JPS6353294B2 - - Google Patents

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JPS6353294B2
JPS6353294B2 JP54124891A JP12489179A JPS6353294B2 JP S6353294 B2 JPS6353294 B2 JP S6353294B2 JP 54124891 A JP54124891 A JP 54124891A JP 12489179 A JP12489179 A JP 12489179A JP S6353294 B2 JPS6353294 B2 JP S6353294B2
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JP
Japan
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fibers
activated carbon
iron
fibrous activated
fiber
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Shigeru Ikegami
Minoru Hirai
Kazuo Izumi
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Teijin Ltd
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Toho Rayon Co Ltd
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Priority to NLAANVRAGE8005362,A priority patent/NL183597C/xx
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Priority to GB8031166A priority patent/GB2062599B/en
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D01NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
    • D01FCHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
    • D01F9/00Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments
    • D01F9/08Artificial filaments or the like of other substances; Manufacture thereof; Apparatus specially adapted for the manufacture of carbon filaments of inorganic material
    • D01F9/12Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof
    • D01F9/14Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments
    • D01F9/20Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from polyaddition, polycondensation or polymerisation products
    • D01F9/21Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from polyaddition, polycondensation or polymerisation products from macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • D01F9/22Carbon filaments; Apparatus specially adapted for the manufacture thereof by decomposition of organic filaments from polyaddition, polycondensation or polymerisation products from macromolecular compounds obtained by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds from polyacrylonitriles
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • C01B32/30Active carbon
    • C01B32/354After-treatment
    • C01B32/382Making shaped products, e.g. fibres, spheres, membranes or foam

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、アクリロニトリル系繊維を原料とし
て高度な吸着能と優れた機械的性質を有する繊維
状活性炭を製造する方法に関するものである。 トウ、織物、又はフエルト状の形態を有する繊
維状活性炭は、溶剤回収装置の吸着材、フイルタ
ー等としての用途から近年脚光をあびて来てい
る。 従来、このような繊維状活性炭の製造法として
は、セルローズ系繊維、フエノール樹脂繊維およ
びアクリロニトリル系繊維などを炭化、賦活する
方法が提案されている。 このうち、アクリロニトリル系繊維を原料とす
る繊維状活性炭は、含有窒素原子により特異な吸
着能を有し、しかも機械的強度に優れていること
から種々の用途が期待される。 かかるアクリロニトリル系繊維を原料とする繊
維状活性炭は、通常次のような2段階の工程にて
製造される。 第1段階は原料繊維を酸素等の酸化性ガス雰囲
気下、200〜300℃で処理する酸化工程であり、第
2段階は酸化工程で処理された炭化繊維を水蒸
気、炭酸ガス等の雰囲気下、700〜1000℃で処理
する賦活工程である。 このうち第1段階の酸化工程は、最終製品の賦
活収率、吸着、機械的性能の重大な影響を与える
工程である。この工程ではアクリロニトリル系繊
維は、構成分子の環化、架橋反応の進行につれて
強い反応熱を伴ない、反応熱の急激な発生により
その表面が溶融軟化し、隣接する繊維が相互に膠
着(接着)し易い。このような膠着を避けるた
め、従来、加熱処理は低温で極めて長時間にわた
つて行われた。 酸化工程での膠着の発生は、糸条切断を招いて
工程トラブルの原因となり、安定的な運転を困難
にするとともに、得られる繊維状活性炭の賦活収
率および性能に好ましからざる影響を与える。 酸化工程での膠着は、繊維のコモノマー量が多
い程、また熱処理温度が高い程起り易く、そのた
めコモノマー量の多いアクリロニトリル系繊維を
原料とする場合は、低温で相当な長時間にわたつ
て熱処理が必要となる。従つて、従来方法では繊
維状活性炭製造における全プロセス所要時間の約
8割が酸化工程で費やされており、非常に非能率
的であつて、この点が繊維状活性炭のコスト高の
主要な要因となつていた。 本発明者等は、上記の点に鑑み、酸化工程の改
善を主目的に種々検討した結果、鉄化合物を含有
するアクリロニトリル系繊維を使用することによ
つて酸化工程での繊維の膠着が防止され、酸化時
間が大幅に短縮でき、しかも高収率で優れた性能
を有する繊維状活性炭が得られる事実を見出し、
本発明を完成した。 すなわち、本発明は下記の通りのものである。 下記(1)式 0.02√+0.05≦Y≦0.09√+0.15 ……(1) 〔式中Yは鉄化合物の鉄としての鉄含有量(重量
%)を示し、Xはコモノマー含有量(重量%)を
示す。〕 を満足する範囲の量で鉄化合物を含有するアクリ
ロニトリル系繊維を、下記(2)式 280−5X≦Z≦290−4X ……(2) 〔式中Zは初期熱処理温度(℃)を示し、Xは前
記と同じ意味である。〕 を満足する範囲の初期熱処理温度で酸化処理し、
次いで賦活処理することを特徴とする繊維状活性
炭の製造法。 ここでいう初期熱処理温度Zとは、酸化繊維の
平衡水分率が少なくとも3%に達するまでに必要
な処理温度を意味する。この場合、平衡水分率は
繊維の酸化程度の尺度として測定される値で以下
の様に定義される。すなわち、絶乾した酸化繊維
を25℃で80%RHに保つたデシケーター中に放置
して経時的に繊維の増量を秤量し、増量が飽和に
達した時点での対繊維あたりの吸水量をもつて、
平衡水分率とする。 本発明において、アクリロニトリル系繊維と
は、アクリロニトリルを少なくとも80重量%以上
有するポリアクリロニトリルまたはアクリロニト
リルと他の共重合可能な不飽和化合物との2種以
上の共重合体よりなる繊維、あるいはこれらの共
重合体を混合してできた重合体からの繊維をい
う。原料繊維の形態は、トウ状、ウエツブ状、フ
エルト状、織物状などいずれであつてもよい。 一般に、アクリロニトリル系繊維を原料(前駆
体)とする繊維状活性炭の製造において、前駆体
繊維としてはコモノマー量の多い繊維が望まし
い。 これは、コモノマー量の増加につれて前駆体繊
維の配向性が低下し、より乱れた結晶構造となる
ため、賦活され易く、従つて得られる繊維状活性
炭の賦活収率が高いためである。 例えば、アクリル酸メチルをコモノマーとする
アクリロニトリル系繊維を前駆体とする場合にお
ける繊維状活性炭の賦活収率および性能に及ぼす
コモノマー量の影響について調べた結果を第1表
に示す。
【表】 の場合について示す。
2) 繊度3デニールを使用した。
上表の結果より、コモノマー量の増加につれて
賦活収率は向上し、繊維強度の高い繊維状活性炭
が得られることがわかる。 なお、前駆体繊維を製造する場合においても、
コモノマー量が多くなると、延伸し易くなり、可
紡性が良好となる。従つて得られる前駆体繊維の
毛羽、デニール斑等が減少し、より均一な品質の
ものが得られ易くなるという利点がある。 本発明におけるアクリロニトリル系繊維は前記
(1)式を満足する範囲の量で鉄化合物を含有するも
のである。かかる鉄化合物は、例えば塩化鉄第2
鉄、硝酸第2鉄、硝酸第2鉄アンモニウム等であ
る。また、鉄のイオン価は2価でも3価でも同等
の効果を有する。 鉄化合物を含有するアクリロニトリル系繊維を
得る方法としては、アクリロニトリル系重合体の
ドープ中に鉄化合物を添加するか、または水洗工
程等の製造工程中で含有させるか、あるいは糸条
に含浸付着させるか、いずれの方法でもよい。 糸条に含浸付着させる場合は、水可溶性の鉄塩
が使用されるが、均一に繊維内部まで鉄塩を浸透
させるため、含浸液の温度は50℃以上で行なうこ
とが望ましい。 また、繊維への鉄塩の浸透をより良くするため
界面活性剤を併用することもできる。 鉄含有量Yは、後述する第3表および第4表よ
り明らかなように、使用する繊維のコモノマー量
によつてその範囲が異なるが、(1)式を満足する範
囲であることが必要である。この範囲は、第1図
(斜線部分)に示す通りである。 鉄含有量Yが(1)式を満足する範囲を逸脱して過
少のときは本発明の効果が発揮されず、同様に過
多のときは得られる繊維状活性炭の賦活収率およ
び繊維強度の低下を惹起し好ましくない。 鉄を所定量含有するアクリロニトリル系繊維は
酸素等の酸化性雰囲気中で酸素処理される。 この場合、処理温度は原料繊維のコモノマー量
によつて影響され、コモノマー量が多くなる程、
酸化処期において急激な反応熱の蓄熱が起り、繊
維の膠着、燃焼が生じ易くなる。このため、特に
初期熱処理温度の選定が重要となる。 従つて、最適なる初期熱処理温度は、鉄含有量
およびコモノマー量に依存し、第2図(斜線部
分)に示す範囲、すなわち(2)式を満足する範囲で
あることが必要である。 初期熱処理温度Zが(2)式を満足する範囲を逸脱
して低過ぎるときは、酸化時間の短縮が達成でき
ず、同じく高過ぎるときは、糸条の膠着、燃焼に
よる糸切れが多発して安定的な運転が困難となる
とともに、得られる製品の品質が著しく低下して
好ましくない。 一般には酸化処理は、段階的に温度を高くして
行なわれるが、本発明の鉄を含有する繊維におい
ても上記のような適正なる初期熱処理温度で処理
した後さらに高い温度で段階的に処理できること
はいうまでもない。 本発明の最大の特徴は、特来と異なりアクリロ
ニトリル系繊維に鉄化合物を特定量含有せしめる
点にあり、他の要件と相まつて次のような効果が
得られる。 (1) 従来方法より、酸化処理温度を高くしても繊
維の膠着、燃焼を惹起せず、従つて酸化処理時
間を大幅に短縮することができる。 (2) 従来方法と同一の酸化処理温度においても従
来方法より酸化速度が著しく速く、酸化処理時
間が短縮される。 (3) 従来方法より賦活時間が短縮される。 (4) 得られた繊維状活性炭は、高い窒素含有量を
有し、吸着および機械的性能が優れている。 以上のように本発明によれば、特に酸化工程の
生産性向上が顕著である。例えば、アクリロニト
リル92重量%、アクリル酸メチル8重量%からな
る共重合繊維に塩化第2鉄を鉄として0.21重量%
含有せしめた段階で酸化処理した場合について、
従来方法の鉄を含有しない場合と比較して効果を
示すと、第2表の通りである。
【表】 第2表の結果より明らかなように、鉄を含有す
るアクリロニトリル系繊維は初期温度を高くして
も膠着を生ぜず、しかも酸化速度が速いため酸化
処理時間は従来方法の約1/3以下に短縮でき、よ
つて迅速かつ能率的に繊維状活性炭を製造するこ
とができるから工業的価値は大である。 本発明において上記のような酸化工程の改善効
果をもたらす鉄化合物の作用機構は明らかではな
いが、差動走査熱量計を用いた熱分析の結果では
アクリロニトリル系繊維を加熱することにより発
現するメインピークの発熱曲線が鉄化合物の導入
によつてシヤープになり、総発熱量もより少なく
なること、およびメインピーク発現の直前にみら
れた比較的小さいピークが鉄化合物の添加によつ
て消失することからみて、含有される鉄化合物が
実質的に繊維の軟化温度を上昇させ、環化反応を
触媒的に促進するためと考えられる。 また、繊維へ付着もしくは含有された鉄化合物
が、物理的に反応熱を分散して蓄熱を抑えるよう
作用するため、膠着防止効果が発現するとも考え
られる。 かかる鉄化合物を含有するアクリロニトリル系
繊維は平衡水分率が10〜30%の範囲に達する迄処
理されるのが、得られる繊維状活性炭の賦活収率
を高くするうえで望ましい。 酸化処理を施された繊維は、次いで賦活処理さ
れる。 賦活処理は、水蒸気、炭酸ガス、アンモニア等
の雰囲気中、500〜1000℃、好ましくは700〜1000
℃の温度で数秒〜2時間加熱して行なわれる。 得られる繊維状活性炭は比表面積300〜2000
m2/g、窒素含有量2〜15%を有している。 この工程では、酸化繊維中に残存する鉄化合物
が賦活反応を促進して、従来方法より賦活時間を
短縮し、賦活収率を向上させる。 本発明の効果は、このように鉄化合物を含有す
るアクリロニトリル系繊維を使用することによつ
て、酸化工程、賦活工程が同時に改善させるた
め、従来方法より著しく繊維状活性炭のコストを
低減できることにある。 本発明の他の効果は、従来方法に比しより高い
窒素含有量を有する繊維状活性炭が得られること
にある。従つて、アクリロニトリル系繊維を原料
とする繊維状活性炭の特性であるメルカプタン、
硫化水素、SOx、NOx等の酸性ガスに対する吸
着性能が更に改良される。 しかも、繊維状活性炭に鉄化合物が残存して、
担持されるため繊維状活性炭の触媒性能が大幅に
向上する。特にこのような繊維状活性炭はオゾ
ン、シアン化水素等の分解触媒として有効であ
る。 以下、本発明によつて本発明をより具体的に説
明する。 実施例 1 アクリル酸メチルをコモノマーとして、コモノ
マー量の異なる3種の共重合体繊維を塩化第2鉄
水溶液中に、60℃で5分間浸漬した後、乾燥して
鉄として、0.05〜0.6重量%含有するアクリロニ
トリル系繊維を得た。これらの繊維を空気中で酸
化処理した。 この場合、酸化処理は初期段階230〜275℃(初
期熱処理温度)で0.5〜2.5時間、次いで後段階
250〜280℃で、0.5〜2時間の2段階で処理した。 上記と同一組成で鉄化合物を含有しない場合に
ついても2段階で酸化処理した。 以上の結果を第3表に示す。 なお、第3表において鉄含有量及び初期熱処理
温度がそれぞれ(1)式及び(2)式を満足しているかど
うかは第1図及び第2図を参照されたい。
【表】
【表】 上記の酸化繊維を次いで880℃で過熱水蒸気中
賦活処理して比表面積900m2/gを有する繊維状
活性炭を得た。この場合における賦活収率および
性能をまとめて第4表に示す。
【表】
【表】 例である。
なお、第4表におけるオゾン吸着量とは、繊維
状活性炭(フエルト状)に1ppmのオゾンを0.5
m/secの流速で通して、出側濃度を経時的に測
定して出側濃度/入側濃度=0.05(破過点)迄に
繊維状活性炭が吸着もしくは分解したオゾン量を
いう。 以上の結果より明らかなように、鉄含有量が本
発明の(1)式を満足する範囲を逸脱すると、初期熱
処理温度が(2)式を満足しても本発明の効果が得ら
れず、特に鉄含有量が過多の場合、繊維状活性炭
の賦活収率および繊維強度を著しく低下させる。
また、鉄含有量が本発明の(1)式を満足する範囲に
あつても、初期熱処理温度が本発明の(2)式を満足
する範囲を逸脱すると、繊維の膠着は改善され
ず、また得られる繊維状活性炭の品質を低下させ
ることがわかる。 このように本発明方法によれば、酸化工程を著
しく改善し、しかも高収率で繊維状活性炭を製造
することができる。 本発明は、特に、原料繊維のコモノマー量が多
いがアクリル繊維を処理する場合に有効である。 本発明方法により得られる繊維状活性炭は窒素
含有量が高く、繊維強度も良好で、オゾン等の吸
着に特に優れている。 実施例 2 アクリロニトリル92重量%、酢酸ビニル8重量
%(コモノマー量8重量%)からなる共重合繊維
を硝酸第2鉄水溶液に浸漬して乾燥し、鉄として
0.35重量%含有するアクリロニトリル系繊維を得
た。 この繊維を空気中で初期熱処理温度250℃で1
時間(このときの平衡水分率は3.2%)、260℃で
0.5時間、270℃で0.5時間、段階的に加熱処理し
て平衡水分率12.4%を含有する膠着のないしなや
かな酸化繊維を得た。 次いで、この酸化繊維を過熱水蒸気中900℃で
10分間賦活処理して賦活収率20%で比表面積1000
m2/gを有する繊維状活性炭を得た。 このものは、繊維強度24.3Kg/mm2でJIS K1474
に準じて測定したベンゼン吸着量は56%であつ
た。 比較のため、上記と同一組成で鉄を含有しない
場合について同様な加熱処理を行なつた。この場
合、酸化処理は、230℃で2時間、250℃で2時
間、265℃で3時間段階的に行ない平衡水分率
12.1%を有する酸化繊維を得た。酸化処理温度は
本発明方法の場合より低温で行なつたにもかかわ
らず、得られた酸化繊維は膠着が多く剛直なもの
であつた。 この酸化繊維を過熱水蒸気中、900℃で40分間
賦活処理して得た比表面積1000m2/gを有する繊
維状活性炭の繊維強度は16.5Kg/mm2、ベンゼン吸
着量は54%と本発明方法の場合に比し劣つてい
た。 なお、以上において鉄含有量及び初期熱処理温
度がそれぞれ(1)式及び(2)式を満足しているかどう
かは第1図及び第2図を参照されたい。 実施例 3 塩化亜鉛濃厚溶液を溶媒とし、ポリマー組成、
アクリロニトリル92重量%、アクリル酸メチル6
重量%、アクリルアミド2重量%(コモノマー量
8重量%)からなる共重合体溶液に、粒径が0.1
〜0.3μの酸化第2鉄を添加して紡糸し、鉄として
0.14重量%含有する繊維を得た。 この繊維を空気中で平衡水分率が12%になるま
で初期温度250℃で0.5時間、さらに275℃で0.5時
間処理して膠着のない酸化繊維を得た。 さらに、この酸化繊維を過熱水蒸気中、800℃
で賦活処理して賦活収率23%で比表面積800m2
gの繊維状活性炭を得た。 比較のため、鉄を含有しない上記と同一組成の
繊維を処理した。 この場合、膠着を生じない条件下で平衡水分率
12%の酸化繊維を得るのに220℃で5時間、さら
に240℃で2時間を要した。次いで賦活処理した
が賦活収率18%で比表面積900m2/gの繊維状活
性炭が得られた。 更にこれらの繊維状活性炭のシアン化水素に対
する吸着性能を比較した。 すなわち、2000ppmのシアン化水素を繊維状活
性炭(フエルト状)に流通して破過点までの吸着
量を測定したところ、従来方法で得られた上記繊
維状活性炭の吸着量が5%であるのに対し、本発
明方法の場合は18%と吸着能が大幅に向上した。
この結果によれば、本発明方法で得られた繊維状
活性炭は、有害ガスの除去用として有効であるこ
とがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法の(1)式を満足する範囲(斜
線部分)を、第2図は同(2)式を満足する範囲
(同)を示す。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記(1)式 0.02√+0.05≦Y≦0.09√+0.15 ……(1) 〔式中Yは鉄化合物の鉄としての鉄含有量(重量
    %)を示し、Xはコモノマー含有量(重量%)を
    示す。〕 を満足する範囲の量で鉄化合物を含有するアクリ
    ロニトリル系繊維を、下記(2)式 280−5X≦Z≦290−4X ……(2) 〔式中Zは初期熱処理温度(℃)を示し、Xは前
    記と同じ意味である。〕 を満足する範囲の初期熱処理温度で酸化処理し、
    次いで賦活処理することを特徴とする繊維状活性
    炭の製造法。
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