Rmax)は5〜25μm、好ま
しくは10〜20μmの範囲にあることが必要であ
る。表面粗さがこの範囲より小さいと巻回して絶
縁体層を形成した場合に絶縁層間の油の流通性が
悪くなるので、油浸絶縁材料として好ましくな
い。また逆に表面粗さがこの範囲より大きくなる
と、紙(A)とOPPフイルム(B)間の接着強度が極め
て弱くなつてしまうので、所期の目的を達成でき
ない。なお、本発明でいう天然または合成の繊維
を用いてなる電気絶縁紙(A)とは、JIS C2301、
C2302、C2303、C2304、C2306、C2307、C2308
などに定められているセルロースを主成分とする
天然繊維紙、これらの天然繊維にプラスチツクフ
イブリル(例えばポリプロピレンフイブリルある
いはポリエチレンフイブリルなど)を混抄したも
の、あるいは、プラスチツクフイブリルのみから
成る合成繊維紙などを総称するもので、その厚さ
は5〜200μm程度のものである。特に好ましい
のはセルロース主体の天然繊維紙である。 次に、これに貼り合せるOPPフイルム(B)とは、
未延伸アイソタクチツクポリプロピレンシート
を、面積倍率で20〜60倍、二軸方向に延伸したも
ので複屈折0〜0.018、好ましくは、0.005〜0.015
の範囲の値を有し、厚さが10〜300μm程度のも
のである。このOPPフイルム(B)の表層(両面に
紙(A)を貼る場合には両面とも、片面のみに紙(A)を
貼る場合は少なくともその紙(A)を貼る方の面)の
原子構成比は、酸素原子数/炭素原子数の比(以
下、O/Cと略記する)で0.05〜0.30、好ましく
は0.10〜0.25、窒素原子数/炭素原子数の比(以
下、N/Cと略記する)で、0〜0.10、好ましく
は0.005〜0.08の範囲にあることが必要である。
O/CおよびN/Cの値がこの範囲より小さい
と、紙(A)とOPPフイルム(B)間の接着力(特に油
浸漬後の接着力)が極めて弱くなつてしまう。ま
た逆にO/CおよびN/Cの値がこの範囲より大
きくなるとフイルム同志がブロツキング(粘着)
しやすくなり、しかも、フイルムの誘電正接の値
も高くなるので、本発明の目的に合致しなくなつ
てしまう。 次に、紙(A)とOPPフイルム(B)を貼り合せる接
着剤は熱硬化性接着剤であることが必要である。
通常の熱可塑性接着剤では、油に浸漬されると、
接着強度が大幅に低下してしまうので、本発明の
目的に合致しない。ここでいう熱硬化性接着剤と
は、接着が完了した時点における接着剤を構成す
る樹脂層が化学的に架橋された構造からなつてい
る。接着剤を意味するものであり、例えば、アミ
ノ樹脂、フエノール樹脂、レゾルシノール、ホル
ムアルデヒド樹脂、キシレン樹脂、フラン樹脂、
エポキシ樹脂、ウレタン・イソシアネート系接着
剤、ポリエステル共重合体をイソシアネートで架
橋した接着剤、不飽和ポリエステル樹脂、熱硬化
性アクリル樹脂などが挙げられる。これらの中
で、本発明に特に好ましいものは、ポリエステル
共重合体をイソシアネートで架橋した接着剤であ
り、耐油性および電気特性の双方ともにすぐれて
いる。 紙(A)とOPPフイルム(B)との貼り合せに用いる
このような接着剤の量は、紙(A)とOPPフイルム
(B)の貼り合せ面の一面当りで、1〜10g/m2、好
ましくは2〜8g/m2の範囲にあることが必要で
ある(ここでいう接着剤の量とは、接着が完了し
た時点における接着剤を構成する樹脂分の重量で
ある)。この範囲より接着剤の量が少ないと、紙
(A)とOPPフイルム(B)間の接着強度(特に、油に
浸漬後の接着強度)が弱くなつてしまうし、また
逆に、この範囲より接着剤の量が多いて、得られ
る積層材料の電気特性、特に誘電正接の値が悪化
するので望ましくない。 次に、本発明積層材料の製造方法の具体例につ
いて説明する。 まず、OPPフイルム(B)を窒素と炭酸ガスの混
合雰囲気(体積比で窒素90と炭酸ガス10を混合し
たものなど)中に置き、そのフイルムの両表面を
コロナ放電処理する。放電処理の電気エネルギー
量は、1000〜6000J/m2の範囲が好ましい。このフ
イルム(B)の片面に、有機溶媒を含む熱硬化性接着
剤を塗布し、50〜120℃の熱風を吹きつけて、大
部分の有機溶媒を揮散させる。この上にスーパー
カレンダー処理などで表面粗さ(Rmax)を小さ
くした紙(A)を積層させ、これを50〜130℃に加熱
されたプレスロールの間に通して加圧して接着さ
せる。次いで、フイルム(B)の反対面にも、同様の
操作を施して、紙(A)を接着させる。このようにし
て作られた紙/フイルム/紙の構成からなる三層
積層材料を、必要に応じて20〜100℃で1〜10日
間エイジング処理する。 以上に述べたような方法で作られる本発明の積
層材料は、特定の表面粗さの紙(A)を用いたこと、
特定の表面層を持つOPPフイルム(B)を用いたこ
と、および、特定の接着剤を特定量用いたことに
より、次のようなすぐれた特性を有する。 (1) 繊維油中に浸漬後も紙(A)とOPPフイルム(B)
間の接着力が極めて強い。 (2) 絶縁油による膨潤量が少ない。 (3) 繊維油の流通性が良好である。 (4) 電気特性(誘電正接、絶縁破壊電圧など)が
すぐれている。 (5) 絶縁油中への溶出物が少ないので、油の粘度
上昇や油の誘電正接上昇を起こしにくい。 従つて、本発明の積層材料は、油浸ケーブル絶
縁層として好適なものである。 以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明す
るが、実施例中の評価項目は次のようにして測定
したものである。 (1) 表面粗さ(Rmax) JIS B0601−1976の方法による。カツトオフ
値は0.8mmとする。 (2) フイルム表層の原子構成比 国際電気(株)製のESCAスペクトロメータ
ES200型を用い、次の条件でフイルム表面を測
定する。 励起X線:Al、Kα線(1486、6ev) X線出力:10KV、20mA 温度:20℃ 運動エネルギー補正:中性炭素(C*H2
の運動エネルギー値を1202・0evに合わせる。 得られたスペクトルからO1sのピークとC1s
ピークの面積比を、(酸素原子の数/炭素原子
の数)の比、つまりO/Cの値とする。また、
N1sのピークとC1sのピークの面積比を(窒素原
子の数/炭素原子の数)の比、つまりN/Cの
値とする。 (3) 紙〜フイルム間の油浸後の接着強度 積層材料を110℃のドデシルベンゼン中に3
日間浸漬した後、これを取り出してアセトンで
十分に洗浄した後、20℃の室温に1日間放置す
る。これを試料として、紙とフイルム間の接着
の剥離強さを、JIS K6854−1973記載のたわみ
性材料同志のT型剥離試験の方法に準じて測定
し、これを接着強度とする。 (4) 絶縁油による膨潤度 積層材料から100mm×100mmの試料を切りと
り、これの厚さをD(μm)とする。この試料
を80℃のドデシルベンゼン中に浸して24時間放
置する。次いで、この試料を取り出し、紙で
表面の油を拭き取つた後、アセトン中に入れて
洗浄して、さらに完全に表面の油を除去する。
この試料の厚さを測り、これをD′(μm)とす
ると、膨潤度(%)は次式で求められる。 膨潤度(%)=100×(D′−D)/D 実施例 1 厚さ90μmのOPPフイルム(複屈折0.014)を窒
素雰囲気中に置き、その両表面を3600J/m2の電気
エネルギー量でコロナ放電処理した。かくして得
られたフイルムの両表面のO/Cの値は0.26、
N/Cの値は0.03であつた。このフイルムの両表
面に、下記組成の熱硬化性接着剤溶液を塗布し、
80℃の熱風で予備乾燥した。 〈熱硬化性接着剤溶液の組成〉 飽和ポリエステル共重合体*:15重量部 テリレンジイソシアネート:3.5重量部 メチルエチルケトン:81.5重量部 *酸成分としてテレフタル酸72モル%、セバ
シン酸28モル%、ジオール成分として、エチレ
ングリコール35モル%、ネオペンチルグルコー
ル65モル%からなるポリエステル共重合体。粘
度平均分子量約18000。 次いで、この接着剤塗布面の上に、スーパーカ
レンダ処理によつて表面粗さを小さくした電気絶
縁用クラフト紙(厚さ25μm、みかけ密度0.90g/
cm3、表面粗さ(Rmax)15μm)を合わせ、100℃
に加熱されたプレスロールで押圧することによつ
て、フイルムの両面に紙を貼り合わせて厚さ
140μmの積層材料を作つた。これを40℃の部屋
の中に5日間放置して、エイジング処理をした。
この時点で、積層材料中の接着剤の量は、貼り合
わせ面の一面当りで、3.5g/m2であつた(従つ
て、この場合、両面に貼り合わせているため、合
計接着剤量は、7g/m2となる)。この積層材料
(本発明品)の諸特性を、比較品と合わせて、第
1表にまとめて示す。
【表】 以上の結果から明らかなように、本発明品は、
従来品に比べて、絶縁油に浸漬した後の、紙〜フ
イルム間の接着強度が大きく、しかも絶縁油によ
る膨潤が小さいという利点があることがわかる。 実施例 2 実施例1と同様にして得た本発明品及び比較品
を用いて、66KV級ケーブル(絶縁厚7mm)をつ
くり外径の20倍径で2往復ベンドを行なつた後、
電気破壊試験を行ない、第2表のような結果を得
た。
【表】 本発明によるケーブルの電気特性は第1表に示
すように比較品によるケーブルに比べて極めて良
好であつた。この原因を調べるために両ケーブル
を解体したところ、比較品によるケーブルでは膨
潤によりケーブルコアが固くなつていた事及び剥
離強度が弱い事等が原因と思われるが、絶縁紙に
しわが多数発生しており、中にはセルローズ紙が
切れているものもあつた。これが絶縁強度を著し
く低下させたものと思われる。又、絶縁油は接着
剤の溶出により、にごつており、tanδの悪化を招
いたものと思われる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 表面粗さ5〜25μmの天然または合成の繊維
    を用いてなる電気絶縁紙(A)と、表層の原子構成比
    が(酸素原子数/炭素原子数)の比で0.05〜
    0.30、(窒素原子数/炭素原子数)の比で0〜
    0.10の範囲にある二軸配向ポリプロピレンフイル
    ム(B)とを、1〜10g/m2の量の熱硬化性接着剤を
    用いて貼り合せ一体化したことを特徴とする油浸
    ケーブル絶縁用積層材料。
JP3650982A 1982-03-10 1982-03-10 油浸ケ−ブル絶縁用積層材料 Granted JPS58153644A (ja)

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JP3650982A JPS58153644A (ja) 1982-03-10 1982-03-10 油浸ケ−ブル絶縁用積層材料

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Publication Number Publication Date
JPS58153644A JPS58153644A (ja) 1983-09-12
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