JPH06342738A - コンデンサー用金属化フィルム - Google Patents

コンデンサー用金属化フィルム

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JPH06342738A
JPH06342738A JP13050293A JP13050293A JPH06342738A JP H06342738 A JPH06342738 A JP H06342738A JP 13050293 A JP13050293 A JP 13050293A JP 13050293 A JP13050293 A JP 13050293A JP H06342738 A JPH06342738 A JP H06342738A
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JP
Japan
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film
vapor deposition
capacitor
ratio
metal layer
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JP13050293A
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English (en)
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Megumi Tanaka
惠 田中
Akira Oda
晃 小田
Keiji Shibayama
桂二 柴山
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)
  • Organic Insulating Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンデンサーの破壊電圧を向上させる金属化
フィルムの提供。 【構成】 二軸延伸ポリプロピレンフィルムの蒸着金属
層側の原子構成比が(Nの数/Cの数)の比において
0.005〜0.08、(Oの数/Cの数)の比におい
て0.05〜0.25の範囲にあり、かつ該二軸延伸ポ
リプロピレンフィルムの結晶サイズが13.0nm以
下、130℃のn−ヘプタンで抽出した成分の結晶化ピ
ーク温度が80℃以上であり、蒸着金属層の膜抵抗が6
Ω/□以上であるコンデンサー用金属化フィルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二軸延伸ポリプロピレ
ンフィルムに金属蒸着せしめたコンデンサー用金属化フ
ィルムの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】二軸延伸ポリプロピレンフィルムは電気
特性に優れているため、誘電体層として特によく用いら
れている。例えば、コンデンサーとして用いられるが、
その際に要求されるコンデンサーの破壊電圧は、後述す
る測定法によれば約1800V以上である。また、コン
デンサー用の金属化ポリプロピレンフィルムとしては種
々提案されており、例えば特開平3−83312号公報
に開示されているものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の技術においても破壊電圧がまだ十分でなく、コンデン
サーでの耐圧特性において、必ずしも満足したものでは
ない。従って、本発明は、上記従来技術の欠点を解消
し、蒸着膜の均一性に優れ、破壊電圧の向上したコンデ
ンサー用金属化フィルム、およびそれから得られるコン
デンサーを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、二軸延伸ポリ
プロピレンフィルムの少なくとも片面に蒸着金属層が形
成された金属化フィルムにおいて、該二軸延伸ポリプロ
ピレンフィルムの蒸着金属層側の原子構成比が(窒素原
子の数/炭素原子の数)の比において0.005〜0.
08の範囲にあり(酸素原子の数/炭素原子の数)の比
において0.05〜0.25の範囲にあり、かつ該二軸
延伸ポリプロピレンフィルムの結晶サイズが13.0n
m以下、135℃のn−ヘプタンで抽出した成分の結晶
化ピーク温度が80℃以上であり、さらに前記蒸着金属
層の膜抵抗が6Ω/□以上であることを特徴とするコン
デンサー用金属化フィルムに関する。
【0005】本発明における蒸着金属層での膜抵抗は6
Ω/□以上であることが必要である。好ましくは8Ω/
□以上である。膜抵抗が5Ω/□以下になるとコンデン
サーにおける荷電時でのクリアリング性が低下し、局部
的な電界集中により500〜1000Vのような低電圧
でも破壊を生じることになる。
【0006】二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表層
(通常表面から10nm深さ以内の層)における窒素原
子と炭酸原子の比(以下「N/C」と略す)は0.00
5〜0.08の範囲にあることが必要であり、さらに好
ましくは0.01〜0.05の範囲である。N/Cが
0.005より小さい値になるとフィルム表面と金属蒸
着層の界面の接着力が弱く、6Ω/□以上の蒸着加工で
は均一な蒸着膜が形成されない。また、フィルム剥離時
での静電気ムラ、および微小な表面層のヌレによる傷の
部分に蒸着されにくい欠点が生じる。N/Cが0.08
を越えると、コロナ放電処理の影響によりフィルムの静
電気が高くなり、すべり性が悪化するため、スリット加
工時や素子巻工程においてシワの巻込み、フィルム同士
のブロッキング等が生じる。素子巻時でのシワの巻込み
は、コンデンサー荷電時に電荷集中により、500〜1
000Vのような低電圧でも破壊を引き起すようにな
る。
【0007】また、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの
表層における酸素原子の数と炭素原子の数との比(以下
「O/C」と略す)は、0.05〜0.25の範囲にあ
ることが必要である。好ましくは0.1〜0.18の範
囲である。0.05より小さい値になると蒸着膜の接着
力が劣り、蒸着膜の消失および膜厚ムラが生じ、コンデ
ンサーでの容量低下の一因となる。また、O/Cが0.
25を越えると静電気が高くなり、フィルムの滑りが悪
くスリットでの加工性やコンデンサー素子巻作業性の低
下およびシワの巻込み等が生じる。本発明の重要なポイ
ントは、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表層のN/
CとO/Cは前述した範囲内の比が同時に保有されてい
ることである。
【0008】蒸着金属層を片面にのみ設ける場合は、二
軸延伸ポリプロピレンフィルムの2つの表面のうち、蒸
着金属層を設ける面の表層のみが上記範囲のO/Cおよ
びN/Cを有していることが好ましい。非蒸着面側表層
が上記範囲のO/CおよびN/Cを有する二軸延伸ポリ
プロピレンフィルムでは、裁断する工程において、蒸着
後の保存状態によってはブロッキングの影響により、非
蒸着面に蒸着金属が転写され剥離することがある。
【0009】なお、表層が酸素原子のみを保有している
場合、あるいはその逆に窒素原子のみを保有している場
合は、いずれも蒸着金属層との接着が劣ったものとな
る。
【0010】本発明において蒸着金属層を構成する場合
は特に限定はされないが、少なくともZn/Al、Zn
/Cn等が好ましい。Al金属蒸着単独であれば、蒸着
膜の金属飛散が進行し、コンデンサーの容量減少が促進
される。Zn金属蒸着単独であれば、耐湿性が悪く、吸
湿によるZn(OH)2 への変質が生じる。また、金属
蒸着時真空度や蒸発温度のバラツキにより均一な蒸着膜
を得ることができない。
【0011】上記範囲のO/CおよびN/Cを有する高
活性なフィルム表面であれば金属との接着性が向上し、
均一な蒸着膜が可能となる該フィルムの結晶サイズは1
3.0nm以下が必要である。さらにより好ましくは1
2.5nm以下である。結晶サイズが13.0nmより
も大きくなるとフィルム内の結晶構造で非晶部分が多く
なり、フィルム内の非晶部のセグメント密度の低下や分
子鎖長さが短かくなり、耐圧特性の低下を招くことにな
る。結晶サイズの下限は、スベリおよびブロッキング等
による加工性不良防止の面から11.0nmが好まし
い。
【0012】本発明に使用するポリプロピレンフィルム
の135℃のn−ヘプタン抽出成分の結晶化ピーク温度
(以下「Tmc」と略記する)は80℃以上であり、好
ましくは85℃以上である。Tmcの上限は、フィルム
製膜時破れ防止の面から95℃であることが好ましい。
Tmcが80℃よりも低くなると結晶性が低下し、極部
的な電荷集中により絶縁耐力の低下が著しい。
【0013】本発明のフィルムを構成するポリプロピレ
ンは、必ずしもポリプロピレンホモポリマーからなる必
要はなく、本発明の目的、効果を損わない範囲で少量、
好ましくは5重量%以下のポリエチレンやポリ4−メチ
ルペンテン−1等の他種ポリオレフィンが混合されても
よい。
【0014】次に、本発明の金属化フィルムの製造方法
の一例について説明する。ただし、本発明は以下の製造
方法に限定されるものではない。触媒活性の優れた担持
型超活性化触媒を用いて、無溶媒の液化プロピレン中で
重合および後処理での洗浄を強化して、I,Iが97.
5〜99.5%(好ましくは97.8〜99.5%)、
灰分25ppm以下(好ましくは18ppm以下)より
なるポリプロピレン樹脂を得る。この樹脂を240〜2
85℃に加熱された押出機に供給し、溶融押出してシー
ト状とし、表面温度60〜95℃のチルロールに接触さ
せて徐冷して冷却固定せしめる。次に、150〜800
μm相当の厚みの未延伸フィルムを得る。
【0015】結晶化ピーク温度を高めるには、フィルム
を高結晶化させる程好ましく、チルロールでの冷却は8
5〜90℃が好ましい。このシートを130〜150℃
に加熱されたロールで予熱しつつ、長手方向に4.0〜
5.3倍の延伸を行なう。なお、結晶化度を高めるに
は、低い温度で高倍率延伸する程好ましいが、厚み斑を
助長することから140〜145℃が好ましく、延伸倍
率は4.5〜5.0倍が好ましい。さらに好ましくは、
140〜145℃で4.5〜5.0倍延伸後、145〜
155℃の温度で1.05〜1.1倍の再延伸を行なう
ことである。
【0016】135℃のn−ヘプタンで抽出した成分の
Tmcは原料の依存が大きいが、Tmcを高めるには前
述のとおり溶融ポリマーを冷却する際、徐冷が好まし
い。長さ方向の延伸条件にも依存し、前述のとおり再延
伸を行なうことが好ましい。
【0017】次いで長手方向と直角方向に150〜16
5℃の温度で8.0〜11.0倍延伸し、次いで135
〜165℃の温度で4〜8%の弛緩をしつつ熱処理を行
なう。Tmcを高めるには高温での熱処理が好ましい
が、結晶サイズが大きくなることから145〜155℃
の温度が好ましい。
【0018】このフィルムを、窒素と炭酸ガスの混合ガ
ス雰囲気中でE値、5〜20W/m2 /分のエネルギー
でフィルムの表面にコロナ放電処理を施す。前述のN/
CおよびO/Cを得るには、混合ガスの窒素/炭酸ガス
の比は95/5〜70/30%が好ましく、コロナ放電
処理のエネルギーはE値を8〜15W/m2 /分の範囲
にすることが好ましい。
【0019】このフィルムを500〜1000mm幅に
裁断後、真空蒸着装置を用いて、コロナ放電処理面に銅
金属を蒸着後、亜鉛金属を膜抵抗6.0〜20Ω/□に
なるように蒸着をする。膜抵抗を6Ω/□以上にするた
めには、蒸着時の蒸発源のパワーを下げて金属蒸発量を
少なくし、蒸着工程中に膜抵抗を監視しつつ蒸着させ
る。この蒸着フィルムを50〜100mm幅に裁断し、
これを2枚重ね回してコンデンサー素子を作る。この素
子を熱処理、端面封止、封缶後リード線の取付けを行な
ってコンデンサーとする。
【0020】次に、本発明に用いた測定法および評価方
法について述べる。 (1)フィルム表層の原子構成比 国際電気株式会社製のESCAスペクトロメーターES
200型を用い、次の条件でフィルム表面を測定した。 励起X線:Al Kα線(1486.6eV) X線出力:10kV、20mA 温度:20℃ 運動エネルギー補正:中性炭素(> *CH2 )の運動エ
ネルギー値を1202.2eVに合わせた。
【0021】得られたスペクトルから、C1sのピークと
1sのピークの面積比を、酸素原子の数/炭素原子の数
の比(O/C)の値とし、またC1sのピークとN1sのピ
ークの面積比を、窒素原子の数/炭素原子の数の比(N
/C)の値とした。
【0022】(2)結晶サイズ 広角X線回折法(反射法)で印加電圧35kV、15m
A、Scan Speed 1°/分、Tim Con
st 2秒、フルスケール 8000cps、スリット
系 DS SS1°、RS 0.3mm、フィルターは
ニッケルを用い、上記条件で測定後、次式で求め(1.
1.0)面の測定値をフィルムの結晶サイズ(nm)と
定義した。 結晶サイズ=K・λ/β・cosθ K:シェラー定数、ここではK=1とした。
【0023】λ:0.15418 β:半価幅 θ:ピーク角度
【0024】(3)抽出成分の結晶化ピーク温度(Tm
c) フィルム20gを測定し、n−ヘプタン80ml中に入
れ、135℃で12時間抽出し、その抽出液を蒸発乾固
させた後、PERKIN ELMER社製DSC−II
型の走査示差熱量計を用いて、次の条件にて降温冷却時
のピーク温度を結晶ピーク温度(Tmc)と定義した。 討料:5mg 範囲:5mcal/sec 昇温速度:20℃/分 感度:10mV 溶融温度:280℃ 保持時間:5分
【0025】(4)コンデンサーの破壊電圧 厚さ8μmの蒸着フィルムを巻回して容量16μFのコ
ンデンサー素子を作成する。これに1000Vまで10
0V/秒の昇圧速度で荷電し、以後は100Vずつ昇圧
し、1分間同電圧で荷電する。このようにしてコンデン
サーが破壊するまで電圧を昇圧し、破壊する時の電圧を
破壊電圧とする(コンデンサーは10個作成し、その平
均値で表わす)。この破壊電圧が高い程、コンデンサー
として優れていることになる。
【0026】(5)蒸着膜厚の均一性 蒸着フィルムの下側から蛍光灯を点灯させて、蒸着フィ
ルムの上側より目視観察をする。長さ方向に20m検査
を行なう。 ○:蒸着膜厚にムラがない。
【0027】×:蒸着膜厚にムラがあり、透過観察によ
り濃淡、膜抜けがある。
【0028】(6)シートv−t破壊率 サンプルを150mm×150mmのサイズでサンプリ
ングを行ない、春日電機(株)製AC耐圧試験機を用い
て、陽極に50mmφの黄銅製電極、陰極に8μmのA
l箔を3mm厚のシリコーンゴムに3枚重巻として、陽
極と陰極の間にフィルムをおき、AC1kVを課電す
る。課電後から破壊するまでの時間を求め、60秒以下
で破壊する割合を次式で求めた。ただし、測定総数は3
0とした。
【0029】シートv−t破壊率(%)=(60秒以下
での破壊シート数/破壊測定総数)×100 この値が低い程、常用使用電圧における劣化度合が小さ
いこと、すなわちライフ特性が良好であることを示す。
【0030】(7)加工性 金属蒸着フィルムを合わせ巻き回して、コンデンサ素子
を作る。この素子巻き工程および素子のできあがり状態
をもって加工性を評価する。この時素子巻き速度は40
0m/分である。 ○:良好 ×:皺、端面不揃い、走行時のズレ等が発生。
【0031】
【実施例】以下、実施例に基づいて、この発明の実施態
様を説明する。 実施例1 重合触媒に担持型の超活性化触媒を用い、洗浄強化によ
り灰分14ppmでI,I97.8%よりなるポリプロ
ピレン樹脂を255℃にて溶融シート状とし、これを8
7℃に徐冷して冷却固化させて、厚み410μmの未延
伸フィルムとする。
【0032】このシートを140℃で長手方向に4.6
倍の延伸後、さらに1.07倍で再延伸し、次いで直角
方向に160℃の温度で10.5倍延伸し、145℃の
温度で5%の弛緩を行ない熱処理をする。
【0033】この延伸フィルムを窒素と炭酸ガスの混合
比95/5%の混合ガス雰囲気中で、E値10W/m2
/分のエネルギーでフィルム表面にコロナ放電処理を施
す。
【0034】このフィルムを630mm幅に裁断し、真
空蒸着装置で膜抵抗が8Ω/□になるように亜鉛蒸着を
行なう。この蒸着フィルムを100mm幅の製品とし
て、2枚重ね回して16μFのコンデサー素子を作成す
る。この素子を120℃で2時間熱処理後、封缶、リー
ド端子付をして、コンデンサーとした。
【0035】このコンデンサーを1000Vまで100
V/秒の昇圧速度で荷電する。1000Vで1分間荷電
し、以後は100Vずつ昇圧し、このようにしてコンデ
ンサーが破壊するまで荷電し、その破壊電圧を測定し
た。結果を表1に示す。
【0036】実施例2 金属蒸着層の膜抵抗を10Ω/□に変更した以外は、実
施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評価
した。結果は表1に示す。
【0037】実施例3 窒素と炭酸ガスの混合比を80/20%、金属蒸着層の
膜抵抗を12Ω/□に変更した以外は、実施例1と全く
同様にして金属化フィルムを製造し、評価した。結果を
表1に示す。
【0038】実施例4 窒素と炭酸ガスの混合比を80/20%の混合ガスに変
更した以外は、実施例2と全く同様にして金属化フィル
ムを製造し、評価した。結果を表1に示す。
【0039】実施例5 溶融シートを冷却する際のチルロール温度を83℃、熱
処理温度を150℃で、窒素と炭酸ガスの混合比を80
/20の混合ガス雰囲気中でコロナ放電処理する以外
は、実施例2と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果を表1に示す。
【0040】比較例1 金属蒸着層の膜抵抗を3Ω/□に変更した以外は、実施
例1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評価し
た。結果は表1に示す。
【0041】比較例2 コロナ放電処理時に窒素と炭酸ガスの混合ガスの供給を
ストップして酸素雰囲気化で処理をした以外は、実施例
1と全く同様にして金属化フィルムを製造し、評価し
た。結果は表1に示す。
【0042】比較例3 窒素と炭酸ガスの混合比を50/50%に変更した以外
は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果は表1に示す。
【0043】比較例4 コロナ放電処理のE値を3W/m2 /分に変更した以外
は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果は表1に示す。
【0044】比較例5 コロナ放電処理のE値を25W/m2 /分に変更した以
外は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果は表1に示す。
【0045】比較例6 重合触媒が通常に用いられている触媒にて製造された灰
分28ppm、I,I97.6よりなるポリプロピレン
樹脂を用い、横延伸後の熱処理は、155℃に変更した
以外は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製
造し、評価した。結果は表1に示す。
【0046】比較例7 通常の重合触媒により製造された灰分28ppm、I,
I97.6%よりなるポリプロピレン樹脂を用い、縦延
伸での倍率が4.3倍、熱処理は140℃に変更した以
外は、実施例1と全く同様にして金属化フィルムを製造
し、評価した。結果は表1に示す。
【0047】表1から金属蒸着の膜抵抗6Ω/□以上、
N/C0.005以上、0.08以下であり、O/Cが
0.05以上、0.25以下で、結晶サイズが13nm
以下、かつ135℃のn−ヘプタン抽出物の結晶化ピー
ク温度80℃以上を満足している金属蒸着フィルム、す
なわち実施例1、実施例2、実施例3、実施例4および
実施例5は、比較例1〜比較例7に較べてコンデンサー
での破壊電圧が高く、蒸着スリットおよび素子巻工程で
のシワ発生もなく、均一な蒸着膜を有し、コンデンサー
特性の優れたものであることがわかる。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】本発明のコンデンサー用金属化フィルム
は、コンデンサーでの破壊電圧が向上し、かつ常用使用
電圧における劣化度合も小さく、コンデンサー寿命を向
上させる。また、蒸着膜厚が均一で加工性も優れてい
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 二軸延伸ポリプロピレンフィルムの少な
    くとも片面に蒸着金属層が形成されたコンデンサー用金
    属化フィルムにおいて、該二軸延伸ポリプロピレンフィ
    ルムの蒸着金属層側の原子構成比が(窒素原子の数/炭
    素原子の数)の比において0.005〜0.08の範囲
    にあり(酸素原子の数/炭素原子の数)の比において
    0.05〜0.25の範囲にあり、かつ該二軸延伸ポリ
    プロピレンフィルムの結晶サイズが13.0nm以下、
    135℃のn−ヘプタンで抽出した成分の結晶化ピーク
    温度が80℃以上であり、さらに前記蒸着金属層の膜抵
    抗が6Ω/□以上であることを特徴とするコンデンサー
    用金属化フィルム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のコンデンサー用金属化フ
    ィルムを合わせ巻回してなるコンデンサー。
JP13050293A 1993-06-01 1993-06-01 コンデンサー用金属化フィルム Pending JPH06342738A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016158590A1 (ja) * 2015-03-27 2016-10-06 東レ株式会社 コンデンサ用二軸配向ポリプロピレンフィルム、金属積層フィルムおよびフィルムコンデンサ
US10431380B2 (en) * 2014-09-30 2019-10-01 Oji Holdings Corporation Biaxially stretched polypropylene film for capacitor

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