JPS6340772Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔考案の属する技術分野〕 本考案はクローズド型冷蔵シヨーケースに関
し、特に庫内を加湿できる構造を有するクローズ
ド型冷蔵シヨーケースに関する。

〔従来技術〕

従来、この種のクローズド型冷蔵シヨーケース
において、庫内の湿度を高めるために、水を入れ
たコツプを庫内に配置したりしている。しかし、
加湿能力を高める為には多くのコツプを必要とす
るし、見栄えも良くない。更に、コツプの中の水
が無くなる度に、コツプを庫内より取出してその
取出したコツプの中に水を入れ、その水の入つた
コツプを庫内に配置するという手間が掛つた。
又、コツプの中に水が有るか無いかを監視しなけ
ればならないという不便もあつた。

又、クローズド型冷蔵シヨーケースは、庫内が
蒸発器によつて冷やされるため、前面ガラスの庫
外側に露が付いて、その露が前面ガラスに沿つて
床まで落下し、床を濡らしてしまうので、前面ガ
ラスに付いた露を床に落下させない対策が必要で
あつた。

〔考案の目的〕

本考案の目的は、人手によつて水を補給しなく
ても庫内を十分に加湿できる構造を有するクロー
ズド型冷蔵シヨーケースを提供することにある。

本考案の他の目的は、前面ガラスの庫外側に付
いた露を床に落下させずに処理できる構造を有す
るクローズド型冷蔵シヨーケースを提供すること
にある。

〔考案の構成〕

本考案によれば、庫内に蒸発器を有すると共に
前面に前面ガラスを有した密閉構造のクローズド
型冷蔵シヨーケースにおいて、前記前面ガラスと
該前面ガラスを下部より支える庫内底板との間に
透き間を設けると共に、前記前面ガラスの底部庫
内側に該前面ガラスに沿つて、かつ所定の間隔を
隔てて対向して前記庫内底板に遮蔽板を立設し、
前記前面ガラスの庫外側に付いて該前面ガラスに
沿つて落下する露を、床に落下させずに庫内側に
導いて前記前面ガラスと前記遮蔽板との間に溜
め、該溜まつた水により、庫内と庫外間を出入す
る空気を遮断すると共に庫内を加湿するようにし
たことを特徴とするクローズド型冷蔵シヨーケー
スが得られる。

〔考案の実施例〕 以下、図面を参照して本考案の実施例を説明す
る。

第１図を参照すると、庫内１に蒸発器２を有
し、庫内底板３より下部に凝縮器４と凝縮フアン
モータ５が配置された凝縮ユニツト内蔵のクロー
ズド型冷蔵シヨーケースが示されている。このク
ローズド型冷蔵シヨーケースの前面にある前面ガ
ラス６と前面ガラス６を下部より支える庫内底板
３との間には透き間が設けられている。又、前面
ガラス６の底部庫内１側には、前面ガラス６に沿
つて、かつ所定の間隔を隔てて対向して庫内底板
３に遮蔽板７が立設している。更に、前面ガラス
６の底部庫外側には、前面ガラス６に沿つて、か
つ所定の間隔を隔てて対向して化粧サツシ８が設
けられており、この化粧サツシ８、遮蔽板７、庫
内底板３及び本シヨーケースの両側方にある側板
（図示せず）によつて囲まれた、上方が開いた空
間が形成される。遮蔽板７の高さは化粧サツシ８
の高さより低く、かつ前面ガラス６の底より高く
なるように選ばれる。

このような構造を有するクローズド型冷蔵シヨ
ーケースでは、蒸発器２によつて庫内１が庫外よ
りも冷やされているため、前面ガラス６の庫外側
に露９が付く。この露９は、前面ガラス６に沿つ
て落下し、床に落下することなく、化粧サツシ８
と前面ガラス６との間、及び前面ガラス６と庫内
底板３との透き間を通つて庫内１側に導かれ、化
粧サツシ８、庫内底板３、遮蔽板７及び側板によ
つて囲まれた空間に溜まる。この溜まつた水１０
は、所定量になると遮蔽板７を図の実線矢印の如
く乗り越えて、庫内底板３に空けられた排水口１
１、排水ホース１２を介して、庫内底板３の下部
に配置された排水タンク１３に落下する。

従つて、上記溜まつた水１０は、遮蔽板７、前
面ガラス６及び側板で囲まれた水面より、庫内１
側に蒸発し、この蒸気は図の点線矢印の如く、前
面ガラス６と敷板１４との透き間を通つて上昇
し、商品（図示せず）が陳列される庫内１を加湿
する。又、溜まつた水１０は、上述の如く水面か
ら蒸発するが、前面ガラス９の庫外側に付いた露
９が落下することにより補給されるので、従来の
ように人手に頼ることなく、溜まつた水１０の水
面の高さが前面ガラス６の底以上になるように保
たれる。そのため、庫内１と庫外間の空気の出入
は、溜まつた水１０により遮断されて、庫内１内
の冷気が庫外へ漏れないようになつている。

第２図を参照すると、本発明による前面ガラス
６の下部の構造の他の実施例が詳細に示されてお
り、この例では、前面ガラス６の庫外側に付いた
露９が落下したのを受け止めるための水受け板１
５が設けられており、その水受け板１５上には、
第３図に詳細に示されるような、前面ガラス６を
支える為のガラス受け金具１６が、前面ガラス６
の底の数ケ所に設けられている。

又、化粧サツシ８と前面ガラス６との間に透き
間があるので、水受け板１５に、溜まり水１０と
一緒にゴミが堆積してしまう。このような場合、
第４図に示されるように、化粧サツシ８を上部化
粧サツシ８ａと下部化粧サツシ８ｂの２つに分割
して、上部化粧サツシ８ａを点線で示される如く
下部化粧サツシ８ｂから取外し出来るようにする
か、或いは第５図に示されるように、上部化粧サ
ツシ８′ａを下部化粧サツシ８′ｂに対して移動で
きるように構成して、水受け板１５に堆積したゴ
ミを除去できるようにする。又は、第４図及び第
６図に詳細に示されるようなフイルタ１７を水受
け板１５の上部に設置して、ゴミが堆積したとき
に第４図の点線に示される如くフイルタ１７を取
外して、フイルタ１７に付着したゴミ、ほこり等
を除去するようにしても良い。

〔考案の効果〕

以上の説明で明らかなように、本考案によれ
ば、前面ガラスの庫外側に付いた露を、床に落下
させずに化粧サツシと前面ガラスとの透き間を通
して庫内へ導き、遮蔽板との間に溜めるようにし
ているので、前面ガラスに付いた露の処理を解決
すると同時に、その溜まつた水を庫内の加湿に用
いることができるという一石二鳥の効果が得られ
る。又、外気は、化粧サツシと遮蔽板との間に溜
まつた水に遮られて庫内へ侵入できないようにな
つているので、外気の庫内へ及ぼす影響を殆どな
くすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるクローズド型冷蔵シヨー
ケースの一実施例の構造を示した断面図、第２図
は本考案によるクローズド型冷蔵シヨーケースの
前面ガラスの底部の一実施例の詳細を示した断面
図、第３図は第２図のガラス受け金具の詳細を示
した斜視図、第４図はゴミの除去を容易とする構
造を有する本考案によるクローズド型冷蔵シヨー
ケースの前面ガラスの底部の一例を示した断面
図、第５図は化粧サツシの他の例を示した断面
図、第６図は第４図のフイルタの詳細を示した斜
視図である。 ６……前面ガラス、７……遮蔽板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 庫内に蒸発器を有すると共に前面に前面ガラス
   を有した密閉構造のクローズド型冷蔵シヨーケー
   スにおいて、前記前面ガラスと該前面ガラスを下
   部より支える庫内底板との間に透き間を設けると
   共に、前記前面ガラスの底部庫内側に該前面ガラ
   スに沿つて、かつ所定の間隔を隔てて対向して前
   記庫内底板に遮蔽板を立設し、前記前面ガラスの
   庫外側に付いて該前面ガラスに沿つて落下する露
   を、床に落下させずに庫内側に導いて前記前面ガ
   ラスと前記遮蔽板との間に溜めるようにしたこと
   を特徴とするクローズド型冷蔵シヨーケース。