JPS5916480Y2 - 巻き込み式防虫網を有する窓構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、巻き込み式防虫網を有する窓構造に関するも
のである。

従来から開閉可能な窓には、防虫網又は防虫網戸が併用
されてきている。

例えば引き違いガラス障子等では、通常網戸を使用して
おり、窓密閉時においても一方のガラス障子には網戸が
重なっているためみばえが悪いものであった。

又、これをさけるためには、窓枠にさらにもう一つのレ
ール又は溝を設け、これに網戸を配して、網戸を使用す
る場合のみ網戸を引き出してくる構造にしなくてはなら
なかった。

しかも、この構造では、ガラス障子を開けて、網戸を閉
める操作がいるため、その間は、虫が進入するという問
題点か゛あった。

又、両引き又は一方引きの一枚ガラス障子では、網戸が
常に閉じている等引き違いの場合と同様の問題点を生じ
ていた。

これを改善するために、ガラス障子の框の中に巻き込み
式防虫網を内蔵したものが考案されてきた。

第１図は、その具体例の端面説明図であり、ガラス障子
の一方の側端の框１に巻き込み式防虫網２を内蔵し、防
虫網３の他端を左側の窓枠４Ａに固定したものであり、
ガラス障子を図の右方向へ開けた場合には、ガラス障子
が開いた部分に防虫網がはられるようになっている。

しかし、この構造のものは右側の窓枠４Ｂとガラス板５
に空間が生じるため、その部分から虫が矢印Ａに示す如
く進入してくるという欠点を有していた。

これを改良したものが第２図に示されているものであり
、右側の窓枠１４Ｂにガラス板１５と接触して密閉する
ためのゴム等のシール材１６を設けた窓構造である。

しかし、この構造のものも、窓の開閉が重くなり力を要
する欠点を有し、かつ第１図、第２図の両側とも一枚ガ
ラス障子でありながら、一方引きしかできないという欠
点を有していた。

又、引き違い窓の場合には、両側端の窓枠に巻き込み式
防虫網を内蔵し、夫々障子の窓枠に接する側の框にその
一端を固定したものもあり、どちらの側の障子を開いた
場合にも防虫網が引き出される構造であった。

しかし、この場合にも、第１図に示されたものと同様に
２枚の障子の間隙から虫が侵入するという欠点を有し、
これを防ぐために第２図の場合と同様にシール材を框に
設けた場合にはやはり窓の開閉が重くなってしまうとい
う欠点を有していた。

本考案は、かかる欠点を防止し、虫の進入の防止と開閉
の負担の増加を極めて低くおさえた構造であり、障子の
両側端の框又は窓枠に巻き込み式助虫網を内蔵せしめ、
かつ障子の開閉に供って該武防虫網が出入りするように
なしたことを特徴とする巻き込み式防虫網を有する窓構
造である。

第３図は、その代表的実施例の端面説明図であり、両側
端の框２１ Ａ、２１ Ｂに巻き込み式防虫網２２Ａ
、 ２２ Ｂを内蔵し、その防虫網の他端は窓枠２４Ａ
。

２４Ｂに取付けられているところを示している。

この両引き窓は、第４図に示す如く右方向へ開いた場合
においても又、第５図に示す如く左方向へ開いた場合に
おいても、夫々両側端の框に内蔵された２個の防虫網が
引き出され、防虫網３３Ａ。

３３ Ｂ又は４３Ａ、４３Ｂとして、どちらの方向に開
いた場合にも虫の進入を完全に防止する。

又、この窓構造は窓が閉している場合には、ゴム、バネ
等の手段による巻き取り機構により防虫網は框の中に巻
き込まれているため、ガラス板２５に防虫網が重ならな
いため、うつとおしさも生じなく、冬季等の太陽光線も
充分に取り入れられるものである。

さらには、網戸を使用する場合には、このような一枚ガ
ラス障子の場合には、必ず別のレール又は溝を必要とし
ているものであったがこのような問題点もない。

なお、本考案の框、窓枠は、アルミ、鉄、プラスチック
、コンクリート、木材等から適宜選択して製造されたも
のが使用でき、又、ガラス障子以外のプラスチック障子
、室内間仕切用の紙障子、ふすま等にも応用可能である
。

又、開閉方向も左右のみでなく上下開閉の場合も全く同
様に使用可能であり、その場合には、上下両端の框又は
窓枠に巻き込み式防虫網を内蔵させれは゛良い。

第６図は、本考案の他の実施例の端面説明図であり、框
５１ Ａ、５１ Ｂの代りに窓枠５４Ａ、５４Ｂに巻き
込み式防虫網５２Ａ、５２Ｂを内蔵し、その防虫網の他
端を框に夫々取付けた窓構造を示している。

第７図は、第３図と第６図のものの夫々一方をくみ入れ
た構造であり、左側には窓枠６４Ａ内に巻き込み式防虫
網６２Ａを内蔵し、その他端を框６１Ａに取付け、右側
では、框６１ Ｂ内に巻き込み式防虫網６２ Ｂを内蔵
し、その他端を窓枠６４ Ｂに取付けた窓構造を示して
いる。

これらの例は全て一枚ガラス障子の両引き窓を対象とし
たものであり、本考案の効果を最大限に生かせる窓構造
であるが本考案は、一般の引き違いガラス障子等にも応
用できる。

この場合には、窓の両側端の窓枠若しくは框に巻き込み
式防虫網を設ける又は後述の如く一方の窓枠若しくは框
に巻き込み式防虫網を設けるともに、２枚の障子の中央
側の框のいずれが一方に巻き込み式防虫網を設けること
が重要である。

この中央の防虫網があるため２枚の障子の間隙から虫が
侵入しなくすることができる。

第８図は、その例を示す端面説明図であり、左側の窓枠
７４Ａ内に巻き込み式防虫網７２Ａが内蔵され、この防
虫網の他端は、左側のガラス障子の左側の框７１ Ａに
取付けられており、窓枠７４Ａの外側端部には雨水の侵
入を防止するためのバッキング７７Ａが設けられている
。

又、左側のガラス障子の右側の框７１ Ｂ内にも巻き込
み式防虫網７２Ｂが内蔵され、この防虫網の他端は右側
のガラス障子の左側の框７１ Ｃに取付けられている。

さらに右側の窓枠７４Ｂ内にも巻き込み式防虫網７２
Ｃが内蔵され、この防虫網の他端は右側のガラス障子の
右側の框７１ Ｄに取付けられており、窓枠７４Ｂには
框７１ Ｄと接触する部分にバッキング７７Ｂが設けら
れ、雨水の侵入を防止する。

このような構造にすることにより、障子同志の召し合わ
せ部分も含めて虫の侵入空間を何ら生ずることなく左右
いずれのガラス障子も開くことができ、かつ閉じている
状態では防虫網は又は窓枠内に巻き取られているためガ
ラス障子と重なって見えなくうつとうしさも生じない。

もちろん、これは本考案の一例であり、防虫網の框又は
窓枠からの取り出し位置、框又は窓枠への取り付は位置
をはしめ、框、窓枠の構造バッキングの有無、その地形
状、防虫網の巻き取り機構等は、本考案の主旨を逸脱し
ない範囲で適宜変更できる。

又、例えば第８図の例においても、右側の巻き込み式防
虫網を設けなく、右側のガラス障子を開いた場合には、
その開口部から自由に出入りが゛でき、又、左側のガラ
ス障子を開いた場合には、完全に虫の進入が防止される
という構造とすることもできる。

この場合にも障子の中央側の框にも巻き込み式防虫網が
設けられねばならない。

このように本考案は虫の進入が完全に防止できかつ障子
を閉じた状態では防虫網が障子に重なってみえないもの
であり、特に一枚ガラス障子を使用した両引き窓に適し
ており、今後様々の応用が可能なものである。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は、従来例を示す端面説明図である。 第３図は本考案の代表的例の端面説明図であり、第４図
及び第５図はその開いた状態の説明図である。 第６図乃至第８図は、本考案の他の例の端面説明図であ
る。 ２１ Ａ、２１ Ｂ ；框、２２ Ａ、２２ Ｂ ；巻
き取り式防虫網、２４Ａ、２４Ｂ；窓枠、２５；ガラス
板。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 窓枠と左右方向に開閉する窓障子とを有しこれら窓枠と
   障子の抱き合せ部の側窓枠と障子框の一方あるいは／お
   よび障子の召し合せ部の障子框の一方に巻き込み式防虫
   網を内蔵せしめ、該網の取出し端を抱き合せ部あるいは
   召し合せ部の他方の窓枠又は障子框に取付けしており、
   障子の開閉に伴って防虫網が出入するようにした巻き込
   み式防虫網を有する窓構造。