JPH0322003B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0322003B2 JPH0322003B2 JP4290682A JP4290682A JPH0322003B2 JP H0322003 B2 JPH0322003 B2 JP H0322003B2 JP 4290682 A JP4290682 A JP 4290682A JP 4290682 A JP4290682 A JP 4290682A JP H0322003 B2 JPH0322003 B2 JP H0322003B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- stretching
- rolling
- melting point
- power line
- roll
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired
Links
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 14
- 238000005096 rolling process Methods 0.000 claims description 10
- 239000004743 Polypropylene Substances 0.000 claims description 9
- 239000011347 resin Substances 0.000 claims description 9
- 229920005989 resin Polymers 0.000 claims description 9
- 238000002844 melting Methods 0.000 claims description 8
- 230000008018 melting Effects 0.000 claims description 8
- -1 polypropylene Polymers 0.000 claims description 8
- 229920001155 polypropylene Polymers 0.000 claims description 8
- 229920001903 high density polyethylene Polymers 0.000 claims description 6
- 239000004700 high-density polyethylene Substances 0.000 claims description 6
- 239000011810 insulating material Substances 0.000 claims description 6
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 claims description 5
- 239000007790 solid phase Substances 0.000 claims 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 26
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 description 11
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 6
- 230000008961 swelling Effects 0.000 description 6
- 230000015556 catabolic process Effects 0.000 description 5
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 4
- 239000012528 membrane Substances 0.000 description 4
- 239000000123 paper Substances 0.000 description 4
- 238000012545 processing Methods 0.000 description 4
- 238000005259 measurement Methods 0.000 description 3
- 230000037303 wrinkles Effects 0.000 description 3
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 2
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 2
- 239000011162 core material Substances 0.000 description 2
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000009413 insulation Methods 0.000 description 2
- 239000012774 insulation material Substances 0.000 description 2
- 239000002655 kraft paper Substances 0.000 description 2
- 230000000704 physical effect Effects 0.000 description 2
- 239000011324 bead Substances 0.000 description 1
- 238000007664 blowing Methods 0.000 description 1
- 238000005266 casting Methods 0.000 description 1
- 239000011247 coating layer Substances 0.000 description 1
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 1
- 238000002425 crystallisation Methods 0.000 description 1
- 230000008025 crystallization Effects 0.000 description 1
- KWKXNDCHNDYVRT-UHFFFAOYSA-N dodecylbenzene Chemical compound CCCCCCCCCCCCC1=CC=CC=C1 KWKXNDCHNDYVRT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000000835 fiber Substances 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 238000007654 immersion Methods 0.000 description 1
- 239000012212 insulator Substances 0.000 description 1
- 239000011229 interlayer Substances 0.000 description 1
- 239000000155 melt Substances 0.000 description 1
- 239000004745 nonwoven fabric Substances 0.000 description 1
- 230000035515 penetration Effects 0.000 description 1
- 229920003023 plastic Polymers 0.000 description 1
- 239000004033 plastic Substances 0.000 description 1
- 229920000098 polyolefin Polymers 0.000 description 1
- 230000001105 regulatory effect Effects 0.000 description 1
- 238000011160 research Methods 0.000 description 1
- 229920002545 silicone oil Polymers 0.000 description 1
- 238000010998 test method Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
本発明は、電力線被覆絶縁材料の製造方法に関
し、さらに詳しくはOFケーブル絶縁材料の製造
方法に関する。 近年、電極需要が益々旺盛になるに従い、効率
的な大容量の送電が望まれている。送電容量を大
きくする方法としては、電圧を高くする方法と電
流を大きくする方法とがあるが、前者の方法に
OFケーブルが広く使用されている。送電圧を高
めるためには地下ケーブルの場合、芯線を被覆す
る材料の絶縁耐圧およびその誘電損率が問題とな
る。従来、OFケーブルの絶縁材としてはクラフ
ト紙が多く用いられてきたが、OFケーブルの送
電電圧が500KVを超えて1000KVが実用化されよ
うとしている現状では、紙のような誘電損率の大
きい絶縁材料によつては、もはや交流送電におけ
る電圧上昇による送電容量の増加は期待できな
い。この対策として、誘電損率が低く、絶縁耐圧
の中い絶縁資材の開発が研究され、紙−ポリプロ
ピレンラミネート材(PPラミ紙)、プラスチツス
繊維体からなる不織布などをベースにした合成紙
などが提案されている。これらはクラフト紙と比
較した場合、誘電損率および絶縁耐圧にすぐれ、
一応送電圧の上昇を可能にしているものの、必ず
しもすべての特性が満足されるものでなく、さら
に改良すべき点を残している。例えば、被覆材の
弾性率が小さいため、被覆後ケーブルの屈曲した
ときに被覆材の巻回層にしわ、折れが発生した
り、更に絶縁油中での膨潤が大きいために油浸被
覆後膨潤を起こして芯材とシース層(最外被体)
の間で被覆材にしわ、歪が発生したりする。この
現象は巻回層を局部的に圧着させ、層間への絶縁
油の浸透を悪くして絶縁層の性能低下の原因にな
る。 本発明はこのような状況に対し、より絶縁性能
が改良され、かつ上記機械的要求特性、例えば引
張弾性率が30000Kg/cm2以上、油浸時膨脹率が10
%以下、交流破壊電圧が90KV/mm厚以上などの
要求特性を満足する絶縁材料を提供するものであ
る。 一方、ポリオレフインを延伸することによつて
配向結晶化が促進されて材料の絶縁耐圧が上昇す
ることは周知で、例えば二軸延伸ポリプロピレン
フイルムと紙を貼り合わせたような材料も検討さ
れている。この場合、フイルム単体では上記要求
特性すべてを満足することができないので、上記
のような紙との複合材料として用いられている。 一般に、一軸延伸体はたて裂けのような現象が
阻害因子になるものと考えられているが、本発明
者らは延伸の幅の減少を規制することによつて一
軸延伸体がこの分野に単体として充分使用できる
ことも発見した。 すなわち、本発明はメルトフローインデツクス
(以下MFIと略称する)が0.5〜15g/10分のポリ
プロピレンまたはメルトインデツクス(以下、
MIと略称する)が0.3〜15g/10分の高密度ポリ
エチレンを主成分とした膜状体を樹脂の融点以下
で、融点を40℃下回らない固相状態で幅減少率を
20%以下に保ちながら、圧延および/または延伸
することにより総倍率が6倍以上に伸長した一軸
配向体からなる電力線被覆絶縁材の製造方法であ
る。 本発明に使用される樹脂としては、誘電損率の
低い高密度ポリエチレン、アイソタクチツクポリ
プロピレンを主成分とする一軸配向体からなり、
ポリプロピレンにおいてはMIが0.5〜15g/10分
好ましくは2〜8g/10分、高密度ポリエチレン
においてはMFIが0.3〜15g/10分、好ましくは
2〜8g/分の樹脂が使用される。 延伸処理に供される無延伸膜状体の溶融成形方
法には特に限定はなく、フラツトスリツトダイを
用いるロールキヤスチング法、サーキユラースリ
ツトダイを用いるブローイング法などの汎用の方
法を挙げることができる。 延伸方法としては、延伸時の膜状体の幅の減少
率〔(1−延伸後幅/延伸前幅)×100〕が20%を超え
ないこ とが条件である。具体的には、延伸のための張力
が付与される延伸領域の短かい、いわゆる短区間
延伸法と呼ばれる方法を採用する必要がある。こ
の場合の延伸領域は、延伸する膜状体の幅の1/15
以下で、好ましくは1/25以下とする。延伸領域が
大きくなると上記の幅の減少が大きくなり、得ら
れる延伸体は延伸方向に沿つた裂けが発生しやす
くなり、さらにその横断面は中央部に向けて徐々
に膜厚が薄くなつて鼓状形になり、長尺のコイル
巻が不可能になる。上記の本発明による延伸方法
を用いる場合は、両耳端部のエツジビードを除去
すれば均一な厚さが得られ、かつ延伸方向に沿つ
た裂けも発生し難くなる。さらに、この方法は何
回にも分けて行なう多段延伸によることも可能で
ある。 本発明のもう一つの延伸方法は圧縮力によつて
一軸配向の付与するロール圧延法であつて、第一
段階としてロール圧延を、第二段階として短区間
ロール圧延を行なう。この場合、第一段階のロー
ル圧延の伸長倍率は2〜5倍とすることによつて
最も安定した延伸加工が可能になる。この方法に
よるときは、前記各特性値のばらつきが少なく、
かつ性能が安定化すると共に、延伸倍率の高率化
も可能で、本発明の目的に対して最も理想的な結
果が得られる。 本発明における延伸倍率は6倍以上とするのが
要件であり、これが6倍未満になると、たとえ得
られる延伸体の誘電損率は小さくても、交流破壊
電圧が90KV/mm厚未満、引張弾性率が3000Kg/
cm2未満になる場合があり、また油浸時膨潤率も10
%を超えることがある。延伸倍率6倍以上におい
て、絶縁体の特性値はバランスがとれ、特に8倍
以上が好ましい。 伸長処理時の膜状体の温度は重要であつて、こ
れが素材樹脂の要点を超えると配向効果が得られ
なくなり、また低温すぎても良結果は得られな
い。伸長処理時の温度は素材樹脂の融点以下で融
点より40℃を下回らない温度であつて、好ましく
は、融点以下で融点より30℃を下回らない温度で
ある。上記範囲外の伸長処理温度を用いると、た
とえ前述した多段階ロール圧延伸長法を採用して
も伸長時の破断が発生しやすく安定した処理の続
行が困難になると共に、素材は引張りによる変形
時にボイドを発生しやすくなる。 上記延伸処理によつて得られる本発明の高密度
ポリエチレンまたはポリプロピレン樹脂の一軸配
向体は50〜200μの範囲の厚みを有し、素材から
くる誘電損率が低いと共に交流破壊電圧90KV/
mm厚以上、引張弾性率30000Kg/cm2以上、油浸時
膨潤率10%以下の特性を有し、500KV以上の送
電電圧にも絶縁被覆材としての使用が可能であ
る。一方、500KV以下の送電電圧の場合は、絶
縁被覆層の厚さの減少効果が期待できる。このよ
うに、本発明の電力線被覆絶縁材は低誘電損率と
高交流破壊電圧の特性によつて高圧送電における
送電容量の増加を可能にし、また高引張弾性率と
低油浸時膨潤率の特性によつて前述したような油
浸巻回層でのしわ、折れなどの局部的圧着も防止
できる。 以下、本発明を実施例により詳述する。なお実
施例に用いた試験法は次のとおりである。 MFIおよびMI……JIS−K−6758に準拠して測定
した。 絶縁耐圧(交流破壊電圧)……20φ球電極−25φ
円板電極使用シリコン油中測定 油浸時膨潤率……100℃ドデシルベンゼン中40時
間浸漬後の試料厚さ増加率 裂け性……3cm巾のテープ状試料を50m/分、3
Kgの張力下にリワインドした際の裂けの発生の
有無で区分 ○ 裂け発生せず △ 時々局部的に発生 × 常時発生(たてに分割される) 加工安定性……加工時の破断回数 ○ 破断 0回/HR △ 〃 0〜1回/HR × 〃 2回/HR 実施例 1 アイソタクチツクポリプロピレン樹脂MFI4.0
g/10分)、密度0.90、融点167℃)をフラツトダ
イにより溶融成形し、30cm幅のシートを得た。 このシートを第1図の短区間延伸ロールおよび
第2図の長区間延伸ロールを用いて延伸温度150
℃で最終伸長倍率を8倍にし、幅減少率を変化さ
せてロール延伸した結果を第1表に示した。な
お、物性測定時の試料の厚みは約0.11mmとした。
し、さらに詳しくはOFケーブル絶縁材料の製造
方法に関する。 近年、電極需要が益々旺盛になるに従い、効率
的な大容量の送電が望まれている。送電容量を大
きくする方法としては、電圧を高くする方法と電
流を大きくする方法とがあるが、前者の方法に
OFケーブルが広く使用されている。送電圧を高
めるためには地下ケーブルの場合、芯線を被覆す
る材料の絶縁耐圧およびその誘電損率が問題とな
る。従来、OFケーブルの絶縁材としてはクラフ
ト紙が多く用いられてきたが、OFケーブルの送
電電圧が500KVを超えて1000KVが実用化されよ
うとしている現状では、紙のような誘電損率の大
きい絶縁材料によつては、もはや交流送電におけ
る電圧上昇による送電容量の増加は期待できな
い。この対策として、誘電損率が低く、絶縁耐圧
の中い絶縁資材の開発が研究され、紙−ポリプロ
ピレンラミネート材(PPラミ紙)、プラスチツス
繊維体からなる不織布などをベースにした合成紙
などが提案されている。これらはクラフト紙と比
較した場合、誘電損率および絶縁耐圧にすぐれ、
一応送電圧の上昇を可能にしているものの、必ず
しもすべての特性が満足されるものでなく、さら
に改良すべき点を残している。例えば、被覆材の
弾性率が小さいため、被覆後ケーブルの屈曲した
ときに被覆材の巻回層にしわ、折れが発生した
り、更に絶縁油中での膨潤が大きいために油浸被
覆後膨潤を起こして芯材とシース層(最外被体)
の間で被覆材にしわ、歪が発生したりする。この
現象は巻回層を局部的に圧着させ、層間への絶縁
油の浸透を悪くして絶縁層の性能低下の原因にな
る。 本発明はこのような状況に対し、より絶縁性能
が改良され、かつ上記機械的要求特性、例えば引
張弾性率が30000Kg/cm2以上、油浸時膨脹率が10
%以下、交流破壊電圧が90KV/mm厚以上などの
要求特性を満足する絶縁材料を提供するものであ
る。 一方、ポリオレフインを延伸することによつて
配向結晶化が促進されて材料の絶縁耐圧が上昇す
ることは周知で、例えば二軸延伸ポリプロピレン
フイルムと紙を貼り合わせたような材料も検討さ
れている。この場合、フイルム単体では上記要求
特性すべてを満足することができないので、上記
のような紙との複合材料として用いられている。 一般に、一軸延伸体はたて裂けのような現象が
阻害因子になるものと考えられているが、本発明
者らは延伸の幅の減少を規制することによつて一
軸延伸体がこの分野に単体として充分使用できる
ことも発見した。 すなわち、本発明はメルトフローインデツクス
(以下MFIと略称する)が0.5〜15g/10分のポリ
プロピレンまたはメルトインデツクス(以下、
MIと略称する)が0.3〜15g/10分の高密度ポリ
エチレンを主成分とした膜状体を樹脂の融点以下
で、融点を40℃下回らない固相状態で幅減少率を
20%以下に保ちながら、圧延および/または延伸
することにより総倍率が6倍以上に伸長した一軸
配向体からなる電力線被覆絶縁材の製造方法であ
る。 本発明に使用される樹脂としては、誘電損率の
低い高密度ポリエチレン、アイソタクチツクポリ
プロピレンを主成分とする一軸配向体からなり、
ポリプロピレンにおいてはMIが0.5〜15g/10分
好ましくは2〜8g/10分、高密度ポリエチレン
においてはMFIが0.3〜15g/10分、好ましくは
2〜8g/分の樹脂が使用される。 延伸処理に供される無延伸膜状体の溶融成形方
法には特に限定はなく、フラツトスリツトダイを
用いるロールキヤスチング法、サーキユラースリ
ツトダイを用いるブローイング法などの汎用の方
法を挙げることができる。 延伸方法としては、延伸時の膜状体の幅の減少
率〔(1−延伸後幅/延伸前幅)×100〕が20%を超え
ないこ とが条件である。具体的には、延伸のための張力
が付与される延伸領域の短かい、いわゆる短区間
延伸法と呼ばれる方法を採用する必要がある。こ
の場合の延伸領域は、延伸する膜状体の幅の1/15
以下で、好ましくは1/25以下とする。延伸領域が
大きくなると上記の幅の減少が大きくなり、得ら
れる延伸体は延伸方向に沿つた裂けが発生しやす
くなり、さらにその横断面は中央部に向けて徐々
に膜厚が薄くなつて鼓状形になり、長尺のコイル
巻が不可能になる。上記の本発明による延伸方法
を用いる場合は、両耳端部のエツジビードを除去
すれば均一な厚さが得られ、かつ延伸方向に沿つ
た裂けも発生し難くなる。さらに、この方法は何
回にも分けて行なう多段延伸によることも可能で
ある。 本発明のもう一つの延伸方法は圧縮力によつて
一軸配向の付与するロール圧延法であつて、第一
段階としてロール圧延を、第二段階として短区間
ロール圧延を行なう。この場合、第一段階のロー
ル圧延の伸長倍率は2〜5倍とすることによつて
最も安定した延伸加工が可能になる。この方法に
よるときは、前記各特性値のばらつきが少なく、
かつ性能が安定化すると共に、延伸倍率の高率化
も可能で、本発明の目的に対して最も理想的な結
果が得られる。 本発明における延伸倍率は6倍以上とするのが
要件であり、これが6倍未満になると、たとえ得
られる延伸体の誘電損率は小さくても、交流破壊
電圧が90KV/mm厚未満、引張弾性率が3000Kg/
cm2未満になる場合があり、また油浸時膨潤率も10
%を超えることがある。延伸倍率6倍以上におい
て、絶縁体の特性値はバランスがとれ、特に8倍
以上が好ましい。 伸長処理時の膜状体の温度は重要であつて、こ
れが素材樹脂の要点を超えると配向効果が得られ
なくなり、また低温すぎても良結果は得られな
い。伸長処理時の温度は素材樹脂の融点以下で融
点より40℃を下回らない温度であつて、好ましく
は、融点以下で融点より30℃を下回らない温度で
ある。上記範囲外の伸長処理温度を用いると、た
とえ前述した多段階ロール圧延伸長法を採用して
も伸長時の破断が発生しやすく安定した処理の続
行が困難になると共に、素材は引張りによる変形
時にボイドを発生しやすくなる。 上記延伸処理によつて得られる本発明の高密度
ポリエチレンまたはポリプロピレン樹脂の一軸配
向体は50〜200μの範囲の厚みを有し、素材から
くる誘電損率が低いと共に交流破壊電圧90KV/
mm厚以上、引張弾性率30000Kg/cm2以上、油浸時
膨潤率10%以下の特性を有し、500KV以上の送
電電圧にも絶縁被覆材としての使用が可能であ
る。一方、500KV以下の送電電圧の場合は、絶
縁被覆層の厚さの減少効果が期待できる。このよ
うに、本発明の電力線被覆絶縁材は低誘電損率と
高交流破壊電圧の特性によつて高圧送電における
送電容量の増加を可能にし、また高引張弾性率と
低油浸時膨潤率の特性によつて前述したような油
浸巻回層でのしわ、折れなどの局部的圧着も防止
できる。 以下、本発明を実施例により詳述する。なお実
施例に用いた試験法は次のとおりである。 MFIおよびMI……JIS−K−6758に準拠して測定
した。 絶縁耐圧(交流破壊電圧)……20φ球電極−25φ
円板電極使用シリコン油中測定 油浸時膨潤率……100℃ドデシルベンゼン中40時
間浸漬後の試料厚さ増加率 裂け性……3cm巾のテープ状試料を50m/分、3
Kgの張力下にリワインドした際の裂けの発生の
有無で区分 ○ 裂け発生せず △ 時々局部的に発生 × 常時発生(たてに分割される) 加工安定性……加工時の破断回数 ○ 破断 0回/HR △ 〃 0〜1回/HR × 〃 2回/HR 実施例 1 アイソタクチツクポリプロピレン樹脂MFI4.0
g/10分)、密度0.90、融点167℃)をフラツトダ
イにより溶融成形し、30cm幅のシートを得た。 このシートを第1図の短区間延伸ロールおよび
第2図の長区間延伸ロールを用いて延伸温度150
℃で最終伸長倍率を8倍にし、幅減少率を変化さ
せてロール延伸した結果を第1表に示した。な
お、物性測定時の試料の厚みは約0.11mmとした。
【表】
上記の結果から幅減少率20%以上の試料1−3
および1−4は裂けやすくなつている。 実施例 2 実施例1と同様にして原シートを得、延伸処理
の短区間延伸法用い、伸長倍率による特性効果の
変化を第2表に示した。なお、物性測定時の試料
の厚みは約0.1mmとした。
および1−4は裂けやすくなつている。 実施例 2 実施例1と同様にして原シートを得、延伸処理
の短区間延伸法用い、伸長倍率による特性効果の
変化を第2表に示した。なお、物性測定時の試料
の厚みは約0.1mmとした。
【表】
【表】
上記試料のうち2−1の伸長倍率6倍未満のも
のは油浸時膨潤率(%)が10%以上の大きい値を
示している。 実施例 3 実施例1と同じ原シートをロール圧延と短区間
延伸の2段階を組合せてまずロール圧延後、最終
伸長倍率までを短区間延伸を行ない、その特性結
果を第3表に示した。
のは油浸時膨潤率(%)が10%以上の大きい値を
示している。 実施例 3 実施例1と同じ原シートをロール圧延と短区間
延伸の2段階を組合せてまずロール圧延後、最終
伸長倍率までを短区間延伸を行ない、その特性結
果を第3表に示した。
【表】
実施例 4
実施例1と同様にして原シートを得、延伸法と
して短区間延伸法を用い、延伸温度による特性効
果の変化を第4表に示した。なお、延伸倍率は8
倍とし、試料厚みは約0.11mmとした。
して短区間延伸法を用い、延伸温度による特性効
果の変化を第4表に示した。なお、延伸倍率は8
倍とし、試料厚みは約0.11mmとした。
【表】
上記延伸温度が本発明の範囲外のものは、加工
安定性が悪く、油浸時膨潤率が10%以上になるも
のがあつた。 実施例 5 高密度ポリエチレン樹脂(MI2.0g/10分、融
点127℃、密度0.957g/c.c.)を使用して延伸温度
を120℃とする以外は実施例1と同様に行なつた。
安定性が悪く、油浸時膨潤率が10%以上になるも
のがあつた。 実施例 5 高密度ポリエチレン樹脂(MI2.0g/10分、融
点127℃、密度0.957g/c.c.)を使用して延伸温度
を120℃とする以外は実施例1と同様に行なつた。
【表】
上記試料5−1および5−2は幅減少率が20%
を越え、裂けやすくなつている。
を越え、裂けやすくなつている。
第1図は短区間延伸法の一例の概略図を示し、
第2図は長区間延伸法の一例の概略図を示した。 1:原シート、2:低速ロール、3:高速ロー
ル、4:延伸体、5:延伸間距離、6:加熱体。
第2図は長区間延伸法の一例の概略図を示した。 1:原シート、2:低速ロール、3:高速ロー
ル、4:延伸体、5:延伸間距離、6:加熱体。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 メルトフローインデツクスが0.5〜15g/10
分のポリプロピレンまたはメルトインデツクスが
0.3〜15g/10分の高密度ポリエチレンを主成分
とした膜状体を、該樹脂の融点以下で融点を40℃
下回らない固相状態で、幅減少率を20%以下に保
ちながら圧延および/または延伸することにより
総倍率が6倍以上に伸長した一軸配向体からなる
電力線被覆絶縁材の製造方法。 2 前記圧延および/または延伸を多段とし、第
1段のロール圧延で2〜5倍に圧延後、第2段の
短区間延伸で総倍率6倍以上に伸長することを特
徴とする特許請求の範囲第1項に記載の電力線被
覆絶縁材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4290682A JPS58161211A (ja) | 1982-03-19 | 1982-03-19 | 電力線被覆絶縁材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4290682A JPS58161211A (ja) | 1982-03-19 | 1982-03-19 | 電力線被覆絶縁材の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58161211A JPS58161211A (ja) | 1983-09-24 |
JPH0322003B2 true JPH0322003B2 (ja) | 1991-03-26 |
Family
ID=12649069
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4290682A Granted JPS58161211A (ja) | 1982-03-19 | 1982-03-19 | 電力線被覆絶縁材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58161211A (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6070609A (ja) * | 1983-09-28 | 1985-04-22 | 東レ株式会社 | 油浸ケ−ブル用絶縁材料 |
-
1982
- 1982-03-19 JP JP4290682A patent/JPS58161211A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58161211A (ja) | 1983-09-24 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US3775549A (en) | Electrically insulating polyproplyene laminate paper and oil-impregnated electric power cable using said laminate paper | |
JPS6059605A (ja) | 絶縁用ポリオレフィンラミネート紙の製造方法 | |
WO2015072291A1 (ja) | 二軸配向ポリプロピレンフィルムおよびその製造方法 | |
US4675470A (en) | Electric power cable | |
JP3437750B2 (ja) | 電気絶縁用ラミネート紙の製造方法及び該ラミネート紙を用いた油浸電力ケーブル | |
US4196044A (en) | Product and process for making a creped and calendered cellulosic electrical paper | |
JPH0322003B2 (ja) | ||
WO2019151220A1 (ja) | ポリオレフィン微多孔膜、コーティングフィルム及び電池、並びにポリオレフィン微多孔膜の製造方法 | |
KR100465363B1 (ko) | 전기절연적층지,이의제조방법및이를함유하는오일함침전력케이블 | |
CA1220533A (en) | Electric power cable | |
JPS6129087B2 (ja) | ||
JPS6355170B2 (ja) | ||
JPH0231931Y2 (ja) | ||
JPH0241131B2 (ja) | Ofkeeburu | |
JPH0239050B2 (ja) | Aburairidenryokukeeburunoseizohoho | |
JPS6367288B2 (ja) | ||
JPH0221084B2 (ja) | ||
JPS6224886B2 (ja) | ||
JPS6038803B2 (ja) | 超高圧ケ−ブル用絶縁紙 | |
JPH0418645B2 (ja) | ||
JPS5925109A (ja) | 電力ケ−ブルの製造方法 | |
JPH06342738A (ja) | コンデンサー用金属化フィルム | |
JPS58153646A (ja) | 油浸ケ−ブル絶縁用ラミネ−ト | |
JPS60143521A (ja) | 油浸ケ−ブル用絶縁材料 | |
JPS6367286B2 (ja) |