JPS635112Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は電子レジスタ装置（以下ECRと称す
る）におけるキヤツシユボツクスの改良に関す
る。

（従来の技術とその問題点） 従来、金銭登録機等に装備される金銭収納ドロ
アとしては実開昭53−28786号公報に記載のもの
がある。

このものは、金銭収納ドロアを上下２段に設
け、下段には紙幣収納部と貸幣収納部を一体的に
形成し、下段金銭収納ドロアの紙幣収納部の上に
略同じ底面積の上段紙幣収納箱を追加し、下段の
金銭収納ドロアの貸幣収納部の上には貸幣収納部
がアームを介して上下回動可能に連結されている
ものである。そして、上下段の紙幣収納箱はドロ
ア本体内に収納された状態でも、引き出された状
態でも常に水平であるため、紙幣収納箱の奥行寸
法に対しそれらを収納するドロア本体の奥行寸法
は大きくなり、金銭収納ドロアの小型化は出来に
くいものである。

又、この種金銭登録機において、金銭収納部を
略垂直状態に格納するようにしたものが実開昭55
−35616号公報として提案されているが、このも
のは蓋と札収容部が一体に構成され、その蓋の下
部が本体に枢支されており、蓋を閉動した時札収
容部が略垂直状となり、蓋を開動した時札収容部
は傾斜状となるものである。従つて、札収容部へ
の札の出し入れは非常に面倒で、作業性に欠ける
ものである。

（考案の目的） 本考案は上述した如き従来の事情に鑑み、紙幣
の出し入れの使用勝手を損なうことなくキヤツシ
ユボツクスの小型化を達成することが出来るよう
にすることにある。

（考案の構成） 上記目的を達成するために本考案が講じた技術
的手段は、器枠内に、硬貨を収納する硬貨受箱
と、紙幣を収納する紙幣受箱とを上下に位置させ
て配設し、前記紙幣受箱は硬貨受箱の下側に位置
して器枠の前面に設けた開閉自在な前蓋の裏側に
連結して下向き傾斜又は垂直状に収納すると共
に、前蓋の開動時は水平状態となるように構成す
る。

（作用） 上記構成によれば、紙幣受箱は前蓋の閉鎖によ
つて器枠内に下向き傾斜状又は垂直状に収納保持
され、硬貨受箱の開動に伴なつて前蓋が開動する
紙幣受箱は水平状態に引き出されると共に、硬貨
受箱より手前に突出される。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明す
る。

第１実施例を第１図〜第４図により説明すれ
ば、図中、１０は直方体形状の器枠であり、該器
枠１０内に上から順に硬貨受箱１、紙幣受箱２、
引出し１１及びECRの基板１２を配設してなる。

硬貨受箱１は引出しの内部を幅方向に仕切つた
もので、両側面に夫々リニアベアリング１ａ，１
ａを設け、該ベアング１ａ，１ａを介して器枠１
０内に前後方向スライド自在に取付ける。

硬貨受箱１の背面にはバネ１ｂを設けて硬貨受
箱１が開くように付勢し、硬貨受箱１に設けた掛
止片１ｃによつて、紙幣受箱２の前蓋２ｂを常に
開動方向に押圧している。硬貨受箱１を閉動する
時には、前蓋２ｂが掛止片１ｃを押すので硬貨受
箱１を閉動させるものである。

前蓋２ｂは硬化受箱１の下方に螺番２ａを介し
て手前に開動するように設けられる。この前蓋２
ｂは硬化受箱１のばね１ｂによつて硬化受箱１を
開動する時に、掛止片１ｃが前蓋２ｂを押圧する
ことによつて開動するものである。

器枠１０の内面一側にはガイドバー３を設け、
該ガイドバー３に摺動部材４を摺動自在に設け
る。

この摺動部材４と前蓋２ｂとをリンク５で接続
し、前蓋２ｂを急激に開動させない緩衝構造に構
成する。又器枠１０の内側壁にはストツパー１
３′を突設し、該ストツパー１３′を案内するガイ
ド孔を穿設したガイド板１３をストツパー１３′
に嵌め合わすと共に、ガイド板１３の一端を前蓋
２ｂに定着２ｂに定着固定し、前蓋２ｂが所定角
度以上開かないようにする。

紙幣受箱２は器枠１０に対して下向き傾斜状に
格納するため、その奥行寸法は器枠１０の奥行寸
法の約２倍位とし、その箱の内部は幅方向に沿つ
て複数列に仕切り、夫々の仕切つた室に紙幣押え
２ｃが設けられている。

又、紙幣受箱２は前蓋２ｂを開動した時に紙幣
受箱２が連動して水平になるように、紙幣受箱２
の後方下面に取付板１４を設けて前蓋２ｂに対し
て傾斜状にに設けてなる。

更に、紙幣受箱２の下端には掛止部材６を設け
ると共に、器枠１０内には掛止部材６を掛止する
フツク７を設けてなり、掛止部材６を掛止するこ
とによつて紙幣受箱２を閉じた状態とする。

前記フツク７はソレノイド８の駆動により作動
し、掛止部材６との掛止を解除するものである。

尚、ECRの操作部及び表示部等は器枠１０に
合わせて構成し、器枠１０上に設けてもよく、あ
るいはキヤツシユボツクスとは別体に構成してキ
ヤツシユボツクス近傍に設けるようにする。

又、図中１１は予備の金銭を収納しておく引出
し、１２はECRの中央処理装置や記憶装置を形
成する基板であり、該基板１２ａを介して開閉自
在に設けた蓋１２ｂに設けてなる。この引出し１
１及び蓋１２ｂは通常鍵をかけておいて店員以外
は開けないものである。

而して上記実施例の動作を説明すれば、ECR
の精算キーを押すことよつてソレノイド８が作動
し、掛止部材６が外れると、硬貨受箱１のばね１
ｂにより硬貨受箱１が前方に押動され開動する。

硬貨受箱１の開動動作により、掛止片１ｃが前
蓋２ｂを押して紙幣受箱２が開動される。

金銭の出し入れが終了したら前蓋２ｂを閉動す
ることによつて該前蓋２ｂが掛止片１ｃを押圧す
るので硬貨受箱１と紙幣受箱２が同時に閉動す
る。そして紙幣受箱２の下端に設けた掛止部材６
がフツク７に掛止されて、硬貨受箱１と紙幣受箱
２が格納状態に保持される。

第５図は上記実施例のキヤツシユボツクスを用
いたECRの一例を示し、図中、２０はスキヤナ
ー、２１，２１は表示部、２２は操作部、２３は
プリンターである。

前記第１実施例の変形例を第６図、第７図によ
り説明するが、同一構成のものは同一符号で示し
説明は省略する。

紙幣受箱２の前端と前蓋２ｂの上端とを蝶番２
ｄにて回動自在に接続すると共に、紙幣受箱２の
一側には長孔１５を穿設したガイド板１６を固定
する。

又、器枠１０には前記ガイド板１６の長孔１５
に嵌め合うストツパー１７を突設する。該ストツ
パー１７の取付位置は前蓋２ｂを開動した時に紙
幣受箱２が水平になり、閉動した時には紙幣受箱
２が垂直になる奥行きの処へ取付ける。

その他の構成は前記第１実施例と同一であり、
第６図は閉動状態、第７図は開動状態を示す。

（考案の効果） 本考案のキヤツシユボツクスは以上詳述した如
く、器枠内に硬貨を収納する硬貨受箱と紙幣を収
納する紙幣受箱とを上下に位置させて配設し、前
記紙幣受箱は硬貨受箱の下側に位置して器枠の前
面に設けた開閉自在な前蓋の裏側に連結して下向
き傾斜状又は垂直状に収納すると共に、引き出し
時は水平状態となるようにしたものであるから、
キヤツシユボツクスを構成する器枠の奥行寸法を
紙幣受箱の奥行寸法に比較して小さく出来、それ
によりキヤツシユボツクスをコンパクトに設計で
きると共に、ECRを小型化でき、更に店舗に於
けるECRの設置面積も従来品に比較して狭い場
所で良いという利点を有する。

又、紙幣受箱は引き出した時水平状態となるた
め、従来から使用されているキヤツシユボツクス
と同様に使用できるため、紙幣の出し入れを容易
に行なうことが出来ると共に、紙幣受箱は硬貨受
箱より手前に突出するため作業性にも優れるもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図乃至第４図は本考案の第一実施列を示
し、第１図は縦断側面図、第２図は同一部切欠正
面図、第３図は第１図の開動状態を示す縦断側面
図、第４図は同一切欠正面図、第５図は本案キヤ
ツシユボツクスを用いたECRの一例を示す斜視
図、第６図及び第７図は第二実施例を示し、第６
図は閉鎖（収納）状態の縦断側面図、第７図は開
動状態の縦断側面図である。 図中、１……硬貨受箱、２……紙幣受箱、２ｂ
……前蓋、１０……器枠。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 器枠内に、硬貨を収納する硬貨受箱と紙幣を収
   納する紙幣受箱とを上下に位置させて配設し、前
   記紙幣受箱は硬貨受箱の下側に位置して器枠の前
   面に設けた開閉自在な前蓋の裏側に連結して下向
   き傾斜状又は垂直状に収納すると共に、前蓋の開
   動時は水平状態となるようにした電子レジスタ装
   置におけるキヤツシユボツクス。