JPH0428336Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、雨樋取付具に関し、とくに樋耳抱持
部の位置を上下方向および水平方向に調整自在と
して耳部高さの異なる雨樋および耳部間隔の異な
る雨樋であつても複数種類の雨樋取付具を準備す
ることなく取付けることができる雨樋取付具に関
する。

（従来技術およびその問題点） 従来、雨樋を取付具により取付けるには、雨樋
の耳部位置に合わせて取付具の保持杆の両端を略
コ字形に屈曲して樋耳抱持部を形成し、該抱持部
に雨樋の耳部を嵌着するものであつた。ところ
が、この種従来の取付具では、雨樋の耳部の位置
が種々異なると、これに合う複数種類の雨樋取付
具を準備せねばならず、製造面、在庫管理面また
施工面からも好ましいものではなかつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案は上記従来の問題点に鑑みなされたもの
であつて、水平帯板の一方の端部に雨樋の一側の
耳部が嵌合される樋耳抱持部を形成すると共に該
水平帯板の長手方向に長孔を形成した第１の保持
杆と、水平帯板の一方の端部に雨樋の他側の耳部
が嵌合される樋耳抱持部を形成すると共に該水平
帯板の長手方向に長孔を形成した第２の保持杆と
の間に所定高さを有するスペーサーを介在させ、
第１の保持杆の長孔と、スペーサーおよび第２の
保持杆の長孔にねじを貫通させてこれらを一体に
固着し、第１の保持杆の樋耳抱持部と第２の保持
杆の樋耳抱持部の位置を上下方向および水平方向
にそれぞれ調節自在として、耳部位置の異なる雨
樋であつても複数種類の取付金具を準備すること
なく種々の雨樋を取付ることができる雨樋取付具
を提供するものである。

（実施例） 以下、本考案の具体的構成を第１〜４図に示す
実施例に基づいて説明する。

第１図は本考案の雨樋取付具の一実施例を示す
斜視図、第２図は、第１図の雨樋取付具に雨樋を
取付けた状態を示す側面図、第３図は本考案に用
いるスペーサーの一実施例を示す斜視図、第４図
は本考案の他の実施例の雨樋取付具に雨樋を取付
けた状態を示す側面図である。

第１〜２図において、１は第１の保持杆であつ
て、水平帯板１１の一方の端部に雨樋９の一側の
耳部９１が嵌合される略逆コ字形の樋耳抱持部１
２を形成してあると共に、水平帯板１１には長手
方向に長孔１３が穿設してある。２は、第２の保
持杆であつて、水平帯板２１の一方の端部に雨樋
９の他側の耳部９２が嵌合される略コ字形の樋耳
抱持部２２を形成してあると共に、水平帯板２１
には長手方向に長孔２３が穿設してある。

３は、所定高さを有するスペーサーであつて、
第３図に示すように水平帯板１１，２１の幅およ
び厚さより若干大きい寸法を有する切欠き３１を
形成してある。３２は突片であつて、このように
突片３２を形成しておくと、水平帯板１１，２１
が妄りに回動するのを防止することができ好適で
ある。

該スペーサー３を第１の保持杆１と第２の保持
杆２の間に介在させると共に、第１の保持杆１の
長孔１３とスペーサー３および第２の保持杆２の
長孔２３にねじ４を貫通させナツト５，５により
これらを一体に固着してある。こうして第１の保
持杆１の樋耳抱持部１２と第２の保持杆２の樋耳
抱持部２２の位置を所定高さｌを有するスペーサ
ー３によつて上下方向に調整自在としてある。こ
うして、雨樋９の耳部９１，９２の高さが異なる
ものであつても、異なる高さのスペーサー３を準
備するだけでこれらの雨樋９を取付けることがで
きる。

また、第１の保持杆１の水平帯板１１と第２の
保持杆２の水平帯板２１を長孔１３，２３に沿つ
て水平方向に移動させることによつて樋耳抱持部
１２，２２の間隔を調整自在にしてある。こうし
て、雨樋９の耳部９１，９２の間の間隔が異なる
場合であつてもこれらの雨樋９を取付けることが
できる。

６は、建物等へ固着するための固定杆であつ
て、一方端は第１の保持杆１の水平帯板１１の端
部にボルト７、ナツト８にて固着してあり、他端
は固定板６１に穿設した孔６２に釘等を挿通して
建物等に固着するようにしてある。

固定杆６の一方端を第１の保持杆１の水平帯板
１１にボルト７、ナツト８で固着する際、長孔１
３にボルト７を挿通させて固着すると、ボルト７
を長孔１３に沿つて移動させることにより雨樋９
と建物との間隔を調整することができ好適であ
る。なお、ねじ４によつて雨樋を垂架する場合に
は固定杆６は勿論必要ではない。

本考案は、第１〜２図に示したものに限定され
ず、第４図に示すように水平帯板１１に段部１４
を形成して、樋耳抱持部１２，２２とを略同一高
さとなるようにしておくと、耳部９１，９２位置
が略水平である雨樋９をも取付ることができ好適
である。

（考案の効果） 本考案は、上記構成としたから、所定高さのス
ペーサーを準備するだけで耳部高さの異なる種々
の雨樋を取付けることができると共に、耳部間の
間隔が異なる種々の雨樋をも取付けることができ
る等の利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の雨樋取付具の一実施例を示す
斜視図、第２図は、第１図の雨樋取付具に雨樋を
取付けた状態を示す側面図、第３図は本考案に用
いるスペーサーの一実施例を示す斜視図、第４図
は本考案の他の実施例の雨樋取付具に雨樋を取付
けた状態を示す側面図である。 図中、１は第１の保持杆、２は第２の保持杆、
１１，２１は水平帯板、１２，２２は樋耳抱持
部、１３，２３は長孔、３はスペーサー、３１は
切欠き、３２は突片、４，７はねじ、５，８はナ
ツト、６は固定杆、９は雨樋、９１，９２は耳部
である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水平帯板の一方の端部に雨樋の一側の耳部が嵌
   合される樋耳抱持部を形成すると共に該水平帯板
   の長手方向に長孔を形成した第１の保持杆と、水
   平帯板の一方の端部に雨樋の他側の耳部が嵌合さ
   れる樋耳抱持部を形成すると共に該水平帯板の長
   手方向に長孔を形成した第２の保持杆との間に所
   定高さを有するスペーサーを介在させ、第１の保
   持杆の長孔と、スペーサーおよび第２の保持杆の
   長孔にねじを貫通させてこれらを一体に固着し、
   第１の保持杆の樋耳抱持部と第２の保持杆の樋耳
   抱持部の位置を上下方向および水平方向にそれぞ
   れ調節自在としたことを特徴とする雨樋取付具。