JPS6339344Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は扉取付用開口部の上端部が円弧状を
呈するいわゆる上部円型扉の開閉装置に関する。

従来、この種円弧状扉の開閉装置は第１図ａに
示すように開口部に取付ける窓枠１の上縁内周部
２が円弧状を呈し、この窓枠に装着される開閉扉
３の上縁外周部４が同一曲率の円弧状弯曲部に形
成されている。そしてこの開閉扉３を窓枠１に装
着してこれを開閉するために、扉３と窓枠１との
間に通常の旗ヒンジ５が採用されている。これは
第２図ａに示すようにヒンジ５の開閉支点５′が
室内側にあるために、扉３を開閉する際にその上
縁外周部４が窓枠１の上縁内周部２に衝接するこ
とがないためである。従つて、第１図ｂに示すよ
うないわゆるピポツトヒンジ６をとりつけたこの
種円型扉の開閉装置は普通採用さらない。その理
由は、第２図ｂに示すようにピポツトヒンジ６の
回転支点６′が扉の室内外幅方向の中央部にくる
ために、開閉扉７の開閉軌跡途中において、その
上縁外周部８が窓枠９の上縁内周部１０に衝接し
て開閉ができないためである。しかるに、ピポツ
トヒンジ構造を用いたいわゆるフロアヒンジは、
開閉作動が円滑に行なわれ、かつ機構が簡単でも
あり、さらには閉鎖時に風圧によつて開放するこ
とがなくその閉鎖状態を良好に維持するために、
ピポツトヒンジすなわちフロアーヒンジ構造の開
閉機構を採用した上部円型扉の開閉装置が要望さ
れている。

本考案はこの点に注目し、この種上部円型扉に
おいてもピポツトヒンジを採用することができる
ようにした開閉装置に関するものである。

すなわち、本考案は、第３図ａに示すように窓
枠９の上縁内周部１０の室内外陵角部１１ａ，１
１ｂ、又は開閉扉７の上縁外周部８の室内外陵角
部１２ａ，１２ｂを凹曲円弧状に面取りするか、
第３図ｂに示すように直線上に面取りするか、第
３図ｃに示すように凸曲円弧状に面取りするか、
あるいは第３図ｄに示すように窓枠９の室内外陵
角部１１ａ，１１ｂのみを、あるいは第３図ｅに
示すように開閉扉７の室内外陵角部１２ａ，１２
ｂのみを、それぞれ直線状または円弧状に面取り
する。さらに、窓枠９の上縁内周部１０と扉７の
上縁外周部８との間に若干の間隙１３を形成し、
なおかつこの間隙１３を塞ぐように扉７の上端部
にモヘヤやAT材あるいはゴムパツキンのような
気密材１４を取付けてなるものである。なお第３
図ｄや第３図ｅに示すように、一方側の窓枠９ま
たは扉７の一方側の上縁部のみを面取りするの
は、上縁部の曲率がゆるやかな場合である。

本考案は以上の構成からなり、これによれば第
４図に示すように扉を開閉した際に、開閉扉およ
び窓枠の上縁部の陵角部が面取りされているため
に、開閉時に互いの陵角部が衝接することなく円
滑に開閉することができ、なおかつ両者間に若干
の間隙を設けているので、余裕をもつて開閉する
ことが可能であり、しかもこの間隙を塞ぐように
扉の上縁部にはモヘヤ等の気密材を取付けている
ので、風雨がこの間隙から室内側に侵入すること
がない。

【図面の簡単な説明】

第１図ａはこの種上部円型扉の従来例を示す正
面図である。第１図ｂは本考案の一実施例の概観
図を示す正面図である。第２図ａは従来のこの種
開閉装置の説明図である。第２図ｂは従来のピポ
ツトヒンジ構造の開閉図を示す説明図である。第
３図ａないし第３図ｅは本考案の一実施例を示す
縦断面図である。第４図はその作動状態を示す説
明図である。 ６……ピポツトヒンジ、７……開閉扉、８……
上縁外周部、１０……上縁内周部、１１，１２…
…室内外陵角部、１１ａ，１１ｂ，１２ａ，１２
ｂ……面取り部、１３……間隙、１４……気密
材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上縁内周部が円弧状を呈する扉取付用開口部
   に、これに適合する開閉扉をピポツトヒンジによ
   つて取付けるに当つて、扉取付用開口部の上縁内
   周部と開閉扉の円弧状上縁外周部との間に若干の
   間隙を設けると共に、開閉扉の上縁外周部に上記
   間隙を塞ぐ気密材を取付け、且つ上記上縁内周部
   または上縁外周部のそれぞれ室内外周縁陵角部を
   面取りしてなる上部円型扉の開閉装置。