JPS6210523B2 - - Google Patents

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JPS6210523B2
JPS6210523B2 JP11817879A JP11817879A JPS6210523B2 JP S6210523 B2 JPS6210523 B2 JP S6210523B2 JP 11817879 A JP11817879 A JP 11817879A JP 11817879 A JP11817879 A JP 11817879A JP S6210523 B2 JPS6210523 B2 JP S6210523B2
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JP
Japan
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film
acid
vinyl acetate
saponified
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JP11817879A
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Kenji Sato
Ichiro Nitsuta
Taichi Negi
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は熱安定性が良好でかつ成形性が優れた
エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の製造法
に関するものである。 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物は通常
エチレン−酢酸ビニル共重合体に苛性アルカリ又
はアルカリ金属アルコラートを加えてケン化する
ことにより得られるが、該ケン化物をそのまゝ溶
融成形或は溶融成膜する場合は熱分解し易く、溶
融粘度が低下すると共に著しく着色して使用でき
ない。熱安定性及び成形性の向上は該ケン化物実
用上の最重要課題である。 これらの性質の改善について従来多くの方策が
講じられている。例えば熱劣化性が着色性は、該
樹脂を水で充分洗浄したり、酸を添加あるいは酸
溶液に浸漬するなどの操作によつて、ある程度改
善されることは、特公昭46−37664号公報、特開
昭48−25048号公報、特開昭51−88544号公報、特
開昭51−88545号公報などに記載されている。ま
たある種の金属塩の熱安定化効果が著しいとして
金属塩を添加し、熱安定性の向上を図るもの、た
とえば特公昭48−5781号公報、特開昭52−954号
公報など、更に酸と該酸の塩との共存による相互
作用効果が優れており、処理液のPH(水素イオン
濃度)の安定化も同時に図るもの、例えば特開昭
52−956号公報などが開示されている。 しかしながらこれらの方法により或程度の効果
は認められるが、熱安定性向上を重視した場合溶
融時の流動特性が低下し、流動特性も高めると熱
安定性が不充分となる二律背反的な欠点を克服で
きなかつた。流動特性が低下すればフイルムの膜
面が荒れ、甚だしい時はフイツシユアイ、フイル
ム破れが生じ、また熱安定性不充分の場合は溶
融、成膜時に著しい着色を生ずる。 本発明者等はケン化物の洗滌による副生物の除
去方法を検討した結果着色は必ずしも解重合のみ
によるものでないことを発見し、着色性及び流動
特性の改善について夫々の対策を講じうるとの着
想の下に種々検討した結果本発明に到達した。即
ちエチレン含有率20〜80モル%、ケン化度85%以
上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物のケ
ン化副生物除去後、酢酸カルシウム或は酢酸マグ
ネシウムまたは両者の混合物0.001〜0.1重量%及
び常圧下の沸点140℃以上でかつpKaが3.5〜5.5
の有機酸またはそれらの混合物0.001〜0.3重量%
存在させることを特徴とする熱安定性、成形性が
すぐれたエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物
の製造法である。 ただしpKaは25℃における酸度指数を示す。尚
多塩基酸の場合は第一酸度指数を示す。(以下同
じ) 以下本発明でさらに詳しく説明する。 本発明で使用されるエチレン−酢酸ビニル共重
合体ケン化物のエチレン含有率は20モル%ないし
80モル%でケン化度が85モル%以上とする必要が
ある。通常、該ケン化物はエチレン−酢酸ビニル
共重合体のアルコール又はアルコールを含む溶液
中に苛性アルカリまたはアルカリ金属アルコラー
トを加えてケン化することにより得られるが、エ
チレン含有率が80モル%を越えると本発明の効果
は余り顕著でなく、一方エチレン含有率が20モル
%未満の場合には、樹脂の融点が高くなり分解温
度に接近するため溶融成形、成膜が困難となる。
また、ケン化物85%未満では、本発明の方法によ
つても溶融時の着色が著しく、熱安定性が悪く改
善効果が認められない。 ケン化副生物を除去する場合、微量の金属イオ
ンを含む通常の工業用水で洗滌したときは本発明
の効果は認められない。洗滌水は殆んど金属イオ
ンを含まない水、例えばイオン交換樹脂充填塔で
処理した水を使用する必要がある。またこの場合
酸を少量添加して、酸性として、(好ましくは、
PH5以下)行うことが、金属塩又は金属イオンの
除去速度を増加させ得て好適である。後者の場
合、使用する酸は、水溶性の酸で比較的PHの小さ
い領域においても、該ケン化物に影響を与えるこ
とのない有機酸(例えばpKa;3.5〜5.5)が好ま
しく、就中適度の酸強度をもつ酢酸が好適であ
る。尚微量の金属イオンを含む通常の工業用水は
そのまゝ洗滌水として使用できないが、酢酸酸
性、好ましくはPH5以下とした場合は本発明の効
果が認められる。この場合酢酸以外の酸ではかゝ
る効果は得られない。 ケン化副生物除去後、該ケン化物中に残存する
酢酸は殆んど金属イオンを含まない水で洗滌除去
してもまた除去しなくてもよいが後者の場合残存
する酢酸量は少い方が好ましい。けだし、本発明
の方法の効果、常圧下における沸点が140℃以下
の酸が主体的に存在する場合には期待できないか
らである。 本発明の方法において酢酸カルシウム或は酢酸
マグネシウムの存在は、極めて特異なもので酢酸
塩以外の塩の他酢酸塩の中にあつてもカルシウム
塩、マグネシウム塩以外の塩では本発明の効果が
得られない。また酢酸カルシウムおよび酢酸マグ
ネシウム以外の酢酸塩は本発明に影響を与えない
程度に共存し得る。 酢酸カルシウム或は酢酸マグネシウムまたは両
者の混合物添加量は該ケン化物に対し0.001ない
し0.1重量%好ましくは0.002ないし、0.05重量%
にする必要がある。0.001重量%以下では、溶融
時における良好な流動性が得られずまた、0.1重
量%以上では優れた熱安定性を保持することがで
きずまた共に色相も悪い。 上記の酢酸マグネシウム或は酢酸カルシウムの
添加方法は樹脂に均一に保持させうる方法であれ
ば特に制限はなく該酢酸塩の水溶液に浸漬する方
法は好ましい方法の一つである。 本発明によつて使用できる酸は常圧下における
沸点が140℃以上でかつpKaが3.5ないし5.5の有
機酸またはそれらの混合物であり、かつ該ケン化
物の溶融成形条件下に安定であればよい。 尚pKaは解離定数をKaとした場合、次式で示
される指数である。pKa=−log Ka常圧下の沸点
が140℃以下の酸を使用する場合溶融成形、溶融
成膜等の加工時の揮発損失が無視できず繰返し使
用する際、該酸の含有量が好適領域を逸脱するに
至る。また本発明で使用される酸は、水溶性であ
つても非水溶性であつてもよい。水溶性の酸であ
る場合には、該酸を水溶液として用い前述の如く
浸漬操作等によつて該ケン化物に賦与させること
ができる点で好ましい。非水溶性の酸の場合に
は、直接ケン化物に添加するか、揮発性溶剤に溶
解して、噴霧し添加するなどの方法でケン化物に
担持させることができる。 前記有機酸は一塩基酸であるか多塩基酸である
かを問わず25℃におけるpKaが3.5ないし5.5であ
ればよい。25℃における、pKaが該領域以外の値
をもつ場合には本発明の効果を期待することはで
きない。本発明に使用できる酸は例えばプロピオ
ン酸、乳酸、コハク酸、アジピン酸、吉草酸、グ
ルタル酸、安息香酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、セバシン酸、トルイル酸等である。 該有機酸またはこれらの混合物の添加量はケン
化物の0.001ないし0.3重量%、好ましくは0.005な
いし0.1重量%にする必要がある。これらの酸の
添加量が0.001重量%以下であれば熱安定性が不
満足なものとなり、また0.3重量%以上の場合に
は本発明の優れた効果の一つである好適な溶融時
の流動特性が得られずまた共に色相も悪い。酢酸
カルシウム或は酢酸マグネシウムと前記の酸また
はそれらの混合物のケン化物中における重量比は
使用する酸の種類によつて好適な領域があるが、
例えばアジピン酸と酢酸カルシウム系についてい
えばケン化物中のカルシウム量(A)とアジピン酸量
(B)の重量比(A)/(B)の好適な領域は0.3ないし1.0の
範囲にある。酢酸カルシウムまたは/および酢酸
マグネシウムおよび常圧下の沸点が140℃以上で
かつ25℃におけるpKaが3.5ないし5.5である有機
酸または、それらの混合物をケン化物に保持させ
る場合微量の金属塩または金属イオンを含む通常
の工業用水に前記酢酸カルシウム等を添加した水
溶液に該ケン化物を浸漬する場合は本発明の効果
は認められない。 尚通常の工業用水中に含まれる微量の金属塩ま
たは金属イオンの組成は次の如くであり、本発明
で使用される工業用水の分析値もこの範囲内のも
のが使用される。 全硬度(CaCo3) 5〜80ppm シリカ(SiO2) 10〜15ppm 蒸発残留分 25〜130ppm 硫酸イオン(SO4 2-) 6〜9ppm 塩素イオン(Cl-) 1〜20ppm 全 鉄 0.05〜0.5ppm PH 6.5〜7.5 本発明方法によつて得られたケン化物が熱安定
性及び溶融時の流動特性がすぐれ、例えば溶融製
膜した場合得られたフイルムはフイシユアイが著
しく少く膜面荒れも全く認められず、また溶融一
成膜を繰返した場合も着色せずフイルムの品質が
良好である。 以下実施例を上げて本発明を説明するが、これ
らの実施例で本発明を何等限定するものではな
い。 実施例 1 エチレン含有率30モル%のエチレン酢酸ビニル
共重合体40重量部をメタノール、60重量部に溶解
し、これに10%NaOHメタノール溶液16重量部を
加え2時間ケン化を行つた。冷却後500重量部の
通常の工業用水中に投入してケン化物を析出さ
せ、脱液しさらに500重量部の工業用水中に投入
して1時間浸漬撹拌して洗滌する操作を3回行つ
た。次いでイオン交換樹脂層で処理して殆んど金
属塩、金属イオンを含まない水(以下イオン交換
水という)で調整した0.1N酢酸水溶液500重量部
に投入し浸漬する操作を2回繰返し、行い、さら
にイオン交換水で水洗液のPHが5.5以上となるま
で水洗した。これをイオン交換水で調整したアジ
ピン酸、0.28g/及び酢酸マグネシウム0.36
g/を含む水溶液100重量部を未乾燥ペレツト
状物100重量部に対し使用して、1.5時間浸漬、処
理し、脱液乾燥した。得られたポリマーのケン化
度は98.5モル%であり乾燥樹脂中に含まれるアジ
ピン酸及びマグネシウムはそれぞれ0.02重量%、
0.011重量%であつた。これを230℃の押出機にか
けて成形用ペレツトを得てペレツトの流出速度
(高化式フローテスターで230℃、1時間保持後荷
重10Kg/cm2で1φ×10mmのノズル使用)およびペ
レツトの黄色度(JISK−7103に準じて測定)を
測定した。この操作の繰返し回数と流出速度黄色
度の関係を第1表に示す。
【表】
【表】 このペレツトを220℃で押出成膜し厚さ15μの
フイルムを得た。フイルムの膜面荒れも全くなく
フイツシユアイも2個/m2で非常に少く極めて外
観のよいものであつた。さらにこのフイルムを、
再びペレツト化し220℃で成膜する操作を5回繰
返し行つたがフイルムの品質に変化は認められず
成膜操作初回時の品質と殆んど同じであつた。 実施例 2 エチレン含有率32.5モル%のエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体45重量部メタノール50重量部苛性ソ
ーダ1重量部からなる溶液を110℃、3.5Kg/cm2
下でメタノール蒸気を吹込みつつ30分間ケン化反
応をさせ、反応中に生成する酢酸メチルは、メタ
ノールの一部とともに留出させ系外に除去した。
得られたケン化反応液中に残存する苛性ソーダを
酢酸で中和した後水−メタノール蒸気を吹き込
み、メタノール−水の混合蒸気を留出させてケン
化度99.2モル%、共重合体ケン化物濃度35重量%
ケン化溶液(溶媒;メタノール/水=7/3重量
比)を得た。この溶液を2mmの孔径の穴をもつダ
イスよりメタノール10%温度10℃の水−メタノー
ル混合液中(溶液中の水はイオン交換水)に吐出
してストランド状に凝固させた。このストランド
を回転刃を有するカツターで切断して95%が2.6
〜3.5mmの長さをもつペレツト状物を得た。この
ペレツト状物中に含まれるメタノール、酢酸ソー
ダ及びその他の不純物はペレツト状物1重量部
(樹脂純量基準)に対し、18重量部のイオン交換
水を用いて連続向流により抽出除去した。更にこ
れをイオン交換水で調整したアジピン酸0.22g/
および酢酸カルシウム0.28g/を含む水溶液
を未乾燥ペレツト100重量部当り100重量部の割合
で使用して1.5時間浸漬処理し脱液乾燥した。乾
燥したペレツト状樹脂中に含まれるアジピン酸及
びカルシウム含有量は、それぞれ0.011重量%お
よび0.0085%であつた。得られた乾燥ペレツトに
ついて実施例1と同様にして流出速度および黄色
度を測定し第2表の結果を得た。
【表】 このペレツトを220℃で押圧成膜して厚さ20μ
のフイルムを得た。フイルムの膜面荒は全くなく
フイツシユアイも1個/m2と非常に少く着色を認
められず外観は極めて良好であつた。さらにこの
フイルムを再びペレツト化し220℃で成膜する操
作を5回繰返したが得られたフイルムの品質は第
1回目に得られたフイルムと殆んど変化がなかつ
た。 比較例 1 実施例2において (1) メタノールおよび酢酸ソーダ等の不純物除去
操作に通常の工業用水をそのまま使用する場合
と (2) アジピン酸および酢酸カルシウム含有水溶液
の調整に通常の工業用水を使用する場合につい
てそれぞれ実験を行なつた。 (1)の場合得られたペレツト状物を220℃で加熱
溶融させると分解を起し著く黄色に着色した(黄
色度48.5)。これは微量の金属イオンを含む通常
の工業用水をそのままケン化生成物の先滌水とし
て使用したためと考えられる。 (2)の場合得られたペレツト状物は220℃で加熱
溶融させた時の分解および著しい黄色化は認めら
れなかつたが(黄色度21.0)、220℃で成膜したフ
イルムは、膜面荒れが顕著でフイツシユアイも70
ケ/m2と非常に多かつた。溶融時好適な流動性を
もたないことに起因すると推察されるフイルム破
れが成膜途上しばしば発生した。 実施例 3 エチレン含有率45モル%のエチレン酢酸ビニル
共重合体94重量部メタノール104重量部苛性ソー
ダ2重量部からなる溶液を実施列2と同様にケン
化反応を行いこれをストランド状に析出、切断し
て直径2.8ないし3.4mm長さ2.7ないし3.5mmのペレ
ツト状物を得た。このペレツト状物中に含まれる
メタノールおよび酢酸ソーダ等の不純物をペレツ
ト状物1重量部(樹脂純量基準)に対して20重量
部のイオン交換水に安息香酸を加えてPHが4.5と
した溶液により向流抽出して除去し脱液後、安息
香酸、酢酸カルシウムおよび酢酸マグネシウムを
含むイオン交換水に浸漬した。乾燥後得られた製
品ペレツト状物のケン化物は、98.2モル%であり
安息香酸、カルシウム、およびマグネシウムの含
有量はそれぞれ0.025重量%、0.0055重量%およ
び0.0067重量%であつた。実施例1と同様にし
て、流出速度および黄色度を測定したところそれ
ぞれ6.5×10-4cm2/secおよび11.2の値を得た。ま
た繰返し押出回数10回目におけるそれぞれの測定
値の変化は実施例2に示した程度のもので殆んど
測定初回時の値と同じであつた。このペレツト状
物を220℃で押圧成膜して厚さ17μのフイルムを
得た。フイルムの膜面荒れは全くなく、フイツシ
ユアイも2個/m2と非常に少く着色も認められな
かつた。さらにこのフイルムを220℃で再度ペレ
ツト化し成膜する操作を6回繰返したが得られた
フイルムは成膜操作初回時のものと品質的には差
が認められなかつた。 比較例 2 安息香酸で酸性としたイオン交換水の代りに安
息香酸で酸性とした通常の工業用水を用いた他は
すべて実施例3と同様とした。得られた乾燥ペレ
ツト状物中の安息香酸、カルシウムおよびマグネ
シウム含有量はそれぞれ0.027重量%0.0062重量
%および0.0065重量%であつた。このペレツト状
物を220℃で成膜し厚さ18μのフイルムを得た。
フイルムの膜面荒れは著しくフイツシユアイも52
個/m2と多くまた成膜途上において溶融時の流動
性不要に起因すると見られるフイルム破れの現像
がしばしば発生した。 実施例 4 安息香酸の代りにプロピオン酸を用いた以外は
実施例3と同様とした。得られた乾燥ペレツト状
物のケン化度は98.5%であり該ペレツト状物中の
プロピオン酸、カルシウムおよびマグネシウムの
含有量はそれぞれ0.019重量%、0.0092重量%お
よび0.0021重量%であつた。実施例1と同様に流
出速度および黄色度を測定したところ、それぞ
れ、6.3×10-4cm3/secおよび11.5の値を得た。ま
た繰返し押出回数10回目におけるそれぞれの測定
値は6.1×10-4cm3/secおよび12.1であり初回の測
定値にほぼ等しい値であつた。このペレツト状物
220℃で押出成膜して厚さ15μのフイルムを得
た。このフイルムの膜面荒れは全く認められずフ
イツシユアイも1ケ/m2と非常に少く着色もなか
つた。 比較例 3 実施例2と同様にして得たペレツト状物につい
て該ペレツト状物中に含まれるメタノールの抽出
回収および酢酸ソーダ等の不純物を除去をイオン
交換水の代りに通常の工業用水を用いた以外は実
施例2と同様とした。メタノールおよび酢酸ソー
ダ等の不純物除去後のペレツト状物を通常の工業
用水で調整したアジピン酸及び酢酸カルシウムを
含む処理液で1.5時間浸漬後脱液、乾燥した。乾
燥したペレツト状物中に含まれるアジピン酸およ
びカルシウムの各含有率はそれぞれ0.015重量
%、0.0107重量%であつた。またこの場合工業用
水から混入したマグネシウムの含有率は0.0027重
量%であつた。実施例1と同様に流出速度および
黄色度を測定しそれぞれ5.7×10-4cm3/secおよび
28.6の値を得た。またこのペレツト状物を210
℃、10分加熱して熔融させたところ溶融樹脂の表
面は平滑とならず溶融時の流動性が不充分であつ
た。さらにはまたこのペレツト状物を220℃で押
出製膜して厚さ20μのフイルムを得たがフイルム
膜面荒れが著しくかつフイツシユアイも45個/m2
と多かつた。また成膜途上溶融時の流動性不良に
起因するとみられるフイルム厚みムラの発生さら
にフイルム破れがしばしば発生し満足な成膜状態
を保持できなかつた。 実施例 5 比較例2において安息香酸で酸性とした工業用
水の代りに酢酸で酸性とした工業用水を用いて不
純物を除去した以外は比較例2と同様に操作し
た。得られた乾燥ペレツト状物を220℃で成膜し
厚さ18μのフイルムを得た。フイルムの膜面荒は
全くなくフイツシユアイも2個/m2と非常に少く
着色も認められなかつた。更にこのフイルムを
220℃で再度ペレツト化し成膜する操作を5回繰
返したが得られたフイルムは成膜初回時のものと
品質的には差が認められなかつた。成膜5回目に
使用したペレツト中の安息香酸、カルシウムおよ
びマグネシウムの含有量はそれぞれ0.029重量
%、0.0064重量%および0.0067重量%であつた。 比較例 4 実施例2においてペレツト状物1重量部に対し
て18重量部のイオン交換水でケン化副生物を向流
抽出した後、アジピン酸の代りにサリチル酸を含
む溶液に浸漬した他実施例2と同様とした。乾燥
後ペレツトに含まれるサリチル酸及びカルシウム
含有量はそれぞれ0.014重量%及び0.009重量%で
あつた。実施例1と同様にして測定した溶融物は
やゝ着色し、(黄色度18.0)このペレツトを220℃
で押出製膜して厚さ20μのフイルムを得た。膜面
荒れは相当認められ、フイツシユアイも11ケ/m2
でやゝ多かつた。 比較例 5 実施例3においてケン化副生物を除去脱液後、
安息香酸、酢酸カルシウム及び酢酸マグネシウム
を含むイオン交換水に浸漬する場合、酢酸カルシ
ウム及び酢酸マグネシウムの代りに酢酸カリを使
用した他はすべて実施例3と同様とした。得られ
た乾燥ペレツト状物中の安息香酸及びカリウム含
有量はそれぞれ0.03重量%、0.011重量%であつ
た。実施例1と同様に流出速度及び黄色度を測定
した結果5.7×10-4cm2/sec及び47.0で特に着色著
しく、220℃で押出製膜したが膜面荒れ甚だし
く、フイルム破れが頻発した。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 エチレン含有率20〜80モル%、ケン化度85%
    以上のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の
    精製後、該ケン化物に対して酢酸カルシウム或は
    酢酸マグネシウムまたは両者の混合物を0.001〜
    0.1重量%及び常圧下の沸点140℃以上でかつpKa
    が3.5〜5.5の有機酸またはそれらの混合物を0.001
    〜0.3重量%存在させることを特徴とする熱安定
    性、成形性がすぐれたエチレン−酢酸ビニル共重
    合体ケン化物の製造法。 たゞしpKaは25℃における酸度指数を示す。尚
    多塩基酸の場合は第一酸度指数を示す。 2 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の精
    製方法が殆んど金属イオンを含まない水またはこ
    れに酢酸或はpKa3.5〜5.5の有機酸を加えて酸性
    とした水で洗滌することからなる特許請求の範囲
    第1項記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン
    化物の製造法。 3 エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物の精
    製方法が微量の金属イオンを含む工業用水を酢
    酸々性とした水で洗滌することからなる特許請求
    範囲第1項記載のエチレン−酢酸ビニル共重合体
    ケン化物の製造法。
JP11817879A 1979-09-13 1979-09-13 Preparation of saponified ethylene-vinyl acetate copolymer Granted JPS5641204A (en)

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