JPS6013980Y2 - 金銭登録機における金銭収納装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は金銭登録機における金銭収納装置の改良に関す
るものである。

〔従来技術〕

従来の金銭登録機における金銭収納装置の構成は、計算
機部が上面に載置固定されるところの筐体と、この筐体
に収納されると共にこの筐体より引き出し自在となる１
個の金銭収納箱を装備してなり、前記金銭収納箱はその
内部を区画して紙幣収納部と硬貨を収納する貨幣収納部
を複数個平面的に配置して形成されていた。

このように紙幣収納部と貨幣収納部とが平面的に配置さ
れた金銭収納箱を備える金銭収納装置において、多種類
の金銭の収納を行うためには前記金銭収納箱の大きいも
のが必要となり、また前記金銭収納箱を収容する筐体も
必然的に大型化するものである。

一方、金銭登録を行う計算機部の電子化により、多機能
を備えた高級な金銭登録機においても前記計算機部に関
しては小型化が可能であるが、この金銭収納装置は従前
の構成のままであり、依然として大型となっているのが
現状であり、そのため計算機部の電子化による小型化が
進むにも拘わらずこの金銭登録機の設置において多面積
占有という点が問題となっていた。

〔考案の目的〕

本考案は上述の従来技術に鑑み、金銭登録機における金
銭収納装置の小型化を図ることを目的としたものであり
、特に筐体より引き出し自在に設けられた金銭収納箱を
上下２段構成となしているところに特徴がある。

〔実施例〕

第１図Ａ、 Ｂは本考案に係る金銭収納装置の金銭収納
箱の構成を示す斜視図であり、第２図Ａ。

Ｂは本考案の金銭収納装置の金銭収納箱の引き出し状態
とその収納状態を示す側面図である。

第１図において１は上、下２段構成でなる金銭収納箱で
あり、この下段の収納箱ＩＡはその内部を仕切り板ＩＣ
で前後に区画し、この後方の比較的広い空間を紙幣収納
部２となし、また前方の前記紙幣収納部２より狭い空間
を硬貨が収容される貨幣収納部４となし、これらを平面
的に配置している。

即ち、下段の収納箱ＩＡは紙幣収納部２と貨幣収納部４
を一体に備えている。

また、前記紙幣収納部２と貨幣収納部４は更にその内部
がそれぞれ区画されて複数の収納室に形成されている。

一方、上段の収納箱ＩＢは前記下段の紙幣収納部２及び
貨幣収納部４とほぼ同じ大きさに設けられた紙幣収納箱
３と貨幣収納箱７とをそれぞれ別体として備えており、
前記紙幣収納箱３は下段の紙幣収納部２上に載置される
と共に当該紙幣収納箱３の後面壁と下段の収納箱ＩＡの
後面壁とを蝶番１４で連結保持させている（第２図Ａ参
照）。

従って、紙幣収納箱３は第１図Ｂに示すように矢印Ａ方
向に回動でき、この場合上方へ回動された紙幣収納箱３
は数回に示されるように所定位置で停止保持できるよう
になっている。

また、前記上段の貨幣収納箱７は下段の貨幣収納部４上
に載置されると共に当該上段の貨幣収納箱７両側におい
て１対のアーム９，９の一端がそれぞれ枢支８されまた
前記アーム９，９の他端を前記下段の貨幣収納部４両側
に枢支６させ、前記１対のアーム９，９により上段の貨
幣収納箱７を下段の収納箱ＩＡに対して回動自在に支持
させている。

即ち、上段の貨幣収納箱７は第１図Ａで示される、下段
の貨幣収納部４上の位置から第１図Ｂの矢印Ｂで示すよ
うに、前記下段の貨幣収納部４のさらに前方位置であっ
てその貨幣収納部４と同一平面となる位置まで回動でき
る構成となっている。

また、前記上段の貨幣収納箱７の前面には長方形状のパ
ネル１１が取り付けられており、このパネル１１は下段
の収納箱ＩＡの前面をも覆う大きさとなっている。

なお、第１図Ａでは便宜上、パネル１１を一部切り欠い
て示している。

また、上記した下段の収納箱ＩＡの後部には、この両側
壁から所定長後方に突出形成されたフレームＩＤ、ＩＤ
が設けられており、これは収納箱ＩＡを後述する筐体よ
り引き出したときに収納箱ＩＡを筐体に対して保持され
るものである。

次に、第２図について説明すると、１０は前記した上下
２段構成の金銭収納箱１が収容される筐体であり、この
筐体１０上には図示していないが、計算機部が載置固定
される。

この第２図Ａは上下２段構成の金銭収納箱１を引き出し
た使用時の状態を示し、この状態では上述したように下
段の収納箱ＩＡの前方でかつそれと同一平面位置に、上
段の貨幣収納箱７を位置させることにより、該貨幣収納
箱７と収納箱ＩＡの貨幣収納部４に対する硬貨の出し入
れが容易にできる。

また、上段の紙幣収納箱３はそのままで紙幣の出し入れ
ができると共に下段の紙幣収納部２への紙幣の出し入れ
は上段の紙幣収納箱３を上方へ回動させて所定位置に保
持させることによって容易に行い得る。

また、この使用時に上述した下段の収納箱ＩＡはこの後
部に設けられた１対のフレーム１Ｄ、１Ｄによって筐体
１０より前方へのぬけどめが行われる。

この第２図Ａの使用状態から上下２段構成の金銭収納箱
１の筐体１０への収納操作は、まず同一平面位置に配置
された貨幣収納箱７と下段の収納箱ＩＡを一体にそのま
まの状態で矢印Ｃの方向に押し込むと、上段の所定位置
に回動された紙幣収納箱３の上面後部１２が筐体１０の
前面部１３に当接し、これにより蝶番１４の保持力に抗
して紙幣収納箱３は該矢印Ｅ方向に回動されて下段の収
納箱ＩＡの紙幣収納部２上に水平に重ねられる。

続いて貨幣収納箱７を上方へ回動させて下段の貨幣収納
部４上に載置させる。

そして、この上下２段構成の金銭収納箱１を矢印Ｃ方向
に更に押圧して第２図Ｂに示すように筐体１０内に収納
する。

この時、パネル１１は筐体１０の前面の開口部近傍に位
置して下段の収納箱ＩＡの前面をも覆つＯ 〔効 果〕 以上説明したように本考案にあっては、 筐体に収納されると共にこの筐体より引き出し自在に設
けられた金銭収納箱を、下段の収納箱と、前記下段の収
納箱上に載置されると上段の収納箱からなる上下２段構
成となし、 前記下段の収納箱はその内部を前後に仕切り板で区画し
てこの前方に硬貨を収容する貨幣収納部をまたその後方
に前記貨幣収納部より広い紙幣収納部を形威し、 他方、前記上段の収納箱は前記下段の収納箱の紙幣収納
部及び貨幣収納部と同じ大きさの、紙幣収納箱と貨幣収
納箱とからなると共にそれぞれ下段の各収納部と対応し
て配置し、 更に前記上段の紙幣収納箱はこの後部を下段の収納箱の
後部に対して蝶番で連結させて該紙幣収納箱を上下へ回
動できる構成となし、 また、前記上段の貨幣収納箱はこの両側を、下段の貨幣
収納部両側に、１対のアームで枢支させて該貨幣収納箱
を下段の貨幣収納部の前方でかつ同一平面位置まで回動
できる構成としたものであり、前記上下２段構成の金銭
収納箱によって、従来の同じ収容量の金銭収納箱に比較
して小型化することができ、この金銭登録機の設置時の
多面積占有という欠点を改善できる。

また使用時には上方の貨幣収納箱が下段の収納箱の前方
で同一平面状に展開されると共に上方の紙幣収納箱も上
方へ回動できることから、上下２段構成の金銭収納箱で
あってもこの収納箱から紙幣及び硬貨の出し入れを非常
にスムーズに行うことができる。

しかも、前記上下２段構成の金銭収納箱は筐体よりそれ
らを一体となして出入できてこの出入操作が便利となり
、例えば計算機部での登録操作に連動して引き出し動作
をさせる場合に非常に便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図Ａ、 Ｂは本考案に係る金銭収納装置の金銭収納
箱の構成を示す斜視図であり、第２図Ａ。 Ｂは本考案の金銭収納装置の引き出し状態とその収納状
態を示す側面図である。 １；金銭収納箱、ＩＡ；下段の収納箱、ＩＢ；上段の収
納箱、ＩＤ；仕切り板、２；紙幣収納部、３；紙幣収納
箱、４；貨幣収納部、７；貨幣収納箱、９；アーム、１
１：パネル、１４：蝶番。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 計算機部が上面に載置固定されているところの筐体を有
   し、この筐体に収納されると共にこの筐体より引き出し
   自在に設けられた金銭収納箱を備える金銭登録機の金銭
   収納装置において、前記金銭収納箱は下段の収納箱と、
   前記下段の収納箱上に載置される上段の収納箱からなる
   上下２段構成となし、 前記下段の収納箱はその内部を前後に仕切り板で区画し
   てこの前方部に硬貨を収容する貨幣収納箱をまたその後
   方に前記貨幣収納箱より広に紙幣収納部を形成し、 他方、前記上段の収納箱は前記下段の収納箱の紙幣収納
   部及び貨幣収納部と同じ大きさの、紙幣収納箱を貨幣収
   納箱とからなると共にそれぞれ下段の各収納部と対応し
   て配置し、 更に前記上段の紙幣収納箱はこの後部を下段の収納箱め
   後部に対し蝶番で連結させて該紙幣収納箱を上方へ回動
   できる構成となし、 また、前記上段の貨幣収納箱はこの両側を、下段の貨幣
   収納部両側に、１対のアームで枢支させて該貨幣収納箱
   を下段の貨幣収納部の前方でかつ同一平面位置まて回動
   できる構成となした金銭登録機における金銭収納装置。