JPS6349575B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は金属シートにＳ字形成形部を成形する
方法及び装置に関する。かようなＳ字形成形部は
例えば冷蔵庫のケースの折り曲げ部に応力集中を
阻止するために備えられるものであつて、かよう
なＳ字形成形部を具備させるその他の利点は、例
えば米国特許第4348068号明細書及び米国特許第
4358213号明細書に開示されている。

（従来の技術） 前述したＳ字形成形部が第２図に斜視図で示さ
れている。Ｓ字形成形部は金属シート１２に、１
つの凹部１１と、この凹部１１の反対方向に向い
た別の凹部３５とを隣接して形成してなるもので
ある。従来技術において、このようなＳ字形成形
部を金属シートに成形するためには、手作業で行
なうか或いは、特別な圧延成形装置を用意しなけ
ればならなかつた。

（発明が解決しようとする問題点） 然しながら、かかる特別な圧延成形装置を準備
するのは費用がかかる。また、Ｓ字形成形部を手
作業で成形していたのでは生産性が劣悪である。
本発明の目的とするところは、比較的簡単な設備
によつて迅速に且つ経済的に金属シートにＳ字形
成形部を成形する方法及び装置を提供することで
ある。

（問題を解決するための手段） 本発明は、金属シートにＳ字形成形部を成形す
る方法であつて、前記Ｓ字形成形部の１つの凹部
の輪郭を画定し且つ後に続く成形工程の間固定位
置にとどまつているアンビルに対して金属シート
を位置決めしてクランプする段階と、前記アンビ
ルのまわりに成形棒を回転させて金属シートの一
部分を前記アンビルの形状に一致させ且つ金属シ
ートの更なる部分を前記成形棒が回転している間
に別の成形棒の先端部に当接させるように移動さ
せる段階と、回転可能な前記成形棒を回転させて
前記先端部から離す段階と、前記別の成形棒の先
端部を前記アンビルに向かつて移動させて前記凹
部の反対方向に向けて金属シートの更なる部分に
第２の凹部を成形し、金属シートにほぼＳ字形の
成形部を成形する段階とでなることを特徴とす
る。

更に、本発明は、金属シートにＳ字形成形部を
成形する装置であつて、成形を行なつている間固
定位置にとどまつており且つ１つの凹部の輪郭を
画定するアンビルに対して金属シートを位置決め
して保持するクランプ装置と、金属シートを折り
曲げて前記アンビルの形状に一致させることによ
り金属シートに第１の凹部を成形する回転可能な
成形棒と、前記アンビル及び前記回転可能な成形
棒に対して移動可能であつて前記アンビルと協働
することによつて第１の凹部と反対向きの第２の
凹部を形成するための先端部を有する可動の成形
棒と、休止位置から円弧に沿つて前記回転可能な
成形棒を回動させ且つそれを再び休止位置に戻す
回転手段と、休止位置から前記可動の成形棒を移
動させ且つそれを再び休止位置に戻す移動手段と
を備え、金属シートは前記クランプ装置によつて
クランプされ、金属シートの一部分に前記回転可
能な成形棒を回転することによつて前記第１の凹
部が成形され、この回転の間に前記可動の成形棒
の先端部に金属シートの一部分が接触し、その後
に前記回転可動な成形棒が前記先端部から離れる
ように回転され、前記可動の成形棒の先端部が前
記アンビルに向かつて移動されて第１の凹部と反
対向きの第２の凹部が形成されて金属シートはほ
ぼＳ字形の成形部が成形されるようになつている
ことを特徴とする。

（作用） 金属シートをクランプすることと、回転可能な
成形棒を回転させることと、可動の成形棒を移動
することとの簡単な操作によつて金属シートにＳ
字形成形部が迅速且つ容易に成形される。

（実施例） 第１Ａ図から第１Ｃ図までは、第２図に示され
たごときＳ字形成形部を形成するための装置と、
その作動を説明する概略図である。

本発明の装置は、矩形断面を有する管６を一部
分に備えているフレーム部分１８を有している。
フレーム部分１８は枢軸７を備え、枢軸７にはリ
ンク８の一端部が枢着されている。リンク８の他
端部はクランプ装置５に設けられた枢軸９に枢着
されている。クランプ装着５には金属シート１２
に第１の凹部１１を設けるために、凹部１１の輪
郭を画定しているアンビル１０が一体的に連結さ
れている。所定の形状をした回転可能な成形棒１
５がその両端に備えられた筒耳１７により中心点
１６のまわりに回転可能とされている。成形棒１
５は後に説明するようにほぼ180゜にわたつて円弧
に沿つて回転する。別の可動の成形棒２０が液圧
ピストン・シリンダ装置２２によつて作動される
ピストンロツド２１によつて移動可能に設けられ
ている。この液圧ピストン・シリンダ装置２２は
チヤンネル部材２３に取り付けられている。成形
棒２０は所定形状の先端部３２を有している。

以上が本発明の装置の概要であるが、この装置
の細部については、次の装着の作動の説明におい
て、追加的にその機能と関連させて説明すること
にする。

(1) 第１Ａ図に示された第１の段階： 第１Ａ図に見るごとく、冷蔵庫のケースを成
形するための金属シート１２は、ローラ３によ
つて駆動されるベルト４によつて第１Ａ図で右
から左に供給される。この時、フレーム部分１
８は上昇した位置にあり、クランプ装置５は基
台１の上に備えられたクランプ装置２に対して
わずかに上方に離れた位置にある。従つて、金
属シート１２はクランプ装置５とクランプ装置
２との間を通つて左方向に進み、アンビル１０
の下を通り、成形棒１５の先端部３３の上を通
り、装置の左方に備えられたストツパ３９に当
接して進行が停止される。

(2) 第１Ｂ図に示された第２の段階： この段階においては、まずフレーム部分１８
が矢印ｄで示すように下降され、金属シート１
２はクランプ装置５とクランプ装置２との間に
クランプされる。前述したようにアンビル１０
はクランプ装置５と一体で構成されているの
で、アンビル１０もクランプ装置５と共に下降
する。その時、リンク８が第１Ａ図の状態か
ら、わずかに時計方向に倒れるのでアンビル１
０は第１Ａ図の位置よりも若干左方向に前進さ
れる。次に、回転可能な成形棒１５が中心点１
６のまわりに第１Ｂ図の矢印ａで示すように回
動される。この回動は前述した筒耳１７（第１
Ａ図参照）に接続された図示しない回転手段に
よつて行なわれる。かような成形棒１５の回動
によつて金属シート１２はアンビル１０のまわ
りに折り曲げられる。アンビル１０は第２図に
示す凹部１１に対応する輪郭を有しているの
で、まず金属シートの折り曲げ部に凹部１１が
成形される。成形棒１５がかように回動される
と、成形棒１５は、別の成形棒２０と当接し、
金属シート１２の更なる部分３１を成形棒１５
の先端部３３に続く傾斜した肩部３８と、成形
棒２０の先端部３２に続く傾斜した肩部１９と
の間にはさみ込む。金属シート１２の自由端３
６は肩部３８と肩部１９とがはじまる位置にほ
ぼ位置するようにされる。この状態において、
金属シート１２の位置３７は成形棒２０の先端
部３２に押し付けられ、先端部３３は先端部３
２と協働して金属シート１２を符号３４で示さ
れた形状に成形する。後に設明するところで明
らかとなるように、先端部３２と先端部３３と
の間の相互作用が、第２図で示した第２の凹部
３５を金属シート１２に成形するために成形棒
２０が移動するための準備としてこの時既に行
なわれているのであり、成形棒１５の先端部３
３と肩部３８との間の接続部分が金属シート１
２の自由端３６に対する第２の凹部３５の外側
フランジ２４（第１Ｃ図及び第２図参照）の立
上り位置３７を設定するようになつているので
ある。

(3) 第１Ｃ図に示された第３の段階： まず、成形棒１５が矢印ｂの方向に回動させ
られ、第１Ａ図に示した休止位置に戻される。
かくて、先端部３２から先端部３３が離され
る。次に、成形棒２０が液圧ピストン・シリン
ダ装置２２によつて構成された移動手段のピス
トンロツド２１によつてアンビル１０に向かつ
て矢印ｃの方向に移動される。そうすると、金
属シート１２の位置３７のところが先端部３２
でアンビル１０に向かつて下方に押圧されて、
第２の凹部３５が成形されるとともに、金属シ
ート１２の自由端３６は第１Ｃ図に示す位置に
きて、第２の凹部３５に続く外側フランジ２４
が設定される。外側フランジ２４は金属シート
１２のクランプ装置５，２間にクランプされて
いる部分に対してほぼ直角になるように成形棒
２０の矢印ｃ方向への移動によつて曲げられ
る。次に成形棒２０を引つ込め、クランプ装置
５，２を解放して、ほぼＳ字形の成形部が成形
された金属シートを装置から取り外すわけであ
る。

（発明の効果） 本発明によれば、比較的簡単な手段によつて、
金属シートにＳ字形成形部を極めて迅速に且つ極
めて効率よく成形することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明装置の一実施例の概要構成を示
したもので、第１Ａ図、第１Ｂ図、及び第１Ｃ図
は、それぞれ、この装置の各段階における作動状
態を説明するための図である。第２図は本発明に
よつて成形される金属シートのＳ字形成形部を示
す斜視図である。 １……基台、２……クランプ装置、３……ロー
ラ、４……ベルト、５……クランプ装置、６……
管、７……枢軸、８……リンク、９……枢軸、１
０……アンビル、１１……凹部、１２……金属シ
ート、１５……回転可能な成形棒、１６……中心
点、１７……筒耳、１８……フレーム部分、１９
……肩部、２０……可動の成形棒、２１……ピス
トンロツド、２２……液圧ピストン・シリンダ装
置、２３……チヤンネル部材、２４……外側フラ
ンジ、３１……金属シートの更なる部分、３２…
…先端部、３３……先端部、３５……第２の凹
部、３６……金属シートの自由端、３７……外側
フランジの立上り位置、３８……肩部、３９……
ストツパ。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 金属シート１２にＳ字形成形部を成形する方
   法であつて、前記Ｓ字形成形部の１つの凹部１１
   の輪郭を画定し且つ後に続く成形工程の間固定位
   置にとどまつているアンビル１０に対して金属シ
   ート１２を位置決めしてクランプする段階と、前
   記アンビル１０のまわりに成形棒１５を回転させ
   て金属シート１２の一部分を前記アンビル１０の
   形状に一致させ且つ金属シート１２の更なる部分
   を前記成形棒１５が回転している間に、別の成形
   棒２０の先端部３２に当接させるように移動させ
   る段階と、回転可能な前記成形棒１５を回転させ
   て前記先端部３２から離す段階と、前記別の成形
   棒２０の先端部３２を前記アンビル１０に向かつ
   て移動させて前記凹部１１の反対方向に向けて金
   属シート１２の更なる部分に第２の凹部３５を成
   形し、金属シート１２にほぼＳ字形の成形部を成
   形する段階とでなる方法。 ２ 金属シート１２にＳ字形成形部を成形する装
   置であつて、成形を行なつている間固定位置にと
   どまつており且つ１つの凹部１１の輪郭を画定す
   るアンビル１０に対して金属シート１２を位置決
   めして保持するクランプ装置２，５と、金属シー
   ト１２を折り曲げて前記アンビル１０の形状に一
   致させることにより金属シート１２に第１の凹部
   １１を成形する回転可能な成形棒１５と、前記ア
   ンビル１０及び前記回転可能な成形棒１５に対し
   て移動可能であつて前記アンビル１０と協働する
   ことによつて第１の凹部１１と反対向きの第２の
   凹部３５を形成するための先端部３２を有する可
   動の成形棒２０と、休止位置から円弧に沿つて前
   記回転可能な成形棒１５を回動させ且つそれを再
   び休止位置に戻す回転手段と、休止位置から前記
   可動の成形棒２０を移動させ且つそれを再び休止
   位置に戻す移動手段とを備え、金属シート１２は
   前記クランプ装置２，５によつてクランプされ、
   金属シート１２の一部分に前記回転可能な成形棒
   １５を回転することによつて前記第１の凹部１１
   が成形され、この回転の間に前記可動の成形棒２
   ０の先端部３２に金属シート１２の一部分が接触
   し、その後に前記回転可能な成形棒１５が前記先
   端部３２から離れるように回転され、前記可動の
   成形棒２０の先端部３２が前記アンビル１０に向
   かつて移動されて第１の凹部１１と反対向きの第
   ２の凹部３５が形成されて金属シート１２にほぼ
   Ｓ字形の成形部が成形されるようになつているこ
   とを特徴とする装置。 ３ 特許請求の範囲第２項記載の装置において、
   前記回転可能な成形棒１５は先端部３３と傾斜し
   た肩部３８とを有し、前記可動の成形棒２０は先
   端部３２を有し、これら両先端部３２，３３の間
   の相互作用が、前記第２の凹部３５を成形するた
   めに前記可動の成形棒２０が移動するための準備
   として金属シート２に対して行なわれ、前記回転
   可能な成形棒１５の先端部３３と前記肩部３８と
   の間の接続部分が金属シート１２の自由端３６に
   対する前記第２の凹部３５の外側フランジ２４の
   位置３７を設定するようになつていることを特徴
   とする装置。