JPS6343547Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、トラクタに連結された作業機を昇
降させる油圧装置のコントロールレバーにおける
レバー用ストツパー装置に関するものである。

従来の技術 従来、トラクタに連結された作業機を昇降させ
る油圧装置は、揺動自在なポジシヨンコントロー
ルレバーやドラフトコントロールレバーにより操
作されるものであり、これらのレバーはトラクタ
の座席と後輪のフエンダとの間に設けられている
のが一般的である。また、作業機の昇降位置の上
限や下限を規制するためにレバーの揺動範囲を規
制するレバー用ストツパー装置が設けられている
のが一般的であり、例えば実公昭59−26413号公
報に示されているものが存する。すなわち、座席
とフエンダとの間にガイド部材が設けられ、各レ
バーはガイド部材に並列に形成されたスリツトに
沿つて揺動自在に設けられ、これらのレバーの揺
動範囲を規制するストツパーがレバー用のスリツ
トと並列にガイド部材に形成されたスリツトに沿
つて摺動自在及び任意位置固定自在に設けられて
いる。

考案が解決しようとする問題点 ガイド部材にレバー及びストツパーを並列に設
けているためにガイド部材の横幅を大きくしなけ
ればならず、座席とフエンダとの間隔が小さい小
型のトラクタにおいては、複数本のレバーを並列
に設けることができない。

この考案は、このような点に鑑みなされたもの
で、座席とフエンダとの間隔が小さい小型のトラ
クタにおいても、油圧装置のコントロールを行な
う複数本のレバーを並列に設けうるとともにその
レバーの揺動範囲の規制を確実に行ないうるレバ
ー用ストツパー装置を得ることを目的とする。

問題点を解決するための手段 ガイド部材３に複数のガイド部５，６を並列に
形成し、これらのガイド部５，６に沿つてレバー
７，８を揺動自在に設け、ガイド部材３にレバー
７，８の揺動方向の前後方向の少くともいずれか
一方にガイド部５，６と同じ向きに連動体用ガイ
ド部９とストツパー用ガイド部１０とを並列に形
成し、連動体用ガイド部９に沿つて移動自在に設
けた連動体１１とレバー７，８とを連結部材２１
を介して連動可能に連結し、連動体１１の移動を
規制するストツパー２０をストツパー用ガイド部
１０に沿つて移動自在及び任意位置固定自在に設
ける。

作 用 任意位置に固定したストツパー２０が連動体１
１の移動を規制することによつてレバー７，８の
揺動を規制し、複数のレバー７，８とストツパー
２０とを前後の位置関係をもつて配置することに
よりこれらのレバー７，８やストツパー２０の設
置を大きな横幅寸法を必要とすることなく行な
う。

実施例 この考案の一実施例を図面に基づいて説明す
る。トラクタの座席１と後輪（図示せず）のフエ
ンダ２との間にガイド部材３が配置され、このガ
イド部材３はフエンダ２及びフロアシート４に固
定されている。ガイド部材３の前部には前後方向
に向けて二つのガイド部であるスリツト５，６が
並列に形成されている。一方のスリツト５には油
圧装置（図示せず）のコントロールを行なうポジ
シヨンコントロールレバー７が貫通され、前後方
向に揺動自在に設けられている。他方のスリツト
６には前記油圧装置のコントロールを行なうドラ
フトコントロールレバー８が貫通され、前後方向
に揺動自在に設けられている。

前記ガイド部材３の後部には前後方向に向けて
連動体用ガイド部である連動体用スリツト９とス
トツパー用ガイド部であるストツパー用スリツト
１０とが並列に形成されている。連動体用スリツ
ト９には連動体であるストツプレバー１１が貫通
され、このストツプレバー１１は下端部が支点ピ
ン１２の軸心回りに回動自在に支持されて前後方
向に揺動自在に設けられている。なお、、支点ピ
ン１２はワツシヤ１３，１４、スプリングワツシ
ヤ１５、ナツト１６等により前記ガイド部材３に
固定されている。また、前記ストツプレバー１１
はクリツプ１７により左右方向の移動が防止され
ている。前記ストツパー用スリツト１０には受け
部１８とこの受け部１８に螺合するつまみ１９と
によつて保持されて前記ストツプレバー１１に接
離する二個のストツパー２０が、ストツパー用ス
リツト１０に沿つて摺動自在及び任意位置固定自
在に設けられている。

つぎに、前記ポジシヨンコントロールレバー７
には連結部材であるプレート２１の一端がワツシ
ヤ２２と割ピン２３とを介して回動自在に連結さ
れ、プレート２１の他端はワツシヤ２２と割ピン
２３とを介して前記ストツパレバー１１に回動自
在に連結されている。

このような構成において、ポジシヨンコントロ
ールレバー７をスリツト５に沿つて揺動させる
と、油圧バルブ（図示せず）が働き、リフトアー
ム（図示せず）が上下回動してトラクタに連結し
た作業機を昇降させる。したがつて、ポジシヨン
コントロールレバー７の揺動範囲を規制すること
により、作業機の最大上昇位置と最大下降位置と
の規制を行なえる。

ここで、ポジシヨンコントロールレバー７には
プレート２１を介してストツプレバー１１が連結
されており、ポジシヨンコントロールレバー７の
揺動操作に連動してストツプレバー１１は連動体
用スリツト９に沿つて揺動する。つまみ１９を緩
めてこのつまみ１９とともにストツパー２０をス
トツパー用スリツト１０に沿つて摺動させ、任意
の位置でつまみ１９を締めてストツパー２０を位
置固定する。これにより、ポジシヨンコントロー
ルレバー７の操作時にストツプレバー１１がスト
ツパー２０に当接するとストツプレバー１１の揺
動が規制され、同時にポジシヨンコントロールレ
バー７の揺動が規制され、作業機の昇降が停止さ
れる。

ところで、ポジシヨンコントロールレバー７と
ストツパー２０とが前後に位置するため、ポジシ
ヨンコントロールレバー７の側方には一定のスペ
ースが確保され、ガイド部材３の横幅寸法が小さ
い場合であつてもドラフトコントロールレバー８
とポジシヨンコントロールレバー７との並設を容
易に行なえる。

なお、本実施例においては、ストツパー２０に
よる揺動範囲の規制をポジシヨンコントロールレ
バー７においてのみ行なつているが、ストツパー
２０、ストツプレバー１１、プレート２１等から
なる機構と同一の機構をスリツト５，６の前方又
はスリツト９，１０の後方に設け、ドラフトコン
トロールレバー８に連結することにより、ガイド
部材３の横幅寸法を大きくすることなくドラフト
コントロールレバー８の揺動範囲の規制を簡単に
行なえる。

考案の効果 この考案は、上述のようにレバーの揺動範囲を
規制するストツパーをレバーの前方あるいは後方
に配置したことにより、狭い横幅スペース内にお
いても複数のレバーを並設することができ、大き
な横幅スペースをとることのできない小型のトラ
クタにおいても複数のレバーの並設及びそれらの
レバーの揺動範囲を規制するストツパーの設置を
簡単に行なうことができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

図面はこの考案の一実施例を示すもので、第１
図は平面図、第２図は側面図、第３図はガイド部
材前部における拡大した縦断正面図、第４図はガ
イド部材後部における拡大した縦断正面図であ
る。 ３……ガイド部材、５，６……スリツト（ガイ
ド部）、７……ポジシヨンコントロールレバー
（レバー）、８……ドラフトコントロールレバー
（レバー）、９……連動体用スリツト（連動体用ガ
イド部）、１０……ストツパー用スリツト（スト
ツパー用ガイド部）、１１……ストツプレバー
（連動体）、２０……ストツパー、２１……プレー
ト（連結部材）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ガイド部材に複数のガイド部を並列に形成する
   とともにこれらのガイド部に沿つてレバーを揺動
   自在に設け、前記ガイド部材に前記レバーの揺動
   方向の前後方向の少くともいずれか一方に前記ガ
   イド部と同じ向きに連動体用ガイド部とストツパ
   ー用ガイド部とを並列に形成し、連動体を前記連
   動体用ガイド部に沿つて移動自在に設け、前記連
   動体用ガイド部側に延出して前記連動体の移動を
   規制するストツパーを前記ストツパー用ガイド部
   に沿つて移動自在及び任意位置固定自在に設け、
   前記レバーと前記連動体とを連結部材を介して連
   動可能に連結したことを特徴とするレバー用スト
   ツパー装置。