JPS6340352Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は車両の前後に装着されるバンパ、特
に、車両の熱源に近接されるバンパに関する。

車両、特に小型自動車はその軽量化を計るた
め、車体の構造の簡素化が進んでいる。この内、
自動車の前後のバンパはその軽量化を計るため、
樹脂バンパフエースを使用するものが多い。特
に、小型自動車では自動車ボデーの外板と兼用さ
れる比較的縦幅の大きな樹脂バンパフエースが多
用されている。ところで、自動車の熱源となるエ
ンジンは、自動車のエンジンルームが小さなもの
ほどエンジンおよび補機類の取付スペースが限ら
れ、エンジンと近接する部材、たとえばバンパと
の間隙が少ない。このためエンジンの熱害より各
部材、特に耐熱性の低い部材を保護する必要上、
エンジンの周りに遮熱板を装着することが行なわ
れているが、この場合、エンジン自身の放熱性が
下がり、耐熱性に対する許容値を越えるため破損
等の原因となることもある。

本考案はエンジンの遮熱板を支持するバンパを
提供することを目的とする。

本考案によるバンパは、その裏側面に沿う形状
の遮熱板を取付手段により取付けたことを特徴と
する。

以下、本考案を添付図面と共に説明する。

第１図には自動車の前部のエンジンルーム２が
示され、そこにエンジン１が装着される。エンジ
ン１はその前壁より排気管１０を突出しており、
このようなエンジンの前方に本考案の一実施例と
してのバンパ３を配備する。バンパ３はフロント
マスクを兼ねると共に空力学的効果を上げるた
め、縦幅の比較的大きな樹脂製のバンパフエース
４を備える。このバンパフエースは第２図に示す
ような複数個の取付穴５を上下端部に形成され、
この取付穴に挿通される止ねじ（図示せず）によ
り図示しない車体の強度部材に固定される。

第２図に示すように、バンパフエース４の裏側
面６となるエンジンルーム対向面の中央部には耐
熱性の大きなガラスウールからなる遮熱板７が重
ね合わされる。なお、遮熱板としてはこの他、レ
ジンウールや雑面フエルトを用いてもよい。遮熱
板７は裏側面６の折曲した形状に沿う形状に形成
され、裏側面６の車幅方向Ａに長く伸びる部分全
体を覆う。この遮熱板７は裏側面６より突出する
複数個の取付手段としての止ピン８をそれぞれ貫
通させており、しかも、各止ピン８に係止クリツ
プ９を係止させることにより、裏側面６に遮熱板
７を固定している。この場合、取付手段としての
止ピン８と係止クリツプ９のみで遮熱板７を固定
でき、部品点数低減効果、重量軽減効果がある。

このようなバンパ３はエンジン１からの放熱を
遮熱板７で受ける。このため樹脂製のバンパフエ
ース４はエンジンからの熱害を直接受けることが
なく、その耐久性が上る。しかもエンジンルーム
２より遮熱板７を除去し、バンパフエースの裏側
面６に重ねたため、エンジンルームに新たにスペ
ースを確保でき、エンジン自体の冷却性を上げる
ことにも役立つ。

上述の処において遮熱板７は裏側面６の中央部
を覆う形状としたが、裏側面全体を覆う形状とし
てもよい。

更に遮熱板７の厚さが一定のものを説明した
が、これに代え特に熱害を受け易い凸状部のみ厚
く形成してもよい。更にまた、遮熱板７は止ピン
８で裏側面７に固定されていたが、バンパフエー
ス４の止穴（図示せず）にクリツプで直接止めて
もよく、接着を行なつてもよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例としてのバンパの概
略配置断面図、第２図は同上バンパの分解斜視図
をそれぞれ示している。 １……エンジン、２……エンジンルーム、３…
…バンパ、４……バンパフエース、７……遮熱
板、８……止ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 樹脂バンパフエースの裏側面に、この裏側面に
   沿う形状の遮熱板を重ね合わせて取付けた構成の
   バンパ。