JPS6122119Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動販売機本体前面に開閉可能に枢支
した扉の旋錠装置に関する。

従来、自動販売機では本体の商品収納庫を開閉
する主扉を本体前面に枢支し、かつこの主扉の前
面には主扉内を開閉する扉を枢支して設けてお
り、この扉を開放した前記主扉内には、貨幣選別
計数装置、販売制御回路装置、金庫等の中枢装置
部が配設されているとともに、主扉を開閉操作す
る旋錠装置も配設されて過密状態である。そして
昨今のように自動販売機前面の商品展示部の大型
化傾向の中で、ますます中枢装置を設けるスペー
スが小さくなり、この中枢装置部を開閉する前記
扉の旋錠装置の小形化と隅に形成されるデツトス
ペースの活用が必要となつて来た。しかしながら
中枢装置部内には金庫等が設けられているため、
これを開閉する扉の旋錠装置は確実かつ堅固な装
置が必要であり、旋錠装置の小形化及びデツトス
ペースを利用するよう扉の隅に片寄つて設けるこ
とが出来ない欠点を有していた。

本考案は上記のようなことから、簡単な構成に
て確実でかつデツトスペースを活用できる自動販
売機の旋錠装置を提供するものである。

以下本考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。１は自動販売機本体で、前面には本体内を開
閉可能な主扉２を枢支している。この主扉２の前
面には販売商品の展示等を行なう看板部３、貨幣
投入口４、商品選択ボタン５、商品販売口６等が
配設されるとともに補助扉としての扉７を開閉可
能に枢支している。そしてこの扉７を開放した中
枢装置部８内には図示しない貨幣選別装置、販売
制御回路装置、金庫等が配設されている。また扉
７の内側の開閉側の端部には断面を略Ｌ字状に形
成したロツク部材９を上下に摺動自在なるよう上
下方向に延在して設け、このロツク部材９の上下
方向の略中央には扉７に穿設した長孔１０から外
部へ突出する把手部１１を設け、この把手部１１
を上下動することによりロツク部材９が上下に摺
動移動自在にしている。またこのロツク部材９の
内方側には後方へ突出しかつ下方へ屈曲したロツ
ク部１２が上下に複数形成されるとともに、ロツ
ク部１２に対向する前記主扉２内には、該ロツク
部１２と係脱して旋錠関係となるロツク受部材１
３を設けている。即ちロツク部１２がロツク受部
材１３に係止すると扉７は中枢装置部８を閉塞す
る。このロツク部１２とロツク受部材１３との係
脱旋錠は前記把手部１１を操作してロツク部材９
を上下移動することにより行なわれ、ロツク部１
２とロツク受部材１３との係脱位置にてロツク部
材９を下方へ移動すると、ロツク部１２とロツク
受部材１３は係合して旋錠され、また上方へ移動
すると離脱解錠されるよう成している。一方、前
記ロツク部材９の上端に対応位置した前記扉７の
隅部１４には透孔１５が穿設され、この透孔１５
に所定のキーにて回動可能な回動式のキー装置１
６を設けている。そしてこのキー装置１６の後部
には規制部１７を形成した規制部材１８を設け、
前記ロツク部材９のロツク部１２が前記ロツク受
部材１３に係合して旋錠した状態、即ちロツク部
材９が下動した状態時に該規制部材１８の規制部
１７がロツク部材９の上端と扉７の上壁１９との
間に回動進出可能に成しているとともに、この規
制部１７が前記上壁１９とロツク部材９の上端と
の間に進出位置することによりロツク部材９の上
方への移動を阻止するようにしている。即ち規制
部１７は扉７の上壁１９内面に当接する当接部２
０と前記ロツク部材９の上端に当接される係合部
２１を形成しており、キー装置１６の回動によつ
て上壁１９とロツク部材９上端との間に進出した
時にロツク部材９を上方へ移動させようとした場
合、ロツク部材９の上端が係合部２１に当接し、
かつ当接部２０が上壁１９に当接するためにロツ
ク部材９の上方への移動が阻止され、ロツク部材
９のロツク部１２とロツク受部材１３との旋錠状
態を維持されるとともに解錠が阻止される。２２
は前記長孔１０を覆うよう設けた保護板で、前記
把手部１０に設けている。そしてこの保護板２２
の前面には該保護板２２を覆うカバー２３を設け
て、前記長孔１０からの悪戯等を防止している。

本考案は上記したように、旋錠装置の中で大き
なスペースを必要とするキー装置部を扉の隅部へ
設ける構成であるから、中枢装置部内のスペース
が他の装置のために有効利用できるものである。
またキー装置に設けた規制部材の規制部をただ単
にロツク部材の上端と扉の上壁との間に進出介在
せしめてロツク部材の移動を阻止し、旋錠状態を
保持するものであるから、構成が極めて簡単であ
るとともに装置が小型にできるものであり、かつ
また悪戯をせんとしてロツク部材を上方へ移動し
解錠しようとしても、ロツク部材の上端は規制部
材に当接し、規制部材は扉に当接する構成である
から強力な外力が加えられたとしても解錠は下可
能かつ変形の可能性も極めて少なく、またキー装
置にその外力が及ぶこともなくキー装置の破損等
も防止できるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例による自動販売機の
斜視図、第２図は要部の拡大一部断面側面図、第
３図は同様の一部断面正面図、第４図は同様の一
部断面平面図、第５図はキー装置部の一部断面背
面図である。 ７……扉、９……ロツク部材、１０……長孔、
１１……把手部、１２……ロツク部、１６……キ
ー装置、１８……規制部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 本体前面に開閉可能に枢支した扉内に、上下動
   自在なロツク部材を設け、該ロツク部材を扉前面
   に設けた把手部にて上下動操作して前記本体に係
   止するとともに、回動式のキー装置にて前記ロツ
   ク部材の上下動をロツクするようにした自動販売
   機の扉旋錠装置において、前記キー装置は前記ロ
   ツク部材の上端に対応して設置されるとともに、
   該キー装置にて回動する規制部材の規制部を、ロ
   ツク部材が本体に係止した下動位置でロツク部材
   の上端とこの上端に対応する扉上壁との間に回動
   進出させ、かつ該扉上壁に当接状態と成して旋錠
   状態とし、また規制部をロツク部材の上端と扉上
   壁との間から回動退出させることによりロツク部
   材の上下移動を可能と成した自動販売機の扉旋錠
   装置。