JPS62141126A - 活性炭素繊維の製造方法 - Google Patents

活性炭素繊維の製造方法

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JPS62141126A
JPS62141126A JP60278384A JP27838485A JPS62141126A JP S62141126 A JPS62141126 A JP S62141126A JP 60278384 A JP60278384 A JP 60278384A JP 27838485 A JP27838485 A JP 27838485A JP S62141126 A JPS62141126 A JP S62141126A
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Akio Shindo
進藤 昭男
Yoshihiro Sawada
澤田 吉裕
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、セルロース系繊維から高度の吸着能と可焼性
のある繊維状活性炭、すなわち活性炭素繊維を製造する
方法に関する。
活性炭素繊維は、粒状活性炭に比較して外表面積が大き
く、気体あるいは液体中で使用するさいの被吸着物質の
吸着、脱着速度が大きい利点があり、またフェルト、不
織布、織物等繊維集積物が円筒、波形その他の形状を保
持することができる等、粉状、粒状活性炭とは明らかに
異なる、取扱い上の利点をそなえており、気体の脱臭、
液体の脱色あるいは触媒担体等への応用が期待される。
従来、セルロース系繊維を原料とする活性炭素繊維の製
造法としては、セルロース系繊維を不活性ガス中で極め
て遅い昇温速度で加熱して炭化した後賦活する方法、あ
るいは原料繊維にリン化合物、アムモニウム塩類、金属
ハロゲン化物等を水溶液を用いて担持させてから加熱し
て炭化し、その後賦活する方法等が知られている。しか
し、昇温速度を遅くして炭化する方法は極めて長時間を
要し、得られる活性炭素繊維の吸着能、機械的性能とも
に満足なものとはなっていない。また、リン化合物、ア
ムモニア塩類、金属ハロゲン化物等を担持させて、炭化
させる工程を含む方法は、炭化のための加熱処理に先立
つ、原料繊維の薬剤処理工程が、薬剤溶液含浸、乾燥等
の操作を必要とし、経済的に不利であるばかりでなく、
乾燥に先立つ圧搾操作によって原料繊維が圧着され、炭
化過程で部分的に膠着して、機械的性能を損いがちにな
る。
また、上記薬剤処理工程を組入れた製法では、無機不純
物を全く含有しない活性炭素繊維の製造は困難であり、
食品工業等への利用上必しも十分に満足なものとはなっ
ていない。
さらに、セルロース系材料を原料とする活性炭の製造法
として、酸あるいは酸の無水物のガスあるいは蒸気を含
む雰囲気中で炭化処理を施した後賦活する方法(特公昭
47−7687)が提案されている。この方法は、上記
薬剤担持法にみられるような短所は有していないが、酸
あるいは酸無水物として塩酸、亜硫酸ガス、臭素酸、ギ
酸、その他多くの種類を提案している。
また、目的とする活性炭の形状は粉体等不定形のもので
あって、本発明が意図している繊維状活性炭の繊維とし
ての性能、すなわち繊維集積物の形状保持性、高吸脱着
速度等に関しては何ら示唆するところがない、そこで、
本発明者らは、セルロース系繊維から、工業的に十分に
有用な、かさ密度の低い、繊維集積物の形状を保持する
に足る可焼性あるいは柔軟性をそなえた活性炭素繊維の
製造が可能かどうかを確かめるために種々検討を行った
まず各種の酸の、炭化収率への作用効果を比較検討し、
その結果セルロース繊維から活性炭素繊維を製造するさ
いの炭化工程において、炭化触媒として使用する酸のガ
スとしては、塩化水素が最もすぐれていることを確認し
た。そこで次に、塩化水素ガスを用いて炭化処理を施す
さいの条件と、水蒸気および炭酸ガスを用いて賦活する
条件、およびそれらの組合せ、さらにそれに伴う生成活
性炭素繊維の性能を、より詳細に検討した。その結果、
塩化水素ガスを3容量%以上含有する雰囲気中で、15
0〜250℃の温度から270〜500℃の温度までの
領域で加熱する工程と、水蒸気あるいは炭酸ガスを5容
量%以上含む雰囲気中で600〜1000℃の間で加熱
する賦活工程を含む処理を、構成単繊維が互いにからみ
合うことのできる長さをそなえたセルロース系繊維に施
すことによって、400〜2000rrr/gの比表面
積が示す高吸着性能と高い繊維集積物形状保持性、可焼
性をそなえ、無機不純物を実質的に含有していない、あ
るいは極度に少ない活性炭J繊維を短時間で製造し得る
ことを見出した。なお、上記比表面積は、窒素ガス等温
吸着量からBET法を用いて得たものである。また1本
発明方法においては、可焼性は、繊維集積物あるいは集
積体の形状保持性をも意味するものとする。また、ここ
で形状保持性とは、繊維集積物が、板状、円筒、波形そ
の他付与された形状を比較的良好に保持する性質を意味
する。なおこの場合、所定の形状を付与するために金属
その他の骨組あるいはわくを利用することも許される。
検討の結果、このような形状保持性をそなえた活性炭素
繊維の繊維集積物は、構成単繊維の長さが平均10mm
前後以上のセルロース系繊維からのみ製造され得ること
を認めた。
以上述べたところから明らかなように、本発明は不純物
を実質的に含有していないか、極度に少ない活性炭であ
って、吸脱着の速い、高吸着性能の、しかも繊維集積物
形状保持性、可焼性の高い活性炭を、高収率で、短時間
に製造する方法を提出するものである。
本発明方法においては、繊維集積物の形状保持性をそな
えた活性炭素繊維の製造を可能にするために、単繊維の
長さが平均して約10m以上のセルロース系繊維を原料
繊維として使用する必要がある。したがって、それらは
麻、ラミー等の靭皮繊維と綿等の天然セルロース繊維と
ビスコースレーヨン、ポリノジック、銅アムモニア法レ
ーヨン等の再生セルロース繊維を含んでいる。ビスコー
スレーヨンは、ここではセルローズアセテートをも含ん
でいる。その形状、形態は糸状、綿状、フェルト状、ト
ウ状、紙状、網状、織布状等であり、またこれら以外の
形状の繊維集積物であることができる。上記長さの繊維
は単繊維相互のからみあいを可能にし、低かさ密度化を
可能にし、原料繊維集積物全体における各部繊維への炭
化用ガス、あるいは賦活ガスの接触を容易にし、製造時
間の短縮と品質の均一性の実現を可能にするものである
。なお、上記平均長さは同一繊維試料から少くとも30
本無作為に抽出した単繊維の長さの平均を意味する。
本発明方法は、セルロース系繊維を炭化し、その後賦活
するものであるが、炭化工程においては塩化水素ガスを
含む雰囲気中で原料繊維が加熱される。塩化水素は常温
でガス化し、しかも高温においても酸化性がないため取
扱いが比較的容易である。炭化雰囲気中の塩化水素濃度
は容積で3%であっても炭化触媒として有効であり、2
5%であれば最高に近い効果を示す。
また高い場合は50%以上でも生成繊維の性能を劣化さ
せるものではないが1作用効果の点からみても、このよ
うな高濃度で用いることは必要ではない。塩化水素ガス
の稀釈には、たとえば窒素、アルゴン等不活性ガスを用
いることができる。また、他の酸化性のないガスを用い
ることもできる。炭化温度領域では炭酸ガスは、賦活温
度にかなり近くなるまでは酸化性を示すことがないので
、炭化用稀釈ガスに炭酸ガスを含ませることもできる。
本発明方法の炭化工程においては、塩化水素ガス含有雰
囲気中で150〜500℃の範囲内の温度で加熱される
。さらに、塩化水素ガス含有雰囲気中加熱は150〜2
50℃の範囲内の温度から270〜500℃の範囲内の
温度までなされることが好ましい、したがって、250
〜270℃の温度領域を塩化水素雰囲気中炭化工程とす
ることができるが、上記温度範囲において、できるだけ
低い温度から高い温度まで塩化水素含有雰囲気中で昇温
加熱することが好ましい。したがって、150〜500
℃の全温度範囲においてセルロース系繊維を塩化水素ガ
スに接触させることがより好ましい。塩化水素含有雰囲
気中加熱を500℃以上に続けることは、炭化繊維の収
率増大をなおもたらすものであるが、600℃以上では
その効果は軽少になる。
しかし、得られる活性炭素繊維の性能にとって不利にな
るものではない。塩化水素含有雰囲気中の加熱は150
℃以下の温度から始めることも可能であるが、80℃以
下で塩化水素をセルロース系繊維に接触させることは避
けることが望ましい。
塩化水素ガス雰囲気中加熱工程の後、賦活工程までの昇
温加熱は不活性雰囲気中でなされるが、この雰囲気が水
蒸気、炭酸ガスを含んでいることは1本発明方法の実施
に大きい障害をもたらすものではない。したがって、塩
化水素含有雰囲気中加熱工程終了後、繊維を賦活ガス中
加熱工程あるいは直接賦活工程に移すことも可能である
。すなわち、塩化水素ガス含有雰囲気中加熱処理を27
0℃まで施した後、ただちに賦活工程に移すこともでき
る。
賦活方法としては、水蒸気、炭酸ガスを賦活剤とする方
法が、本発明方法における炭化処理を施した繊維に適用
し得ることを、種々賦活条件を検討した結果知ることが
できた。この場合の賦活には水蒸気あるいは炭酸ガスを
5容量%以上含む雰囲気を用いることができるが、これ
に混合するガスは窒素、アルゴン等の不活性ガスが主で
ある。しかし、これに限定するものではない。賦活工程
の温度は600〜1000℃の範囲内であり、好ましく
は700〜900℃である。賦活温度が高いときは時間
を短縮することができ、賦活の度合を賦活ガス濃度、温
度、時間によって調節することができる。これによって
、活性炭素繊維の吸着能、あるいはガス吸着比表面積を
調節することができる。また、細孔分布は炭酸ガスによ
る場合比較的広く、水蒸気による場合は比較的狭く、細
孔平均径も小さい。したがって、水蒸気賦活のものはガ
ス吸着用により適している。
塩化水素ガス含有雰囲気中加熱によって繊維に吸収ある
いは吸着されている塩化水素は、その後の不活性ガス中
加熱工程あるいは賦活工程において容易に、しかも完全
に逸出し、生成する活性炭素繊維に残留することはない
。また、繊維中に存在していた無機不純物に作用して、
多くを揮発しやすい塩化物に変え、賦活の加熱工程にお
いて逸出させる利点がある。
以上のようにして、本発明方法においては、塩化水素ガ
ス中加熱による炭化工程と賦活工程とを組合せることに
より、3〜30%、あるいはそれ以上の収率で、400
〜2000rd1gあるいはそれ以上の比表面積の活性
炭素繊維を任意に製造することができる。また、活性炭
素繊維の引張り強さは収率によって変るが、たとえば収
率が7〜32%の間で、平均引張り強さは5〜39kg
f/ne” を示す。このような引張り強さは、本発明
方法によって得られる炭M繊維に、繊維集積物の形状保
持性と可焼性を付与するに有用な特性である。
実施例 1 ビスコースレーヨン(単繊維デニール7)トウを10容
量%の塩化水素ガスを含むアルゴン中で、170℃から
270〜600℃の間の数段階の温度まで昇温し、その
後窒素ガス中で800℃まで加熱し、ついで30容量%
の水蒸気を含む窒素ガス中で、800℃で30分間加熱
して賦活した。塩化水素ガス中加熱最高温度270.3
00,400,500,600℃に対し、活性炭素繊維
の収率それぞれ21.1,21、4.23.5.24.
2.24.8%、比表面積それぞれ1060,1120
,1130゜1100.1080留/gの活性炭素繊維
を得た。この結果は、塩化水素雰囲気中加熱温度範囲が
600℃までは高くなればなるほど収率が高くなること
を示している。しかし、塩化水素雰囲気中加熱が270
℃あるいは300℃においても十分に高い収率で、十分
に高い比表面積をそなえた活性炭素繊維が得られること
を示している。なお、これらの繊維は繊維集積物の形状
を保持するに足る高い可焼性を示した。
実施例 2 ポリノジック!lI維(デニール2)のトウを250℃
までアルゴン中、250〜300℃の間を塩化水素30
容量%含む窒素ガス中で加熱し、その後窒素ガス中で8
00℃まで1時間に600℃の速度で昇温し、ついで水
蒸気25容量%を含む窒素ガス中で、800℃まで30
分間加熱した。比表面積1050r+?/g、可焼性の
ある活性炭素繊維を得た。
実施例 3 ’JJHfllに用いた同一のビスコースレーヨン繊維
のトウを塩化水素ガス4%を含有する窒素ガス中で20
0℃から400℃まで、それ以上窒素ガス中で800℃
まで加熱した。続けて水蒸気15%含有窒素ガス中で9
00℃で30分間、あるいは800℃で80分間、80
0℃で30分間加熱した。それぞれ10,21.31%
の収率で1700.1200.410イ/gの比表面積
、I Q 、 24 、36kg/nyn2の平均強さ
をそれぞれ示す活性炭素繊維を得た。
実施例 4 実tM例1に用いたと同一のビスコースレーヨントウを
塩化水素を20容量%含む窒素ガス中で200〜500
℃まで、1時間に1200℃の速度で昇温した。得られ
た炭化繊維を炭酸ガス50%と窒素ガスを含む雰囲気中
で800℃あるいは900℃で60分間加熱した。比表
面積それぞれ490,1060rrr/gの可焼性ある
活性炭素繊維を得た。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、単繊維の平均長さが10mm以上のセルロース系繊
    維を、塩化水素ガス3容量%以上を含む雰囲気中で、1
    50〜500℃の範囲内の温度で加熱する炭化工程と、
    その後水蒸気あるいは炭酸ガス5容量%以上含む雰囲気
    中で600〜1000℃の間の温度で加熱する賦活工程
    とを含むことを特徴とする、高吸着能と可焼性をそなえ
    た活性炭素繊維の製造方法。 2、塩化水素ガスを含む雰囲気中で加熱する炭化工程が
    150〜250℃の範囲内の温度から270〜500℃
    の範囲内の温度まで加熱する工程である特許請求範囲1
    項記載の方法。 3、塩化水素ガスを含む雰囲気中の加熱炭化工程が15
    0〜500℃の全温度範囲である特許請求範囲1項記載
    の方法。 4、賦活工程が、水蒸気5容量%以上含有する雰囲気中
    で700〜900℃の範囲内の温度で加熱する工程であ
    る特許請求範囲1項記載の方法。
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