JPS601386B2 - 熱間加工装置部材用炭化タングステン基超硬合金 - Google Patents
熱間加工装置部材用炭化タングステン基超硬合金Info
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- JPS601386B2 JPS601386B2 JP12848581A JP12848581A JPS601386B2 JP S601386 B2 JPS601386 B2 JP S601386B2 JP 12848581 A JP12848581 A JP 12848581A JP 12848581 A JP12848581 A JP 12848581A JP S601386 B2 JPS601386 B2 JP S601386B2
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- Japan
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- carbide
- tungsten carbide
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Description
【発明の詳細な説明】
この発明は、炭化タングステン(以下WCで示す)基超
硬合金のもつすぐれた轍性および耐摩耗性を備えるほか
、すぐれた高温強度、耐酸化性、高温硬さ、耐熱衝撃性
、および耐熱疲労性を有し、特にこれらの特性が要求さ
れる熱間圧延ロール、熱間圧延ガイドローラ、および熱
間鍛造ダイスなどの熱間加工装置部材として使用するの
に通したWC基超硬合金に関するものである。
硬合金のもつすぐれた轍性および耐摩耗性を備えるほか
、すぐれた高温強度、耐酸化性、高温硬さ、耐熱衝撃性
、および耐熱疲労性を有し、特にこれらの特性が要求さ
れる熱間圧延ロール、熱間圧延ガイドローラ、および熱
間鍛造ダイスなどの熱間加工装置部材として使用するの
に通したWC基超硬合金に関するものである。
近年、この種の熱間加工装置部材の製造には、工具鋼や
鋳鉄に代ってWC−Co系、WC−Co−Ni系、およ
びWC−Co−Ni−Cr系超硬合金が使用されるよう
になってきたが、WC−Co系超硬合金は靭性および耐
摩耗性にすぐれる反面、高温強度、高温硬さ、耐熱衝撃
性、耐酸化性、および耐熱疲労性などが不十分なために
、例えば鋼線材の熱間圧延ロールにおけるように、ロー
ル面が走行する約1000〜110000の鋼線材によ
り圧力を付加された状態で高温加熱され、一方そのロー
ル表面は水冷もされるような加熱と冷却の繰り返し条件
下では熱亀裂や肌荒れを生じるようになり、また、WC
−Co−Ni系およびWC−Co−Ni−Cr系超硬合
金はWC−Co系超硬合金よりすぐれた特性をもつもの
の、低速・高荷重の厳しい条件下では、特に熱クラック
に基因すると思われる欠損が生じる欠点をもつものであ
り、このようにこれら従来WC基超硬合金を熱間加工装
置部材の製造に用いた場合、十分満足する性能を発揮し
ないのが現状である。
鋳鉄に代ってWC−Co系、WC−Co−Ni系、およ
びWC−Co−Ni−Cr系超硬合金が使用されるよう
になってきたが、WC−Co系超硬合金は靭性および耐
摩耗性にすぐれる反面、高温強度、高温硬さ、耐熱衝撃
性、耐酸化性、および耐熱疲労性などが不十分なために
、例えば鋼線材の熱間圧延ロールにおけるように、ロー
ル面が走行する約1000〜110000の鋼線材によ
り圧力を付加された状態で高温加熱され、一方そのロー
ル表面は水冷もされるような加熱と冷却の繰り返し条件
下では熱亀裂や肌荒れを生じるようになり、また、WC
−Co−Ni系およびWC−Co−Ni−Cr系超硬合
金はWC−Co系超硬合金よりすぐれた特性をもつもの
の、低速・高荷重の厳しい条件下では、特に熱クラック
に基因すると思われる欠損が生じる欠点をもつものであ
り、このようにこれら従来WC基超硬合金を熱間加工装
置部材の製造に用いた場合、十分満足する性能を発揮し
ないのが現状である。
そこで、本発明者等は、上述のような観点から、熱間加
工装置部材の製造に使用するのに適した合金を得べく、
特に結合相とのぬれ性にすぐれ、かつ結合相との界面強
度も高く、さらに高温硬さも他の炭化物よりすぐれてい
るWCを分散相形成成分として含有するWC基超硬合金
に着目し、この超硬合金の結合相に特に高温強度と耐酸
化性、さらに高温硬さを付与すべ〈研究を行なった結果
、WC基超硬合金を、重量%で(以下単に%の表示は重
量%を意味する)、Cr:0.1〜2%、AI:0.1
〜3%、Nj:5〜30%、Co:2.5〜15%、炭
化バナジウム(以下VCで示す)、炭化タンタル(以下
TaCで示す)、および炭化ニオブ(以下N比で示す)
のうちの1種または2種以上:0.1〜2%を含有し、
さらに必要に応じてMo:0.1〜1%と、BおよびZ
rのうちの1種または2種:0.01〜0.2%のいず
れか、または両方を含有し、残りがWCと不可避不純物
からなる組成で構成し、かつ不可避不純物としての酸素
の含有量を0.05%以下とすると共に、WC粒の平均
粒径を2〜8山肌とし、さらに結合相中に微細なy′(
NもAI)相が均一に析出した組織を有するものとする
と、この結果のWC基超硬合金は、通常のWC基超硬合
金のもつすぐれた級性および耐摩耗性を保持した状態で
、きわめてすぐれた高温強度と耐酸化性、さらに高温硬
さを有するほか、耐熱衝撃性、耐熱疲労性、および耐食
性にもすぐれ、熱間加工装置部材に要求される特性を具
備するという知見を得たのであり、この発明はこれらの
知見にもとづいてなされたものである。
工装置部材の製造に使用するのに適した合金を得べく、
特に結合相とのぬれ性にすぐれ、かつ結合相との界面強
度も高く、さらに高温硬さも他の炭化物よりすぐれてい
るWCを分散相形成成分として含有するWC基超硬合金
に着目し、この超硬合金の結合相に特に高温強度と耐酸
化性、さらに高温硬さを付与すべ〈研究を行なった結果
、WC基超硬合金を、重量%で(以下単に%の表示は重
量%を意味する)、Cr:0.1〜2%、AI:0.1
〜3%、Nj:5〜30%、Co:2.5〜15%、炭
化バナジウム(以下VCで示す)、炭化タンタル(以下
TaCで示す)、および炭化ニオブ(以下N比で示す)
のうちの1種または2種以上:0.1〜2%を含有し、
さらに必要に応じてMo:0.1〜1%と、BおよびZ
rのうちの1種または2種:0.01〜0.2%のいず
れか、または両方を含有し、残りがWCと不可避不純物
からなる組成で構成し、かつ不可避不純物としての酸素
の含有量を0.05%以下とすると共に、WC粒の平均
粒径を2〜8山肌とし、さらに結合相中に微細なy′(
NもAI)相が均一に析出した組織を有するものとする
と、この結果のWC基超硬合金は、通常のWC基超硬合
金のもつすぐれた級性および耐摩耗性を保持した状態で
、きわめてすぐれた高温強度と耐酸化性、さらに高温硬
さを有するほか、耐熱衝撃性、耐熱疲労性、および耐食
性にもすぐれ、熱間加工装置部材に要求される特性を具
備するという知見を得たのであり、この発明はこれらの
知見にもとづいてなされたものである。
また、この発明の合金は通常の粉末冶金法により製造す
ることができるが、特に原料粉末に関し、Cr成分は窒
化クロム(以下Cr2Nで示す)粉末、山成分は窒化ア
ルミニウム(以下AINで示す)粉末の形で配合するの
がよく、このような窒化物粉末を使用して配合しても、
真空焼結時に脱窒を生じ、CrおよびAI成分だけがN
i−Co合金結合相中にきわめて容易に拡散し、競結体
が窒素を含有することはほとんどなく、しかも暁結体中
の酸素含有量を0.05%以下にすることができるので
ある。
ることができるが、特に原料粉末に関し、Cr成分は窒
化クロム(以下Cr2Nで示す)粉末、山成分は窒化ア
ルミニウム(以下AINで示す)粉末の形で配合するの
がよく、このような窒化物粉末を使用して配合しても、
真空焼結時に脱窒を生じ、CrおよびAI成分だけがN
i−Co合金結合相中にきわめて容易に拡散し、競結体
が窒素を含有することはほとんどなく、しかも暁結体中
の酸素含有量を0.05%以下にすることができるので
ある。
すなわち、原料粉末として、例えばNj−AI合金粉末
を使用すると、焼緒体中の結合相中に微細なAI203
が分散析出するようになるのを避けることができず、し
かもNi−N合金粉末の増加と共にAI203量は増加
し、この結果暁結体中にポアが増加し、かつ結合相中に
析出するy′相が粗大化するようになることから、暁結
体の鞠性および強度が低下するようになるのであって、
この場合の酸素含有量は通常0.08〜0.15%とな
っている。これに対して、原料粉末として、AIN粉末
を使用すると、その配合量を増加させても嫌結体中の酸
素含有量は増加せず、常に0.05%以下に保持される
から、ポアの発生やy′相の粗大化現象は起らず、この
結果強度および鞠性がそこなわれることがないのである
。つぎに、この発明のWC基超硬合金において、成分組
成範囲およびWC粒について、上記の通りに数値限定し
た理由を説明する。
を使用すると、焼緒体中の結合相中に微細なAI203
が分散析出するようになるのを避けることができず、し
かもNi−N合金粉末の増加と共にAI203量は増加
し、この結果暁結体中にポアが増加し、かつ結合相中に
析出するy′相が粗大化するようになることから、暁結
体の鞠性および強度が低下するようになるのであって、
この場合の酸素含有量は通常0.08〜0.15%とな
っている。これに対して、原料粉末として、AIN粉末
を使用すると、その配合量を増加させても嫌結体中の酸
素含有量は増加せず、常に0.05%以下に保持される
から、ポアの発生やy′相の粗大化現象は起らず、この
結果強度および鞠性がそこなわれることがないのである
。つぎに、この発明のWC基超硬合金において、成分組
成範囲およびWC粒について、上記の通りに数値限定し
た理由を説明する。
{a)Cr
Cr成分に合金の耐食性および耐酸化性を向上させる作
用をもつが、その含有量が0.1%末満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方2%を越えて含有させると
靭性が低下するようになることから、その含有量を0.
1〜2%と定めた。
用をもつが、その含有量が0.1%末満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方2%を越えて含有させると
靭性が低下するようになることから、その含有量を0.
1〜2%と定めた。
‘b’AI
山成分は結合相中に固溶すると共に、y′相として析出
して結合相の高温強度および耐熱性を向上させる作用を
もつが、その含有量が0.1%禾満では前記作用に所望
の効果を得ることができず、一方3%を越えて含有させ
ると、Nの1金属間化合物が析出して腕化を招くように
なることから、その含有量を0.1〜3%と定めた。
して結合相の高温強度および耐熱性を向上させる作用を
もつが、その含有量が0.1%禾満では前記作用に所望
の効果を得ることができず、一方3%を越えて含有させ
ると、Nの1金属間化合物が析出して腕化を招くように
なることから、その含有量を0.1〜3%と定めた。
(cl Ni
Ni成分にはAIとの共存においてy′相を結合相中に
析出して合金の高温強度を向上させる作用があるが、そ
の含有量が5%未満では所望の高温強度を確保すること
ができず、一方30%を越えて含有させると硬さが低下
するようになることから、その含有量を5〜30%と定
めた。
析出して合金の高温強度を向上させる作用があるが、そ
の含有量が5%未満では所望の高温強度を確保すること
ができず、一方30%を越えて含有させると硬さが低下
するようになることから、その含有量を5〜30%と定
めた。
{d) CoCo成分は結合相に固落し、これを強化す
ると共に耐熱性を向上させる作用をもつが、その含有量
が2.5%未満では前記作用に所望の効果が得られず、
一方15%を越えて含有させると、Niと同様に硬さが
低下するようになることから、その含有量を2.5〜1
5%と定めた。
ると共に耐熱性を向上させる作用をもつが、その含有量
が2.5%未満では前記作用に所望の効果が得られず、
一方15%を越えて含有させると、Niと同様に硬さが
低下するようになることから、その含有量を2.5〜1
5%と定めた。
‘e} VC、TaC、およびNOCこれらの成分には
、焼結時におけるWCの粒成長を抑制するほか、WCと
共に結合相中に均一に分散して合金の高温強度および耐
酸化性を一段と向上させる作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一
方2%を越えて含有させると合金の鞠性が低下するよう
になることから、その含有量を0.1〜2%と定めた。
、焼結時におけるWCの粒成長を抑制するほか、WCと
共に結合相中に均一に分散して合金の高温強度および耐
酸化性を一段と向上させる作用があるが、その含有量が
0.1%未満では前記作用に所望の効果が得られず、一
方2%を越えて含有させると合金の鞠性が低下するよう
になることから、その含有量を0.1〜2%と定めた。
{f) Mo
Mo成分には、結合相中に固落して、これの耐食性およ
び高温硬さを向上させる作用があるので、これらの特性
により一層の改善が要求される場合に必要に応じて含有
されるが、その含有量が0.1%未満では所望の向上効
果が得られず、一方1%を越えて含有させると、強度低
下をきたすようになることから、その含有量を0.1〜
1%と定めた。
び高温硬さを向上させる作用があるので、これらの特性
により一層の改善が要求される場合に必要に応じて含有
されるが、その含有量が0.1%未満では所望の向上効
果が得られず、一方1%を越えて含有させると、強度低
下をきたすようになることから、その含有量を0.1〜
1%と定めた。
■ BおよびZr
これらの成分には、結合相中に園落して耐酸化性を著し
く向上させるほか、WCと結合相との界面強度を向上さ
せて靭性を改善する作用があるので、特にこれらの特性
により一層の向上効果が要求される場合に必要に応じて
含有されるが、その含有量が0.01%未満では前記作
用に所望の向上効果が得られず、一方0.2%を越えて
含有させると、腕化傾向が現われるようになることから
、その含有量を0.01〜0.2%と定めた。
く向上させるほか、WCと結合相との界面強度を向上さ
せて靭性を改善する作用があるので、特にこれらの特性
により一層の向上効果が要求される場合に必要に応じて
含有されるが、その含有量が0.01%未満では前記作
用に所望の向上効果が得られず、一方0.2%を越えて
含有させると、腕化傾向が現われるようになることから
、その含有量を0.01〜0.2%と定めた。
他 酸素
上述のように、この発明の合金は、結合相中に微細なy
′相を分散析出させて高温強度を著しく向上させたもの
であるが、酸素含有量が0.05%を越えると、酸素は
優先的にAIと結合してAI203を形成し、この結果
y′相の形成が抑制されるようになるばかりでなく、y
′相の粗大化をもたらし、かつポアも発生するようにな
って、合金の高温強度、および靭性が著しく低下するよ
うになることから、酸素含有量の上限値を0.05%と
定めた。
′相を分散析出させて高温強度を著しく向上させたもの
であるが、酸素含有量が0.05%を越えると、酸素は
優先的にAIと結合してAI203を形成し、この結果
y′相の形成が抑制されるようになるばかりでなく、y
′相の粗大化をもたらし、かつポアも発生するようにな
って、合金の高温強度、および靭性が著しく低下するよ
うになることから、酸素含有量の上限値を0.05%と
定めた。
(i)WC粒の平均粒径
その平均粒径が2ぶれ未満では所望の高温硬さを確保す
ることができず、一方8ム肌を越えた平均粒径になると
、合金強度が低下するようになることから、その平均粒
後を2〜8山肌と定めた。
ることができず、一方8ム肌を越えた平均粒径になると
、合金強度が低下するようになることから、その平均粒
後を2〜8山肌と定めた。
つぎに、この発明の超硬合金を実施例により比較例と対
比しながら説明する。
比しながら説明する。
実施例
原料粉末として、いずれも市販の平均粒蓬:2〜10r
のを有する各種のWC粒末、同1.5仏ののNi粉末、
VC粉末、TaC粉末、Nは粉末、およびAIN粉末、
1同1.2山肌のCo粉末、同0.7山肌のMo粉末、
同2仏肌のCr2N粉末、B粉末、およびZr粉末をそ
れぞれ用意し、これらの原料粉末をそれぞれ第1表およ
び第2表に示される配合組成に配合し、通常の条件で混
合し、圧粉体に成形し、最終的に真空中、それぞれ14
000○の温度に1時間保持の条件で焼結することによ
って実質的に配合組成と同一の最終成分組成をもった本
発明超磯合金1〜26および比較超硬合金1〜9をそれ
ぞれ製造した。
のを有する各種のWC粒末、同1.5仏ののNi粉末、
VC粉末、TaC粉末、Nは粉末、およびAIN粉末、
1同1.2山肌のCo粉末、同0.7山肌のMo粉末、
同2仏肌のCr2N粉末、B粉末、およびZr粉末をそ
れぞれ用意し、これらの原料粉末をそれぞれ第1表およ
び第2表に示される配合組成に配合し、通常の条件で混
合し、圧粉体に成形し、最終的に真空中、それぞれ14
000○の温度に1時間保持の条件で焼結することによ
って実質的に配合組成と同一の最終成分組成をもった本
発明超磯合金1〜26および比較超硬合金1〜9をそれ
ぞれ製造した。
聡
糠
この結果得られた本発明超硬合金1〜26および比較超
硬合金1〜9について、引張強さ、常温硬さ(ロックウ
ェル硬さAスケール)、温度:800qoにおける高温
硬さ(ビツカース硬さ)、抗折力を測定すると共に、温
度:80000に1時間保持後の酸化増量を測定し、こ
れらの測定結果を合金の平均粒径および酸素含有量と共
に第1表および第2表に合せて示した。
硬合金1〜9について、引張強さ、常温硬さ(ロックウ
ェル硬さAスケール)、温度:800qoにおける高温
硬さ(ビツカース硬さ)、抗折力を測定すると共に、温
度:80000に1時間保持後の酸化増量を測定し、こ
れらの測定結果を合金の平均粒径および酸素含有量と共
に第1表および第2表に合せて示した。
なお、比較建硬合金1〜9は、いずれも構成成分のうち
のいずれかの成分の含有量およびWC粒の平均粒径(第
1表に※印を付して表示)がこの発明の範囲から外れた
ものである。
のいずれかの成分の含有量およびWC粒の平均粒径(第
1表に※印を付して表示)がこの発明の範囲から外れた
ものである。
第1表および第2表に示される結果から、本発明超硬合
金1〜26は、いずれも高強度および高靭性を有し、さ
らに常温および高温において高い硬さを示し、かつ耐酸
化性にもすぐれているに対して、比較超硬合金1〜9に
おいては、これらの特性のうち少なくとも1つの性質が
劣ったものになっていることが明らかである。
金1〜26は、いずれも高強度および高靭性を有し、さ
らに常温および高温において高い硬さを示し、かつ耐酸
化性にもすぐれているに対して、比較超硬合金1〜9に
おいては、これらの特性のうち少なくとも1つの性質が
劣ったものになっていることが明らかである。
ついで、上言己本発明超硬合金1、4、12、19さら
に従来の球状黒鉛鋳鉄(FCD55)およびWC基超硬
合金(WC−15%Co)より、普通鋼線材の熱間圧延
ロールのガイドローラを製造し、実機に組込み試験した
。
に従来の球状黒鉛鋳鉄(FCD55)およびWC基超硬
合金(WC−15%Co)より、普通鋼線材の熱間圧延
ロールのガイドローラを製造し、実機に組込み試験した
。
なお、このガイドローラは、庄延線材をガイドし、かつ
その振動を抑えるために設けられるもので、一方側が加
熱線材により加熱され、他方側が水冷される加熱・冷却
の繰返しが加わる厳しい条件下で使用されるものである
。また、使用条件は、線材温度:1050qo、線材通
過速度:30の/secで行ない、使用寿命に至るまで
の線材通過量を測定した。この結果、球状黒鉛鋳鉄製の
ガイドローラは、12瓜onの線材通過量でカリバー部
の摩耗が大きく寿命に達し、また従釆超硬合金製のもの
は、80Wonの線材通過量でカリバー部に熱亀裂およ
び剥離現象が発生し、使用寿命に至った。
その振動を抑えるために設けられるもので、一方側が加
熱線材により加熱され、他方側が水冷される加熱・冷却
の繰返しが加わる厳しい条件下で使用されるものである
。また、使用条件は、線材温度:1050qo、線材通
過速度:30の/secで行ない、使用寿命に至るまで
の線材通過量を測定した。この結果、球状黒鉛鋳鉄製の
ガイドローラは、12瓜onの線材通過量でカリバー部
の摩耗が大きく寿命に達し、また従釆超硬合金製のもの
は、80Wonの線材通過量でカリバー部に熱亀裂およ
び剥離現象が発生し、使用寿命に至った。
これに対して、本発明超硬合金製のものは、いずれも2
50仇on以上の線材が通過した後でもカリバ一部にわ
ずかに熱亀裂が認められる程度で、未だ十分使用を続行
できるものであった。上述のように、この発明のWC基
超硬合金は、特に高温強度および耐酸化性にすぐれ、さ
らに高い高温硬さをもつほか、耐熱衝撃性、および耐熱
疲労性にすぐれ、かつ鋤性および耐摩耗性にもすぐれて
いるので、これらの特性が要求される熱間加工装置部村
として使用した場合に、きわめて長期に亘つてすぐれだ
性能を発揮するのである。
50仇on以上の線材が通過した後でもカリバ一部にわ
ずかに熱亀裂が認められる程度で、未だ十分使用を続行
できるものであった。上述のように、この発明のWC基
超硬合金は、特に高温強度および耐酸化性にすぐれ、さ
らに高い高温硬さをもつほか、耐熱衝撃性、および耐熱
疲労性にすぐれ、かつ鋤性および耐摩耗性にもすぐれて
いるので、これらの特性が要求される熱間加工装置部村
として使用した場合に、きわめて長期に亘つてすぐれだ
性能を発揮するのである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 Cr:0.1〜2%、Al:0.1〜3%、Ni:
5〜30%、Co:2.5〜15%、炭化バナジウム、
炭化タンタル、および炭化ニオブのうちの1種または2
種以上:0.1〜2%を含有し、残りが炭化タングステ
ンと不可避不純物からなる組成(以上重量%)をもつと
共に、不可避不純物としての酸素含有量が0.05重量
%以下であり、かつ分散相を形成する炭化タングステン
の平均粒径が2〜8μmにして、結合相中に微細なγ′
(Ni_3Al)相が均一に析出した組織を有すること
を特徴とする熱間加工装置部材用炭化タングステン基超
硬合金。 2 Cr:0.1〜2%、Al:0.1〜3%、Ni:
5〜30%、Co:2.5〜15%、炭化バナジウム、
炭化タンタル、および炭化ニオブのうちの1種または2
種以上:0.1〜2%を含有し、さらにMo:0.1〜
1%を含有し、残りが炭化タングステンと不可避不純物
からなる組成(以上重量%)をもつと共に、不可避不純
物としての酸素含有量が0.05重量%以下であり、か
つ分散相を形成する炭化タングステンの平均粒径が2〜
8μmにして、結合相中に微細なγ′(Ni_3Al)
相が均一に析出した組織を有することを特徴とする熱間
加工装置部材用炭化タングステン基超硬合金。 3 Cr:0.1〜2%、Al:0.1〜3%、Ni:
5〜30%、Co:2.5〜15%、炭化バナジウム、
炭化タンタル、および炭化ニオブのうちの1種または2
種以上:0.1〜2%を含有し、さらにBおよびZrの
うちの1種または2種:0.01〜0.2%を含有し、
残りが炭化タングステンと不可避不純物からなる組成(
以上重量%)をもつと共に、不可避不純物としての酸素
含有量が0.05重量%以下であり、かつ分散相を形成
する炭化タングステンの平均粒径が2〜8μmにして、
結合相中に微細なγ′(Ni_3Al)相が均一に析出
した組織を有することを特徴とする熱間加工装置部材用
炭化タングステン基超硬合金。 4 Cr:0.1〜2%、Al:0.1〜3%、Ni:
5〜30%、Co:2.5〜15%、炭化バナジウム、
炭化タンタル、および炭化ニオブのうちの1種または2
種以上:0.1〜2%を含有し、さらにMo:0.1〜
1%と、BおよびZrのうちの1種または2種:0.0
1〜0.2%とを含有し、残りが炭化タングステンと不
可避不純物からなる組成(以上重量%)をもつと共に、
不可避不純物としての酸素含有量が0.05重量%以下
であり、かつ分散相を形成する炭化タングステンの平均
粒径が2〜8μmにして、結合相中に微細なγ′(Ni
_3Al)相が均一に析出した組織を有することを特徴
とする熱間加工装置部材用炭化タングステン基超硬合金
。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12848581A JPS601386B2 (ja) | 1981-08-17 | 1981-08-17 | 熱間加工装置部材用炭化タングステン基超硬合金 |
DE8282102775T DE3264742D1 (en) | 1981-04-06 | 1982-04-01 | Tungsten carbide-base hard alloy for hot-working apparatus members |
EP82102775A EP0062311B1 (en) | 1981-04-06 | 1982-04-01 | Tungsten carbide-base hard alloy for hot-working apparatus members |
US06/364,644 US4466829A (en) | 1981-04-06 | 1982-04-02 | Tungsten carbide-base hard alloy for hot-working apparatus members |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP12848581A JPS601386B2 (ja) | 1981-08-17 | 1981-08-17 | 熱間加工装置部材用炭化タングステン基超硬合金 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS5831060A JPS5831060A (ja) | 1983-02-23 |
JPS601386B2 true JPS601386B2 (ja) | 1985-01-14 |
Family
ID=14985905
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP12848581A Expired JPS601386B2 (ja) | 1981-04-06 | 1981-08-17 | 熱間加工装置部材用炭化タングステン基超硬合金 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS601386B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0584987U (ja) * | 1992-04-16 | 1993-11-16 | 充之 染葉 | コンプレッサからの圧縮空気を利用した旗の掲揚装置 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003073766A (ja) * | 2001-08-28 | 2003-03-12 | Kyocera Corp | 高硬度焼結合金及びこれを用いたアルミニウム加工部材 |
-
1981
- 1981-08-17 JP JP12848581A patent/JPS601386B2/ja not_active Expired
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0584987U (ja) * | 1992-04-16 | 1993-11-16 | 充之 染葉 | コンプレッサからの圧縮空気を利用した旗の掲揚装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS5831060A (ja) | 1983-02-23 |
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