JPS6354003B2 - - Google Patents

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JPS6354003B2
JPS6354003B2 JP55068281A JP6828180A JPS6354003B2 JP S6354003 B2 JPS6354003 B2 JP S6354003B2 JP 55068281 A JP55068281 A JP 55068281A JP 6828180 A JP6828180 A JP 6828180A JP S6354003 B2 JPS6354003 B2 JP S6354003B2
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saponified
resin
acid
manganese
vinyl acetate
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JP55068281A
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Kenji Sato
Taichi Negi
Noryoshi Matsumoto
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Publication date
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Priority to GB8114565A priority patent/GB2076407B/en
Priority to DE3120308A priority patent/DE3120308C2/de
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Publication of JPS6354003B2 publication Critical patent/JPS6354003B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K5/00Use of organic ingredients
    • C08K5/04Oxygen-containing compounds
    • C08K5/09Carboxylic acids; Metal salts thereof; Anhydrides thereof
    • C08K5/098Metal salts of carboxylic acids
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08KUse of inorganic or non-macromolecular organic substances as compounding ingredients
    • C08K3/00Use of inorganic substances as compounding ingredients
    • C08K3/10Metal compounds
    • C08K3/11Compounds containing metals of Groups 4 to 10 or of Groups 14 to 16 of the Periodic Table

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、エチレン−酢酸ビニル系重合体ケン
化物の処理方法に関するものであり、その目的と
するところは熱安定性が良好で、成形性に優れ、
かつ加熱時、特に空気雰囲気下において熱不溶融
化現象を起さず、また、黄色乃至黄褐色に着色す
る現象も認められない溶融性良好なエチレン−酢
酸ビニル系共重合体ケン化物を得るにある。
エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物は、
通常エチレン−酢酸ビニル系共重合体に苛性アル
カリまたはアルカリ金属アルコラートを加えて、
ケン化することにより得られるが、該ケン化物を
そのまま溶融成形あるいは溶融成膜する場合は、
熱分解し易く、溶融粘度が低下すると共に、著し
く、着色して使用できない。熱安定性と成形性の
向上は該ケン化物実用上の重要課題である。
これらの性質の改善について従来多くの方策が
講じられている。例えば熱劣化性や着色性は該樹
脂を水で充分洗浄したり、酸を添加あるいは酸溶
液に浸漬するなどの操作によつて、ある程度改善
されることは、特公昭46−37664号公報、特開昭
48−25048号公報、特開昭51−88544号公報、特開
昭51−88545号公報などに記載されている。また
ある種の金属塩の安定化効果が著しいとして、金
属塩を添加し、熱安定性の向上を図るもの、たと
えば特公昭48−5781号、特開昭52−954号公報な
ど、更に該酸の塩との共存による相互作用効果が
優れており、処理液の水素イオン濃度の安定化も
同時に図るもの、例えば特開昭52−956号公報な
どが開示されている。
しかしながら、これらの方法により或る程度の
効果は認められるが、熱安定性向上を重視した場
合、溶融時の流動性が低下し、流動性を高めると
熱安定性が不充分となるという二律背反的な欠点
を克服できなかつた。流動性が低下すればフイル
ムの膜面が荒れ、甚だしい時はフイツシユアイ、
フイルム破れが生じ、また熱安定性が不充分な場
合は溶融成形時に著しい着色を生ずる。
更に最も特徴的な欠点は酸化雰囲気中、たとえ
ば空気中で加熱処理する場合、比較的長時間にわ
たれば、エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化
物は熱不溶融化現象を起こし、加熱時溶融しなく
なるのみならず、著しく黄色または黄褐色に着色
する点にある。また、該ケン化物が加熱時溶融す
る場合においても、溶融状態が不完全である場合
が多く、溶融樹脂表面は、黄色または黄褐色に着
色する。エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化
物は、酸性領域において熱的に安定であるので前
記従来技術の熱安定化方策も、その殆んどが該ケ
ン化物を酸性領域に保持することから成つてい
る。然るに酸化雰囲気中において認められる既述
の熱不溶融化現象及び著しい着色現象は、該共重
合体ケン化物の酸性度が強ければ強いほど顕著で
ある。従つて、従来技術においては、かかる二律
背反的な欠点を克服して良好な溶融成形性をもつ
た該ケン化物樹脂を得ることが出来なかつた。
本発明者らは該共重合体ケン化物の酸性領域に
おける不溶融化現象並びに著しい着色現象を同時
に防止する方法につき、検討した結果、特定の金
属の酸性領域下にある該共重合体ケン化物の該不
溶融化現象を防止できるのみならず、着色を防止
する上で著しい効果があることを見出した。この
知見に基づいて前記二律背反的欠点を克服し、良
好な溶融成形性をもつエチレン−酢酸ビニル系共
重合体ケン化物の処理方法に関する本発明に到達
した。
即ち、エチレン含有率20〜80モル%、ケン化度
85モル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体
ケン化物を、マンガン化合物および酸で処理し
て、マンガンを該ケン化物に対し0.00005〜0.005
重量%含有し、かつ該ケン化物を純水抽出した場
合、抽出液が酸性を呈するように調整することを
特徴とするエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン
化物の処理方法に関するものである。尚抽出液の
PHを測定する場合は、例えば、ソツクスレ−抽出
器で3時間程度抽出して略平衡に達した状態にお
いて測定する。
以下本発明をさらに詳しく説明する。
エチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物は通
常該共重合体に苛性アルカリまたはアルカリ金属
アルコラートを加えてケン化した後、該ケン化物
水で洗浄してケン化時に副生する酢酸ソーダ等を
除去して得られる。しかし該ケン化物を純水で抽
出した抽出液のPHは7以上で、つまりアルカリ性
領域であることが多い。かかるケン化物は、溶融
成形、溶融成膜時の温度条件下では、熱分解し易
く溶融粘度が低下すると共に著しく着色する。従
つて、乾燥前に酸の水溶液に浸漬し、或いは直接
該ケン化物に添加する等該ケン化物に酸を添加し
て該PHを酸性領域に移行させて、熱分解性を抑制
し、熱安定性を向上する必要がある。然るに該PH
が酸性領域にあるエチレン−酢酸ビニル系共重合
体ケン化物は加熱時、時間経過とともに不溶融化
現象を起こし、特に酸化雰囲気下、たとえば空気
中においてかかる現象がおこり易くまた酸性度が
大きいほど著しい。
本発明は酸性領域に該ケン化物を保持して熱安
定性を改善し、かつこの樹脂が本質的に有する欠
点を特定の金属の特異な作用により除去せんとす
るものである。即ち、本発明に用いられるマンガ
ンの含有量は該ケン化物に対して0.00005〜0.005
重量%である。
ここでマンガンの含有量とは、該ケン化物に配
合するマンガン化合物の中で占めるマンガン成分
の含有量を意味する。該ケン化物にマンガン成分
を含有させる方法としては、マンガン化合物、と
くにマンガンの塩(酢酸マンガン、硫酸マンガン
など)またはそれらの混合物を添加する方法など
があげられる。このように添加することにより不
溶融化現象を防止するとともに著しい着色現象を
も解消することができる。
本発明はマンガンの特異な効果に基づくもので
あり、これら以外の金属では、例えば、クロム、
コバルトなど周期律表において近い位置にある元
素についても認められなかつた。ただし本発明に
おいてはマンガンに他の金属を、本発明の目的を
阻害しない範囲で併用することは自由である。
マンガンの該ケン化物に保持させる量が極めて
僅少であるために該ケン化物に均一に添加する好
適な方法の一つとしてマンガンの水溶性化合物、
とくに水溶性塩の溶液に該ケン化物を浸漬して保
持させる方法がある。マンガンのこの特異な効果
は極めて著しいものであり、ごく微量でその効果
を発揮しうる点が特徴的である。マンガン含有量
は特に0.0001乃至0.003重量%の範囲が好ましい。
マンガン含有量が該ケン化物に対し0.00005重量
%以下である場合には、本発明の効果は小さく不
充分であり、また0.005重量%以上にると、樹脂
組成物中の均一分散がむづかしく、著しい場合に
は、たとえば溶融樹脂表面に斑が認められる。こ
のような樹脂はフイルム成形時特にフイツシユア
イの原因となり易い。
本発明を適用するに当つてケン化物の該PHは、
3.5〜6.5であることが好ましく、3.5以下の酸性の
強い領域では不溶融化現象が極めて著しく、これ
を防止するための本発明のマンガン塩の含有量が
多くなり、これら含有物質と該樹脂と相溶性など
との関連に起因する問題があり、好適な品質の該
ケン化物樹脂組成物は得られない。
また本発明のマンガンの特異な作用効果は該PH
がアルカリ性領域においてはあらわれない。また
該PHが6.5〜7.0の領域ではその効果が弱く、樹脂
の熱安定性は不充分である。
本発明を実施する上で該PH条件を満足させるた
めに酸を該ケン化物に含ませることが必要である
が、このために使用される酸としては殆んどの酸
が使用可能である。ただし、成形加工時の温度条
件(たとえば通常210℃〜230℃の温度が選ばれ
る。)で安定である必要がある。強酸は、添加量
の調整が実施上困難であり、逆に弱酸は添加量が
多くなり該ケン化物樹脂組成物は臭気等の点で問
題となる場合がある。一般に無機酸は強酸で単独
で使用する場合、好適領域に該樹脂を保持するの
に困難な場合が多い。従つて、該樹脂に含まれる
ナトリウム、カルシウム、マグネシウム、カリウ
ム等のアルカリ性塩が該添加無機酸の塩に転化す
る量の無機酸の添加に限定し、不足分は好適な強
度の酸で補うことが好ましい。
使用する酸は、溶融成形、溶融成膜時の温度条
件で熱的安定性を有する必要があり、更に該ケン
化物樹脂の成形加工に際し、樹脂の回収再使用を
考慮して揮発損失の少ないものほど好ましい。揮
発性の同一の酸を使用する場合には、添加量の少
いものほど該観点から好ましい。また一種類の酸
の使用に限定されることなく二種以上の酸の混合
使用も可能である。
以上の観点から本発明に使用される酸としては
特にpKaが3.5〜5.5の有機酸またはこれらの混合
物が好適である。ただし、pKaは25℃における酸
度指数を示めす。尚多塩基酸の場合は、第一酸度
指数を示めす。
更に該ケン化物は、エチレン−酢酸ビニル系共
重合体を苛性アルカリ或いはアルカリ金属アルコ
ラートでケン化して得られること及び工業用水で
洗浄することにより副生する酢酸ソーダ等の不純
物を除去する操作が一般的である。従つて、残存
する酢酸ソーダに由来するナトリウム、及び工業
用水中に含まれるカルシウム、マグネシウム等の
吸着現象により該ケン化物中には水中濃度に比し
高濃度のカルシウム、マグネシウム等の塩基性塩
が含まれることが多い。このため該ケン化物20g
を100mlの純水でほぼ平衡となるまで、たとえば
ソツクスレー抽出器で3時間抽出した場合抽出液
がアルカリ性を呈する場合が多い。特に工業用水
中のカルシウム及びマグネシウム濃度は小さいが
該ケン化物の吸着作用により選択的に吸着され蓄
積されるため抽出液がアルカリ性を呈する一因と
なつており、その結果該ケン化物の熱分解性を著
しく増大させている事実は従来、認識されていな
かつた。従来、該ケン化物中を洗浄する場合、不
純物を完全に除去するために出来るだけ多量の水
を使用するようにしていたが、多量に使用するほ
ど吸着されるマグネシウム及びカルシウム等は増
加し、却つて好適な耐熱分解性をもつ該ケン化物
を得ることができなかつた。これは従来知識から
は予想し難い事実である。本発明者らはかかる知
見に基づいてこれらの金属イオンを殆んど含まな
い水、例えばイオン交換樹脂で処理した水で該ケ
ン化物を洗浄することにより、該ケン化物中に保
持する酸の必要量を大巾に低下した。また、この
場合金属イオンを殆んど含まない水、たとえばイ
オン交換水に酸を少量添加して酸性とし(好まし
くはPH5以下)行うことが金属塩又は金属イオン
の除去速度を増加させ好適である。更に前記抽出
液のPHが3.5以上6.5以下になる如く該洗浄水の酸
性度を選ぶこと、更にイオン交換水中に添加する
酸として、本発明に使用する酸を選定することに
よつて洗浄操作と該酸の添加操作とを同時に行な
うことができる点で好適である。該樹脂に酸を含
有させる場合、金属イオンを殆んど含まない水で
樹脂を洗浄し、金属塩を除去しておくことは比較
的揮発度の高い酸を使用する場合、酸の必要含有
量を減少させ得るため特に有効である。
本発明において使用される酸は、例えば、酢
酸、プロピオン酸、コハク酸、アジピン酸、吉草
酸、グルタル酸、安息香酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、セバシン酸、トルイル酸、酒石酸等が
ある。また隣酸二水素カリウム、隣酸二水素ナト
リウムなどの酸性塩も酸と同様にまたは酸ととも
に使用することができる。
本発明に使用されるエチレン−酢酸ビニル系共
重合体ケン化物はエチレン含有率20〜80モル%、
ケン化度85モル%以上とする必要がある。エチレ
ン含有率が80モル%を越えると、本発明の効果は
あまり顕著でなく、一方エチレン含有率が20モル
%未満の場合には樹脂の融点が高くなつて分解温
度に接近するため、溶融成形、成膜等が困難とな
る。またケン化度85モル%未満では、本発明の方
法によつても溶融時の着色が著しく、また酸化雰
囲気中における加熱時の不溶融化現象の解消につ
いても顕著な改善効果が認められない。
また、本発明にいうエチレン−酢酸ビニル系共
重合体とはエチレン−酢酸ビニル共重合体を主と
するが一般式 で示される共重合体〔但し、X/Y=0.25〜4.0、
Z/Y=0〜0.1、Rは水素またはメチル基、
R′はメチル基またはCOORである。〕で示される
共重合体である。即ち該一般式に示すような第3
成分を含有するエチレン−酢酸ビニル系共重合体
についても本発明の効果を享受することができ
る。なお本発明におけるエチレン含有率(モル
%)とは100X/(X+Y)の値である。
以下実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが
これらの実施例は本発明を何等限定するものでは
ない。
実施例 1 エチレン含有率32.5モル%のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体45重量部、苛性ソーダ1重量部から
なる溶液を110℃3.5Kg/cm2G下で、メタメール蒸
気を吹き込みつつ、30分間、反応中に生成する酢
酸メチルを、メタノールの一部とともに留出させ
系外に除去しながらケン化反応を行つた。得られ
たケン化反応溶液中に残存する苛性ソーダを酢酸
で中和した後、水/メタノール混合蒸気を吹き込
み、これよりメタノールに富む蒸気を留出させ
て、ケン化度99.2モル%、共重合体ケン化物濃度
35重量%のメタノール/水混合系(メタノール/
水重量比=7/3)の樹脂液を得た。この溶液を
2mmの孔径の穴をもつダイスより5℃のメタノー
ル10重量%を含む水/メタノール混合液中に吐出
してストランド状に凝固させた。このストランド
状物をカツターで切断して2.5〜3.5mmの長さを持
つペレツト状物を得た。このペレツト状物中に含
まれるメタノール及び酢酸ソーダ等の不純物を除
去するためにペレツト状物1重量部(樹脂純量基
準)に対し、18重量部の工業用水を用いて、連続
向流操作により抽出、洗浄を行つた。更に、該洗
浄後のペレツト状物を2g/の酢酸濃度の酢酸
水溶液で向流で浸漬処理したのち、次いで純水で
洗浄して洗浄後の液のPHが5.3となるようにした。
該処理後のペレツト状物を揮発分0.21%となる
如く120℃24時間乾燥した。乾燥後の該ペレツト
状物のカルシウム、マグネシウム、カリウム及び
ナトリウムの各金属の含有量は総計は0.00035重
量%であり、該樹脂20gを100mlの純水で3時間
ソツクスレー抽出器で抽出した抽出水のPHは4.9
であつた。該樹脂を210℃、10分間加熱して、溶
融させようと試みたが溶融せず殆んどペレツト状
物の形状を保持したままで黄褐色に強く着色し
た。
一方、前記の如く水で洗浄した後の該ペレツト
状物を同様に2g/の酢酸濃度の酢酸水溶液で
処理し純水で洗浄したのち脱液した。該脱液後の
樹脂を酢酸マンガンをマンガン濃度が0.0003重量
%となる如く調整した水溶液で処理した。該処理
後の該ペレツト状物を揮発分0.23%となる如く
120℃24時間乾燥した。乾燥後の該樹脂中に含ま
れるカルシウム、マグネシウム、ナトリウム及び
カリウムの各金属含有量の総計は0.0003重量%で
あり、マンガンの含有量は0.0004重量%であつ
た。また該樹脂20gを100mlの純水でソツクスレ
ー抽出器で抽出した抽出液のPHは5.1であつた。
該樹脂を210℃で10分間加熱すると容易に完全に
溶融し、その表面は平滑でかつ黄色及至黄褐色へ
の着色は全く認められなかつた。該樹脂組成物は
成形原料樹脂として満足するものであり成形加工
に際し、10回繰返し使用しても黄色及至黄褐色の
着色は認められず、かつ、フイルム成形における
フイツシユアイも2ケ/m2と少なかつた。
実施例 2 実施例1と同様にしてエチレン含有率34.2モル
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(ケ
ン化度98.9モル%)のペレツト状物を得たのち、
メタノール及び酢酸ソーダ等の不純物を除去する
ため水で洗浄した。洗浄後の該ペレツト状物をア
ジピン酸濃度0.08重量%及び酢酸マンガンをマン
ガン濃度として0.0015重量%となる如く調整した
水溶液で浸漬処理したのち脱液し、120℃、24時
間乾燥した。乾燥後の該樹脂中のカルシウム、マ
グネシウム、ナトリウム及びカリウムの各金属含
有量の総計は0.0125重量%、マンガン含有量は
0.0021重量%であり、また該樹脂20gを100mlの
純水でソツクスレー抽出器を用いて抽出した際の
抽出液のPHは4.2であつた。該樹脂を210℃、6分
間加熱し溶融させたところ、容易に溶融しその表
面は平滑であり、かつ、黄色及至黄褐色への着色
は認められなかつた。また該乾燥後の樹脂を更に
24時間、120℃の条件下に空気中で加熱処理した
のち、120℃、10分間加熱し溶融させたところ容
易に溶融し、その表面は平滑であり、かつ着色も
なかつた。該樹脂組成物は成形材料として満足す
るものであり、回収使用回数7回においても品質
的に変化は認められず、フイルム成形時における
フイツシユアイも2ケ/m2と少なかつた。
比較例 1 メタノール及び酢酸ソーダ等の不純物を洗浄除
去した該ペレツト状物をアジピン酸水溶液で処理
するに当つて酢酸マンガンを添加しなかつた他は
実施例2と同様に行つた。乾燥後のカルシウム、
マグネシウム、ナトリウム及びカリウムの各金属
の含有量の総計は0.0122重量%であり該樹脂の該
抽出液のPHは4.22であつた。乾燥後の樹脂を210
℃、10分間加熱し、溶融させたところ溶融状態は
不完全であり、その溶融樹脂表面は平滑でなく凹
凸がはげしくその溶融性は全く不満足なものであ
つたのみならず黄色及至黄褐色に着色した。また
該乾燥後の樹脂を更に24時間、120℃の条件下に
空気中で加熱処理したのち溶融させたところ、溶
融するに至らずほぼペレツト状の形態を残し、か
つ強く黄色及至黄褐色に着色した。
実施例 3 実施例2において、アジピン酸に代えてコハク
酸を用い、コハク酸濃度0.07重量%、酢酸マンガ
ンをマンガン濃度として0.001重量%とした以外
は同様に行つた。乾燥後の該樹脂中のマンガン含
有量は0.0014重量%であり該樹脂を純水で抽出し
た該抽出液のPHは4.6であつた。乾燥後の該樹脂
を210℃、6分間溶融させたところ容易に溶融し、
その表面は平滑であり、かつ黄色及至黄褐色への
着色は全く認められなかつた。また加熱溶融状態
を12分間保持したが該着色は認められなかつた。
乾燥後の該樹脂を更に24時間120℃の条件下に
空気中で熱処理したのち210℃10分間加熱し溶融
させたところ、容易に溶融し、その表面は平滑で
ありかつ着色も認められなかつた。
比較例 2 実施例3において酢酸マンガンを添加しなかつ
た他は同様に操作した。該樹脂を純水で抽出した
該抽出液のPHは4.62であつた。該樹脂を210℃、
6分間溶融させたところ溶融は不完全でその表面
は平滑でなく溶融性は不満足であり、かつ黄色及
至黄褐色に着色した。加熱溶融のための時間を20
分間としたが溶融状態に変化はなく、かつ着色は
一層進行した。また、該樹脂を120℃、24時間、
空気中で熱処理した後210℃、10分間溶融させた
ところ溶融するに至らず大略ペレツト状の形態を
とどめており、着色も著しかつた。
実施例 4 実施例1、実施例2及び実施例3において酢酸
マンガンに代えて硫酸マンガンを用いた以外は同
様に操作した。これら各々の場合において、それ
ぞれの実施例に対応する実施結果と同様の結果を
得た。
実施例 5 実施例1、実施例2、比較例1、実施例3及び
比較例2においてエチレン含有率32.5モル%のエ
チレン−酢酸ビニル系共重合体に代えてエチレン
含有率35モル%、プロピレン含有率2モル%、酢
酸ビニル含有率63モル%の共重合体を用いた以外
は、それぞれの場合における操作と同様に操作し
た。
該共重合体ケン化物のケン化度は99モル%であ
り、各々の場合において得られた結果はそれぞれ
の実施例または比較例に対応する結果と同様であ
つた。
実施例 6 実施例1と同様にしてエチレン含有率32.5モル
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のペ
レツト状物を得た後メタノール及び副生する酢酸
ソーダ等の不純物を除去するためイオン交換水を
用いて、洗浄を行つた。洗浄後の樹脂中のカルシ
ウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムの含
有量の総計は0.0018%であつた。
〔A〕 該隣酸二水素カリウム水溶液(隣酸二水素
カリウム含有量0.04%)に浸漬し処理したのち
脱液し、120℃、24時間乾燥した。
〔B〕 又一方、処理〔A〕に際し酢酸マンガンを
マンガン濃度が0.001重量%となるように隣酸
二水素カリウム水溶液に添加し同様に処理し
た。
乾燥後のペレツト状物20gを純水100mlでソツ
クスレー抽出器で3時間抽出した際の抽出液のPH
は、5.37であつた、又該ペレツト状物中のマンガ
ン含有量は0.0014重量%であつた。
乾燥後のペレツト状物を210℃、6分間加熱溶
融させたところ、処理〔A〕のものの溶融物表面
は凹凸で平滑でなく、溶融が均一、完全になされ
なかつたのに対して、処理〔B〕のものの該表面
は全く平滑であり均一、完全に溶融した。又乾燥
後のペレツト状物を120℃、24時間、更に加熱処
理したものを210℃、10分間加熱溶融させたとこ
ろ処理〔A〕のものの溶融物表面の凹凸ははげし
くなつたが、処理〔B〕のものについては全く変
化なく平滑で、かつ前者が黄色及至黄褐色に着色
したのに対し、後者については、着色の発現は認
められなかつた。
比較例 3 実施例2において酢酸マンガンをマンガン濃度
として0.0054重量%となる如く調整した以外は同
様に操作した。乾燥後の該樹脂中のマンガン含有
量は0.0078重量%であり、また該樹脂20gを100
mlの純水でソツクスレー抽出器を用いて、抽出し
た際の抽出液のPHは4.3であつた。該樹脂を210
℃、6分間加熱溶融させたところ、溶融し、溶融
表面も平滑であつたが、溶融樹脂表面は淡褐色系
統の色相にうすく着色するとともに褐色の斑点が
多く出現した。また該乾燥後の樹脂を更に24時
間、120℃の条件下に空気中で加熱処理したのち
210℃、10分間加熱し溶融させたところ、溶融状
態はなお正常であつたが、樹脂全体が淡褐色に着
色し、褐色の斑点の出現数も増加した。該樹脂組
成物は成形材料としては不満足なものであり、フ
イルム成形時において微小なフイツシユアイが多
く発現した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレン含有率20〜80モル%、ケン化度85モ
    ル%以上のエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン
    化物を、マンガン化合物および酸で処理して、マ
    ンガンを該ケン化物に対し0.00005〜0.005重量%
    含有し、かつ該ケン化物を純水で抽出した場合、
    抽出液が酸性を呈するように調整することを特徴
    とするエチレン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物
    の処理方法。 2 処理されたケン化物20gを純水100mlで抽出
    した抽出液のPHが3.5〜6.5となるように調整する
    特許請求の範囲第1項記載のエチレン−酢酸ビニ
    ル系共重合体ケン化物の処理方法。 3 マンガン化合物がマンガンの水溶性塩である
    特許請求の範囲第1項または第2項記載のエチレ
    ン−酢酸ビニル系共重合体ケン化物の処理方法。 4 酸がpKa3.5〜5.5の有機酸である特許請求の
    範囲第1項〜第3項のいずれかに記載のエチレン
    −酢酸ビニル系共重合体ケン化物の処理方法。 ただし、pKaは25℃における酸度指数を示す。
    尚多塩基酸の場合は第1酸度指数を示す。 5 ケン化物を、マンガン化合物および酸の水溶
    液に浸漬して処理する特許請求の範囲第1項〜第
    4項のいずれかに記載のエチレン−酢酸ビニル系
    共重合体ケン化物の処理方法。
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