JP6995525B2 - テープフィーダ - Google Patents

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Description

本発明は、リード部品を供給するテープフィーダに関するものである。
リード部品を供給するテープフィーダでは、キャリアテープに保持された複数のリードが、固定部と可動刃とによって切断され、キャリアテープから分離したリード部品が供給される。下記特許文献には、そのようなテープフィーダの一例が記載されている。
特開平11-90570号公報
テープ化部品のリードを切断してリード部品を供給するテープフィーダにおいて、適切なリードの切断等を課題とする。
上記課題を解決するために、本明細書は、複数のリードを有するラジアルリード部品と、そのラジアルリード部品の複数のリードを保持するキャリアテープとから構成されるテープ化部品を挟むように配設される固定部と複数枚の可動刃とを備え、前記固定部前記複数枚の可動刃が近接することによって、前記キャリアテープに保持された前記複数のリードを切断し、前記キャリアテープから分離した前記ラジアルリード部品を供給するテープフィーダであって、前記複数枚の可動刃が、前記複数のリードを1本ずつ順次切断するようにズレた状態で配設されているテープフィーダを開示する。
本開示によれば、複数のリードを複数の可動刃により切断することが可能となり、適切にリードを切断することが可能となる。
電子部品装着装置を示す斜視図である。 テープフィーダの斜視図である。 テープフィーダの拡大斜視図である。 送出装置と切断装置とを示す斜視図である。 送出装置と切断装置とを示す斜視図である。 送出装置を示す斜視図である。 テープフィーダの断面図である。 ガイド機構を示す斜視図である。 切断装置を示す斜視図である。 切断装置を示す斜視図である。 固定部材と揺動部材とを示す側面図である。 固定部材と揺動部材とを示す平面図である。 固定部材と揺動部材とを示す側面図である。 リード切断前の第1可動刃と第2可動刃と固定刃とを示す図である。 1本目のリード切断時の第1可動刃と第2可動刃と固定刃とを示す図である。 2本目のリード切断時の第1可動刃と第2可動刃と固定刃とを示す図である。 固定部材と揺動部材とを示す拡大側面図である。 変形例の第1可動刃と第2可動刃とを示す図である。 従来の切断装置を示す斜視図である。 比較例の可動刃を示す平面図ある。
以下、本発明を実施するための形態として、本発明の実施例を、図を参照しつつ詳しく説明する。
(A)電子部品装着装置の構成
図1に、電子部品装着装置10を示す。電子部品装着装置10は、2台の電子部品装着機(以下、「装着機」と略す場合がある)14によって構成されている。各装着機14は、主に、装着機本体20、搬送装置22、移動装置24、装着ヘッド26、供給装置28を備えている。
装着機本体20は、フレーム部32と、そのフレーム部32に上架されたビーム部34とによって構成されている。搬送装置22は、2つのコンベア装置40,42を備えている。それら2つのコンベア装置40,42の各々は、各コンベア装置40,42に支持される回路基板を搬送する。なお、以下の説明において、回路基板の搬送方向をX方向と称し、その方向に直角な水平の方向をY方向と称し、鉛直方向をZ方向と称する。
移動装置24は、XYロボット型の移動装置であり、スライダ50を任意の位置に移動させる。そして、スライダ50に、装着ヘッド26が取り付けられることで、装着ヘッド26は、フレーム部32上の任意の位置に移動させられる。装着ヘッド26は、下端面に設けられた吸着ノズル60を有している。吸着ノズル60は、負圧によって電子部品を吸着保持し、保持した電子部品を正圧によって離脱する。
装着ヘッド26は、回路基板に対して電子部品を装着するものである。装着ヘッド26の下端面には、吸着ノズル60が設けられている。吸着ノズル60は、負圧エア,正圧エア通路を介して、正負圧供給装置(図示省略)に通じている。これにより、吸着ノズル60は、負圧によって電子部品を吸着保持し、保持した電子部品を正圧によって離脱する。また、装着ヘッド26は、吸着ノズル60を昇降させるノズル昇降装置(図示省略)を有しており、保持する電子部品の上下方向の位置を変更する。
供給装置28は、テープフィーダ70によって部品を供給する装置である。テープフィーダ70は、図2に示すように、フィーダ本体部72を含み、そのフィーダ本体部72において、フレーム部32の端部に設けられた装着台(図1参照)76に着脱可能に装着される。なお、フレーム部32の装着台76には、種々のテープフィーダが装着されているが、本願のテープフィーダ70は、テープ化部品からラジアルリード部品(以下、「ラジアル部品」と略す)を取り外し、取り外したラジアル部品を供給する装置である。
テープフィーダ70は、図3に示すように、送出装置80とガイド機構82と切断装置84とを有し、それら送出装置80とガイド機構82と切断装置84とは、テープフィーダ70の筐体であるフィーダ本体部72の内部に配設されている。なお、テープフィーダ70の説明において、切断装置84が配設されている側を前方側と記載し、その前方側と反対側を後方側と記載する場合がある。
テープ化部品100は、図4及び図5に示すように、複数のラジアル部品102とキャリアテープ104とから構成されている。ラジアル部品102は、概して円柱状の本体部106と、その本体部106の底面から同じ方向に延び出す2本のリード108とを含む。そして、ラジアル部品102の2本のリード108が、下端部において、キャリアテープ104にテーピングされている。また、キャリアテープ104には、複数の送り穴110が等ピッチで形成されている。そして、複数のラジアル部品102は、送り穴110の形成ピッチと同ピッチで、キャリアテープ104にテーピングされている。
また、送出装置80は、テープフィーダ70の前方側において、テープ化部品100の下方に配設されている。送出装置80は、図4乃至図7に示すように、ベースブラケット120とスライド機構122とエアシリンダ124と1対の第1送出用爪部材126と第2送出用爪部材128と戻り防止用爪部材130とを含む。なお、図4及び図5には、送出装置80だけでなく、切断装置84も図示されており、図7には、送出装置80だけでなく、ガイド機構82も図示されている。
スライド機構122は、固定部132と第1スライド部134と第2スライド部136と揺動部138とを含む。固定部132は、概して矩形の板形状をなし、前後方向に延びるように、ベースブラケット120の上面に立設されている。第1スライド部134も、概して矩形の板形状をなし、前後方向に延びるように、固定部132の一方の面に対向する状態で配設されており、固定部132によって前後方向にスライド可能に保持されている。また、第2スライド部136も、概して矩形の板形状をなし、前後方向に延びるように、固定部132の他方の面に対向する状態で配設されており、固定部132によって前後方向にスライド可能に保持されている。
揺動部138も、概して矩形の板形状をなし、中央部において、固定部132により前後方向に揺動可能に保持されている。さらに、揺動部138は、上端部において、第1スライド部134に揺動可能に連結され、下端部において、第2スライド部136に揺動可能に連結されている。
また、エアシリンダ124は、ベースブラケット120の後端部に固定されており、第1スライド部134の後端部に連結されている。これにより、第1スライド部134と第2スライド部136とは、エアシリンダ124の作動に伴って、相対的に前後方向にスライドする。つまり、第1スライド部134が前方に向かってスライドすると、第2スライド部136は後方に向かってスライドし、第1スライド部134が後方に向かってスライドすると、第2スライド部136は前方に向かってスライドする。
また、1対の第1送出用爪部材126は、図7に示すように、概してL字型をなし、本体部140と、本体部140に対して約90度に屈曲された屈曲部142とにより構成されている。第1送出用爪部材126は、本体部140を前後方向に延ばして、屈曲部142を前方に向けた姿勢で、第1スライド部134に配設されている。なお、第1送出用爪部材126は、屈曲部142の先端を第1スライド部134から離間する方向に向けた姿勢とされている。また、1対の第1送出用爪部材126は、前後方向に並んで配設されており、1対の第1送出用爪部材126の配設ピッチは、テープ化部品100の送り穴110の形成ピッチの2倍のピッチとされている。
また、第1送出用爪部材126は、本体部140の後方側の端部において、第1スライド部134により左右方向に揺動可能に保持されている。そして、第1送出用爪部材126は、圧縮コイルスプリング(図示省略)によって第1スライド部134から離間する方向に付勢されている。なお、屈曲部142の前方側の面は、本体部140に直行する面とされているが、屈曲部142の後方側の面は、本体部140に近づくほど後方に向かうテーパ面とされている。このため、屈曲部142の前方側の面を直行面146と記載し、屈曲部142の後方側の面をテーパ面148と記載する。
また、第2送出用爪部材128は、第1送出用爪部材126と略同形状とされており、第1送出用爪部材126と同様に、本体部150と屈曲部152とにより構成されている。第2送出用爪部材128は、本体部150を前後方向に延ばし、屈曲部152を後方に向けた姿勢で、第2スライド部136に配設されている。なお、第2送出用爪部材128は、屈曲部152の先端を第2スライド部136から離間する方向に向けた姿勢とされている。また、第2送出用爪部材128は、本体部150の前方側の端部において、第2スライド部136により左右方向に揺動可能に保持されている。そして、第2送出用爪部材128は、圧縮コイルスプリング(図示省略)によって第2スライド部136から離間する方向に付勢されている。なお、第2送出用爪部材128においても、第1送出用爪部材126と同様に、屈曲部152の後方側の面を直行面156と記載し、屈曲部152の前方側の面をテーパ面158と記載する。
また、戻り防止用爪部材130は、第1送出用爪部材126と同形状とされており、第1送出用爪部材126と同様に、本体部160と屈曲部162とにより構成されている。戻り防止用爪部材130は、本体部160を前後方向に延ばし、屈曲部162を前方に向けた姿勢で、ベースブラケット120に配設されている。なお、戻り防止用爪部材130は、1対の第1送出用爪部材126の前方側に配設された第1送出用爪部材126とX方向において対向するように配設されており、戻り防止用爪部材130は、屈曲部162の先端を第1送出用爪部材126に向けた姿勢とされている。ただし、戻り防止用爪部材130は、その第1送出用爪部材126より僅かに前方側に配設されており、戻り防止用爪部材130の屈曲部162は、第1送出用爪部材126の屈曲部142より前方側に位置している。また、防止用爪部材130は、本体部160の後方側の端部において、ベースブラケット120により左右方向に揺動可能に保持されている。そして、防止用爪部材130は、圧縮コイルスプリング(図示省略)によって第1送出用爪部材126に接近する方向に付勢されている。
また、戻り防止用爪部材130の屈曲部162の先端部と、第1送出用爪部材126の屈曲部142の先端部とは、Y方向において重なった状態とされている。なお、戻り防止用爪部材130の屈曲部162の先端と、第1送出用爪部材126の屈曲部142の先端との間の距離は、テープ化部品100の送り穴110の形成ピッチに相当する距離とされている。また、戻り防止用爪部材130においても、第1送出用爪部材126と同様に、屈曲部162の後方側の面を直行面166と記載し、屈曲部162の前方側の面をテーパ面168と記載する。
また、ガイド機構82は、図8に示すように、内壁部170と外壁部172とにより構成されている。内壁部170は、帯状の板部材が概してU字型に屈曲された形状とされ、外壁部172も、帯状の板部材が概してU字型に屈曲された形状とされている。それら内壁部170と外壁部172とは、所定の寸法(数mm程度)を隔てて対向した状態でボルト締結されている。また、内壁部170には、X方向において対向するように、1対のスリット(図では1つのスリットのみが図示されている)178が形成され、外壁部172には、それら1対のスリット178と対向するように、1対のスリット(図では1つのスリットのみが図示されている)180が形成されている。
また、ガイド機構82は、図3に示すように、内壁部170及び外壁部172のU字型に屈曲された部分が前方側を向くように、フィーダ本体部72の内部に配設されている。そのフィーダ本体部72の内部に配設されたガイド機構82では、図7に示すように、内壁部170の内側に、送出装置80のスライド機構122と1対の第1送出用爪部材126と第2送出用爪部材128とが配設されている。一方、外壁部172の外側に、送出装置80の戻り防止用爪部材130が配設されている。そして、1対のスリット178の一方と、その一方と対向するスリット180に、1対の第1送出用爪部材126の屈曲部142の先端部および、戻り防止用爪部材130の屈曲部162の先端部が挿入されている。また、1対のスリット178の他方と、その他方と対向するスリット180に、第2送出用爪部材128の屈曲部152の先端部が挿入されている。
このような構造において、ガイド機構82では、内壁部170と外壁部172との間に、テープ化部品100のキャリアテープ104が、立設した状態で挿入されている。そして、キャリアテープ104に保持されたラジアル部品102は、内壁部170と外壁部172との間から上方に延び出している。また、内壁部170と外壁部172との間に挿入されたキャリアテープ104では、ガイド機構82の内壁部170のスリット178を介して、1対の第1送出用爪部材126の屈曲部142の先端部が、送り穴110に係合している。また、ガイド機構82の外壁部172のスリット180を介して、戻り防止用爪部材130の屈曲部162の先端部が、送り穴110に係合している。さらに、ガイド機構82の内壁部170のスリット178を介して、第2送出用爪部材128の屈曲部152の先端部が、送り穴110に係合している。
また、切断装置84は、図4及び図5に示すように、送出装置80の前方に配設されている。切断装置84は、図4、図5、図9及び図10に示すように、固定部材190と揺動部材192とローラ194とエアシリンダ196と変換機構198とを含む。固定部材190と揺動部材192とは、図7に示すように、送出装置80の第1送出用爪部材126及び戻り防止用爪部材130の前方側において、ガイド機構82の内壁部170及び外壁部172を挟んで、X方向に並んで配設されている。
固定部材190は、ガイド機構82の外壁部172と対向した状態で、上下方向に延びる姿勢で固定的に配設されている。また、固定部材190の上端部は、ガイド機構82の外壁部172の上端より上方に延び出しており、固定部材190の上端部には、固定側挟持プレート200が固定されている。なお、固定側挟持プレート200は、図11に示すように、概してL字型をなしている。そして、固定側挟持プレート200の屈曲された端部が揺動部材192の上端部に向かって延び出した状態で、その端部に連続する面が、固定部材190の上端面を覆うように、固定側挟持プレート200は、固定部材190の上端部に固定されている。
また、揺動部材192は、ガイド機構82の内壁部170と対向した状態で、上下方向に延びる姿勢で配設されている。そして、揺動部材192は、上下方向の中央部において、Y方向に延びる揺動軸201によって固定部材190の下端部に揺動可能に連結されている。なお、揺動部材192の上端部は、ガイド機構82の内壁部170の上端より上方に延び出している。そして、揺動部材192の上端面に、図10に示すように、第1可動刃202と第2可動刃204とが固定されている。
詳しくは、図10乃至図12に示すように、揺動部材192の上端面の前方側に第1段差面206が形成され、揺動部材192の上端面の後方側に第2段差面208が形成されている。第1段差面206は、揺動部材192の前方側の面と上端面と固定部材190と対向する面とに開口しており、第2段差面208は、揺動部材192の後方側の面と上端面と固定部材190と対向する面とに開口している。これにより、第1段差面206と第2段差面208とは、固定部材190の上端部に固定された固定側挟持プレート200と対向している。
なお、第1段差面206と第2段差面208とは、Y方向において並んだ状態で連続している。また、第1段差面206のY方向における長さ寸法、つまり、幅寸法と、第2段差面208の幅寸法とは同じであり、第1段差面206のZ方向における長さ寸法、つまり、深さ寸法と、第2段差面208の深さ寸法とは同じである。また、第2段差面208のX方向における長さ寸法、つまり、奥行寸法は、第1段差面206の奥行寸法より1mm程度、長い。
また、第1可動刃202と第2可動刃204との各々は、概して矩形の肉厚板形状をなし、各々の一辺に直線状の刃先が形成されている。第1可動刃202と第2可動刃204とは、一部を除いて、同じ外寸とされており、第1可動刃202と第2可動刃204との各々のY方向における長さ寸法は、第1段差面206と第2段差面208との各々のY方向における長さ寸法と同じとされている。また、第1段差面206と第2段差面208との各々のX方向における長さ寸法は、第2段差面208のX方向における長さ寸法より長くされている。
そして、第1可動刃202は、刃先を固定部材190の固定側挟持プレート200に向けた状態で、第1段差面206に固定されており、第2可動刃204は、刃先を固定部材190の固定側挟持プレート200に向けた状態で、第2段差面208に固定されている。これにより、第1段差面206と第2段差面208との各々の刃先は、揺動部材192の固定部材190側の端面より、固定部材190の固定側挟持プレート200に向かって突出している。
また、第2段差面208のX方向における長さ寸法は、第1段差面206のX方向における長さ寸法より1mm程度、長い。このため、第1段差面206に固定される第1可動刃202と、第2段差面208に固定される第2可動刃204とは、揺動部材192の揺動方向において、1mmズレて配設される。これにより、第2可動刃204の刃先は、第1可動刃202の刃先より、1mm程度、固定部材190の固定側挟持プレート200から離れた個所に位置している。つまり、第1可動刃202の刃先は、第2可動刃204の刃先より、1mm程度、固定部材190の固定側挟持プレート200に近くに位置している。
また、第1可動刃202と第2可動刃204との各々の上面は、各々の刃先に向かうほど上昇するテーパ面とされており、第2可動刃204は、第1可動刃202より、固定部材190の固定側挟持プレート200から離れている。このため、第2可動刃204の刃先は、第1可動刃202の刃先より、僅かであるが、上方に位置する。
なお、第1可動刃202と第2可動刃204とは、互いに、同じ形状のものであるが、互いの刃先の異なる箇所に切欠部が形成されている。具体的には、第1可動刃202には、刃先の前方側に切欠部210が形成され、第2可動刃204には、刃先の後方側に切欠部212が形成されている。なお、切欠部210,212は、後に詳しく説明するが、切断対象のリードのみを切断するために形成されたものであり、同形状のものに対して、切欠部210,212が形成されたに過ぎない。このため、第1可動刃202と第2可動刃204とは、本発明において同形状という概念に含まれる。
また、揺動部材192の上端部には、図9に示すように、揺動部材192の上端面に固定された第1可動刃202と第2可動刃204とを覆うように、揺動側挟持プレート216が配設されている。揺動側挟持プレート216は、固定部材190により揺動軸201を中心に揺動可能に保持されており、揺動部材192と共に揺動する。なお、図10乃至図12では、揺動側挟持プレート216が省略されている。
また、第1可動刃202と第2可動刃204とを覆う揺動側挟持プレート216の固定部材190側の端部は、第1可動刃202及び第2可動刃204の刃先より、固定側挟持プレート200に向かって突出している。このため、揺動側挟持プレート216が、揺動部材192とともに、固定部材190に接近する方向に揺動することで、ガイド機構82に挿入されているテープ化部品100のリード108が、固定側挟持プレート200と揺動側挟持プレート216とによって挟持される。
なお、リード108が固定側挟持プレート200と揺動側挟持プレート216とによって挟持された状態で、揺動部材192は、更に固定部材190に向かって揺動する。また、リード108を挟持する固定側挟持プレート200の端面の下方側の角部に、固定刃(図11参照)218が形成されている。そして、リード108が固定側挟持プレート200と揺動側挟持プレート216とによって挟持された状態で、揺動部材192が更に固定部材190に向かって揺動することで、図13に示すように、第1可動刃202及び第2可動刃204の刃先と固定刃218とが摺接する。
また、エアシリンダ196は、図4に示すように、送出装置80の下方において、ロッド226を前方に向けた状態で前後方向に延びるように配設されている。そのエアシリンダ196の前方側に、変換機構198が配設されており、エアシリンダ196のロッド226が変換機構198に連結されている。変換機構198は、図9に示すように、概してL字型の押部材228を有しており、押部材228は中央部において、上下方向に延びる軸230により揺動に支持されている。そして、変換機構198は、エアシリンダ196のロッド226が前後方向に移動することで、押部材228を揺動させる。
また、ローラ194は、揺動部材192の下端面において、上下方向に延びる軸232により回転可能に保持されている。そのローラ194は、変換機構198の押部材228と対向している。そして、揺動部材192は、ローラ194を押部材228に接近させる方向に、圧縮コイルスプリング236によって付勢されている。これにより、ローラ194が押部材228に密着しており、エアシリンダ196の作動に伴って押部材228が揺動することで、揺動部材192が揺動する。
詳しくは、エアシリンダ196のロッド226が後方に向かって移動することで、押部材228がローラ194に接近する方向に揺動する。これにより、揺動部材192が、圧縮コイルスプリング236の弾性力に抗して、上端部が固定部材190に接近する方向に揺動する。一方、エアシリンダ196のロッド226が前方に向かって移動することで、押部材228がローラ194から離れる方向に揺動する。これにより、揺動部材192が、圧縮コイルスプリング236の弾性力によって、上端部が固定部材190から離れる方向に揺動する。
(B)テープフィーダの作動
上記構造により、テープフィーダ70では、送出装置80のエアシリンダ124の作動により、テープ化部品100が送り出され、切断装置84のエアシリンダ196の作動により、キャリアテープ104からラジアル部品102が分離される。具体的には、送出装置80において、エアシリンダ124の作動により、スライド機構122の第1スライド部134が前方にスライドすることで、1対の第1送出用爪部材126も前方にスライドする。
この際、1対の第1送出用爪部材126の屈曲部142の先端部が、ガイド機構82に挿入されているテープ化部品100の送り穴110に係合しており、テープ化部品100は、屈曲部142の直行面146によって前方に向かって押される。直行面146は、テープ化部品100に対して直行しているため、直行面146によって前方に向かって押される力がテープ化部品100に伝達し、テープ化部品100が前方に向かって送り出される。なお、テープ化部品100の送り出し量、つまり、第1スライド部134のスライド量は、テープ化部品100でのラジアル部品102の配設ピッチに相当する量とされている。
また、スライド機構122では、上述したように、第1スライド部134が前方にスライドする際に、第2スライド部136は後方にスライドする。このため、第2送出用爪部材128が、第2スライド部136とともに後方にスライドする。この際、第2送出用爪部材128の屈曲部152の先端部が、ガイド機構82に挿入されているテープ化部品100の送り穴110に係合しており、テープ化部品100は、屈曲部152の直行面156によって後方に向かって押される。直行面156は、テープ化部品100に対して直行しているため、直行面156によって後方に向かって押される力がテープ化部品100に伝達し、テープ化部品100が後方に向かって送り出される。
つまり、ガイド機構82では、テープ化部品100が内壁部170と外壁部172との間に挿入されており、U字型に屈曲された状態で立設されている。そして、テープ化部品100が、U字型に屈曲される箇所の上流側において、1対の第1送出用爪部材126によって前方に向かって送り出される。それと同時に、テープ化部品100は、U字型に屈曲される箇所の下流側において、第2送出用爪部材128によって後方に向かって送り出される。このように、U字型に屈曲される箇所の上流側と下流側との両方において、テープ化部品100が送り出されることで、テープ化部品100をガイド機構82の内部で停滞させることなく、適切に送り出すことが可能となる。
なお、ガイド機構82に挿入されているテープ化部品100の送り穴110には、戻り防止用爪部材130も係合しているが、テープ化部品100が送り出される際に、戻り防止用爪部材130の係合は解除される。詳しくは、テープ化部品100が送り出される際に、送り穴110に係合している戻り防止用爪部材130の屈曲部162は、テーパ面168において、送り穴110を区画する縁部により前方に向かって押される。テーパ面168は、テープ化部品100と直行しておらず、屈曲部162の基端部、つまり、本体部160に近づくほど後方に向かって傾斜している。このため、テーパ面168を前方に向かって押す力が、屈曲部162をテープ化部品100から離間させる方向の力に分散され、戻り防止用爪部材130がテープ化部品100から離間する方向に揺動する。これにより、テープ化部品100が送り出される際に、戻り防止用爪部材130のテープ化部品100への係合が解除される。
また、テープ化部品100の送出が完了した後に、エアシリンダ124の作動により、スライド機構122の第1スライド部134が後方にスライドするとともに、第2スライド部136が前方にスライドする。このため、1対の第1送出用爪部材126が後方にスライドするとともに、第2送出用爪部材128が前方にスライドする。この際、テープ化部品100は、戻り防止用爪部材130によって、送出方向と反対方向への戻りが防止されるとともに、第1送出用爪部材126及び第2送出用爪部材128の送り穴110への係合が解除される。
詳しくは、第1送出用爪部材126が後方にスライドする際に、送り穴110に係合している第1送出用爪部材126の屈曲部142は、テーパ面148において、送り穴110を区画する縁部を後方に向かって押す。また、送り穴110に係合している第2送出用爪部材128の屈曲部152は、テーパ面158において、送り穴110を区画する縁部を前方に向かって押す。このため、テープ化部品100に、送出方向と反対方向に戻す力が伝達される。
この際、戻り防止用爪部材130の屈曲部162は送り穴110に係合しており、その屈曲部162の直行面166が、送り穴110を区画する縁部によって後方に向かって押される。しかしながら、直行面166はテープ化部品100と直行しているため、直行面166を押す力は左右方向に分散されず、戻り防止用爪部材130は揺動しない。このため、戻り防止用爪部材130の送り穴110への係合が維持され、テープ化部品100の送出方向と反対方向への戻りが防止される。
また、第1送出用爪部材126の屈曲部142のテーパ面148は、本体部140に近づくほど後方に向かって傾斜している。このため、第1送出用爪部材126が後方にスライドする際にテーパ面148が送り穴110を区画する縁部を押す力の反力が、屈曲部142をテープ化部品100から離間させる方向に生じる。これにより、第1送出用爪部材126がテープ化部品100から離間する方向に揺動し、第1送出用爪部材126のテープ化部品100への係合が解除される。そして、第1送出用爪部材126が後方にスライドし、テープ化部品100の送出前の位置に戻ることで、送出後のテープ化部品100の送り穴110に係合する。
また、第2送出用爪部材128の屈曲部152のテーパ面158は、本体部150に近づくほど前方に向かって傾斜している。このため、第2送出用爪部材128が前方にスライドする際にテーパ面158が送り穴110を区画する縁部を押す力の反力が、屈曲部152をテープ化部品100から離間させる方向に生じる。これにより、第2送出用爪部材128がテープ化部品100から離間する方向に揺動し、第2送出用爪部材128のテープ化部品100への係合が解除される。そして、第2送出用爪部材128が前方にスライドし、テープ化部品100の送出前の位置に戻ることで、送出後のテープ化部品100の送り穴110に係合する。
これにより、テープ化部品100の送出方向と反対方向への戻りが防止されるとともに、第1送出用爪部材126及び第2送出用爪部材128が、テープ化部品100の送出前の位置に戻される。そして、再度、エアシリンダ124が作動され、スライド機構122の第1スライド部134が前方にスライドすることで、テープ化部品100が送出される。このように、エアシリンダ124の作動により、第1スライド部134が前後方向に、順次、スライドする毎に、テープ化部品100が、ラジアル部品102の配設ピッチに相当する量、送り出される。
また、テープ化部品100の送出が完了したタイミングで、切断装置84において、エアシリンダ196が作動され、ラジアル部品102がキャリアテープ104から分離される。詳しくは、送出装置80において、エアシリンダ124の作動により、第1スライド部134が前方にスライドし、第2スライド部136が後方にスライドする際に、切断装置84では、エアシリンダ196のロッド226は前方に移動している。このため、テープ化部品100が送り出されている際に、揺動部材192は、揺動側挟持プレート216とともに、圧縮コイルスプリング236の弾性力によって、上端部を固定部材190から離間させる方向に揺動している。
この際、テープ化部品100の送出に伴って、固定部材190の上端部と揺動部材192の上端部との間に、キャリアテープ104に保持されたラジアル部品102のリード108が入り込む。なお、図14に示すように、ラジアル部品102の2本のリード108のうちの前方側のリード108aは、揺動部材192の上面に固定された第1可動刃202の刃先と、固定部材190の上端部に固定された固定側挟持プレート200との間に入り込む。一方、ラジアル部品102の2本のリード108のうちの後方側のリード108bは、揺動部材192の上面に固定された第2可動刃204と、固定部材190の上端部に固定された固定側挟持プレート200との間に入り込む。
そして、テープ化部品100の送出が完了したタイミングで、エアシリンダ196の作動によりロッド226が後方に移動される。これにより、揺動部材192が、揺動側挟持プレート216とともに、圧縮コイルスプリング236の弾性力に抗して、上端部を固定部材190に接近させる方向に揺動する。この際、固定部材190の上端部と揺動部材192の上端部との間に入り込んでいるリード108が、固定部材190の固定側挟持プレート200と揺動部材192の揺動側挟持プレート216とによって挟持される。
そして、固定側挟持プレート200と揺動側挟持プレート216とによってリード108が挟持された状態で、揺動部材192が更に揺動することで、図15に示すように、ラジアル部品102の2本のリード108のうちの前方側のリード108aが、第1可動刃202と固定刃218とによって切断される。なお、リード108の外径は、約0.8mm以下とされており、前方側のリード108aを切断する第1可動刃202は、上述したように、揺動部材192の揺動方向において、第2可動刃204より、固定部材190側に1mmズレて配設されている。
このため、第1可動刃202と固定刃218とによって、2本のリード108のうちの前方側のリード108aが切断される際に、第2可動刃204は、後方側のリード108bに接触しない。そして、前方側のリード108aが切断された後に、揺動部材192が更に揺動することで、図16に示すように、ラジアル部品102の2本のリード108のうちの後方側のリード108bが、第2可動刃204と固定刃218とによって切断される。つまり、2本のリード108のうちの前方側のリード108aが、第1可動刃202により切断された後に、後方側のリード108bが、第2可動刃204により切断される。これにより、2本のリード108が1本ずつ、異なる可動刃により切断される。
なお、リード108aを切断する第1可動刃202と、リード108bを切断する第2可動刃204とは、上述したように、揺動部材192の揺動方向において、1mmズレて配設されている。このため、図17に示すように、第1可動刃202の刃先250と第2可動刃204の刃先252とは、揺動部材192の揺動方向において、1mmズレる。また、第1可動刃202の刃先250と第2可動刃204の刃先252とは、各可動刃の上面がテーパ面とされているため、僅かに上下方向にズレている。このため、第1可動刃202の刃先250と第2可動刃204の刃先252とは、揺動軸201を中心とする同一の円周254に沿って揺動する。
また、第1可動刃202の刃先250と第2可動刃204の刃先252との中点256が、固定側挟持プレート200の固定刃218と一致する際において、その中点256と揺動部材192の揺動軸201の中心とを結ぶ直線258が、切断対象のリード108の延びる方向と一致する。このため、第1可動刃202によるリード108aの切断高さと、第2可動刃204によるリード108bの切断高さとが同じになる。これにより、2本のリード108が、揺動部材192の揺動方向にズレて配設された2つの可動刃により切断される場合であっても、切断後の2本のリードの長さを同じ長さにすることが可能となる。
そして、2本のリード108が切断されることで、ラジアル部品102がキャリアテープ104から分離され、そのラジアル部品102が、リード108において固定側挟持プレート200と揺動側挟持プレート216とによって挟持された状態で供給される。なお、キャリアテープ104からラジアル部品102が分離されることで、テープ化部品100が廃テープとなる。ちなみに、廃テープには、リード108の切断により先端部が残存している。そして、リード108の先端部が残存する廃テープが、ガイド機構82の内壁部170と外壁部172との間を通って、下流側に送り出され、テープフィーダ70から排出される。
なお、テープ化部品100では、ラジアル部品102の配設ピッチが、比較的、短いため、図14に示すように、切断対象のリード108a,bを有するラジアル部品102の下流側のラジアル部品102のリード108cが、第2可動刃204と固定刃218との間に位置する。そこで、第2可動刃204の刃先に切欠部212が形成されている。このため、図16に示すように、切断対象のリード108bを切断するべく、揺動部材192が固定部材190に向かって最も揺動した場合において、切断対象でないリード108cは、第2可動刃204の切欠部212と固定刃218との間に位置する。これにより、切断対象でないリード108cの切断が防止される。
また、テープ化部品100では、ラジアル部品102の配設ピッチが、比較的、短いため、廃テープに残存するリード108のうちの最も上流側に位置するリード108dが、図14に示すように、第1可動刃202と固定刃218との間に位置する。そこで、第1可動刃202の刃先に切欠部210が形成されている。このため、図16に示すように、切断対象のリード108bを切断するべく、揺動部材192が固定部材190に向かって最も揺動した場合において、廃テープに残存するリード108dは、第1可動刃202の切欠部210と固定刃218との間に位置する。これにより、廃テープに残存するリード108dの切断が防止される。
なお、切欠部210の第1可動刃202の刃先からの切欠量は、第1可動刃202と第2可動刃204とのズレ量(1mm)と、リード108の外径とを合計した値より大きくする必要がある。一方、切欠部212の第2可動刃204の刃先からの切欠量は、第1可動刃202と第2可動刃204とのズレ量(1mm)より大きくする必要がある。
また、テープ化部品100において、ラジアル部品102の配設ピッチが、比較的、長い場合には、図18に示すように、切断対象のリード108a,bを有するラジアル部品102の下流側のラジアル部品102のリード108cは、第2可動刃204と固定刃218との間の上流側に位置する。また、廃テープに残存するリード108のうちの最も上流側に位置するリード108dは、第1可動刃202と固定刃218との間の下流側に位置する。このような場合には、第1可動刃202及び、第2可動刃204に切欠部210,212を形成する必要はない。つまり、第1可動刃202と第2可動刃204とを同じ形状とすることが可能となる。
また、テープ化部品100において、ラジアル部品102の配設ピッチが、短い場合であっても、第1可動刃202及び第2可動刃204の幅方向の寸法を小さくすることで、第1可動刃202と切断対象でないリード108との接触などを防止することが可能となる。このような場合には、第1可動刃202等に、切欠部210,212は形成されず、202と第2可動刃204戸を同形状とすることが可能となる。なお、幅方向の寸法の小さい第1可動刃202及び第2可動刃204を揺動部材192の上面に固定するべく、留めボトルの本数を少なくしたり、小さな留めボルトを用いる必要がある。
(C)テープフィーダの特徴
このように、テープフィーダ70では、ラジアル部品102の2本のリード108のうちのリード108aが切断された後に、リード108bが切断される。つまり、2本のリード108が同時に切断されず、1本ずつ、順次、切断される。これにより、リード切断時の騒音の低減,リード切断時の振動の低減,リード切断時における駆動源の省力化,筐体のコンパクト化などを図ることが可能となる。
具体的には、従来のテープフィーダでは、図19に示す切断装置270が採用されている。切断装置270では、図10に示す切断装置84の固定部材190及び揺動部材192と略同形状の固定部材272及び揺動部材274が用いられている。そして、固定部材272の上面には、切断装置84の固定側挟持プレート200と略同形状の固定側挟持プレート276が固定されている。また、揺動部材274の上面には、1枚の可動刃278が固定されている。
可動刃278は、概して矩形をなし、それの一辺が、直線状の刃先とされている。そして、その刃先が、揺動部材274の上面に固定された固定側挟持プレート276と対向するように、可動刃278は揺動部材274の上面に固定されている。また、揺動部材274は、エアシリンダ280の作動により揺動する。なお、固定側挟持プレート276には、切断装置84の固定側挟持プレート200と同様に、固定刃(図示省略)が形成されている。
そして、可動刃278と固定側挟持プレート276との間に、テープ化部品100の送り出しに伴って、ラジアル部品102の2本のリード108が進入する。この際、エアシリンダ280の作動により、可動刃278が固定側挟持プレート276に接近する方向に、揺動部材274が揺動することで、2本のリード108が、可動刃278と、固定側挟持プレート276の固定刃とによって切断される。つまり、切断装置270では、2本のリード108が同時に切断される。
このように、2本のリード108を同時に切断するために、切断装置270では、可動刃278を揺動させる駆動源として、比較的大きな力を発生させるエアシリンダ280が採用されている。一方、本発明のテープフィーダ70の切断装置84では、上述したように、2本のリード108が同時に切断されず、1本ずつ、順次、切断される。このため、切断装置84では、可動刃278を揺動させる駆動源として、1本のリード108を切断することが可能な力を発生させるエアシリンダ196が採用されている。これにより、リード切断時における駆動源の省力化を図ることが可能となる。
また、切断装置84のエアシリンダ196(図10参照)と、切断装置270のエアシリンダ280(図19参照)とを比較すると、エアシリンダ280は、2本のリード108を同時に切断させるべく、大きな力を発生させるため、エアシリンダ196より大きい。ちなみに、エアシリンダ280のボア径は、φ40mmであり、エアシリンダ196のボア径は、φ25mmである。このように、従来のテープフィーダでは、大きなエアシリンダ280を採用する必要があり、筐体が大型化する。一方、本発明のテープフィーダ70では、小さなエアシリンダ196を採用することができるため、筐体のコンパクト化を図ることが可能となる。
また、従来のテープフィーダでは、比較的大きな力で、2本のリード108が同時に切断されるため、大きな騒音が発生する。一方、本発明のテープフィーダ70では、従来のテープフィーダと比較して小さな力で、2本のリード108が1本ずつ、順次、切断されるため、騒音の発生が抑制される。
さらに言えば、従来のテープフィーダでは、比較的大きな力で、2本のリード108が同時に切断されるため、テープフィーダが振動する。2本のリード108が切断され、キャリアテープ104から分離されたラジアル部品102は、テープフィーダにおいて供給されるため、テープフィーダが振動すると、ラジアル部品102を適切に保持できない虞がある。つまり、従来のテープフィーダでは、リード108の切断により、テープフィーダが振動することで、ラジアル部品102を適切に供給できない虞がある。一方、本発明のテープフィーダ70では、従来のテープフィーダと比較して小さな力で、2本のリード108が1本ずつ、順次、切断されるため、テープフィーダの振動が抑制される。これにより、本発明のテープフィーダ70によれば、ラジアル部品102の供給を適切に行うことが可能となる。
このように、本発明のテープフィーダ70では、2本のリード108が1本ずつ、順次、切断されることで、リード切断時の騒音・振動の低減,駆動源の省力化,筐体のコンパクト化などを図ることが可能となる。
また、本発明のテープフィーダ70では、2本のリード108を1本ずつ、順次、切断するべく、第1可動刃202と第2可動刃204との2枚の可動刃が採用されている。一方で、1枚の可動刃で、2本のリード108を1本ずつ、順次、切断することも考えられる。具体的には、図20に示す可動刃300では、刃先が段差形状とされており、第1の刃先302と第2の刃先304とが、各々の刃先と直行する方向にズレている。このような可動刃300であれば、2本のリード108の一方を、第1の刃先302により切断し、2本のリード108の他方を、第2の刃先304により切断することで、2本のリード108を1本ずつ、順次、切断することが可能となる。
しかしながら、可動刃300では、刃先を段差形状にする必要があり、加工が非常に困難である。このため、可動刃300は、非常に高価なものとなる。また、可動刃300は使用に伴って劣化するため、刃先の研磨が必要である。研磨では、グラインダーなどが用いられ、高速で回転するディスク形状の砥石などにより刃先が研磨される。ただし、可動刃300では、刃先が段差形状であるため、研磨が非常に困難であり、刃先の一部を研磨できない虞がある。詳しくは、図20に示すように、第1の刃先302が研磨される際に、第1の刃先302に砥石306が当てられるが、高速で回転する砥石306が、第1の刃先302と第2の刃先304との間の段差部308に接触すると、非常に危険であるため、可動刃300の研磨は、非常に困難である。また、第1の刃先302の研磨時に、砥石306が段差部308に接触することを避けるため、第1の刃先302の段差部308に近い側の端部を研磨することができない。
一方、本発明のテープフィーダ70で採用されている第1可動刃202および第2可動刃204では、それぞれの刃先は直線状とされている。このため、刃先の加工は容易であり、安価に製造できる。また、研磨時においても、刃先の全面を容易に研磨することができる。このように、第1可動刃202と第2可動刃204との2枚の可動刃を採用することで、コスト面,再研磨性などにおいて、非常に大きな効果を奏することが可能となる。
なお、テープフィーダ70は、テープフィーダの一例である。第1可動刃202は、可動刃の一例である。第2可動刃204は、可動刃の一例である。固定刃218は、固定部および固定刃の一例である。テープ化部品100は、テープ化部品の一例である。ラジアル部品102は、リード部品の一例である。キャリアテープ104は、キャリアテープの一例である。リード108は、リードの一例である。
また、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した種々の態様で実施することが可能である。具体的には、例えば、上記実施例では、第1可動刃202と第2可動刃204との2枚の可動刃の各々によって、ラジアル部品102の2本のリード108の各々が切断されているが、アキシャル部品の2本のリードの各々が切断されてもよい。
また、上記実施例では、第1可動刃202と固定刃218とによって、若しくは、第2可動刃204と固定刃218とによって、リード108が切断されているが、固定刃218を用いることなく、リード108を切断してもよい。具体的には、例えば、固定側挟持プレート200に固定刃218を作成することなく、固定側挟持プレート200と第1可動刃202とによって挟持されたリードを、第1可動刃202のみによって切断してもよい。
また、上記実施例では、第1可動刃202と第2可動刃204とが揺動部材192の揺動方向にズレて配設されているが、揺動方向と交差する方向においてズレて配設されてもよい。このような場合には、切断後のリード108の長さが異なるが、切断後のリード108の長さが僅かに異なることを殆ど問題としないユーザも存在することから、このような態様も実行することが可能である。さらに言えば、揺動部材192の揺動方向,その揺動方向と交差する方向だけでなく、キャリアテープ104の幅方向,水平方向,リード108を切断する方向,X方向,テープ化部品100の送出方向と交差する方向など、種々の方向に、第1可動刃202と第2可動刃204とズレて配設してもよい。
また、上記実施例では、ラジアル部品102として、2本のリード108を有するものが採用されているが、3本以上のリードを有するラジアル部品を採用することが可能である。例えば、3本のリードを有するラジアル部品では、Y方向における長さの異なる第1可動刃と第2可動刃とを、揺動部材192の揺動方向にズレた状態で配設する。ちなみに、第1可動刃はY方向における長さが長く、第2可動刃はY方向における長さが短い。そして、第1可動刃により2本のリードを切断し、第2可動刃により1本のリードを切断してもよい。また、リードと同数の可動刃を、揺動部材192の揺動方向にズレた状態で配設し、1の可動刃で1本のリードを切断してもよい。
70:テープフィーダ 202:第1可動刃(可動刃) 204:第2可動刃(可動刃) 218:固定刃(固定部)(固定刃) 100:テープ化部品 102:ラジアル部品(リード部品) 104:キャリアテープ 108:リード

Claims (6)

  1. 複数のリードを有するラジアルリード部品と、そのラジアルリード部品の複数のリードを保持するキャリアテープとから構成されるテープ化部品を挟むように配設される固定部と複数枚の可動刃とを備え、前記固定部前記複数枚の可動刃が近接することによって、前記キャリアテープに保持された前記複数のリードを切断し、前記キャリアテープから分離した前記ラジアルリード部品を供給するテープフィーダであって、
    前記複数枚の可動刃が、前記複数のリードを1本ずつ順次切断するようにズレた状態で配設されているテープフィーダ。
  2. 前記複数枚の可動刃は、前記固定部に近接するように移動するひとつの移動部材に固定的に配設されている請求項1に記載のテープフィーダ。
  3. 前記複数枚の可動刃は、前記ひとつの移動部材が前記固定部に近接して前記複数のリードを切断するときに、キャリアテープに貼着された別のリードを切断しないように前記ひとつの移動部材に固定的に配設されている請求項2に記載のテープフィーダ。
  4. 前記複数枚の可動刃は、切断する前記リードの径より大きくズレた状態で前記ひとつの移動部材に固定的に配設されている請求項2または請求項3に記載のテープフィーダ。
  5. 前記複数枚の可動刃は、前記ひとつの移動部材の段差面に位置決めされボルトで固定的に配設されている請求項2乃至請求項4のいずれか1つに記載のテープフィーダ。
  6. 複数枚の可動刃の各々板形状をなし、同形状である請求項1乃至請求項5のいずれか1つに記載のテープフィーダ。
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