JPS6335612Y2 -

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【考案の詳細な説明】本考案は鉤ホツク、スナツプ、飾ボタン等の金
具を接着によつて取付けた衣服に関する。

従来、鉤ホツク、スナツプ、飾ボタンは糸で衣
服に縫い付けられており、この縫付けに手間が掛
かつた。

又、頻繁に掛け外す金具の場合、糸が早期の内
に切れて、付け直さねばならず、又、金具を落し
て紛失する問題があつた。

本考案は繊維どうしは接着剤によつて強力に接
着出来ること及び静電植毛法によつて金具上に短
繊維を簡単且つ強力に植毛出来ることに着目し、
金具上に短繊維の植毛層を形成し、該植毛層と衣
服とを接着剤によつて接着することにより前記問
題を一挙に解決出来る金具付き衣服を提供するこ
とを目的とする。

以下図面に示す実施例に基づき本考案を具体的
に説明する。

第１図は本考案を鉤ホツク１を具えたスカート
に実施した状況を示しているが、これに限定され
ることはなく、スナツプ、飾りボタン等の金具を
止着する衣服全般に出来る。

鉤ホツク１は金属板をプレス打抜加工及び曲げ
加工して形成され、該金具の止着面或は全面に接
着剤を塗布した後、公知の静電植毛法によつて接
着層２上に短繊維３１を密に植設して植毛層３を
形成している。

上記短繊維３１はナイロン等の合成樹脂繊維、
ウール、綿等の天然繊維の何れでも可い。

表面に短繊維の植毛層３を形成した鉤ホツク１
の該植毛層３に接着剤４を塗布し、これをスカー
ト５に接着固定する。

スカートと植毛層とを接着する接着剤４は例え
ば小西株式会社のＥセツトＭ（エポキシ樹脂系）
とクイツクセツトの２液を混合した接着剤を用い
たが、これに限定されないことは勿論である。

鉤ホツク１の相手側である受ホツク１０も鉤ホ
ツク１と同様に植毛層を具え、該植毛層とスカー
トとが接着剤で止められている。

本考案は上記の如く、金具の止着面に植毛層３
を形成し、該植毛層３と衣服との間に接着剤を介
在させて衣服に金具を接着したから、繊維どうし
が接着剤で固定され、強力な接合力が得られる。

実験によれば第２図に矢印Ａ，Ｂで示す様にホ
ツク１とスカート５を両手で把んで互いに力一杯
引いても鉤ホツク１が外れることはなく、糸で止
めた以上の強度を有していることが判つた。

又、糸で縫着する場合の様に衣服に針孔を穿け
て布地を傷めることが無い。

更に衣服と同色の短繊維を金具の全面に植設す
ることにより、金具を目立たなく出来或は短繊維
の色あいを選択して衣服との調和を画ることも出
来る等、幾多の優れた効果を有す。

尚、本考案は上記構成に限定されることはなく
実用新案登録請求の範囲に記載の技術範囲内で種
種の変形が可能であるのは勿論である。

【図面の簡単な説明】

第１図はスカートに実施した状態の斜面図、第
２図は第１図−線に沿う断面図である。１…鉤ホツク、２…接着剤層、３…植毛層、４
…接着剤。