JPS633803B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 イ 産業上の利用分野 本発明はパーツフイーダ等に取付けられたシユ
ートによつて整列送りされる薄片ワークを１個ず
つ分離し、次工程へ供給するための薄片ワーク供
給装置に関するものである。

ロ 従来技術 コネクタのバネ接点等に使用される薄片ワーク
は、薄肉の帯板状をした金属薄板の先端部を第１
図に示す如くＳ字状に折り曲げ、薄片ワークＡの
先端部Ｂに弾性力を持たすようにしてある。そし
て当該薄片ワークＡを第２図に示す如くコネクタ
イの所定位置に２個一組で配置することによりバ
ネ接点を形成している。

ところで、上記したような薄片ワークＡは薄肉
な金属板によつて形成されており、外径寸法も小
さく、又先端部Ｂは上記した如く弾性を持たせる
ために複雑な形状をしているため、パーツフイー
ダ等によつて整列送りされて来る多数の薄片ワー
クＡを１個ずつ分離し、例えば所定の作業ポジシ
ヨンに供給するといつた分離供給（以下切出しと
称す）が非常に困難であつた。

即ち薄片ワークＡをパーツフイーダ等によつて
整列送りさせる時、薄片ワークＡを縦方向に送る
と、第３図に示す如く薄片ワーク先端部ＢのＳ字
状をした部分に、後方に位置する薄片ワークＡの
先端部Ｂが嵌り込んでしまい、薄片ワークＡ同士
が絡み合うため、薄片ワークＡを縦方向に送るこ
とは不可能であつた。

又薄片ワークＡを幅方向に整列させた状態で送
ると、薄片ワークＡの整列送りは出来るものの、
第４図に示す如く振動シユートロによつて整列送
りされて来た薄片ワークＡが薄片ワークＡを切出
すために設けた固定スライドハ上に移動し、固定
スライドハ上を連続した状態で移動する時、図示
の如く薄片ワークＡが盛り上がつたり、又、薄片
ワークＡの脚部ｃが第５図に示す如く重なり合つ
てしまうといつた欠点があつた。

又振動シユートロから搬送されて来た薄片ワー
クＡを、第６図に示す如く２個のシヤツターニ，
ホを交互に上下動させることにより１個ずつ切出
すと、薄片ワークＡは帯板状をした薄板によつて
形成されているため、薄片ワークＡが変形しやす
いといつた問題があつた。即ちシヤツターニ，ホ
を所定の間隔をあけて配置し、シヤツターニによ
つて薄片ワークＡの排出を阻止した状態で、シヤ
ツターホにより第２番目の薄片ワークA′を挾持
し、この状態でシヤツターニを開らいて先頭の薄
片ワークA″を外部へ排出させるといつた動作を
行なう場合、シヤツターホによつて薄片ワーク
A′を挾持する時、薄片ワークA′が変形しやすい
といつた欠点があつた 従つて通常の搬送手段によつて薄片ワークの切
出しを行なうためには、上記した問題点を除去す
るために装置の構造が複雑になり、又切出しの安
定性にも欠けるといつた欠点があつた。

ハ 発明の目的 パーツフイーダ等によつて整列送りされて来る
薄片ワークＡを、簡単な構造をした薄片ワーク供
給装置によつて安定した状態で切出しが行なえる
ようにするものである。

ニ 発明の構成 幅方向に整列された薄片ワークを整列送りさせ
るためのシユートを、シユートの短辺側が水平面
に対し所定角度傾斜するように支持し、当該シユ
ートの端面にストツパを配置し、ストツパに当接
した薄片ワークを、薄片ワークを１個のみ切出せ
る厚みをもつた切出し板を、薄片ワークの流れと
直交する方向にスライドさせることによつてシユ
ートから１個ずつ切出し、シユートから傾斜した
状態で切出された薄片ワークを受け座を有する揺
動板に移送し、この後揺動板を所定角度回動させ
ることにより薄片ワークを水平な状態に保持し、
この状態で薄片ワークを真空吸着等によつて所定
の作業ポジシヨンまで搬送するようにしたもので
ある。

ホ 実施例 第７図及び第８図は本発明に係る薄片ワーク供
給装置を示す図面であり、当該薄片ワーク供給装
置は幅方向に整列された薄片ワークＡを整列送り
するためのシユート１と、シユート１によつて整
列送りされて来る薄片ワークＡを１個ずつ切出す
ための切出し板２と、切出し板２によつて切出さ
れた薄片ワークＡを保持するための受け座３を有
する揺動板４とによつて構成されている。

上記シユート１は第８図に示す如く短辺側が水
平面に対し所定角度（図面では30゜）傾斜した状
態となるようにして取付ベース５上に設置した直
進フイーダ（図示せず）に取付けてあり、その表
面には薄片ワークＡを傾斜した状態で整列送りさ
せるための段部６が設けてある。そして当該シユ
ート１上を薄片ワークＡが移動する時には、段部
６の端部６ａに、薄片ワークＡの下端部Ｄが当接
し、段部６傾斜面６ｂに薄片ワークＡの先端部Ｂ
及び脚部Ｃのフラツトの方の面が接触した状態
で、第７図矢印方向に薄片ワークＡが整列送り
されるように薄片ワークＡをシユート１に供給す
る。７はシユート１の上面に取付けたワークガイ
ドであり、当該ワークガイド７は、その裏面がシ
ユート１上に整列配置された薄片ワークＡの脚部
Ｃ上方を覆うように配置してあり、シユート１と
ワークガイド７によつてガイドされた状態で薄片
ワークＡは整列送りされるようになつている。又
当該シユート１の端面にはストツパ８が設置して
あり、シユート１上を整列送りされて来た薄片ワ
ークＡはストツパ８によつてその移動が阻止され
るようにしてある。

切出し板２はシユート１の端部に、薄片ワーク
Ａの流れ方向と直交するようにして配置してあ
り、又その肉厚はストツパ８に当接して移動を阻
止された薄片ワークＡを１個だけ切出すのに必要
な厚みを有している。そして当該切出し板２は、
エアーシリンダ９によつてワークＡの流れ方向と
直交する方向に摺動するスライダ１０に固着して
あり、エアーシリンダ９を伸長及び短縮させるこ
とにより、切出し板２が薄片ワークＡの流れと直
交する方向にスライドするようにしてある。そし
て、エアーシリンダ９を短縮させて切出し板２を
矢印方向にスライドさせると、切出し板２の先
端部が薄片ワーク先端部ＢのＳ字状部に接触し、
薄片ワークＡをシユート１から１個だけ切出すよ
うにしてある。

受け座３を有する揺動板４は、切出し板２と対
向する位置に回動自在に配置してあり、又受け座
３には切出し板２によつて切出された薄片ワーク
Ａが嵌合する凹溝３ａが設けてある。そして揺動
板４が下方に回動すると、上記受け座３とシユー
ト１の段部６とが面一となり、シユート１から切
出されて来た薄片ワークＡが受け座３の凹溝３ａ
に嵌り込むようにしてある。又揺動板４を上方に
回動させると、揺動板４の受け座３が水平状態と
なるようにしてあり、受け座３の凹溝３ａに嵌り
込んだ薄片ワークＡを水平な状態に保持するよう
にしてある。１１は上記揺動板３を所定角度回動
させるため、揺動板４の側方に配置したレバーで
あり、当該レバー１１と揺動板４とは両者間に介
存させたスプリング１２によつて圧接している。
そして当該レバー１１をカム駆動によつて所定角
度の範囲で回動させることにより、受け座３を有
する揺動板４を所定角度揺動させるようにしてあ
る。

上記構成に於いて、本発明に係る薄片ワーク供
給装置によつて薄片ワークＡを１個ずつ確実に切
出すには、エアーシリンダ９を伸長させて切出し
板２を図中矢印方向に移動させておくと同時
に、レバー１１をカム駆動させて揺動板４を下方
に回動させ、受け座３の表面とシユート１の段部
６とが面一となるようにしておき、この状態でシ
ユート１に薄片ワークＡを供給する（第８図実線
の状態）。この時薄片ワークＡは幅方向に整列さ
れ、薄片ワークＡの先端部Ｂがシユート１の図中
右方向側に位置し、且つ先端部ＢのＳ字状部が上
部を向くようにしてシユート１に供給する。そし
てシユート１に供給された薄片ワークＡをシユー
ト１に結合した直進フイーダを作動させることに
より、シユート１の端部に設置したストツパ８に
向けて整列送りさせる。この時、シユート１は短
辺側が水平面に対し所定角度傾斜した状態で配置
してあるため、薄片ワークＡは安定した状態でシ
ユート１の段部６に接触しているため、薄片ワー
クＡはシユート１上を安定した状態で整列送りさ
れる。そして先頭の薄片ワークがシユート１の端
面に設置したストツパ８に当接すると、エアーシ
リンダ９を短縮させて切出し板２を矢印方向に
スライドさせ、切出し板２の先端をストツパ８に
当接した薄片ワークＡ先端部ＢのＳ字状部に接触
させ、この状態で薄片ワークＡをシユート１から
１個だけ切出し、切出し板２と対向する位置に配
置した揺動板４の受け座３に設けた凹溝３aaに
当該薄片ワークＡを落し込む。このようにして受
け座３の凹溝３ａ内に薄片ワークＡを１個供給す
ると、エアーシリンダ９を伸長させて切出し板９
を元の位置まで復帰させる。すると切出し板９が
矢印方向にスライドすることによつて移動を阻
止されていた第２番目の薄片ワークＡが矢印方
向に移動し、シユート１の端部に設置したストツ
パ８に当接し、シユート１上を整列送りされて来
た薄片ワークＡが１ピツチだけ移動する。又エア
ーシリンダ９の伸長と同時にレバー１１をカム駆
動によつて上方へ回動させ、レバー１１と係合し
ている揺動板４を上方へ回動させることにより、
揺動板４に固着した受け座３を第８図−点鎖線に
示す如く水平状態に位置させ、受け座３の凹溝３
ａ内に嵌り込んだ薄片ワークＡを水平状態に保持
する。そして水平状態に保持されている薄片ワー
クＡを真空吸着等によつて所定の作業ポジシヨン
まで搬送し、薄片ワークＡが受け座３から離れる
と、レバー１１をカム駆動によつて今度は下方に
回動させ、レバー１１と係合している揺動板４を
下方に回動させることにより、揺動板４に固定し
た受け座３を元の位置まで復帰させて１回の動作
を終了する。

後は上記動作を連続的に繰返すことにより、シ
ユート１上を整列送りされて来る薄片ワークＡを
１個ずつ確実に切出し、所定のポジシヨンまで搬
送することができる。

ヘ 発明の効果 上記した如く、薄片ワークを短辺側が水平面に
対し所定角度傾斜した状態に配置されたシユート
を使用して幅方向に整列した状態で整列送りさ
せ、又シユートの端部に達した薄片ワークを、薄
片ワークを１個のみ切出すのに必要な厚みを有
し、且つ、薄片ワークの流れ方向と直交する方向
にスライドする切出し板によつて１個ずつ切出す
ようにすれば、薄片ワークを安定した状態で整列
送りさせることが可能になると同時に、整列送り
されて来た薄片ワークを１個ずつ確実にシユート
から切出せるようになる。又、シユートから傾斜
した状態で切出された薄片ワークは、揺動板の作
用によつて水平な状態に保持された後、次工程に
搬送されるため、次工程での作業が容易に行なえ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は薄片ワークの形状を示す図面、第２図
は薄片ワークの使用状態を示す断面図、第３図乃
至第６図は従来の搬送手段によつて薄片ワークを
整列送りする時の問題点を示すための図面、第７
図は本発明に係る薄片ワークの供給装置の平面
図、第８図は部分断面側面図である。 Ａ……薄片ワーク、１……シユート、２……切
出し板、３……受け板、４……揺動板、６……シ
ユートの段部、８……ストツパ、９……エアーシ
リンダ、１０……スライダ、１１……レバー。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 帯板状をした薄板を所定形状に折曲形成する
   ことにより形成された薄片ワークを幅方向に整列
   させた状態で整列送りするためのシユートと、シ
   ユートの端部に配置した、薄片ワークを一個のみ
   切出すのに必要な厚みを有する切出し板と、当該
   切出し板を薄片ワークの流れ方向と直交する方向
   に所定量スライドさせる手段と、切出し板によつ
   て切出された薄片ワークを保持するための受け座
   を有する揺動板とからなり、上記シユートを、シ
   ユートの短辺側が水平面に対し所定角度傾斜した
   状態となるように配置し、シユートから傾斜した
   状態で切出されて来る薄片ワークを、揺動板を所
   定角度回動させることにより水平な状態で保持
   し、この状態で薄片ワークを任意の手段によつて
   次工程に送るようにしたことを特徴とする薄片ワ
   ーク供給装置。