JPS634622B2 - - Google Patents
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- JPS634622B2 JPS634622B2 JP11673883A JP11673883A JPS634622B2 JP S634622 B2 JPS634622 B2 JP S634622B2 JP 11673883 A JP11673883 A JP 11673883A JP 11673883 A JP11673883 A JP 11673883A JP S634622 B2 JPS634622 B2 JP S634622B2
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Description
本発明は、常温または高温で機械的特性に優
れ、他に耐酸化性および耐蝕性にも優れた超硬合
金に関するもので、特に上記した諸特性が要求さ
れる熱間鍛造用の金型および加熱下で用いられる
圧延ロールやガイドロールまたは耐蝕性が重視さ
れるメカニカルシールなどの耐摩.耐蝕部品に適
合する高強度で高耐酸化性の超硬合金に関するも
のである。 従来、超硬合金は、その強度と耐摩耗性および
耐熱性などの諸特性が工具鋼や耐熱鋼などに比べ
て優れているため切削工具または耐摩耗工具ある
いは耐熱性や耐摩耗性が要求される部品などに広
く用いられていることは周知である。 しかし、従来の超硬合金は上記したように鋼に
比べて種々の優れた特性は有するものゝ高温時に
おける強度または耐酸化性および耐蝕性に幾分問
題を有している。この問題点を解決する一つの方
法として超硬合金の表面に炭化チタンや窒化チタ
ンまたは酸化チタンを数ミクロン被覆することが
おこなわれているが、これらはコスト高になる要
因を包含するのと被覆処理温度が高温であるため
に母材となる超硬合金の機械的特性の劣化と大形
部品においては寸法精度的に問題が残る。また該
被覆層が使用により摩滅した場合の処理も困難な
ものである。 本発明は、上記したような問題点に鑑みなした
もので高温時の強度を劣化させることなく耐酸化
性および耐蝕性に優れた超硬合金を提供すること
を目的とするものである。 本発明は、重量比で、CrまたはCr3C2を0.1〜3
%、La2O3、Y2O3の1種または2種を0.01〜1%
とNi3〜30%およびFe、Coの1種または2種の
合計としたものを5〜32%含有させ、残部を炭化
タングステンとした超硬合金である。このような
組成によつて、従来の超硬合金が有する問題点を
排し、高温時の強度を劣化させることなく耐酸化
性および耐蝕性に富む超硬合金が得られる。 ところで、ニツケル成分は炭化タングステンの
結合作用のほかに合金の耐熱性を向上させる作用
をなすと共に、CrあるいはCr3C2と共存して耐酸
化性および耐蝕性を向上させ得る。しかも
La2O3・Y2O3の添加効果に大きく寄与して耐酸
化性と耐蝕性をさらに高める効果を有するもので
あるが、その含有量が3%未満であれば上記のよ
うな効果が期待できないし、30%を超えると合金
の硬度が低下し実用に供さない。 クロームおよび炭化クロームは、ニツケルおよ
びLa2O3および/またはY2O3と共存して合金の
耐熱性を高めると共に加熱時の耐酸化性および耐
蝕性を向上させる。しかし、その含有量が0.1%
未満であれば所望する効果が得られないし、3%
を越えると合金の靭性が劣化するので好ましくな
い。 次に、酸化ランタンおよび酸化イツトリウムの
一方または双方の添加は、合金の高温強度ならび
に耐酸化性と耐蝕性を高めるうえに不可欠であ
る。すなわち、これらの酸化物は超硬合金中の炭
化タングステン粒および結合材のいずれにも固溶
反応を示さず該結合相中に酸化物粒子として存在
し、分散強化させる効果を有し、これによつて高
温時の特性をより高めるものである。なお、その
含有量が0.01%未満だと所望する効果が得られな
いし、1%を越えると合金の強度が低下する。 なお、上記した酸化物は、2μを越える粒径で
あつてもよいが2μ以下の粒を用いることによつ
て、さらに高温強度を高める。しかも本発明合金
は従来の超硬合金と同様の粉末治金法により製造
することができ、特別の装置または手法を必要と
しないので所期の目的のものが低コストで容易に
製作可能である。 以下、本発明の超硬合金を実施例により具体的
に説明する。 原料粉末は、いずれも市販されている粉末を用
い、その粒度は、炭化タングステン粉末5μ、コ
バルト粉末1.3μ、ニツケル粉末1.4μ、クロームま
たは炭化クローム粉末2.0μ、酸化ランタン粉末1
〜2.5μと2.1μ〜0.1μの酸化イツトリウムなどであ
る。 製造方法については前記したとおりであり、こ
の試料の焼結温度は1350〜1450℃の範囲内で焼結
した。これによつて得た試料を常温での硬度なら
びに抗折力の測定をおこなつたうえ、該試料の耐
酸化試験は加熱下において行い単位面積、単位時
間当りの酸化増量(mg/dm2.Hr)を求め、また
機械的特性(抗折力)は加熱下で測定し、耐蝕性
は塩酸または硫酸の水溶液に試料を侵漬してその
重量減を測定した。 実施例 1 コバルト10%、ニツケル5%、炭化クローム1
%と平均粒径が2.5μの酸化ランタン0.2%、残部
を炭化タングステンとした超硬合金を前記製法に
より得た。これの常温時の硬度は84.4HRA、抗
折力は249Kg/mm2で、900℃加熱下の抗折力は142
Kg/mm2であつた。また加熱下の耐酸化試験の結果
は、750℃の酸化増量は135mg/dm2、Hrで、800
℃では388mg/dm2.Hr.850℃では421mg/dm2.
Hrであつた。耐蝕試験結果は、50℃の10%HCl
中に120時間侵漬後の重量減率は0.24%で、50℃
の10%H2SO4中に120時間侵漬後の重量減率は
0.27%であつた。 実施例 2 表―1に示す配合組成の超硬合金を実施例1の
試料と同様の製法により得た。なお、該表中の試
料Aは酸化ランタンの粒径を2.5μとしたもので、
同Bは酸化イツトリウムの粒径を2.1μとし、他は
2μ以下の粒径の酸化物を用いた。また同表には
従来超硬合金の数種を比較試料として示し、本発
明合金および比較合金の常温時の特性値も合せて
記した。
れ、他に耐酸化性および耐蝕性にも優れた超硬合
金に関するもので、特に上記した諸特性が要求さ
れる熱間鍛造用の金型および加熱下で用いられる
圧延ロールやガイドロールまたは耐蝕性が重視さ
れるメカニカルシールなどの耐摩.耐蝕部品に適
合する高強度で高耐酸化性の超硬合金に関するも
のである。 従来、超硬合金は、その強度と耐摩耗性および
耐熱性などの諸特性が工具鋼や耐熱鋼などに比べ
て優れているため切削工具または耐摩耗工具ある
いは耐熱性や耐摩耗性が要求される部品などに広
く用いられていることは周知である。 しかし、従来の超硬合金は上記したように鋼に
比べて種々の優れた特性は有するものゝ高温時に
おける強度または耐酸化性および耐蝕性に幾分問
題を有している。この問題点を解決する一つの方
法として超硬合金の表面に炭化チタンや窒化チタ
ンまたは酸化チタンを数ミクロン被覆することが
おこなわれているが、これらはコスト高になる要
因を包含するのと被覆処理温度が高温であるため
に母材となる超硬合金の機械的特性の劣化と大形
部品においては寸法精度的に問題が残る。また該
被覆層が使用により摩滅した場合の処理も困難な
ものである。 本発明は、上記したような問題点に鑑みなした
もので高温時の強度を劣化させることなく耐酸化
性および耐蝕性に優れた超硬合金を提供すること
を目的とするものである。 本発明は、重量比で、CrまたはCr3C2を0.1〜3
%、La2O3、Y2O3の1種または2種を0.01〜1%
とNi3〜30%およびFe、Coの1種または2種の
合計としたものを5〜32%含有させ、残部を炭化
タングステンとした超硬合金である。このような
組成によつて、従来の超硬合金が有する問題点を
排し、高温時の強度を劣化させることなく耐酸化
性および耐蝕性に富む超硬合金が得られる。 ところで、ニツケル成分は炭化タングステンの
結合作用のほかに合金の耐熱性を向上させる作用
をなすと共に、CrあるいはCr3C2と共存して耐酸
化性および耐蝕性を向上させ得る。しかも
La2O3・Y2O3の添加効果に大きく寄与して耐酸
化性と耐蝕性をさらに高める効果を有するもので
あるが、その含有量が3%未満であれば上記のよ
うな効果が期待できないし、30%を超えると合金
の硬度が低下し実用に供さない。 クロームおよび炭化クロームは、ニツケルおよ
びLa2O3および/またはY2O3と共存して合金の
耐熱性を高めると共に加熱時の耐酸化性および耐
蝕性を向上させる。しかし、その含有量が0.1%
未満であれば所望する効果が得られないし、3%
を越えると合金の靭性が劣化するので好ましくな
い。 次に、酸化ランタンおよび酸化イツトリウムの
一方または双方の添加は、合金の高温強度ならび
に耐酸化性と耐蝕性を高めるうえに不可欠であ
る。すなわち、これらの酸化物は超硬合金中の炭
化タングステン粒および結合材のいずれにも固溶
反応を示さず該結合相中に酸化物粒子として存在
し、分散強化させる効果を有し、これによつて高
温時の特性をより高めるものである。なお、その
含有量が0.01%未満だと所望する効果が得られな
いし、1%を越えると合金の強度が低下する。 なお、上記した酸化物は、2μを越える粒径で
あつてもよいが2μ以下の粒を用いることによつ
て、さらに高温強度を高める。しかも本発明合金
は従来の超硬合金と同様の粉末治金法により製造
することができ、特別の装置または手法を必要と
しないので所期の目的のものが低コストで容易に
製作可能である。 以下、本発明の超硬合金を実施例により具体的
に説明する。 原料粉末は、いずれも市販されている粉末を用
い、その粒度は、炭化タングステン粉末5μ、コ
バルト粉末1.3μ、ニツケル粉末1.4μ、クロームま
たは炭化クローム粉末2.0μ、酸化ランタン粉末1
〜2.5μと2.1μ〜0.1μの酸化イツトリウムなどであ
る。 製造方法については前記したとおりであり、こ
の試料の焼結温度は1350〜1450℃の範囲内で焼結
した。これによつて得た試料を常温での硬度なら
びに抗折力の測定をおこなつたうえ、該試料の耐
酸化試験は加熱下において行い単位面積、単位時
間当りの酸化増量(mg/dm2.Hr)を求め、また
機械的特性(抗折力)は加熱下で測定し、耐蝕性
は塩酸または硫酸の水溶液に試料を侵漬してその
重量減を測定した。 実施例 1 コバルト10%、ニツケル5%、炭化クローム1
%と平均粒径が2.5μの酸化ランタン0.2%、残部
を炭化タングステンとした超硬合金を前記製法に
より得た。これの常温時の硬度は84.4HRA、抗
折力は249Kg/mm2で、900℃加熱下の抗折力は142
Kg/mm2であつた。また加熱下の耐酸化試験の結果
は、750℃の酸化増量は135mg/dm2、Hrで、800
℃では388mg/dm2.Hr.850℃では421mg/dm2.
Hrであつた。耐蝕試験結果は、50℃の10%HCl
中に120時間侵漬後の重量減率は0.24%で、50℃
の10%H2SO4中に120時間侵漬後の重量減率は
0.27%であつた。 実施例 2 表―1に示す配合組成の超硬合金を実施例1の
試料と同様の製法により得た。なお、該表中の試
料Aは酸化ランタンの粒径を2.5μとしたもので、
同Bは酸化イツトリウムの粒径を2.1μとし、他は
2μ以下の粒径の酸化物を用いた。また同表には
従来超硬合金の数種を比較試料として示し、本発
明合金および比較合金の常温時の特性値も合せて
記した。
【表】
【表】
上記表―1に示した各試料を同一の条件すなわ
ち耐酸化試験は、750℃.800℃850℃の各段階を
1〜3時間各試料に加熱して、単位面積.単位時
間当りの酸化増量(mg/dm2.Hr)を求めた。
また、高温時の抗折力は各試料を900℃に加熱し
て測定し、耐蝕試験は10%HCl水溶液または10%
H2SO4水溶液を50℃に保ち、その槽中に各試料
を120時間侵漬して重量減率を求め、それぞれの
結果を表―2に示した。
ち耐酸化試験は、750℃.800℃850℃の各段階を
1〜3時間各試料に加熱して、単位面積.単位時
間当りの酸化増量(mg/dm2.Hr)を求めた。
また、高温時の抗折力は各試料を900℃に加熱し
て測定し、耐蝕試験は10%HCl水溶液または10%
H2SO4水溶液を50℃に保ち、その槽中に各試料
を120時間侵漬して重量減率を求め、それぞれの
結果を表―2に示した。
【表】
試験結果は表―2のとおりであるが、本発明の
超硬合金は比較超硬合金に比べ、いずれもが高温
強度または耐酸化性あるいは耐蝕性において優れ
ていることは明らかである。 しかして、上記した本発明の超硬合金1,4と
比較超硬合金1,2より鋼線材圧延用のガイドロ
ーラーを作成し、実機試験をおこなつた。 線材の温度は約1100℃、通過速度は60m/sec
で、ガイドローラーは常に高温にさらされ、かつ
冷却水によつて冷却されるという苛酷な条件下で
使用される。このため該ローラーは高温強度なら
びに耐酸化性の向上と冷却水による腐蝕の防止が
重要な条件となる。 以上の結果、比較超硬合金は1750tonの線材通
過量でカリバー部に熱亀裂が多く発生し寿命に至
つた。 これに対し、本発明の超硬合金は2500tonの線
材通過後もカリバー部に僅かに熱亀裂が生じたゞ
けで、まだ充分使用できる状態にあつた。 以上のように本発明の超硬合金は、従来の超硬
合金の硬さ、靭性を低下させることなく高温にお
ける耐酸化性と高温強度ならびに耐蝕性にすぐれ
たものであり、これらの特性が要求される熱間鍛
造用金型または加熱下で用いられる各部材あるい
は耐蝕性が重視されるメカニカルシールなどの耐
摩、耐蝕部品に適合する高温において高強度で、
かつ高耐蝕性ならびに高耐酸性の超硬合金であ
る。
超硬合金は比較超硬合金に比べ、いずれもが高温
強度または耐酸化性あるいは耐蝕性において優れ
ていることは明らかである。 しかして、上記した本発明の超硬合金1,4と
比較超硬合金1,2より鋼線材圧延用のガイドロ
ーラーを作成し、実機試験をおこなつた。 線材の温度は約1100℃、通過速度は60m/sec
で、ガイドローラーは常に高温にさらされ、かつ
冷却水によつて冷却されるという苛酷な条件下で
使用される。このため該ローラーは高温強度なら
びに耐酸化性の向上と冷却水による腐蝕の防止が
重要な条件となる。 以上の結果、比較超硬合金は1750tonの線材通
過量でカリバー部に熱亀裂が多く発生し寿命に至
つた。 これに対し、本発明の超硬合金は2500tonの線
材通過後もカリバー部に僅かに熱亀裂が生じたゞ
けで、まだ充分使用できる状態にあつた。 以上のように本発明の超硬合金は、従来の超硬
合金の硬さ、靭性を低下させることなく高温にお
ける耐酸化性と高温強度ならびに耐蝕性にすぐれ
たものであり、これらの特性が要求される熱間鍛
造用金型または加熱下で用いられる各部材あるい
は耐蝕性が重視されるメカニカルシールなどの耐
摩、耐蝕部品に適合する高温において高強度で、
かつ高耐蝕性ならびに高耐酸性の超硬合金であ
る。
Claims (1)
- 1 重量比でCrまたはCr3C2を0.1〜3%、
La2O3、Y2O3の1種または2種を0.01〜1%と
Ni3〜30%およびFe、Coの1種または2種の合
計としたものを5〜32%含有させ、残部を炭化タ
ングステンとしたことを特徴とする高強度で高耐
酸化性の超硬合金。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11673883A JPS609849A (ja) | 1983-06-27 | 1983-06-27 | 高強度で高耐酸化性の超硬合金 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11673883A JPS609849A (ja) | 1983-06-27 | 1983-06-27 | 高強度で高耐酸化性の超硬合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS609849A JPS609849A (ja) | 1985-01-18 |
JPS634622B2 true JPS634622B2 (ja) | 1988-01-29 |
Family
ID=14694562
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11673883A Granted JPS609849A (ja) | 1983-06-27 | 1983-06-27 | 高強度で高耐酸化性の超硬合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS609849A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5801110A (en) * | 1997-04-07 | 1998-09-01 | Miltex Instrument Company | Ceramic composition for coating surgical and dental instruments |
JP2012229458A (ja) * | 2011-04-25 | 2012-11-22 | Sanalloy Industry Co Ltd | 摩擦を低減させた超硬合金 |
CN102766796B (zh) * | 2012-07-23 | 2015-03-25 | 自贡硬质合金有限责任公司 | 一种硬质合金及其制备方法 |
CN106435322B (zh) * | 2016-11-02 | 2019-04-09 | 中南大学 | 一种低成本高性能WC-Fe-Ni-Co-Cr硬质合金辊环 |
CN107815632B (zh) * | 2017-11-14 | 2020-05-12 | 北京矿冶研究总院 | 一种耐熔融锌铝腐蚀涂层材料及其制备方法 |
-
1983
- 1983-06-27 JP JP11673883A patent/JPS609849A/ja active Granted
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS609849A (ja) | 1985-01-18 |
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