JPS6341086B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は無線通信機等におけるダイアル軸の回
転トルク可変装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、無線通信機等のダイアルを回転させるト
ルクは一定である。

〔発明が解決しようとする課題〕

しかし、上述のような従来技術においては、周
波数を大きく変えるとき、回転トルクは重くなる
ので回転しにくくなり、また周波数を微細に調整
するとき回転トルクは軽すぎて微調整がむづかし
いという欠点があつた。本発明は上記のようなダ
イアルの回転トルクの欠点を改良する目的で行な
われたものである。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は複数の突出した鋼球を付設した基部と
摩擦板をピン打ち固定したダイアル軸と、複数の
スプリングワツシヤと押え金具を内在せ、基部に
付設する鋼球に対応した位置に鋼球の突出量に応
じた凹部を有する調整レバーを通してナツト止し
た鍔付円筒とを具備し、鍔付円筒を前記ダイアル
軸に通して、摩擦板とワツシヤと鍔付円筒の鍔部
が、押え金具と鍔付円筒の鍔部に介在するスプリ
ングワツシヤの圧力で接触させて、かつ前記ダイ
アル軸が基台に組込み、前記押え金具が基台の中
空部に螺合装着し、ダイアル軸と鍔付円筒および
基台と鍔付円筒は固着しない構造である。

〔実施例〕

本発明の実施例を図面に基づいて説明すると、
第１図は軸に嵌挿して取付けた状態を示す本発明
のトルク可変装置の断面図であつて、第３図はそ
の分解図である。

基台１の側面Ａは無線機等のパネル面の穿孔
（図示せず）へ嵌挿し、該嵌挿部の外周面に刻ん
だネジＢへパネル前面からナツトで締付けて固定
する。

基台１がパネルの取付け側に対し軸方向の反対
側面Ｃの外周近辺へは、例えば鋼球２等を挿入し
て突出部とし、鋼球２は調整レバー７を組み込ん
で押える。基台１にはトルク可変用部材を組み込
める中空部Ｄを有し、該中空部Ｄへは、ダイアル
軸３と同心状の鍔付円筒４を、押ネジまたはピン
によつて摩擦板１３を固定したダイアル軸３へ
嵌挿する。鍔付円筒４の筒部分を波形状スプリン
グワツシヤ５と押え金具６に貫通させ押え金具６
を基台１に螺合して固定する。この装着状態で鍔
付円筒４に調整レバー７の凹部が対応するように
ナツト８，９で締付けて固定する。この締付は鍔
付円筒４の鍔部と摩擦板１３との接触調整用であ
り、鋼球２の突出部が調整レバー７の凹部にある
とき鍔付円筒４と摩擦板１３がワツシヤ１４を介
して接触させる、基台１の鋼球２の突出部が調整
レバー７の凹部にある場合摩擦トルクが最大適値
であり、前記鋼球２の突出部と調整レバー７の凹
部がずれた位置にある場合は、基台１のＣ面と調
整レバー７が前記鋼球２の突出量相当分の間隙を
生じ、前記摩擦板１３とワツシヤ１４と鍔付円筒
４の摩擦トルクがほぼ零の状態であるように固定
する。

一方パネル装着側は、基台１を貫通したダイア
ル軸３にワツシヤ１２と、基台１に挿入した鋼球
２の突出量を検出する調整レバー７の凹部と通常
面のわずかな距離差を検出するダイアル軸３の軸
方向の遊び代を取るためのスプリング１１をＥリ
ング１０によりダイアル軸３の溝Ｆに嵌め込む。

以上の構成になるトルク可変装置を無線通信機
のパネルに穿設した取付孔（図示せず）へ基台１
のＡ側を挿入し、ナツト（図示せず）を用いて基
台１のネジＢに螺合固着する。第２図はトルクの
可変状態を示したもので、調整レバー７のａの位
置からｂの位置へ回転させトルクを調整する。

ａの位置では基台１の周辺部に付設された鋼球
２等の突出部が、調整レバー７の凹部にあるとき
スプリングワツシヤ５とスプリング１１の弾力お
よびナツト８，９の調整により摩擦板１３とワツ
シヤ１４と鍔付円筒の鍔部の接触抵抗により適値
摩擦トルクを得る。いま、調整レバー７を約30゜
回転させてａ点からｂ点へ移すと、鋼球２の突出
量に相当した間隙を基台１のＣ面と調整レバー７
間に生じ、したがつて摩擦板１３とワツシヤ１４
に対して鍔付円筒が離れる方向に移動し接触圧を
弱め摩擦トルクを小さくする。

なお、本発明の実施例ではレバー式であるが、
軸とレバーを設けたトルク調整板とは同心上にあ
るために、例えば軸の回転には内ツマミとし、レ
バー操作は外ツマミとす所謂二重ツマミの形式を
採用することができるが、軸の右側すなわち無線
通信機能等のパネル側と反対側へは、必要に応じ
て例えば減速装置等の付加装置を結合することも
できる。

〔発明の効果〕

本発明のトルク可変装置は、無線通信機等の回
転ダイアルに用いた場合に、レバーの操作によ
り、いたつて簡単に回転トルクを可変することが
できるものであり、周波数を大きく変えるときは
該トルクを軽くして迅速に周波数の同調を行なつ
て、目的とする周波数の近くになつたら該トルク
を重くして微細な同調操作を行ない易くする効果
がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すトルク可変装
置の縦断面で、第２図はパネルへ取付ける側から
見た正面図であり、第３図は分解した斜視図であ
る。 １…基台、２…鋼球等、３…ダイアル軸、４…
鍔付円筒、５…スプリングワツシヤ、６…押え金
具、７…調整レバー、８，９…ナツト、１０…Ｅ
リング、１１…スプリング、１２…ワツシヤ、１
３…摩擦板、１４…ワツシヤ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 軸方向の一端部が複数の鋼球２を突出状態で
   付設し得る穴を有する基台１と、摩擦板１３をピ
   ン打ち固定したダイアル軸３と、複数のスプリン
   グワツシヤ５と押え金具６を内在させ、基部１に
   付設する鋼球２に対応した位置に、鋼球２の突出
   量に応じた凹部を有する調整レバー７を通してナ
   ツト８，９止した鍔付円筒４とを具備し、鍔付円
   筒４を前記ダイアル軸３に通して、摩擦板１３と
   鍔付円筒４の鍔部が、押え金具６と鍔付円筒４の
   鍔部に介在するスプリングワツシヤ５と前記ナツ
   ト８，９の螺合調整による圧力でワツシヤ１４を
   介して接触させ、かつ、前記ダイアル軸３が基台
   １に組込み、前記押え金具６が基部１の中空部に
   螺合装着して、ダイアル軸３と鍔付円筒４および
   基台１と鍔付円筒４は固着しないようにし、基台
   １の鋼球２の突出量を調整レバ７の回転により、
   調整レバー７の平面と凹面の差で基台１と調整レ
   バー７間に検出量に応じた間隙を生じ、鍔付円筒
   ４とワツシヤ１４と摩擦板１３との接触圧を変化
   させ、回転トルクを可変としたことを特徴とする
   トルク可変装置。