JPS6339331B2

JPS6339331B2 -

Info

Publication number: JPS6339331B2
Application number: JP57062675A
Authority: JP
Inventors: Masaru Orii
Original assignee: Orii KK
Current assignee: Orii KK
Priority date: 1982-04-15
Filing date: 1982-04-15
Publication date: 1988-08-04
Also published as: JPS58179519A

Description

【発明の詳細な説明】この発明は、被加工物を一方の加工機から他方
の加工機に自動的に移動させる被加工物の自動送
り装置に関するものである。

近年、この種の自動送り装置としては、両加工
機間にて被加工物を順次ステツプ的に移動させる
方式のものが種々開発されている。

この方式のものは、両加工機間に位置する被加
工物の受台と、両加工機間にて同期的に往復動す
る複数の吸着体を有していて、この吸着体が被加
工物の吸着および吸着解除と往復動を繰り返すこ
とにより、受台を中継点として被加工物を順次ス
テツプ的に移動させるようになつており、被加工
物を比較的長い距離に亘つて移動させることがで
きる等の利点を有する。

ところで、従来、このような自動送り装置にお
いて、両加工機の対向方向（通常は水平方向）に
関する吸着体の往復駆動手段としては、チエーン
を用いた手段が採用されている。すなわち、例え
ば吸着体を１つのスライド体に取付けると共に、
両加工機の対向方向に沿つてチエーンを往復動自
在に架設し、そしてスライド体をチエーンに連結
して、このチエーンを往復動させている。

しかしながら、このようにチエーンを用いた駆
動手段によれば、チエーン自体の延びによつて、
加工機および受台に対する吸着体の繰り返しの位
置決め精度が悪化し、強いては適正な送り動作に
支障を起こすおそれがあり、また吸着体の起動お
よび停止を比較的急速に行なうことが困難である
といつた問題があつた。

この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、
被加工物を、一方の加工機から他方の加工機への
長い距離間を吸着体によつて搬送するに際して、
それら各加工機、各受台に対する吸着体の繰り返
しの位置決め精度を常に高精度なものとして、送
り動作を確実に行なうことができ、しかも吸着体
の起動および停止を比較的速やかに実施すること
もできる被加工物の自動送り装置を提供すること
を目的とする。

以下、この発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。

図中１は本発明装置の基体であり、プレス機等
の加工機２，３間の床面上に設置されている。こ
の基体１において、上方のアーム部分１ａには上
下駆動部から内設されていて、この先端には、複
数のガイドローラ（図示せず）を介して保持体４
が上下動自在に取付けられ、またアーム部分１ａ
の頂部には、１連のモータ５、電磁クラツチ・ブ
レーキ６およびウオーム減速機７が装備され、そ
してこの減速機７の出力軸７ａと保持体４の上部
のピン８は、クランク機構９によつて連結されて
いる。

このクランク機構９は、減速機７の回転出力に
よつて保持体４を上下動させるものであり、減速
機７の出力軸７ａに取付けられた偏心板１０側の
ピン１１と、前記保持体４側のピン８との間に、
軸受１２，１３をそれぞれ介してロツド１４が連
結されている。偏心板１０の回転中心に対するピ
ン１１の偏心量は、上下動調整ボルト１５を回わ
すことにより調整でき、これにより、保持体４の
上下の往復移動距離が適宜調整可能である。ま
た、ロツド１４は、いわゆるターンバツクル機構
を有しており、したがつてその全長は、上下動の
位置調整用の中間ロツド１６を回わすことにより
調整でき、これにより、保持体４の上下の移動限
位置が適宜調整可能である。

保持体４の下側における第１図中左右の水平部
分には、ガイド体４ａが固着されており、このガ
イド体４ａには第６図に示すような対のガイドロ
ーラ１７を介して横長状のスライド体１８がその
長さ方向に沿つて移動自在に保持されている。こ
のスライド体１８は断面四角枠形状とされ、また
その上部には、その長さ方向に沿つて固着された
ラツク１９が設けられている。また、保持体４の
内部には左右駆動部が内設され、左右駆動部は、
上記ラツク１９とガイド体４ａの中央部に設置さ
れたサーボモータ２０と、ラツク１９と歯合し、
サーボモータ２０に正逆回転可能に軸着された駆
動ピニオン２１とから構成されている。サーボモ
ータ２０は減速機２２を介して回転出力し、そし
てその出力軸２２ａと駆動ピニオン２１の駆動軸
２３にそれぞれ歯付きプーリー２４，２５が取付
けられると共に、これら両プーリー２４，２５間
には、それらの歯部に合致する歯部を有するベル
ト２６が連結されており、これにより、駆動ピニ
オン２１の駆動系が構成されている。

スライド体１８の第１図中の中央部とその両端
部との計３簡所には、被加工物を吸着する真空吸
着カツプ（吸着体）２７が取付けられており、ま
た基体１側には、加工機２，３相互間の距離を３
等分しかつ吸着カツプ２７の移動軌跡の下方に位
置する２つの受台２８が設けられている。

次に動作について説明する。

モータ５は回転しており、クラツチ６が入ると
その回転が伝達され、真空吸着カツプ２７が保持
体４およびスライド体１８と共に上下動する。な
お、この真空吸着カツプ２７の下動限位置は、そ
れ自体がプレス機２，３の下金型および受台２８
上の被加工物Ｗに接する位置に予め設定してお
く。また、サーボモータ２０が正転および逆転す
ると、ラツク１９とピニオン２１により、真空吸
着カツプ２７がスライド体１８と共に左、右方向
に水平往復移動する。なお、この真空吸着カツプ
２７の往復移動間隔は、被加工物の形状により異
なり、被加工物によつて適宜の距離に予め設定さ
れる。

したがつて、第１図中左方側の真空吸着カツプ
２７は、左方の加工機２の下金型と左方の受台２
８との２者の上方位置との間に往復動し、そして
前者の上方位置にて下降することにより、加工機
２側の被加工物Ｗを真空吸着し、後者の上方位置
にて下降することにより、吸着保持していた被加
工物Ｗを左方の受台２８上に自動的に移す。これ
と同様に、第１図中の中央の真空吸着カツプ２７
は、左方の受台２８から右方の受台２８上に被加
工物Ｗを自動的に移し、また第１図中右方の真空
吸着カツプ２７は、右方の受台２８から右方の加
工機３の下金型上に被加工物Ｗを自動的に移す。

このように、左方の加工機で加工された被加工
物Ｗは、２つ或はそれ以上の複数の受台２８を介
して右方の加工機３までいわゆるステツプ方式で
自動的に送られる。即ち、被加工物Ｗの左方の加
工機２から右方の加工機３へ搬送する動作である
が、サーボモータ２０の回転を制御することによ
り、左方の加工機２上の被加工物Ｗを右方の任意
の受台に搬送でき、左方の受台に応じたストロー
クで搬送が可能である。

ところで、スライド体１８は、ラツク１９とサ
ーボモータ２０にベルト２６を介して正逆可能な
ピニオン２１とにより往復動されるから、スライ
ド体１８を高精度に移動制御することができ、こ
の結果、長い距離間隙隔を有する加工機間であつ
ても加工機２，３および受台２８に対する真空吸
着カツプ２７の位置決め精度を高精度なものとし
て、被加工物Ｗの送り動作を確実に実施すること
ができる。しかも、ラツク１９とピニオン２１に
よる確実な力の伝達により、スライド体１８の往
復動の起動および停止を比較的速く実施すること
も可能であり、これは送り動作の高速化を図る上
において有利である。

また、クランク機構９における上下動調整ボル
ト１５および中間ロツド１６の調整によつて、真
空吸着カツプ２７の移動軌跡を、本自動送り装置
の設置条件に応じて最適に設定することができ
る。

以上説明したように、この発明に係る被加工物
の自動送り装置によれば、両方の加工機間の床面
上に基体を設け、その基体上部に、上下に摺動可
能に保持体を設け、その保持体にガイド体を固定
し、そのガイド体に、スライド体を上記両方の加
工機に結ぶ線に沿つて左右に往復動可能に支持
し、上記スライド体の左右両端部間の適宜な位置
に被加工物を吸着によつて保持し解放する吸着体
を複数取付け、上記ガイド体の前方にあつて上記
各吸着体間に位置し、被加工物を載置せる受台を
複数設置し、上記基体に、上記保持体を上下駆動
する上下駆動部を設け、上記保持体は、上記スラ
イド体を左右駆動する左右駆動部を内設して、上
記上下駆動部に接続され、上記スライド体はスラ
イド体の長手方向に沿つて固着されたラツクと、
上記ガイド体の中央部に設置されたサーボモータ
と、上記ラツクと歯合し、サーボモータに正逆回
転可能に設けられた駆動ピニオンとからなる上記
左右駆動部に接続してなり、上記スライド体の一
端部にある吸着体が一方の加工機側の被加工物を
一旦上記受台上に移してから次なる受台上へと順
次段階を追つて他方の加工機側に送り動作するよ
うにしたから、特に、被加工物を一方の加工機か
ら他方の加工機への長い距離間を吸着体によつて
搬送するに際して、それら両加工機及び各受台に
対する吸着体の繰返しの位置決め精度を常に高精
度なものとして、送り動作を確実に行うことがで
き、しかも吸着体の起動停止を速やかに実施する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

図面はこの発明の一実施例を示し、第１図は正
面図、第２図は側面図、第３図は保持体の上下駆
動機構部分の拡大正面図、第４図は第３図の−
線に沿う縦断面図、第５図はスライド体の駆動
機構部分の拡大正面図、第６図は第５図の−
線に沿う縦断面図である。１……基体、２，３……加工機、４……保持
体、１８……スライド体、１９……ラツク、２１
……ピニオン、２７……真空吸着カツプ（吸着
体）、Ｗ……被加工物。

Claims

【特許請求の範囲】

１被加工物を一方の加工機から他方の加工機に
自動的に移動させる被加工物の自動送り装置にお
いて、両方の加工機間の床面上に基体を設け、そ
の基体上部に、上下に摺動可能に保持体を設け、
その保持体にガイド体を固定し、そのガイド体
に、スライド体を上記両方の加工機を結ぶ線に沿
つて左右に往復動可能に支持し、上記スライド体
の左右両端部間の適宜位置に、被加工物を吸着に
よつて保持し解放する吸着体を複数取付け、上記
ガイド体の前方にあつて上記各吸着体間に位置
し、被加工物を載置せる受台を複数設置し、上記
基体に、上記保持体を上下駆動する上下駆動部を
設け、上記保持体は、上記スライド体を左右駆動
する左右駆動部を内設して上記上下駆動部に接続
され、上記スライド体は、スライド体の長手方向
に沿つて固着されたラツクと、上記ガイド体の中
央部に設置されたサーボモータと、上記ラツクと
歯合しサーボモータに正逆回転可能に設けられた
駆動ピニオンとからなる上記左右駆動部に接続し
てなり、上記スライド体の一端部にある吸着体が
一方の加工機側の被加工物を一旦上記受台上に移
してから次なる受台上へと順次段階を追つて他方
の加工機側に送り動作するようにしたことを特徴
とする被加工物の自動送り装置。