JPH0132923Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は主に親王雛等の飾り付けを可能とし、
（しとね）風の趣きを呈するようにした親王雛等
の飾座板に関するものである。

従来、親王雛等を飾り付ける場合、平飾台或い
は雛段の上に別に座板を載置し、その上に親王雛
等を飾り付けていた。

しかし座板は黒色本漆、黒色カシユー塗料等の
塗装により施色されているだけで無模様であり、
装飾効果にとぼしい欠点がある。そこで座板の表
面に赤色等の布地を貼着して装飾効果を高めるこ
とも一部に試みられているが、これでも装飾効果
はあまり期待できず、また座板の表面から布地が
剥離し易い等、種々の欠点がある。

本考案は前記のような欠点のない親王雛等の飾
座板を提供するもので、その実施例を図面につい
て説明すると、図中１は飾座板で、この座板１は
正四角形状を呈するベニヤ板等で基板２を構成
し、この基板２の表裏周辺には金襴等の装飾布片
３が接着等の手段により縁取りされており、基板
２の表周辺を縁取る表面装飾布片４の夫々の布端
５は、第４図に示すように基板２の各コーナー部
６の対角線方向に切設されているスリツト７内に
釣り込みを保つて接着固定されており、基板２の
表面には第３図に示すように縁取られた表面装飾
布片４の折り込んだ部分を残して厚紙等の紙芯８
に装飾布地９（金襴地等によつて得られる。）を
折り返し、紙芯８に貼付けしてなる載置面、装飾
布地１０が接着により敷設されており、基板２の
裏面には第３図に示すように縁取られた裏面装飾
布片１１の折り込んだ部分を残して薄白葉紙１２
と赤色に施色された裏布１３とが重なつて接着さ
れている。このように構成されたものを平飾台或
いは雛段の上に載置し、親王雛Ａを第１図々示の
ように飾れば、基板２の表裏周辺を縁取る装飾布
片３の金襴意匠と載置面装飾布地１０の金網襴匠
が極めて豪華なものとして映え、親王雛の飾り全
体の装飾効果は一段と優れたものとなる。

しかも基板２の表周辺を縁取る表面布片４の夫
夫の布端５を基板２の各コーナー部６の対角線方
向に設けたスリツト７内に釣り込み接着固定させ
ることで装飾布片３の基板２に対する一体化が極
めて適確なものとなり、容易に剥離したり、ほつ
れるおそれがないうえ、長期間にわたり優れた装
飾効果を発揮する。

さらに基板２の各コーナー部６には縁取り装飾
布地の重なり部を形成しないため、金襴地を使用
した装飾布片３による縁取り仕上げ、コーナー部
仕上げ等は端正なものとなつて美麗である。

従つて本考案は在来の黒色本漆や黒色カシユー
塗料等による塗装で施色された座板の欠点を一掃
したものとして実用的価値、極めて大なるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示し、第１図は使用
状態の斜視図、第２図は飾座板の分解斜視図、第
３図は飾座板の構造分解図、第４図は装飾布片の
基板に対する釣り込み、接着固定状態を示す断面
図である。 １……飾座板、２……基板、３……装飾布片、
７……スリツト、１０……載置面装飾布地、１２
……薄白葉紙、１３……裏布。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベニヤ等で構成され各コーナー部６の対角線方
   向にスリツト７を形成した基板２と、金襴地等で
   構成される装飾布片３と厚紙等の紙芯に金襴地等
   の布地を折り返し紙芯に貼付けしてなる載置面装
   飾布地１０等からなり、前記、基板２の表裏周辺
   に装飾布片３を接着等の手段により縁取り形成
   し、基板２の表周面を縁取る表面装飾布片４の夫
   夫の布端５を前記基板２の対角線方向に設けたス
   リツト７内に釣り込みを保つて接着固定し、基板
   ２の表面には、縁取られた表面装飾布片４の折り
   込んだ部分を残して前記、載置面装飾布地１０を
   接着により敷設し、基板２の裏面には縁取られた
   裏面装飾布片１１の折り込んだ部分を残して薄白
   葉紙１２と赤色に施色された裏布１３を接着して
   構成したことを特徴とする親王雛等の飾座板。