JPH11115124A - 積層ポリプロピレンフィルム - Google Patents
積層ポリプロピレンフィルムInfo
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- JPH11115124A JPH11115124A JP28671397A JP28671397A JPH11115124A JP H11115124 A JPH11115124 A JP H11115124A JP 28671397 A JP28671397 A JP 28671397A JP 28671397 A JP28671397 A JP 28671397A JP H11115124 A JPH11115124 A JP H11115124A
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Abstract
優れ、各種包装用途に適した積層ポリプロピレンフィル
ムを提供する。 【解決手段】アイソタクチックインデックス(II)が
92%以上のポリプロピレン樹脂層(B層)の両面に、
平均粒径4μm以下の架橋有機粒子を含有した結晶融解
熱量が40〜90J/gのポリプロピレン樹脂層(A
層)が積層されたフィルムであって、表面抵抗値が1
4.0logΩ以下であり、フィルムを重ねて摩擦した
ときの静摩擦係数が0.7以下であることを特徴とする
積層ポリプロピレンフィルム。
Description
ンフィルムに関するものである。更に詳しくは、帯電防
止性、滑り性、透明性に優れた積層ポリプロピレンフィ
ルムに関するものである。
製膜性、透明性、および防湿性に優れていることから、
広く包装用途に用いられてきている。包装用途の多くが
帯電防止性を必要とし、ポリプロピレン樹脂に帯電防止
剤を添加混合して帯電防止性を付与している。
化度が高いために添加した帯電防止剤がフィルム表面に
移行し難く、包装用フィルムとして実用上必要とされる
表面抵抗値14.0logΩ以下とするために、帯電防
止剤を余分に添加し、また製膜工程での蒸散量を計算し
て余分に添加するため、コスト高となっている。さら
に、余分に添加された帯電防止剤によって滑り性が悪化
するために、滑剤や粒子を多量に添加することによっ
て、フィルムの透明性がそこなわれるという問題があっ
た。
および滑り性に優れた積層ポリプロピレンフィルムを提
供することを目的とする。
に鋭意検討した結果、アイソタクチックインデックス
(II)が92%以上のポリプロピレン樹脂層(B層)
の両面に、平均粒径4μm以下の架橋有機粒子を含有し
た結晶融解熱量が40〜90J/gのポリプロピレン樹
脂層(A層)が積層されたA層/B層/A層の構成フィ
ルムであって、表面抵抗値が14.0logΩ以下であ
り、フィルムを重ねて摩擦したときの静摩擦係数が0.
7以下であることを特徴とする積層ポリプロピレンフィ
ルムによって、上記課題が達成された。
ックス(以下IIと略称する)が92%以上のポリプロ
ピレン樹脂層(B層)とは、IIが92%以上の結晶性
ポリプロピレン樹脂単体、もしくは本発明のフィルムを
製造することにおいて生じた屑を該B層に自己回収する
ために、IIが92%以上の結晶性ポリプロピレン樹脂
と結晶融解熱量が40〜90J/gのポリプロピレン樹
脂の混合樹脂および/または他のポリオレフィン系樹脂
の混合樹脂であってもよい。該B層のIIは、92%以
上である必要があり、好ましくは94%以上である。該
B層のIIが92%未満では、フィルムのヤング率が低
くなり、熱寸法安定性に劣るためにスリット、印刷、ラ
ミネート加工などの二次加工性に劣るので好ましくな
い。
(B層)のメルトフローインデックス(以下MFIと略
称する)は1〜15g/10分の範囲にあることが望ま
しい。このようなポリプロピレン樹脂を用いることによ
り、フィルムの結晶化度が高くなり、力学特性や熱寸法
安定性が向上して二次加工性が向上する。
ロピレン樹脂層(A層)の結晶融解熱量は40〜90J
/gの範囲であることが必要であり、好ましくは50〜
80J/gの範囲であることが押出や製膜工程での帯電
防止剤や滑剤の蒸散を抑制し、製膜後のコロナ放電処理
によって帯電防止剤の発現性が良好となり、また表層部
の結晶性が抑制されてトータルヘイズも小さくなり透明
性が良好となる。該A層の結晶融解熱量が40J/g未
満では、フィルムを重ね合わせたときの静摩擦係数が大
きくなって滑り性に劣り、また製膜中での金属ロールや
二次加工時の金属ロールとの滑り性が悪くて擦り傷がで
き、透明性が悪化するので好ましくない。また結晶融解
熱量が90J/gを超えると、該B層に添加した帯電防
止剤や滑剤の表層への移行が少なく、コロナ放電処理後
の帯電防止性が悪化するので好ましくない。
ポリプロピレン樹脂とは、結晶融解熱量は40〜90J
/gの範囲ポリプロピレン樹脂単体及び/又は結晶融解
熱量の異なる2種類以上のポリプロピレン樹脂との混合
樹脂であってもよい。また、フィルム特性を悪化させな
い程度に他のα−オレフィン樹脂を少量添加あるいは共
重合されたものでもよい。
好ましく、さらに好ましくは92%以下である。該A層
のIIが95%を超えると結晶化度が高くなり、透明性
が悪化するので好ましくない。
び滑剤は添加しないことが好ましく、該B層に添加した
帯電防止剤および滑剤が押出や製膜工程で該A層に移行
して、帯電防止性と易滑性を発現させるようにし、帯電
防止剤および滑剤の製膜工程中での蒸散を抑制すること
が好ましい。
m以上が好ましく、さらに好ましくは0.5μm以上で
ある。また、全積層フィルム厚みの1/3未満であるこ
とが好ましい。さらに好ましくは1μm以上、全積層フ
ィルム厚みの1/5未満である。該A層の一層あたりの
積層厚みが0.2μm未満では、該A層に移行した該B
層の帯電防止剤や滑剤が押出や製膜工程において蒸散し
て、表層の帯電防止剤や滑剤の濃度が低下して表面抵抗
値が高くなるので好ましくない。また、該A層の積層厚
みが全積層フィルム厚みの1/3を超えると、該B層に
添加した帯電防止剤および滑剤の表面へのブリードアウ
ト性が低下して表面抵抗値が高くなるので好ましくな
く、またフィルムのヤング率も低下して二次加工性が悪
化するので好ましくない。
橋剤を用いて架橋させた粒子であって、例えば、ポリメ
トキシシラン系化合物の架橋粒子、ポリスチレン系化合
物の架橋粒子、アクリル酸系化合物の架橋粒子、ポリウ
レタン系化合物の架橋粒子、ポリエステル系化合物の架
橋粒子、フッソ系化合物の架橋粒子、もしくはこれらの
混合物を挙げることができる。その中でも特にポリメタ
クリル化合物の架橋粒子(以後架橋PMMA粒子と略称
する)が、ポリプロピレン樹脂との親和性がよくて好ま
しい。また本発明の特性を悪化させない程度に金属化合
物の無機粒子を少量添加混合してもよい。
4μm以下の範囲が好ましい。平均粒径が4μmを越え
ると粒子の脱落やフィルム同士を擦った時にフィルム表
面に傷がつきやすくなるので好ましくない。添加量は
0.5重量%以下が選択され、好ましくは0.3重量%
以下である。添加量が0.5重量%を越えると、フィル
ム表面が粗れ過ぎて透明性が悪化するので好ましくな
い。
される帯電防止剤は特に限定されないが、例えば、ベタ
イン誘導体のエチレンオキサイド付加物、第4級アミン
系化合物、アルキルジエタノールアミン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、ステアリン酸モノグリ
セリド、ステアリン酸ジグリセリドなど、もしくはこれ
らの混合物を挙げることができる。この中でもアルキル
ジエタノールアミン脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸
エステルを併用したものが好ましい。
可塑性樹脂の加熱成形時の流動性、離型性をよくするた
めに添加されるもので、加工機械の金属面とポリマー表
面、またポリマー同士の間の摩擦力を調節するために添
加されるものである。例えばステアリン酸アミド、エル
シン酸アミド、エルカ酸アミド、ステアリルエルカアミ
ド等のアミド系化合物など、もしくはこれらの混合物が
挙げられる。
有量は0.3〜2.0重量部、好ましくは0.5〜1.
5重量部が帯電防止性と滑り性の点で好ましい。
層の全層あるいは一部の層に、必要に応じて上記以外の
少量の造核剤、熱安定剤、酸化防止剤などを添加せしめ
てもよい。例えば造核剤としては、ソルビトール系造核
剤、有機リン酸エステル金属塩系造核剤などが0.5重
量%以下、熱安定剤としては2,6−ジ−第3−ブチル
−4−メチルフェノ−ル(BHT)などが0.5重量%
以下、酸化防止剤としてはテトラキス−(メチレン−
(3,5−ジ−第3−ブチル−4−ハイドロオキシ−ハ
イドロシンナメ−ト))ブタン(Irganox 10
10)などを0.5重量%以下で添加してもよい。
コロナ放電処理を施し、フィルム表面の濡れ張力を35
mN/m以上に上げることは、印刷性、接着性、帯電防
止剤および滑剤のブリードアウト性を向上させるため好
ましく採用することができる。この時のコロナ放電処理
時の雰囲気ガスとしては、酸素、空気、炭酸ガス、ある
いは窒素/炭酸ガスの混合系などが好ましく、特に経済
性の点で空気中でコロナ放電処理をすることが好まし
い。
logΩ以下であることが必要であり、好ましくは1
3.0logΩ以下である。表面抵抗値が14.0lo
gΩを超えると、埃が付着したり、フィルムを製袋して
重ねたときに、静電気によって袋がずれたり、くっつい
たりして取り扱い性に劣り、また製袋品に内容物を詰め
るときに内容物が袋に付着するという問題がおこりやす
い。
きの静摩擦係数は0.7以下であることが必要であり、
好ましくは0.5以下である。静摩擦係数が0.7を超
えるとフィルム表面に傷がつき易く、また巻取性や二次
加工時にシワが入るなどして、取り扱い性に劣るので好
ましくない。
1枚のトータルヘイズは、2.0%以下であることが好
ましく、さらに好ましくは1.5%以下である。トータ
ルヘイズが2.0%を超えると製袋品に内容物を詰めた
ときに、内容物の見栄えが悪くなり、商品価値が低下す
るので好ましくない。
ム、一軸延伸フィルムおよび二軸延伸フィルムのいずれ
であってもよいが、製袋品の内容物保護の点で二軸延伸
フィルムであることが好ましい。
て一例を挙げて説明するが、本発明がこの例に限定され
るものではないことはもちろんである。
ンデックス(II)が92%以上のポリプロピレン樹脂
と結晶融解熱量が40〜90J/gのポリプロピレン樹
脂の混合樹脂に帯電防止剤と滑剤を添加して押出機に供
給し、260℃の温度で溶融混合させ、A層樹脂とし
て、実質的に帯電防止剤および有機滑剤を添加しない
で、結晶融解熱量が40〜90J/gのポリプロピレン
樹脂に架橋有機粒子および/または無機機粒子を添加し
て別の押出機に供給して260℃の温度で溶融混合さ
せ、それぞれ瀘過フイルターを経た後、スリット状の三
層積層口金でA層/B層/A層に共押出積層してフィル
ム状に成形し、該フィルムを25〜60℃に保った金属
ドラムに巻き付けて冷却固化せしめ無延伸積層フィルム
を得た。次いで、該無延伸積層フィルムを150℃に保
たれたオーブンに通して予熱し、引き続き該積層フィル
ムを130℃以上にに保ち周速差を設けたロール間に通
し、長手方向に4倍以上に延伸してただちに50℃以下
に冷却する。引き続き該延伸フィルムをテンターに導い
て、170℃以上の温度で予熱し、引き続き160℃以
上の温度で幅方向に7倍以上に延伸し、次いで幅方向に
5%以上の弛緩を与えつつ、155℃以上の温度で熱固
定をして二軸延伸積層フィルムを得た。次に該無延伸積
層フィルムおよび二軸延伸積層フィルムを50℃以上に
保たれたロールに通し、10W・分/m2以上で該B層
表面にコロナ放電処理を施して巻き取る。
てエンボス加工、印刷、蒸着、押出ラミネーション加
工、および他の樹脂フィルム、紙、布などと張り合わせ
加工を行って用いることができる。
る。
I) 試料を130℃で2時間真空乾燥する。その後室温に戻
し、これから重量W(mg)の試料をとり、ソックスレ
ー抽出器に入れ沸騰n−ヘプタンで12時間抽出する。
次にこの試料を取り出しアセトンで十分洗浄した後、1
30℃で6時間乾燥しその後室温で重量W’(mg)を
測定し次式で求める。
I) JIS K−6758のポリプロピレン試験方法(23
0℃、2.16kgf)で測定した値を示した。
分析装置S11型を用いて、サンプル重量5mgを室温
(23℃)より、20℃/分の昇温速度で昇温していっ
た際に、結晶の融解に伴う融解吸熱ピークの開始点から
終了点までを結晶融解熱量として求めた。
フィルム断面構成観察を行い、各積層厚みと添加粒子の
平均粒径を測定した。粒子の平均粒径としては、FE−
SEMでの観察画面中の粒子100個の長径を測定し、
その平均値を平均粒径とした。
滑剤の含有状態 二次イオン質量分析装置(独、ATOMIKA社製 A
−DIDA3000)を用いて、帯電防止剤および有機
滑剤中に含まれる元素の積層フィルムの厚み方向の分析
を行った。
製GIGAOHMMETR−VE40とRESISTI
VITY CHAMBRE−P601を用いて、温度2
3℃、湿度63%の雰囲気中で測定して求めた。
を重ねて摩擦させた時の静摩擦係数(μs)を測定し
た。
ルヘイズを測定した。
断して、測定長を50mmとしてテンシロン(東洋測器
製)に装着し、引張速度20mm/min、チャート速
度500m/minで立ち上がり曲線をチャート紙に記
録させる。チャート紙の基点から立ち上がり曲線に接線
を引いた後、基点より25mmの点で垂線を引き、接線
と垂線の交点を強力として読み取る。そして、ヤング率
(GPa)を次式により算出する。
長(mm)×チャート速度(mm/min)]÷[引張
速度(mm/min)×25mm×フィルム厚み(m
m)×フィルム幅(mm)]×9.807×10-3
ポリプロピレンフィルムを接着剤で積層し、長さ100
0mのフィルムを製袋機にかけたとき、フィルムにシワ
が入らず、製袋品の形状がよくて、表面に擦り傷のない
ものを○とし、フィルムのヤング率が低いためにシワが
入ったり、表面に擦り傷が入って透明性が悪化したもの
を×として評価した。
のポリプロピレン樹脂(II=87%、MFI=2.7
g/10分)に、架橋有機粒子として粒径2μmのポリ
メタクリル酸系重合体の架橋粒子(架橋PMMA)を
0.12重量%添加し、一軸押出機に供給して260℃
で溶融させた。次にB層の樹脂組成として、該A層樹脂
とアイソタクチックインデックス(II)が96.5%
のポリプロピレン樹脂(MFI=2.3g/10分)の
混合樹脂に、帯電防止剤としてアルキルジエタノールア
ミン脂肪酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルの混合
物を0.8重量%添加し、もう1台別の一軸押出機に供
給して250℃で溶融させた後に、それぞれ瀘過フイル
ターを経た後に三層成形口金にてA層/B層/A層とな
るように口金内で合流させてシート状に押出して、20
℃の温度に加熱した金属ドラムに巻き付けて冷却し、厚
さ1000μmのシートを得た。
ーブンに通して予熱し、引き続き該シートを133℃に
保ち周速差を設けたロール間に通し、長手方向に5.0
倍に延伸してただちに室温に冷却する。引き続き該延伸
フィルムをテンターに導いて、170℃の温度で予熱
し、引き続き162℃で幅方向に10倍に延伸し、次い
で幅方向に8%の弛緩を与えつつ、162℃の温度で熱
固定をした後、該フィルムを80℃以上に保たれたロー
ルに通し、空気中で12W・分/m2でフィルム両面に
コロナ放電処理を施して巻き取った。この時のA層/B
層/A層の厚み構成比は1/18/1μmであった。
ングした後に品質を評価して表1に示した。得られたフ
ィルムは表面抵抗値が低くて帯電防止性に優れ、また滑
り性および透明性にも優れ、さらに二次加工性にも優れ
た積層ポリプロピレンフィルムであった。
のポリプロピレン樹脂(II=90%、MFI=2.9
g/10分)に、架橋有機滑剤として粒径2μmのポリ
スチレン系重合体の架橋粒子(架橋PS)を0.15重
量%添加し、一軸押出機に供給して250℃で溶融させ
た。次にB層の樹脂組成として、該A層樹脂とアイソタ
クチックインデックス(II)が98.5%のポリプロ
ピレン樹脂(MFI=3.2g/10分)の混合樹脂
に、帯電防止剤としてアルキルジエタノールアミン脂肪
酸エステルとグリセリン脂肪酸エステルの混合物を0.
6重量%添加し、もう1台別の一軸押出機に供給して2
50℃で溶融させた後に、それぞれ瀘過フイルターを経
た後に三層成形口金にてA層/B層/A層となるように
口金内で合流させてシート状に押出して、30℃の温度
に加熱した金属ドラムに巻き付けて冷却し、厚さ750
μmのシートを得た。
ールに通して予熱し、引き続き該シートを135℃に保
ち周速差を設けたロール間に通し、長手方向に5.0倍
に延伸してただちに室温に冷却する。引き続き該延伸フ
ィルムをテンターに導いて、175℃の温度で予熱し、
引き続き165℃で幅方向に10倍に延伸し、次いで幅
方向に8%の弛緩を与えつつ、165℃の温度で熱固定
をした後、該フィルムを50℃以上に保たれたロールに
通し、空気中で15W・分/m2で該B層表面にコロナ
放電処理を施して巻き取った。この時のA層/B層/A
層の厚み構成比は1/13/1μmであった。
ングした後に品質を評価して表1に示した。得られたフ
ィルムは表面抵抗値が低くて帯電防止性に優れ、また滑
り性および透明性にも優れ、さらに二次加工性にも優れ
た積層ポリプロピレンフィルムであった。
のポリプロピレン樹脂(II=87%、MFI=2.7
g/10分)(35重量%)と、結晶融解熱量が100
J/gのポリプロピレン樹脂(II=97%、MFI=
2.3g/10分)(65重量%)の混合樹脂に、架橋
有機粒子として粒径1μmの架橋PMMAを0.10重
量%添加し、一軸押出機に供給して260℃で溶融させ
た。次にB層の樹脂組成として、該A層樹脂とアイソタ
クチックインデックス(II)が98.5%のポリプロ
ピレン樹脂(MFI=3.2g/10分)の混合樹脂
に、帯電防止剤として第4級アミン化合物とグリセリン
脂肪酸エステルの混合物を0.5重量%と、オレイン酸
アミド0.1重量%添加し、もう1台別の一軸押出機に
供給して250℃で溶融させた後に、それぞれ瀘過フイ
ルターを経た後に三層成形口金にてA層/B層/A層と
なるように口金内で合流させてシート状に押出して、3
0℃の温度に加熱した金属ドラムに巻き付けて冷却し、
厚さ750μmのシートを得た。
ールに通して予熱し、引き続き該シートを135℃に保
ち周速差を設けたロール間に通し、長手方向に5.0倍
に延伸してただちに室温に冷却する。引き続き該延伸フ
ィルムをテンターに導いて、175℃の温度で予熱し、
引き続き165℃で幅方向に10倍に延伸し、次いで幅
方向に8%の弛緩を与えつつ、165℃の温度で熱固定
をした後、該フィルムを50℃以上に保たれたロールに
通し、空気中で15W・分/m2で該B層表面にコロナ
放電処理を施して巻き取った。この時のA層/B層/A
層の厚み構成比は1/13/1μmであった。このとき
のフィルムを40℃で1日エージングした後に品質を評
価して表1に示した。
電防止性に優れ、また滑り性および透明性にも優れ、さ
らに二次加工性にも優れた積層ポリプロピレンフィルム
であった。
して、アイソタクチックインデックス(II)が98.
5%のポリプロピレン樹脂(MFI=2.5g/10
分)に、無機粒子として粒径4μmの合成ゼオライトを
添加した以外は実施例1と同様にして厚さ15μmの単
膜フィルムを得た。このときのフィルムを40℃で1日
エージングした後に品質を評価して表1に示した。得ら
れたフィルムは滑り性および透明性に劣り、また二次加
工性にも劣ったフィルムであった。 比較例2 A層樹脂として、結晶融解熱量が110J/gのポリプ
ロピレン樹脂(MFI=2.7g/10分)に、架橋有
機粒子として粒径6μmの架橋PSを0.15wt%添
加し、一軸押出機に供給して270℃で溶融させた。次
にB層の樹脂組成として、該A層樹脂とアイソタクチッ
クインデックス(II)が82%のポリプロピレン樹脂
(MFI=3.0g/10分)の混合樹脂とした以外は
実施例1と同様にして、厚み構成1/18/1μmの二
軸延伸積層フィルムを得た。このときのフィルムを40
℃で1日エージングした後に品質を評価して表1に示し
た。
電防止剤を含有しているが、該A層のmmmmが高いた
めに帯電防止剤の発現性に劣って表面抵抗値が高く、ま
たA層中の粒子の径が大きいために、二次加工時にフィ
ルム表面の粗大突起の削れや粒子の脱落が起こってフィ
ルム表面に傷がつき、さらに該B層のアイソタクチック
インデックス(II)が低いためにフィルムが伸びてシ
ワ入ったりして、二次加工性に劣ったフィルムであっ
た。
ピレン樹脂(MFI=5.6g/10分)を用いた以外
は、実施例1と同様にして二軸延伸積層フィルムを得
た。このときのフィルムを40℃で1日エージングした
後に品質を評価して表1に示した。
電防止剤を含有し、表面抵抗値が低くて帯電防止性に優
れているが、該A層のmmmmが低すぎるために静摩擦
係数が大きくて滑り性に劣り、フィルムに擦り傷ができ
て積層フィルムの透明性が悪く、また二次加工性にも劣
ったフィルムであった。
みを7μmとした以外は実施例1と同様にして積層フィ
ルムを得た。このときのフィルムを40℃で1日エージ
ングした後に品質を評価して表1に示した。得られたフ
ィルムは、該A層の積層厚みが厚過ぎるために、B層に
添加された帯電防止剤のフィルム表面へのブリードアウ
ト性が悪化して帯電防止性に劣り、またフィルムのヤン
グ率が低下して二次加工性も悪化した。
性、透明性に優れ、また二次加工性に優れることから、
各種包装用途に適した積層ポリプロピレンフィルムを提
供することができた。
Claims (5)
- 【請求項1】アイソタクチックインデックス(II)が
92%以上のポリプロピレン樹脂層(B層)の両面に、
平均粒径4μm以下の架橋有機粒子を含有した結晶融解
熱量が40〜90J/gのポリプロピレン樹脂層(A
層)が積層されたA層/B層/A層の構成フィルムであ
って、表面抵抗値が14.0logΩ以下であり、フィ
ルムを重ねて摩擦したときの静摩擦係数が0.7以下で
あることを特徴とする積層ポリプロピレンフィルム。 - 【請求項2】A層が、結晶融解熱量が40〜90J/g
のポリプロピレン樹脂と結晶融解熱量が90J/gを超
えたポリプロピレン樹脂との混合樹脂であることを特徴
とする請求項1に記載の積層ポリプロピレンフィルム。 - 【請求項3】A層の一層あたりの積層厚みが0.2μm
以上であり、かつA層の合計厚みが全積層フィルム厚み
の1/3未満であることを特徴とする請求項1もしくは
請求項2に記載の積層ポリプロピレンフィルム。 - 【請求項4】架橋有機粒子が架橋ポリスチレン粒子、架
橋ポリメタクリレート粒子、架橋シリコン粒子、もしく
はこれらの混合物であることを特徴とする請求項1に記
載の積層ポリプロピレンフィルム。 - 【請求項5】少なくともB層に、帯電防止剤および/ま
たは滑剤を含有してなることを特徴とする請求項1に記
載の積層ポリプロピレンフィルム。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP28671397A JP4029444B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 積層ポリプロピレンフィルム |
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JP28671397A JP4029444B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 積層ポリプロピレンフィルム |
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JPH11115124A true JPH11115124A (ja) | 1999-04-27 |
JP4029444B2 JP4029444B2 (ja) | 2008-01-09 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP28671397A Expired - Lifetime JP4029444B2 (ja) | 1997-10-20 | 1997-10-20 | 積層ポリプロピレンフィルム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP4029444B2 (ja) |
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