JPS6348796Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、面格子の固定装置に関する。

従来の面格子の固定装置として、例えば実開昭
53−91336号公報記載のものがある。これは、躯
体の開口部に窓わくを取り付けて、この窓わくの
縦わくの外側方に溝を設けて、この溝に側方から
ボルトをねじ込んで面格子を窓わくに固定するも
のである。また他の例として、実開昭53−132742
号公報記載のものが提案されている。これは窓枠
の縦枠に設けた隔壁に上下方向に連続する嵌合溝
を成形し、この溝に面格子の外端部を嵌合係止し
て、面格子を窓枠に取り付けるものである。さら
に他の例として、実開昭53−156360号公報記載の
装置は、窓格子より背方に係止爪を突設し、窓用
開口部の開口内側より側方に突起を突設し、突起
に係止爪片を固定具によつて固定すると共に固定
具による係止爪片の固定を突起の背方側からの操
作によつて解除自在としたものである。

しかしながら、各従来例には、下記の欠点があ
る。第１の従来例では、ボルトを側方より取り付
けるため、ボルトを取り付けるための作業スペー
スを必要とするが、このスペースを確保するため
ボルトの位置を外壁（モルタル）の前方に位置さ
せなければならない。このためボルトを前方に位
置させる分だけ面格子が前方に突出することにな
り、外壁が集合住宅の場合には、面格子が開放廊
下側に突出することになり、このため歩行者の障
害となるから廊下の幅を広くとらねばならない。
面格子を支持するために縦枠の側面に特別の溝を
形成しなくてはならないから、面格子を支持する
サツシユとして既存のものをそのまま用いること
はできず、面格子支持用のサツシユの生産ライン
が新たに必要となり、それだけ生産ラインが煩雑
となり、生産コストが高くなる。

そして第２の従来例によれば、面格子と窓枠と
は相互に嵌合係止する形式であることから、常に
両者を「対」として取り扱わざると得ず、取扱い
が面倒となり、さらに面格子の支持手段が嵌合、
係止の構造であるから支持構造が複雑である。さ
らに、第３の従来例によると、開口内部より側方
に突起を突設するため施工時にこの突起の位置が
ずれると、面格子を取り付けることができず、こ
のため突起の位置精度が要求され、施工が容易で
はない。また係止爪片と突起とを、固定具により
取り付けるので、第２の従来例と同様に構造が複
雑となる問題がある。

本考案の目的は簡単な構造で施工がしやすく、
取扱いの面倒がなく、面格子が開口部の前方に突
出して歩行者の歩行の障害となることを防止し、
面格子を支持するためのサツシユとして特別加工
したものを必要としない、すなわち既存のサツシ
ユを使用できるようにすることにある。

以下本考案の実施例を図面に基いて説明する。

アルミサツシユ１は、壁２の開口部３内に設置
してある。アルミサツシユ１の両縦枠（図面では
片側の縦枠１ａのみ図示。）には、取付け金物４
における平断面「コ」状の本体を嵌込みかつビス
９，１０で取り付けてある。両取付け金物４には
それぞれ上下の２個所（図面では１個所のみ図
示。）に縦枠１ａの前方に延伸する面格子支持部
４ａを一体的に形成してある。そして取付け金物
４の面格子支持部４ａの開口部３の前方部（図面
上方部）内に納めてあり、支持部先端部はサツシ
ユ１の前面に平行に屈成して、面格子５の両側部
に設けてあるアングル６の取付け面に当接してお
り、当接部分をボルト７とナツト８とによつて固
定してある。したがつて面格子５は、開口部３の
開口端部にアルミサツシユ１に支持された状態で
設置される。

以上のとおり本考案よれば、取付け金物の本体
をサツシユの縦枠に嵌込みビス止めするにすぎな
いから、既存のサツシユに取付けることができ、
このため面格子支持用のサツシユとして特別なも
のを製造する必要がなく、既存のサツシユを使用
でき、従来例のようなサツシユの生産ラインが煩
雑となつて、製造コストが高くなるという問題は
生じない。また面格子支持部の先端部を面格子の
両側の取付け面に当接して、この当接部分をボル
トにより固定する構造であるので、面格子の取扱
いや支持構造が簡単であり、そして面格子の取付
け面を開口部前方から面格子の支持部先端部に当
ててボルトで結合すればよいので施工が簡単とな
る。さらに支持部先端部が開口部内に納まつてお
り、かつサツシユの前面に平行に屈折してあるの
で面格子が外壁より前方に大幅に突出することを
防止でき、集合住宅における開放廊下側の外壁に
適用するのに好適である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示す平面断面図であ
る。 １……サツシユ、１ａ……縦枠、２……壁、３
……開口部、４……取付け金物、４ａ……面格子
支持部、５……面格子、６……アングル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. サツシユの両縦枠に平断面「コ」字状の取付け
   金物本体を嵌込みかつビスで取り付けてあり、上
   記取付け金物本体から外壁に形成した開口部の前
   方部に向けて面格子支持部が延伸しており、この
   面格子支持部の先端部は開口部内に納めてあると
   共に上記サツシユに前面に平行に屈折しており、
   上記面格子支持部の先端部に面格子の両側部の取
   付け面を当接し、この当接部分をボルトにより固
   定してあることを特徴とする面格子の固定装置。