JPS6335530Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、圃場を走行自在な機体の前方に、
案内輪を支持する上下動自在な支持アームを設け
てなる移植機に関する。

従来技術と問題点 従来、この種のものとしては、実開昭53−905
号公報に係る考案（以下従来技術という）が知ら
れている。

この従来技術の考案は第４図に示す通り、機枠
２１の前下方部両側に設けた両側ガイド板２２
を、作業機本体の旋回等に際し、畝ａの上方に位
置させるようにした農業用作業機に係るものであ
る。

しかし上記従来技術においては旋回時に両側ガ
イド板２２の上下動操作を行う場合には、操作杆
２３を、後方或いは前方に回動させ、係合孔２４
に挿通した係止杆２５に、誤操作杆２３を係止さ
せるので、作業者が操作位置である機体後部から
前部に回り、直接入手により行う必要があり、大
変面倒であつた。

問題点を解決するための手段 この考案は、上記従来技術の欠点を除去するこ
とを目的としており、機体を畝条に沿つて誘導す
る案内輪を、極めて容易に、機体に対し上方掛止
させうる畑作用移植機を提供するものである。

即ちこの考案は、駆動輪及び接地輪に支持され
た機体の前部に、上下回動自在に設けた支持アー
ムの先端に案内輪を設けてなる移植機において、
上記支持アームが機体に対し一定角度上方回転す
ると、この支持アームに対して嵌合掛止するよう
付勢されたフツクを、上記付勢に抗して牽引し、
上記支持アームとの嵌合を解除自在ならしめるワ
イヤを上記フツクに連結せしめたことを特徴とす
る畑作用移植機の構造を要旨とするものである。

作 用 この考案は上記のように構成されているので、
案内輪を支持している支持アームを、機体に対し
一定角度傾斜せしめることにより、フツクに対し
嵌合掛止自在ならしめると共に、支持アームに対
するフツクの嵌合をワイヤを介し、解除自在なら
しめる効果がある。

実施例 次に本考案を図示実施例に従つて説明すると、
１は移植機の機体であり、前後に配した駆動輪２
及び接地輪３に走行自在に支持され、後方にハン
ドル４を突出すると共に、その下方に移植装置５
が配されている。機体１の前端には、取付具６が
突設されており、該取付具６に、回動自在に軸支
された横軸８の両端に連杆９を配し、支持アーム
７を形成している。１０は連杆９の先端に支持さ
れた案内輪であり、圃場において畝ａ傾斜面を走
行するよう、接地面を内側に傾斜させて設けられ
ており、その間隔及び傾斜角度は調節自在であ
る。横軸８の略中央には、連杆９と共に上下回動
自在な受具１１が設けられている。１２はスプリ
ングであり、機体１と支持アーム７の間に配さ
れ、該支持アーム７を下方回動させるよう付勢す
るものである。１３は掛止具であり、機体１前端
の支持台１４に前後回動自在にフツク１５を支持
せしめたものである。このフツク１５は受具１１
に対し嵌合自在なよう形成されており、弾性体
（図示せず）によつて前方回転自在に付勢されて
いる。１６はワイヤであり、先端はフツク１５に
連結しており、後端は機体１後方に延びてハンド
ル４に達している。即ちこのワイヤ１６は、付勢
に抗してフツク１５を随時後方回転させることが
でき、作業者はハンドル４位置にいて、極めて容
易に、且つ瞬間的にフツク１５と受具１１の嵌合
を解くことができるものである。

上記実施例についてその作用を説明すると、本
考案は上記のように構成されているので、機体１
を圃場に入れ、案内輪１０の接地面を畝ａ斜面に
沿わせ、駆動輪２を駆動させると、機体１は案内
輪１０に誘導されて走行する。そして畝の端部に
おいて機体１を方向転換させるには、先づ走行を
停止させ、ハンドル４を持ち、機体１後部を持ち
上げると、機体１は駆動輪２を中心に回動する。
支持アーム７は先端の案内輪１０が畝ａ面に接地
しているため機体１の回転に伴い支持アーム７は
相対的に上方回転することになり、それが一定角
度に達すると、掛止具１３のフツク１５が支持ア
ーム７の受具１１に掛止して支持することにな
る。そこでハンドル４を下げると第３図に示すよ
うに、案内輪１０は支持アーム７先端に宙状態に
支持されているので、機体１は駆動輪２のみによ
つて支持されることになり、極めて容易に最小回
転半径で回転することになる。方向転換後はワイ
ヤ１６を牽引すれば、フツク１５と受具１１の掛
止が解かれるので、支持アーム７は再び下降し、
案内輪１０は接地することになる。

考案の効果 このように本考案によるときは、機体後部を一
定角度持ち上げ、然るのちそれを降ろすだけで案
内輪を宙に支持させることのできる実益を有す
る。

またこの考案によるときは、フツクと支持アー
ムの嵌合を解くため、作業者がその都度機体前部
に行かなくてもよい実益を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は実施例の側面図、第２図は要部の斜視
図、第３図は回行時の状態を示す図、第４図は従
来例の側面図である。 図中の符号を説明すると次のとおりである。１
は機体、２は駆動輪、３は接地輪、４はハンド
ル、５は移植装置、６は取付具、７は支持アー
ム、８は横軸、９は連杆、１０は案内輪、１１は
受具、１２はスプリング、１３は掛止具、１４は
支持台、１５はフツク、１６はワイヤ、２１は機
枠、２２は両側ガイド板、２３は操作杆、２４は
係合孔、２５は係止杆。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 駆動輪及び接地輪に支持された機体の前部に、
   上下回動自在に設けた支持アームの先端に案内輪
   を設けてなる移植機において、上記支持アームが
   機体に対し一定角度上方回転すると、この支持ア
   ームに対して嵌合掛止するよう付勢されたフツク
   を、上記付勢に抗して牽引し、上記支持アームと
   の嵌合を解除自在ならしめるワイヤを上記フツク
   に連結せしめたことを特徴とする畑作用移植機。