JPS6341323B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、支持構造物にタンクを取付ける装置
に関する。本発明の装置においては、タンクの第
１の側面に少なくとも１つの平らな第１の耳があ
り、第１の耳にはタンクを支持構造物にしつかり
取つけるためのねじ要素が通る孔があけられる。
本発明は自動車の構造物に合成物質製の燃料タン
クを取付ける場合に特に有効である。

タンクを、特に自動車の構造物に取付けるには
特別の注意が必要であり、合成物質製のタンクの
場合は、板金製のタンクの取付けに比較して極め
て複雑且つ高価格になる。板金製タンクの取付け
は、単にねじとナツトで取付けたり、又はＶ字断
面のエレメントによつて取付けられる（英国特許
第323106号参照）。

本発明の目的は、従来のタンクを取付ける装置
の欠点を取り除き、極めて簡単な取付け装置であ
つて使い易く且つ安価であり、更に合成物質製の
燃料タンクの取付けにも利用できる装置を提供す
ることである。

本発明の装置は、タンクの第１の側面の反対側
に位置するタンクの第２の側面に少なくとも１つ
の第２の湾曲した耳が設けられ、第２の耳の凹面
が下方を向く。第２の耳は支持構造物に取付けら
れるクリツプに設けられた弓形溝に受け入れられ
る。

添加の図面を参照して本発明の実施例を次に説
明する。

図面において、高密度ポリエチレン等の合成物
質で作られた燃料タンク１が示される。自動車の
前方に面する燃料タンクの第２の側面２には、第
２の耳３が形成される。第２の耳３は下向きの凹
部を備える湾曲したウエブ（web）によつて構成
される。タンクの反対側の第１の側面４には平ら
な第１の耳５が形成される。

湾曲した第２の耳３は、概略Ｓ字形のプラスチ
ツク材料のクリツプ７に設けられた対応する形状
の弓形溝６に嵌まるようにされる。クリツプ７に
は、弓形溝６の下方にスロツト８が形成され、ス
ロツト８は、自動車の金属構造物の一部から成る
サポート９を挟むようになつている。クリツプ７
の下端は、下向きに延びてフランジ１１を形成
し、フランジ１１はサポート９に隣接する支持構
造物の一部を押圧する。このようにして作られた
Ｌ字形部分は１つ以上の垂直リブ１２によつて補
強してある。

第３図に拡大して示されるクリツプ７は、例え
ばポリアミドから作られる。図示されるように、
クリツプは、好ましくはスロツト８内に、サポー
ト９の共役開口１４に係合されるスタツド１３を
有する。この構造は、クリツプ７を正確に位置決
めし、クリツプ７を動かないように保持する。

平らな第１の耳５は、タンクの第１の側面４に
平行に長くされる細長い孔１５を有する。細長い
孔１５に垂直方向のねじ１６が間隙を有して受け
入れられる。ねじ１６は、細長い孔１５の通り構
造物１０から下方へ突出する。

図示の実施例において、ねじ１６はねじ頭部１
７を構造物１０に溶接することによつて構造物１
０に固定され、タンクはナツト１８により第１の
耳５において固定される。

管状のスペーサ部材１９は、第１の耳５と構造
物１０の間に挟まれる。第４図に拡大して示され
るスペーサ部材１９は、好ましくはＵ字形部材２
０と一体にされる。Ｕ字形部材２０は、第１の耳
５の細長い孔１５にスタツド２１を係合すること
によつて第１の耳５に留められる。スペーサ部材
及びＵ字形部材から成る組立体は、例えばポリア
ミドで作られ得る。スタツド２１は円形孔２２を
有し、円形孔２２の直径はねじ１６の直径にほぼ
等しい。

タンクは構造物１０に形成される下向きに開口
される空所に、サポート９とねじ１６の間におい
て、特別簡単な方法で取り付けられる。

最初にクリツプ７がサポート９の所定の位置に
留められ、次にスペーサ部材１９が平らな第１の
耳５上の所定の位置に取り付けられる。それから
タンクが第２図の鎖線で示されるように下方に傾
斜する位置に置かれ、そしてタンクが徐々にその
最終位置へ上昇されると湾曲した第２の耳３がク
リツプ７のスロツト６の端部へ摺動される。タン
クが使用状態であるほぼ水平位置にきたとき、ス
ペーサ部材１９が構造物１０に接するまでねじ１
６に嵌め込まれ、ねじ１６はＵ字形部材２０の下
方へ延びる。それからは単にナツト１８を所定の
位置に置き、タンクを自動車の構造物の所定の位
置に完全に保持されるようにナツト１８を締め付
ければよい。タンクは前述の作業の順序を逆にす
ることにより容易に取り外される。

本発明の構造は、特別に簡単であり且つ安価で
ある。更に本発明においては、タンクは構造物１
０の金属部と全く接触せずに所定の位置に保持さ
れる。このようにして本発明においては、構造物
の金属とタンクのプラスチツク材料の間の摩擦に
よる劣化の危険がなく、また自動車の火災の場合
にタンクの温度上昇を遅らせる熱絶縁体が構造物
とタンクの間に存在する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に従つて取付けられたタンクの
部分的平面図、第２図は第１図の線２−２に沿う
断面図、第３図及び第４図は第２図の細部の拡大
図である。 １……タンク、２……タンクの第２の側面、３
……湾曲した第２の耳、４……タンクの第１の側
面、５……第１の耳、６……弓形溝、７……クリ
ツプ、８……スロツト、９……サポート、１０…
…支持構造物、１５……細長い孔、１６……ね
じ、１８……ナツト、１９……スペーサ部材、２
０……Ｕ字形部材。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 支持構造物にタンクを取付ける装置にして、
   タンク１の第１の側面４に設けられるほぼ平らな
   第１の耳５であつて支持構造物１０にタンクを固
   定するためのねじ要素１６の通る孔１５を有する
   第１の耳、タンクの第１の側面の反対側に位置す
   るタンクの第２の側面２に設けられる湾曲した第
   ２の耳３であつてその凹面が下方を向く第２の
   耳、及び支持構造物に取り付けられるクリツプ７
   であつて湾曲した第２の耳の形状にほぼ一致する
   弓形溝６を有するクリツプから成り、湾曲した第
   ２の耳が該弓形溝に摺動して収容されることを特
   徴とする装置。 ２ 特許請求の範囲第１項に記載の支持構造物に
   タンクを取付ける装置にして、クリツプ７が支持
   構造物の一部であるサポート９を挾むことを特徴
   とする装置。 ３ 特許請求の範囲第１項又は第２項に記載の支
   持構造物にタンクを取付ける装置にして、第１の
   耳５の孔１５が、タンクの第１の側面４に平行に
   細長くされることを特徴とする装置。 ４ 特許請求の範囲第１項乃至第３項のいずれか
   に記載の支持構造物にタンクを取付ける装置にし
   て、支持構造物１０と第１の耳５の間にスペーサ
   部材１９が配置されることを特徴とする装置。 ５ 特許請求の範囲第４項に記載の支持構造物に
   タンクを取付ける装置にして、スペーサ部材１９
   が、第１の耳を挟むＵ字形部材２０と一体であ
   り、ねじ要素１６がＵ字形部材を通つて延びるこ
   とを特徴とする装置。 ６ 特許請求の範囲第４項又は第５項に記載の支
   持構造物にタンクを取付ける装置にして、スペー
   サ部材１９がプラスチツク材料で作られることを
   特徴とする装置。 ７ 特許請求の範囲第１項乃至第６項のいずれか
   に記載の支持構造物にタンクを取付ける装置にし
   て、クリツプ７がプラスチツク材料で作られるこ
   とを特徴とする装置。