JPH0517280Y2 - - Google Patents

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JPH0517280Y2
JPH0517280Y2 JP1988046642U JP4664288U JPH0517280Y2 JP H0517280 Y2 JPH0517280 Y2 JP H0517280Y2 JP 1988046642 U JP1988046642 U JP 1988046642U JP 4664288 U JP4664288 U JP 4664288U JP H0517280 Y2 JPH0517280 Y2 JP H0517280Y2
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JP
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cloth
fabric
paulownia
groove
adhesive
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は切り溝で図案を形成した桐板の図案
の各領域に布地をその周縁部が切り溝に差し込ま
れるように取り付けて描画した桐彫彩画に関する
ものである。
〔従来の技術〕
桐彫彩画は、桐の板の上に、布を使用して華麗
な描画を行なうものであり、一般の絵画、彫刻な
どにない斬新な表現性、芸術性を有することか
ら、最近では広く一般大衆に親しまれるようにな
つている。
ところで、このような桐彫彩画に類似する従来
の描画技法としては、例えば第3図に示すものが
ある。まず最初に、同図Aに示すように、桐板1
0の上に、描く図案の輪郭に沿つて溝12が形成
される。この後、かかる溝12の内側に、湾曲面
14が形成される。
次に、同図Bに示すように、該湾曲面14の形
状に沿つて適宜の大きさに切断した布16が、矢
印FAで示すように、桐板10上に接着剤などで
貼り付けられる。
このとき、布16の周縁部が、前記溝12部分
に隠れるように、貼り付けが行なわれる。このよ
うに、布16の周縁部が桐板10の溝内に隠れて
いる点が桐彫彩画の最も大きな特徴である。
以上のような技法において、桐板10上に貼り
付ける布16の色、柄、材質、布の組合せ、輪郭
の形状によつて様々な描画が可能となる。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、以上のような従来の描画技法に
おいては、以下のような不都合がある。
まず、上述したように、貼り付ける布16の周
縁部が桐板10上の溝12部分に必ず隠れること
が桐彫彩画の特徴であるが、従来の技法では第4
図Bに示すような描画を行なうことができない。
すなわち、同図Aに示すような、複数の花20
が散在するような図案の描画においては、各花2
0の輪郭が重なつていないため、従来の技法でも
描くことができる。
しかしながら、同図Bに示すように、花20が
重なつているような図案の描画においては、花2
0と花20の重なつた部分の輪郭24の溝を桐板
上に形成することができない。
更に、花20の内側に花弁22を描くというよ
うなことも、花弁22の輪郭の溝を形成すること
もできない。
このように、従来の技法では、同図Bのような
描画を行なうことができない。
従つて、例えば人物に着物を着せるような描画
を行なうときには、着物部分に使用する布自体を
工夫する以外に方法がなく、着物部分に種々の模
様を加えるというような繊細で緻密な表現ができ
ない。
次に、描画に立体感を持たせるためには、第5
図A,Bに示すように、桐板10の表面に対して
溝12を深く形成することとなるが、溝12を深
くすると、画全体が桐板10の表面から沈んだ感
じを与えるようになつて好ましくない。また、溝
12の深さにも限界があり、現実感あふれる表現
ができない。
この考案は、かかる点に鑑みてなされたもので
あり、極めて繊細で緻密な表現が可能になるとと
もに、所望の立体感を容易に得ることができる桐
彫彩画の描画技法を提供することをその目的とす
るものである。
〔課題を解決するための手段〕
この考案にかかる桐彫彩画は、所望の図案の各
領域を画する切り溝が表面に形成された桐板と、
該桐板の表面の前記各領域に接着剤で各々貼付さ
れた各下張り布と、該各下張り布を単に被覆する
各本張り布とからなり、前記下張り布のうちで、
立体感を出す必要のある領域の下張り布はネル等
の厚手の生地からなり、立体感を出す必要のない
領域の下張り布はさらし等の薄手の生地からな
り、該下張り布の周縁部は前記溝内に差し込まれ
て該溝内に接着剤で固定され、前記上張り布は張
りの状態を調節され、その周縁部は前記溝内に差
し込まれて該溝内に接着剤で固定されているもの
である。
〔実施例〕
以下、添付図面を参照しながら、この考案の実
施例について説明する。なお、上述した従来技術
と同様の構成部分には、同一の符号を用いること
とする。
第1図には、この考案の一実施例が示されてい
る。同図Aにおいて、桐板10上には、連続する
布によつて描画可能な図案の輪郭に沿つて、溝3
0〜36が各々形成されている。
これらのうち、溝30,32,36によつて領
域EAが形成され、溝34,36によつて領域EB
が形成されている。
また、同図Bに示すように、ネル、さらしなど
の下張り布38が領域EA上に接着剤で貼り合わ
せられ、その周縁部が溝30,32,36に差し
込まれ、溝内で接着固定されている。
また、領域EBには、同様に下張り布40が接
着剤で貼り合わせられ、その周縁部が溝34,3
6に差し込まれ、溝内で接着固定されている。
また、以上のようにして桐板10上に形成され
た下張り布38,40上に、所望する上張り布4
2,44が各々被覆されている。この上張り布は
被覆は下張り布38,40の上に接着剤を施すこ
となく単に被覆するだけであり、その周縁部は、
溝30〜36内に各々差し込まれ、溝内で接着固
定されている。
このようにして、領域EAに一枚の布による描
画が行なわれ、領域EBに別の一枚の布による描
画が行なわれている。
なお、第1図は桐彫彩画の一部であり、実際に
は他の領域においても同様の作業が順次行なわれ
る。
第2図には、上記実施例の仕上り状態の断面が
示されている。この図に示すように、上張り布4
2,44は、溝36の部分で接しており、第4図
Bに示したような図案を重ねた描画が可能とな
る。
また、上張り布42,44の膨らみの状態は、
膨らみを大きくしたい場合は下張り布38,40
をネルで、膨らみを少なくしたい場合は下張り布
38,40をさらしで、というように下張り布3
8,40の種類を変えることによつて調節し、所
望の立体感を容易に出すことができる。
上張り布42,44は下張り布38,40の上
に単に被覆されているだけであつて、接着剤では
接着されていない。これは上張り布42,44を
下張り布38,40に接着剤で接着すると上張り
布42,44が下張り布38,40に張り付いて
扁平な状態となり、ふわつとした風合いが失なわ
れてしまうからである。上張り布42,44の張
りの状態は周縁部を溝内に差し込む場合の引張力
を調節することにより調節する。
以上のようなこの考案による桐彫彩画の一例
を、添付写真に示す。この桐彫彩画は、本願の考
案者によつて創作されたもので、浮世絵の美人画
をモチーフとして描画されたものである。この例
に示すように、人物の着物などに、立体感あふれ
る極めて細緻な柄や折目をつけることが可能とな
り、従来にない高い技巧性、芸術性あふれた表現
が可能となる。
〔考案の効果〕
以上説明したように、この考案によれば、極め
て繊細で緻密であるとともに、非常に立体感ある
芸術性豊かな描画が可能になるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例を示す部分斜視
図、第2図は桐彫彩画の一例の断面図、第3図は
従来の桐彫彩画の技法を示す部分斜視図、第4図
及び第5図は従来の桐彫彩画の問題点を示す説明
図である。 10……桐板、30〜36……溝、38,40
……下張り布、42,44……上張り布。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 所望の図案の各領域を画する切り溝が表面に形
    成された桐板と、該桐板の表面の前記各領域に接
    着剤で各々貼付された各下張り布と、該各下張り
    布を単に被覆する各本張り布とからなり、 前記下張り布のうちで、立体感を出す必要のあ
    る領域の下張り布はネル等の厚手の生地からな
    り、立体感を出す必要のない領域の下張り布はさ
    らし等の薄手の生地からなり、 該下張り布の周縁部は前記溝内に差し込まれて
    該溝内に接着剤で固定され、 前記上張り布は張りの状態を調節され、その周
    縁部は前記溝内に差し込まれて該溝内に接着剤で
    固定されていることを特徴とする桐彫彩画。
JP1988046642U 1988-04-06 1988-04-06 Expired - Lifetime JPH0517280Y2 (ja)

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS61125900A (ja) * 1984-11-26 1986-06-13 広瀬 薫 粘着剤つき発泡樹脂による立体貼り絵の製作法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS61125900A (ja) * 1984-11-26 1986-06-13 広瀬 薫 粘着剤つき発泡樹脂による立体貼り絵の製作法

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JPH01153999U (ja) 1989-10-24

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