JPS63448Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、サーマルヘツドを用いて感熱発色
紙によるラベルに所定のデータをプリントするラ
ベルプリンタに関するものである。

この種のものは長尺状の台紙を間欠的に引き出
し、台紙に貼着したラベルにサーマルヘツドを所
定の接触圧をもつて接触させてプリントするもの
であるが、サーマルヘツドはラベルが貼着されて
ない部分においても台紙に接触する。このため、
台紙を引き出すときにサーマルヘツドがラベルを
台紙からめくり上げることがあり、また台紙に付
着する接着剤や紙の粉塵等がサーマルヘツドに付
着して良好なプリントが行えない欠点を有してい
る。

この考案はこのような点に鑑みなされたもの
で、サーマルヘツドよるラベルのめくり上げを防
止し、サーマルヘツドへの台紙の異物の付着を防
止しうるラベルプリンタをうることを目的とする
ものである。

この考案は、ラベルを貼着状態で保持する台紙
上にシーソー運動する作動体を設け、この作動体
の一端にサーマルヘツドを設け他端に回転体又は
そり状体を設け、回転体又はそり状体をラベル及
び台紙に弾発的に接合させることにより作動体を
シーソー運動させ、サーマルヘツドをプリント時
にラベルに接近させ、したがつて、ラベルの前縁
がサーマルヘツドの下を通過するときにめくり上
げられることなく、かつ、台紙に付着する接着剤
や紙の粉塵等がサーマルヘツドに付着するトラブ
ルを未然に防止するように構成したものである。

この考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。１は感熱発色紙による多数のラベル２が等ピ
ツチで貼着された長尺状の台紙である。この台紙
１の一端は供給部３にロール状態に保持され、他
端は巻取部４に巻回されている。この台紙１の経
路中にはこの台紙１を鋭角に屈曲する屈曲部５を
有するラベル剥離体６と、この台紙１を間欠的に
引き出す送り部７とが設けられ、さらに、ラベル
剥離体６の表面にはサーマルヘツド８と対向する
プラテン９が埋設されている。

しかして、前記ラベル剥離体６の上方に台紙１
の引出方向と直交する支軸１０が固定的に設けら
れ、この支軸１０には作動体１１が前後方向にシ
ーソー運動自在に保持されている。この作動体１
１の前方端には前記サーマルヘツド８が支持さ
れ、後方端にはローラによる回転体１２が回転自
在に保持されている。そして、前記作動体１１は
後方下りに付勢されている。

このような構成において、第１図の状態では、
回転体１２はいまプリントされるラベル２の次に
位置するラベル２の前端部に位置している。これ
により、作動体１１は後方下りに付勢されている
がラベル２よつて前方下りに偏位してサーマルヘ
ツド８をプリントすべきラベル２に所定の接触圧
をもつて接触させている。この状態でプリント信
号が投与されるとサーマルヘツド８がラベル２を
加熱し、ラベル２に必要なデータがプリントされ
る。ついで、プリント終了信号によつて送り部７
が一定角度回転して台紙１を一定量引き出し、屈
曲部５で台紙１が屈曲されるためラベル２は台紙
１から剥離され、後端の一部のみがａなる寸法を
もつてラベル剥離体６に貼着状態で保持される。
屈曲部５とプラテン９との間隔は小さいのでａな
る寸法も小さい。したがつて、屈曲部５の前方に
ラベル自動貼付機をセツトし、ラベル２をラベル
剥離体６から分離して商品に貼付する作業もラベ
ル２を取り損なうことなく行いうる。

そして、台紙１が引き出されるときに、台紙１
のラベル２が貼着されていない部分においては、
回転体１２が第２図に示すように台紙１に接合
し、作動体１１が後方下りに偏位してサーマルヘ
ツド８を浮かせる。これにより、回転体１２とサ
ーマルヘツド８との間隔をラベル２の長さに関連
付けて定め、サーマルヘツド８がラベル２が貼着
されてない台紙１の部分と対向するときやラベル
２の前縁と対向するときに、サーマルヘツド８を
上方へ偏位させることができる。したがつて、サ
ーマルヘツド８がその下を通過するラベル２の前
縁をめくり上げることがなく、また、台紙１に付
着する接着剤や紙の粉塵等がサーマルヘツド８に
付着することがない。これにより、良好なプリン
ト状態を得ることができる。

なお、ラベル２の厚さによつてサーマルヘツド
８を上下させるわけであるが、支軸１０を回転体
１２寄りに位置させることにより、サーマルヘツ
ド８を余裕をもつて台紙１やラベル２から離すこ
とが可能である。

また、回転体１２は台紙１上からラベル２上へ
と乗り上げるときがあるが、ラベル２がめくられ
ることはない。回転体１２に代えて後方上りに傾
斜するそり状体を用いてもラベル２をめくり上げ
ることなくサーマルヘツド８の上下動作を制御す
ることが可能である。

この考案は上述のように構成したので、ラベル
がサーマルヘツドの下に入つてプリントされると
きにサーマルヘツドをラベルに接触させ、サーマ
ルヘツドの下をラベルが貼着されてない部分が通
過するときはサーマルヘツドを上方へ退避させる
ことができ、したがつて、サーマルヘツドによる
ラベルのめくり上げと台紙の異物がサーマルヘツ
ドに付着することとを防止することができ、良好
なプリント状態が得られる効果を有するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は一部を断面にした側面図、第２図は一部を断
面にして作動体の動作を示した側面図である。 １……台紙、２……ラベル、７……送り部、８
……サーマルヘツド、９……プラテン、１１……
作動体、１２……回転体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 感熱発色紙による多数のラベルが互いに間隔を
   おいて等ピツチで貼着された長尺状の台紙を送り
   部により間歇的に引き出す経路中に前記台紙の引
   出方向と直交する軸心をもつてシーソー運動する
   作動体を設け、この作動体の一端にプラテンと対
   向するサーマルヘツドを支持し他端に前記台紙及
   び前記ラベルに接触する回転体又はそり状体を設
   け、前記サーマルヘツドが前記ラベルの前縁に位
   置する時に前記回転体又は前記そり状体が前記ラ
   ベルの間隔部に位置するように前記作動体の長さ
   を定めるとともに前記回転体又は前記そり状体が
   前記台紙及び前記ラベルに弾発的に接触するよう
   に前記作動体を付勢したことを特徴とするラベル
   プリンタ。