JPH0727851Y2 - 胸飾り - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は胸飾りに関し、特に少量
の花を用いて量感豊かに装飾することのできる胸飾りに
係る。

【０００２】

【従来技術及びその問題点】一般に式典、行事等の華や
かな場所柄に欠かすことのできない装飾品で出席者や来
賓の胸元を飾る胸飾りがある。この胸飾にはリボンを用
いて製作されたものや造花等を使用して製作されたもの
があった。

【０００３】これらのリボンや造花等を用いて作られた
胸飾りは人工的な色合いが強く装飾的な華やかさに若干
欠ける点が見受けられた。そこで最近では装飾的効果を
さらに向上させるために生花を用いた胸飾りが利用され
ることもあった。

【０００４】この生花を利用した胸飾りは、前記リボン
や造花等を用いて作られた胸飾りに比べて装飾的効果を
ある程度達成させることはできた。しかし、生花を胸飾
りに形成するために糸や針金等を用いて製作することと
なり、このための手間や時間を多く要するものであっ
た。また、この胸飾りは平面状の台紙等へ生花を固定し
て製作したものであるために立体感に若干欠けるきらい
があった。

【０００５】さらに、生花を使用して量感に溢れた胸飾
りを製作するにはかなりの量の花を使用しなければなら
ないのでコスト的に高価となった。

【０００６】

【考案の目的】本考案は、前記従来の問題点に鑑みてな
されたものであり、少量の花を用いて量感及び立体感の
ある装飾的な効果の極めて高い、しかも製作することが
容易で且つ短時間で完成し、コスト的に有利となる胸飾
りを提供することを目的とする。

【０００７】

【考案の要点】前記目的は本考案によれば、錐体状に形
成した基体の表面に生花を固定して形成したことを特徴
とする胸飾りを提供することにより達成される。

【０００８】

【実 施 例】以下、本考案についての実施例を図面を
参照しながら詳細に説明する。図１(a) 、(b) は、本考
案の胸飾りの土台となる基体を示す概略平面図である。

【０００９】同図(a) 、(b) において、胸飾り１は、正
面から見て略円形となるように花を飾り付けるので、胸
飾り１の基体２の平面形状が当然に円形状となるように
形成されている。そして、この基体２は例えば紙、合成
樹脂板又はゴム等の平面状態で加工の行い易い材料を好
適に使用する。

【００１０】そして、この基体２の直径寸法は約５〜１
５cm程度であり、生花を固定するために表裏面に亘って
連通する穿孔３が所定位置に適宜設けられている。この
基体２を立体的に構成するために基体２から同心となる
一部扇型２ａを切り取ってこの削除されて残った辺（半
径）２ｂを相互に接するように粘着テープ等で固定する
か又はのりしろ部２ｃを設けて接着剤等で固着すると図
２に示すように錐体状に立体化した基体２が形成され
る。

【００１１】この基体２の錐体状に凸となる表面側４に
生花である例えばハイビスカスの生花５（以下、単に花
５）を飾り付ける。この花５を飾り付ける場合、所定の
長さに予め切り揃えられた花５の萼部分を前記基体２の
穿孔３を介して表面側４から裏面側へ萼が通り抜けるよ
うに装着し、この裏面側へ抜けた萼部分と基体２との接
触部分を不図示の接着剤で固着する。

【００１２】そして、基体２の表面側に花５を固着する
と図３(a) 、(b) に示すように正面形状が円形で側面に
示されるように量感及び立体感のある胸飾り１が完成す
る。なお、基体２の裏面側には紙等で形成される不図示
の円形の裏当て部材を張りつけて胸飾り１を装着した際
に花５の萼や接着剤等で服を汚さないようにしてもよ
く、この基体２と裏当て部材との間にスポンジ等の吸水
材に水分を含ませて生花の切り口に当接して花持ちが長
くなるように形成してもよい。前記胸飾り１の製作工程
について説明すると、先ず、基体を形成するための材料
となる板状の厚紙に描かれてある円形をその輪郭に沿っ
て切り抜き、この基体２と同心で所定角度を有する所定
の大きさの扇型２ａを切り取る。そして、この基体２の
表面側４に配置してある穿孔３を穿孔機等を用いて穿設
するか、若しくは十文字状の切れ目を加える。

【００１３】次に、前記扇型２ａを切り取って現れる半
径長さの２つの切り欠き辺２ｂを相互に接して固定する
か、のりしろ部分２ｃをのり付けによって固定すること
によって基体２が錐体状に形成される。

【００１４】続いてこの錐体状の基体２の表面側４から
例えばハイビスカスの花５をその萼部から前記穿孔３に
通して表面側４を飾り付けるように花５を固定させる。
そして、全ての穿孔３に花５を固着して胸飾り１が形成
され、この胸飾り１を胸に止着するための例えば両面テ
ープや安全ピン等を胸飾り１の所定位置へ設けることに
よって胸飾り１が完成すると共に胸元へ止着することが
可能となる。

【００１５】他の実施例として、図４（穿孔の図省略）
に示すように基体２の裏面の所定位置、たとえば上端位
置に基体２と一体形成される延出部６を設け、この延出
部６を基体２の内側へ折り返した後に２本のリボン７、
７のそれぞれ一端７ａ、７ａを該延出部６に止着して基
体２から下方へ延びるように配設すると、図５に示すよ
うに立体的に花５によって装飾された基体２とリボン７
とがバランス良く調和して装飾効果を高めることとな
る。尚、リボン７以外にも植物の葉やその他の装飾材を
使用してもよい。

【００１６】そして、特に図示しないが両面テープや安
全ピン等の止着部材をたとえば延出部６に設けると胸飾
り１を容易且つ確実に胸元に止着することができる。な
お、前記基体２は固着する花５と同系色またはその他の
色に着色してもよく、前記基体２に設けた穿孔３の位置
及びその数は任意としてもよい。また、基体２の大きさ
も前記実施例に示した寸法に限定されない。

【００１７】さらに、前記実施例ではハイビスカスの花
を具体的な例に示したが、花５はハイビスカスに限定さ
れず、蘭やその他の花を使用してもよい。

【００１８】

【考案の効果】以上、詳細に説明したように本考案によ
れは、少量の花を用いて量感及び立体感のある装飾的効
果が極めて高く、しかも製作することが容易且つ迅速に
行うことができるので生き生きとした状態の花を飾り付
けることが可能となり、加えてコスト的にも有利となる
胸飾りを提供することが可能となった。

【図面の簡単な説明】

【図１】(a) 、(b) は、本考案の胸飾りの土台となる台
紙を示す概略平面図である。

【図２】本考案の胸飾りの土台となる台紙の概略斜視図
である。

【図３】(a) 、(b) は、本考案の胸飾りの正面図及び側
面図である。

【図４】本考案の他の実施例を示す胸飾りの背面図であ
る。

【図５】本考案の他の実施例を示す胸飾りの正面図であ
る。

【符号の説明】 １ 胸飾り ２ 台紙 ２ａ 扇型 ２ｂ 辺 ３ 穿孔 ４ 表面側 ５ 花 ６ 延出部 ７ リボン

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】錐体状に形成した基体の表面に生花を固定
   して形成したことを特徴とする胸飾り。
2. 【請求項２】前記基体は生花を支持するための穿孔を設
   け、該穿孔を介して前記生花を支持することを特徴とす
   る請求項１記載の胸飾り。
3. 【請求項３】前記生花は前記基体へ接着剤を用いて固着
   されることを特徴とする請求項１又は２記載の胸飾り。
4. 【請求項４】前記基体は紙、合成樹脂又はゴムであるこ
   とを特徴とする請求項１、２又は３記載の胸飾り。