JP3401042B2 - ラベル貼付装置およびラベル貼付方法 - Google Patents

ラベル貼付装置およびラベル貼付方法

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JP3401042B2
JP3401042B2 JP08509793A JP8509793A JP3401042B2 JP 3401042 B2 JP3401042 B2 JP 3401042B2 JP 08509793 A JP08509793 A JP 08509793A JP 8509793 A JP8509793 A JP 8509793A JP 3401042 B2 JP3401042 B2 JP 3401042B2
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【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明はラベル貼付装置およびラ
ベル貼付方法にかかるもので、とくにラベル片貼付動作
時のラベル片と台紙との分離を良好として、ラベル片の
被貼付物体への貼付を良好に行うことが可能なラベル貼
付装置およびラベル貼付方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来からこの種のラベル貼付装置の貼付
方式としては、いわゆる、シリンダー方式、シリンダー
ジェット方式、あるいはエアブロー方式などの各種方式
がある。
【０００３】いわゆるシリンダー方式は、剥離したラベ
ル片を真空吸着作用などにより保持した保持手段をシリ
ンダーなどにより被貼付物体に圧着する方式である。
【０００４】いわゆるシリンダージェット方式は、剥離
したラベル片を真空吸着作用などにより保持した保持手
段をシリンダーなどにより被貼付物体の近傍まで移動さ
せたのちエアージェットにより貼付する方式である。
【０００５】いわゆるエアブロー方式は、剥離したラベ
ル片を真空吸着作用などにより保持手段が保持した状態
でエアージェットにより貼付する方式である。
【０００６】こうしたラベル貼付装置では、台紙と剥離
されたラベル片の後端部との間の糊切れが悪く、被貼付
物体への貼付ミスが発生しやすかった。
【０００７】図３ないし図７にもとづき概説する。図３
は、一般的なラベル貼付装置１の概略図であって、この
ラベル貼付装置１は、印字機構付きであり、印字用のた
とえばサーマルヘッド２と、プラテン３と、ラベル片剥
離板４と、ラベル吸着板５を含む貼付機６と、台紙巻取
り機７とを有する。
【０００８】図４はラベル連続体８の平面図、図５は
同、拡大断面図であって、このラベル連続体８は帯状の
台紙９の上に複数枚のラベル片１０を仮着した構成であ
り、とくに図５に示すように、台紙９には剥離剤などに
よる剥離剤層１１を形成するとともに、ラベル片１０に
は所定の粘着力を有する粘着剤（糊剤）などによる粘着
剤層１２を形成してある。
【０００９】ラベル連続体８は、その供給部１３から繰
り出され、検出器１４および移送ロール１５を通ってサ
ーマルヘッド２およびプラテン３部分に至り、所定の情
報を印字されたのち、台紙９のみがラベル剥離板４の部
分で転向することによってラベル片１０が台紙９から剥
離される。
【００１０】なお、ラベル連続体８を移送する移送手段
としては、移送ロール１５、プラテン３、あるいは台紙
巻取り機７のいずれかを単一的に採用可能であるが、こ
れらを同期させて駆動するように構成してもよい。
【００１１】剥離されたラベル片１０は、ラベル吸着板
５による真空吸着作用によりその下面に吸着保持される
とともに、貼付機６が被貼付物体１６方向に移動するこ
とにより被貼付物体１６上に貼付される。
【００１２】しかしながら、こうした構成のラベル貼付
装置１において、剥離されてゆくラベル片１０がラベル
吸着板５に次第に吸着保持されてゆくにともなってその
吸着面積が増加するためラベル吸着力が増大し、かつラ
ベル片１０を剥離することによってラベル片１０と台紙
９との接着面積が減少してラベル片１０を繰り出す力も
低下するため、ラベル片１０が前方（図３中、左方）に
進行することが困難となり、台紙巻取り機７による台紙
９の巻取りによってもラベル片１０を台紙９から完全に
剥離することは困難である。
【００１３】したがって、とくに図３に示すように、ラ
ベル片１０の後端部１０Ａが台紙９にわずかに付着して
おり、ラベル片１０とともにラベル吸着板５ないし貼付
機６が被貼付物体１６方向に移動する際に不完全な貼付
や不精確な貼付等の貼付ミスが生じる場合がある。
【００１４】すなわち、ラベル片１０の粘着剤層１２も
しくは台紙９の剥離剤層１１の不均一な塗布によって強
い剥離力を必要とする場合、あるいはラベル連続体８の
生産工程におけるラベルのカットが台紙９にまで達して
粘着剤層１２部分が剥離剤層１１を通して台紙９にくい
込んでいる場合などは、台紙９とラベル片１０との分離
が困難な場合がある。
【００１５】したがって、たとえば図６に示すように、
ラベル吸着板５の被貼付物体１６方向への移動にもかか
わらず、ラベル片１０がラベル剥離板４部分の台紙９に
取り残され、被貼付物体１６には貼付されず、転向後の
台紙９に再度付着してしまう問題がある。
【００１６】あるいは図７に示すように、ラベル片１０
がラベル吸着板５とともに被貼付物体１６方向に移動は
しても、ラベル片１０が台紙９の方向に引っ張られて吸
着位置がずれることにより、被貼付物体１６の所定の箇
所に正しく貼付することができなくなる場合もある。
【００１７】なお、上述の貼付ミスの問題については、
貼付手段として被貼付物体１６にラベル片１０を圧着す
る前記シリンダー方式の場合を説明したが、ラベル片を
保持した状態で一度被貼付物体方向に移動させたのちエ
アージェットにより貼付する前記シリンダージェット方
式ないしは二段式の移動によりラベル片１０を被貼付物
体１６に圧着する方式の貼付手段、あるいはエアージェ
ットにより貼付する前記エアブロー方式の貼付手段など
各種貼付手段においても同様である。
【００１８】また、ラベル貼付装置として印字機構を有
さず、単純にラベル片１０のみを被貼付物体１６に貼付
するような機能のラベル貼付装置であっても、同様の問
題があることは言うまでもない。
【００１９】さらに、こうした貼付ミスを解消するため
に、ラベル片１０の吸着後にラベル吸着板５あるいはラ
ベル剥離板４を互いから離れる方向に一度移動すること
により台紙９とラベル片１０の後端部１０Ａとを強制的
に分離するなどの方法が実施されているが、本来のラベ
ル貼付機構に追加してこれらラベル吸着板５あるいはラ
ベル剥離板４の移動機構を設ける必要があるため、コス
トアップとともに装置全体が複雑化するという問題があ
る。
【００２０】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題にかんがみなされたもので、ラベル片を被貼付物体
方向に移動させるときに台紙との間の分離すなわちその
糊切れを良好として、簡単な構成により上述のような諸
問題を回避して確実なラベル貼付動作が可能なラベル貼
付装置およびラベル貼付方法を提供することを課題とす
る。
【００２１】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、貼付
手段の初期動作に連動して剥離されたラベル片と台紙な
いしラベル連続体とを相対的に移動させることに着目し
たもので、第一の発明は、帯状の台紙の上に複数枚のラ
ベル片を仮着したラベル連続体を移送手段により移送す
るとともに該台紙のみを転向させることによってこのラ
ベル連続体から該ラベル片を剥離し、このラベル片を一
時保持して所定の被貼付物体に貼付するラベル貼付装置
であって、剥離されてくる上記ラベル片をその下面に一
時保持するラベル保持手段と、この保持したラベル片を
上記被貼付物体方向に移動して貼付する貼付手段と、を
有し、この貼付手段による上記ラベル保持手段を上記被
貼付物体方向に移動する貼付動作の開始に同期して上記
ラベル連続体を移送方向にごくわずかに繰り出すように
上記移送手段を制御する制御手段と、を有することを特
徴とするラベル貼付装置である。
【００２２】また、第二の発明は、帯状の台紙の上に複
数枚のラベル片を仮着したラベル連続体を移送手段によ
り移送するとともに該台紙のみを転向させることによっ
てこのラベル連続体から該ラベル片を剥離し、このラベ
ル片を一時保持して所定の被貼付物体に貼付するラベル
貼付方法であって、剥離されてくる上記ラベル片をラベ
ル保持手段の下面に一時保持するとともに、この保持し
たラベル片を上記被貼付物体方向に移動し貼付する貼付
手段による貼付動作の開始に同期して上記ラベル連続体
を移送方向にごくわずかに繰り出すように上記移送手段
を制御することを特徴とするラベル貼付方法である。
【００２３】なお、台紙ないしラベル連続体を繰り出す
上記長さとしては、少なくとも、ラベル片の後端部が台
紙に仮着されている長さ以上で、ラベル片間のかす取り
長さ以下とすることが望ましい。
【００２４】
【作用】本発明によるラベル貼付装置およびラベル貼付
方法においては、ラベル連続体ないし台紙を繰り出す機
能はそれぞれの貼付装置がもともと有しているので、新
たな機械手段を加えることなく、単純な制御動作のみに
より、簡単な構成かつ低コストで所期の目的を達成する
ことができる。
【００２５】すなわち、ラベル保持手段の初期移動に同
期してラベル連続体を移送方向に移動可能としたので、
台紙にまだ付着しているラベル片の後端部と台紙との間
の抵抗を低減させ、台紙からのラベル片の剥離を確実と
し、ラベル保持手段によるラベル片の保持姿勢を正常の
ままとして、ラベル貼付動作を確実化することができ
る。
【００２６】
【実施例】つぎに本発明の一実施例によるラベル貼付装
置２０を図１および図２にもとづき説明する。ただし、
図３ないし図７と同様の部分には同一符号を付し、その
詳述はこれを省略する。
【００２７】図１はラベル貼付装置２０の概略図、図２
はその要部拡大図であって、ラベル貼付装置２０の機械
的構成自体は従来のラベル貼付装置１と同様であるが、
制御手段としての制御回路２１に以下のような機能を付
与してある。
【００２８】すなわち、図１に示すラベル吸着板５が被
貼付物体１６方向に移動を開始すると同じタイミングで
プラテン３あるいは台紙巻取り機７を駆動することによ
り台紙９を移送方向に繰り出して、ラベル片１０の後端
部１０Ａがラベル剥離板４の先端部分を台紙９とともに
通過するように制御する。
【００２９】より具体的には、図２に示すように、少な
くとも、後端部１０Ａが台紙９に仮着されている長さＡ
以上であって、ラベル片１０間のかす取り長さＢ以下の
長さだけラベル連続体８ないし台紙９を下流方向に相対
的に移送する。なおラベル片１０は、長さＣを有するも
のとする。
【００３０】つまり、サーマルヘッド２によるラベル片
１０への印字、およびラベル剥離板４の部分における剥
離にともなってラベル吸着板５の下面に吸着保持された
ラベル片１０をラベル吸着板５とともに被貼付物体１６
の方向に移動させると同時に、制御回路２１からの制御
信号によりプラテン３ないし台紙巻取り機７を駆動して
移送方向に若干の距離だけラベル連続体８を移送したの
ち、続けて正規のラベル片１０貼付動作に入る。
【００３１】この移送のための移送手段としては、プラ
テン３とサーマルヘッド２とによりラベル連続体８を移
送してもよいし、台紙巻取り機７あるいは前記移送ロー
ル１５を用いてもよい。
【００３２】かくして、ラベル吸着板５に吸着され一時
保持されたラベル片１０は、貼付機６の被貼付物体１６
方向への移動にともない、とくにその後端部１０Ａがラ
ベル剥離板４の部分において台紙９とともに相対的に移
送されることとなり、互いの間の抵抗が減少され、後端
部１０Ａがラベル剥離板４部分の台紙９に仮着したまま
になることを回避される。
【００３３】したがって、図６および図７において説明
したようなラベル片１０の貼付ミスをなくして正規のラ
ベル貼付動作を行うことができる。
【００３４】このラベル貼付動作終了後、ラベル吸着板
５が元の位置に復帰し、つぎのサイクルの印字、剥離、
吸着および貼付の各動作が行われるが、長さＣのラベル
片１０はラベル剥離板４の先端部より手前側に位置して
いるので、その印字操作に支障はない。
【００３５】ただし、つぎのラベル片１０がラベル剥離
板４の先端部から突出するような場合には、移送手段を
逆転させることにより、このラベル片１０を正規の印字
位置に戻すように制御することもできる。
【００３６】なお、ラベル連続体８を移送方向に繰り出
す移送（印字）速度としては、ラベル吸着板５の移動
（降下）速度と同じであることが理想的ではあるが、現
在のラベル貼付装置においては、ラベル吸着板５の移動
速度の方がラベル連続体８の移送速度より大きく、両速
度の間には差があるが、既述のようにラベル吸着板５の
移動開始と同じタイミングでラベル連続体８を移送方向
に繰り出すことによりこの速度差を小さくしてラベル片
１０の後端部１０Ａへの抵抗を減少させることができる
ので、所期の目的を達成することは可能である。
【００３７】なおまた、従来技術に関する説明において
述べたように、ラベル貼付装置の貼付方式としては、圧
着方式あるいはエアブロー方式など任意のものに本発明
を適用可能であり、貼付動作開始に同期してラベル連続
体をその移送方向に繰り出せばよいものである。
【００３８】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、従来のラ
ベル貼付装置の構成に新たな機械的構成を追加すること
なく、ラベル片の後端部が台紙に残っているごくわずか
の長さに相当する分だけラベル連続体ないし台紙をラベ
ル吸着板などの貼付手段の降下（貼付動作）と同じタイ
ミングで繰り出すという簡単な制御により、ラベル片の
後端部が少ない抵抗でラベル剥離板の転向用先端部を乗
りこえることができ、従来のような貼付ミスを回避する
ことが可能となる。
【００３９】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一実施例によるラベル貼付装置２０の
概略図である。
【図２】同、要部拡大図である。
【図３】一般的なラベル貼付装置１の概略図である。
【図４】一般的なラベル連続体８の平面図である。
【図５】同、ラベル連続体８の拡大断面図である。
【図６】ラベル貼付装置１において、ラベル片１０がラ
ベル剥離板４の台紙９に取り残され、被貼付物体１６に
は貼付されず、転向後の台紙９に再度付着してしまう状
態を示す概略図である。
【図７】ラベル貼付装置１において、吸着位置がずれる
ことにより、ラベル片１０が被貼付物体１６の所定の箇
所に正しく貼付することができなくなる状態を示す概略
図である。
【符号の説明】
１ ラベル貼付装置 ２ サーマルヘッド ３ プラテン ４ ラベル剥離板 ５ ラベル吸着板 ６ 貼付機 ７ 台紙巻取り機 ８ ラベル連続体 ９ 台紙 １０ ラベル片 １０Ａ ラベル片１０の後端部 １１ 剥離剤層 １２ 粘着剤層 １３ ラベル連続体８の供給部 １４ 検出器 １５ 移送ロール １６ 被貼付物体 ２０ ラベル貼付装置 ２１ 制御回路 Ａ ラベル片１０の後端部１０Ａが台紙９に仮着されて
いる長さ Ｂ ラベル片１０間のかす取り長さ Ｃ ラベル片１０の長さ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 帯状の台紙の上に複数枚のラベル片を仮
    着したラベル連続体を移送手段により移送するとともに
    該台紙のみを転向させることによってこのラベル連続体
    から該ラベル片を剥離し、このラベル片を一時保持して
    所定の被貼付物体に貼付するラベル貼付装置であって、 剥離されてくる前記ラベル片をその下面に一時保持する
    ラベル保持手段と、 この保持したラベル片を前記被貼付物体方向に移動して
    貼付する貼付手段と、を有し、 この貼付手段による前記ラベル保持手段を前記被貼付物
    体方向に移動する貼付動作の開始に同期して前記ラベル
    連続体を移送方向にごくわずかに繰り出すように前記移
    送手段を制御する制御手段と、 を有することを特徴とするラベル貼付装置。
  2. 【請求項２】 帯状の台紙の上に複数枚のラベル片を仮
    着したラベル連続体を移送手段により移送するとともに
    該台紙のみを転向させることによってこのラベル連続体
    から該ラベル片を剥離し、このラベル片を一時保持して
    所定の被貼付物体に貼付するラベル貼付方法であって、 剥離されてくる前記ラベル片をラベル保持手段の下面に
    一時保持するとともに、 この保持したラベル片を前記被貼付物体方向に移動し貼
    付する貼付手段による貼付動作の開始に同期して前記ラ
    ベル連続体を移送方向にごくわずかに繰り出すように前
    記移送手段を制御することを特徴とするラベル貼付方
    法。
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