JPH0328148Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の目的） 本考案は、クリーニング取次店やD.P.E取次店
のごとく物品の補修、加工、クリーニング等の取
次ぎのため物品を預かる必要のある商店におい
て、店員不在時に物品を預かること、即ち、依頼
物品の留守番受付を目的とするものである。

（考案の構成） 物品投入口を有するドアを設け、ドアの前記物
品投入口にコインロツク式小ドアを取付け、物品
収納袋を保持するための収納袋支持具をドアの裏
面に取付ける。

（考案の作用） コインを投入してロツクを解除したのち小ドア
を開き、ドア裏側の収納袋支持具に保持されてい
る物品収納袋の口を引き出し、吊環付収納袋に物
品を入れたのち、物品収納袋の口を閉じて係止金
具の下方に置いた収納袋へ落下させる。そののち
小ドアを閉じロツク状態とする。

（実施例） １は既存の商店正面のドアに取替自在な寸法と
したドアであり、実施例では巾45cm、高さ180cm
の扉としたが、正面４枚引戸の一部、正面陳列ケ
ースの一部と取替自在としてもよいことは勿論で
あり、更に、通常の引戸、扉、陳列ケース等の一
部で構成してもよい（営業中の店員不在時、夜間
の閉店後においても常時使用）。

２は、上記ドア１の中央部に設けた高さ40cm、
巾35cmの小窓で構成する物品投入口である。実施
例ではクリーニング物投入口に適する形状として
上述の寸法、形状を設定したが、取扱物品の形状
に応じた適宜の寸法、形状とすることができる。

３は、上記の物品投入口２とほぼ等しい大き
さ、形状の小ドアである。実施例では、物品投入
口２のドア裏面側に垂直方向に固定した支軸４を
含む蝶番機構５により小ドア３を前面側へ回動自
在とした。なお、物品投入口２の上端または下端
に水平方向に固定支軸を含む蝶番機構を介して枢
支して小ドア３を上方へまたは下方へ回動自在と
してもよい。

小ドア３に対し、コイン式施錠解除機構６を設
ける。コイン式施錠解除機構６としては、公知の
各種機構を適用することができる。例えばコイン
ロツカーと同様に、コイン投入口７より所定のコ
イン（例えば、100円硬貨）を投入することによ
りロツクピン８を解除位置へ移動させるよう構成
する。また、小ドア３には、蝶番機構５に内装し
たばね機構により、常に、物品投入口２をふさぐ
位置へ自動復帰させ且つロツクピン８と係止さ
せ、コインの投入により受付状態とする。

上記の小ドア３の裏面側にポケツト９を取付
け、該ポケツト９に受付伝票ｃ、筆記具ｄを収納
自在とした。

１０は収納袋支持具であつて、複数の物品収納
袋ａを物品投入口２より取り出し可能とする位置
で支持する。物品収納袋ａは物品（クリーニング
物）を収納する十二分な収容量を有する大きさ、
形状のものを選択する。実施例では、収納袋支持
具１０は物品投入口２の上方近傍に位置してドア
裏面に装備し、上方アーム１１と下方アーム１２
の上下一対の金属製アームで構成し、物品収納袋
ａはシヨツピング袋と同様に、吊環ｂを上方へ突
出させた市販の紙袋で吊環ｂを片側のみとするも
のを用いた。なお、布製として耐久性を持たせて
もよいことは勿論である。

なお、個々の物品収納袋ａに、受付伝票c′およ
び筆記具d′のポケツト９′を付着し、小ドア３の
裏面側のポケツト９に代えてもよい（第１１図参
照）。

収納袋支持具１０の上方アーム１１は一端をド
ア１裏面に固定し遊端１１ａを下方アーム１２の
上方に位置させ、下方アーム１２は基端をドア１
裏面に固定し先端１２ｂを上方アーム１１の遊端
１１ａに接近させ且つ物品収納袋ａの吊環ｂの通
過を許す構造とした。

本考案の留守番受付ドアの使用にあたつては、
第５図に示すごとく、収納袋支持具１０に複数個
の物品収納袋ａを保持させるとともに、ドア１の
裏側、収納袋支持具１０の下方にボツクス１３を
置いて、留守番受付状態とする。

実施例においては、収納袋支持具１０の上方ア
ーム１１に物品収納袋ａの吊環ｂを挿通して物品
収納袋ａを小ドア３の内方に吊下げ状態とする。

留守番受付ドアの利用者は、コイン投入口７よ
りコインを投入してロツクピン８による施錠を解
いたのち、小ドア３を手前に回動させて物品投入
口２を開く。つぎに、上方アーム１１に吊下状態
で支持されている物品収納袋ａの最前列のものを
引き出す〔この状態で、吊環ｂは上方アーム１１
から下方アーム１２に移る〕（第６図参照）。

利用者は、ポケツト９または９′の受付伝票ｃ、
筆記具ｄを用いて受付伝票に所定事項を記入し、
記入済の受付伝票をクリーニング物Ｍに添付して
引き出した物品収納袋ａに納めたのち、物品収納
袋の口を閉じ（接着テープ等の使用によつて物品
収納袋の口を閉じるようにする）、物品収納袋ａ
を内方へ押し込む。前方への押し込みにより吊環
ｂは下方アーム１２からはずれ、物品収納袋ａ
は、ボツクス１３内に落ち込む（第７図参照）。
かくして、店員不在でもクリーニング物は受付け
完了する。

なお、上述の実施例においては、物品収納袋ａ
を紙袋とし紙袋の上部に取付けた提げ手を吊環ｂ
としたが、物品収納袋ａを薄い合成樹脂シートの
シヨツピング袋とし提げ手を一体的に成形する
か、紙袋に薄い合成樹脂シートの提げ手を取付け
て吊環b′として吊環b′をきわめて弱く切断しやす
いようにした場合には、第８図に示すごとく、収
納袋支持具１０′を上端を遊端とした杆とする
ことができる。杆の収納袋支持具１０′に挿通
した吊環b′を、利用者は物品収納袋ａを物品投入
口（小窓）２を通して前方へ引つぱることによ
り、引きちぎつて使用する物品収納袋ａを取り出
すことができる。

また、収納袋支持具１０，１０′をドア１に着
脱自在とする（例えば、第１０図ａおよびｂに示
すごとく、線材を折曲げ成形し端部１１ｂ，１２
ａを、ドア１の裏面に設けた支持具の係合孔に挿
入自在とする）と、留守番機能を不用とする場合
において、ドア１を取替えないでも店内側への突
出物がなく好都合である。また、物品投入口（小
窓）２の前方にシヤツターを装備すると深夜等の
不用時の防犯機能を高めることができる。

また、第３図および第４図に示すカバー１４
を、ドア１の裏面に着脱自在に取付け、収納袋支
持具１０，１０′、物品収納袋ａ等を保護すると、
防犯機能を高めることができる。

また、コイン式施錠解除機構６について、実施
例においては100円硬貨等の通貨としたが、形状、
材質に識別される適宜のゲーム機用のコイン、電
子識別式のコインとすることもでき、更にコイン
に代えて磁気記憶カードとして暗号の電子式判断
によりドアを開放可能とすることもでき、あらか
じめ利用者に所定のコイン、磁気記憶カードを渡
しておくことにより、防犯対策をより確実にする
ことができる。

（考案の効果） 本考案は、クリーニング物等の依託物品を預る
ことを業とするクリーニング取次店において、店
員外出、夜間等の店を無人とする場合でもクリー
ニング物等を受付けることができて、利用者に対
するサービスになり、営業者は営業時間の実質的
増大により営業利益を高め得る効果がある。

また、物品収納袋はドアの裏面側に格納すると
ともに、物品投入口をふさぐ小ドアに対しコイン
式施錠解除機構を設けて、コイン投入前には小ド
アをロツクすることにより、無人管理に対する防
犯、防火対策を高める効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案を実施した取次店用留守番受付
ドアの裏面側の斜視図である。第２図は同じく正
面図。第３図は同じく背面図。第４図は縦断面図
である。第５図乃至第７図は、本考案による留守
番受付を示す第４図同様の縦断面図で、第５図は
受付待機状態、第６図は物品の受付中、第７図は
受付完了をそれぞれ示すものである。第８図およ
び第９図は、本考案の第２実施例を示す縦断面図
で、第８図は受付待機状態、第９図は受付中を示
すものである。第１０図は、収納袋支持具の他の
実施例を示し、ａ図は第３実施例、ｂは第４実施
例を示す斜視図である。第１１図は、物品収納袋
の斜視図である。 １……ドア、２……物品投入口、３……小ド
ア、６……コイン式施錠解除機構、１０……収納
袋支持具。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中央部に物品投入口を有するドアを設け、該ド
   アの裏面に物品収納袋を保持するための収納袋支
   持具を取付け、前記物品投入口をふさぐ小ドアを
   設け、該小ドアにコイン式施錠解除機構を装備し
   てなる、取次店用留守番受付装置。