JPS6334355Y2

JPS6334355Y2 -

Info

Publication number: JPS6334355Y2
Application number: JP1982156026U
Authority: JP
Priority date: 1982-10-14
Filing date: 1982-10-14
Publication date: 1988-09-12
Also published as: JPS5959041U

Description

【考案の詳細な説明】〈技術分野〉この考案は小型電子チユーナの端子部におけ
る、小型電子チユーナの端子取付構造に関する。

〈従来技術とその欠点〉一般に小型電子チユーナの端子部には、中心を
端子体が貫通する貫通コンデンサが取り付けられ
ている。従来の端子部では、チユーナのシヤーシ
または基板に取付穴を穿設し、その取付穴に嵌入
した貫通コンデンサに端子体を貫入した構造のも
のが実用に供されている。第１図に従来の端子取
付構造の一例を示す。チユーナ本体の側部に、銅
箔のシールド材２を片面に貼着した基板１が取り
付けられ、シールド材２はシールドケース８に導
通している。基板１には上下に穴１０ａ，１０ｂ
が穿設されている。穴１０ａには基板１の内側か
ら貫通コンデンサ３が挿入されている。貫通コン
デンサ３は中央に貫通孔９が穿設された軸部、基
板１の内側面に当接する鍔部を有した誘電体であ
り、その軸部の外側面とその鍔部の下面にアース
側電極部３ｂ、また貫通孔９の内面と鍔部表面に
端子側電極部３ａがそれぞれ形成されている。端
子体４は略Ｆ字形をなし、貫通孔９に貫入される
水平端子部４ａと、穴１０ｂに嵌入される位置決
め端子部４ｂと、水平端子部４ａおよび位置決め
端子部４ｂに直交しチユーナ内部基板６の貫通孔
７に嵌入される垂直端子部４ｃからなる。このよ
うな形状を備えた端子体４は、水平端子部４ａが
貫通孔９に、位置決め用端子部４ｂが穴１０ｂ
に、垂直端子部４ｃが貫通孔７にそれぞれ挿入さ
れ、取り付けられる。この取付状態で、アース側
電極部３ｂとシールド材２は基板１の外側にてハ
ンダ５ｂでハンダ付けされ、アース接続が行われ
る。また、端子側電極部３ａと水平端子部４ａ
は、基板１の外側ではハンダ５ａにより、基板１
の内側ではハンダ５ｃにより、ハンダ付けされ導
通する。さらに垂直端子部４ｃはチユーナ内部基
板６にハンダ付けされ、端子体４はチユーナ内部
基板６の回路と導通する。

また、上記貫通コンデンサ３を基板の外側より
貫入した、従来の端子取付構造を第２図に示す。
同図で第１図と同一部分は同一番号を付してい
る。この場合、貫通コンデンサ３は基板１２に穿
設した穴１０ｃに基板１２の外側より貫入され、
また端子体には略Ｌ字形の端子体１１を用いてい
る。端子側電極部３ａはシールド材２にハンダ５
ｅで導通している。端子体１１の一端は貫通孔７
に嵌入され、チユーナ内部基板６にハンダ付けさ
れるとともに、他端は貫通孔９に貫通され、端子
側電極部３ａとハンダ５ｄでハンダ付けされる。

しかしながら、上記従来の端子取付構造では、
基板に貫入するために、軸部を備えた、大型の貫
通コンデンサを使用しなければならず、貫通コン
デンサが占める部分の割合が大きくなる。このた
め、多くの端子を備えるチユーナでは、貫通コン
デンサによつてチユーナ内部の空間が縮減される
こととなり、チユーナの超小型化を妨げていた。
また、端子体とチユーナ内部基板との電気的接続
は端子体の一端を直接チユーナ内部基板にハンダ
付けすることで行うので、上記のチユーナ内部基
板６に設ける端子体導入用貫通孔７の位置精度が
要求される。このため、貫通孔７の穿孔加工や、
端子体の取付時の位置合わせに手間を要し、チユ
ーナ組立作業に時間が多くかかつた。この位置合
わせをスムーズに行うために、位置決め端子部４
ｂを備えた端子体４を用いた場合には、端子体の
形状が複雑であるため取り扱いが困難であつた。
しかも、端子体の一部がチユーナ本体側部の基板
の内側に配置されるために、すなわち、端子体４
では基板１の内側面と貫通孔７までの範囲Ａで示
す空間、また端子体１１では基板１２の内側面と
端子体１１の折曲部先端までの範囲Ｂで示す空間
には、他の電子部品を配置できず、この点でもチ
ユーナの超小型化を妨げていた。

〈目的〉この考案の目的は上記実情に鑑み、チユーナの
超小型化を可能とするコンパクトな端子部を備
え、かつ端子体を簡易に取り付けることができ、
しかもチユーナ組立時間が短縮される、小型電子
チユーナの端子取付構造を提供することにある。

〈構成〉この考案は、要約すれば次のようになる。

表面にシールド板が、裏面に端子接続片がそれ
ぞれ貼着された小型電子チユーナの基板を端子体
取付基板とする。両面に電極が形成された貫通コ
ンデンサの一方の電極を前記シールド板に導通し
て接合する。そして、接合した前記小型電子チユ
ーナの基板および前記貫通コンデンサに端子体を
挿通し、かつ前記貫通コンデンサの他方の電極お
よび前記端子接続片にその端子体を導通させる。
この考案の小型電子チユーナの端子取付構造は、
上記のように構成された前記貫通コンデンサ付端
子部を備えることを特徴とする。

〈実施例〉第３図はこの実施例の端子取付構造を示す小型
電子チユーナの部分断面図である。

基板２０はチユーナ本体の側部に取り付けられ
る小型電子チユーナの基板であり、チユーナ本体
の外側に銅箔のシールド板２１ａが、またチユー
ナ本体の内側に端子接続片２１ｂがそれぞれ貼着
され、さらに横一列に複数個の貫通孔２７が穿設
されている。基板２０の内側からみた外観図が第
５図Ａである。なお、これらの端子接続片の一つ
は電源接続用端子体の取付けに用いられる。シー
ルド板２１ａは導体からなるシールドケース２２
に圧着され導通している。

この実施例では貫通コンデンサとして複数の端
子体を並設できる複合型貫通コンデンサを用いて
いる。貫通コンデンサ２４は平板状磁器誘電体か
らなり、第４図Ａに示すように表面に複数個の端
子側電極２５ｂが形成され、かつ各電極の中心に
貫通孔２６が穿設されている。各貫通孔２６の位
置は前述の電源接続用貫通孔を除く基板２０の貫
通孔２７の位置に対応している。貫通コンデンサ
２４の裏面には、第４図Ｂに示すように、各貫通
孔２６の周囲に共通のアース側電極２５ａが形成
されている。このように構成された貫通コンデン
サ２４は貫通孔２６と貫通孔２７とが対向する位
置で、アース側電極２５ａとシールド板２１ａと
が導通すべく導電性樹脂等でシールド板２１ａに
接合される。この接合状態で棒状の端子体２３が
貫通孔２６，２７を貫通する。この実施例では線
材状の端子体２３を用いているが、第６図に示す
ように一端に抜け止め加工を行つた端子体を用
い、基板２０の外側に端子体が抜け出ないように
してもよい。同図Ａは一端に丸頭部を形成したも
の、同図Ｂは一端を押しつぶしたもの、同図Ｃは
一端に四つの羽根状突起を加工したものを示して
いる。そして、端子体２３はハンダ２９で端子側
電極２５ｂに、またハンダ３０で端子接続片２１
ｂにそれぞれハンダ付けされ、さらに端子接続片
２１ｂがハンダ３１でチユーナ内部基板２８にハ
ンダ付けされ、端子体２３とチユーナ内部基板２
８の回路とは導通している。このように端子体２
３を取り付けた基板２０の外観を第５図Ｂに示
す。貫通コンデンサ２４に取り付けた複数の端子
体２３はAGC，AFT等に接続される端子とな
る。なお、前述のように、貫通コンデンサ２４以
外に設けた端子体３２は電流接続用端子となる。
このように、共通の貫通コンデンサ２４に複数の
端子体を並設することにより、端子体毎に貫通コ
ンデンサを用いる場合に比べ、端子部の構造が均
一化し電気的特性が向上する。

上述のように、この実施例では、基板２０に貫
入しない貫通コンデンサ２４により端子部を形成
するので、軸部を備えない平板状の小型貫通コン
デンサを使用でき、また基板２０の外側に貫通コ
ンデンサ２４を接合するのでチユーナ内部に貫通
コンデンサの一部が突出せず貫通コンデンサによ
つてチユーナ内部の空間が狭められない。しか
も、端子体２３の一端が基板２０の内側にハンダ
付けのために少し出るだけである。このように、
端子部がチユーナ内部の空間を占める割合が極め
て小さくなるので、チユーナの超小型化が可能に
なる。

また、端子体２３を貫通孔２６，２７に挿入す
ることにより、端子体の取付け位置の位置合わせ
を行うことなく簡易に端子体を取り付けることが
できる。しかも、位置決めのために端子体に余分
の形状を付加しなくて済み、またチユーナ内部基
板２８に位置決め用穴なども穿孔しなくてよいの
で、端子部の部品加工の手間が省かれる。さら
に、端子体２３とチユーナ内部基板２８との電気
的接続は端子接続片２１ｂを介して行われるの
で、チユーナ内部基板２８のデツピング時にハン
ダ３１のハンダ付けを同時に行うことができ、作
業能率が向上する。これ故、チユーナ組立作業に
要する時間が短縮される。

〈効果〉この考案によれば、チユーナの基板の外側に平
板状の貫通コンデンサを接合し、かつチユーナの
基板および貫通コンデンサに端子体を挿通するこ
とによりチユーナ内部に貫通コンデンサが突出す
ることがなく端子部をコンパクトに形成できるの
で、端子部による余分なスペースがチユーナ内部
よりなくなりチユーナの超小型化が実現される利
点がある。また、端子体はチユーナの基板および
貫通コンデンサを挿通する形状でよく、また取付
けの際の位置決め作業を不要とし、しかもチユー
ナ内部基板との電気接続がチユーナの基板の内側
に貼着した端子接続片を介してスムーズに行える
ので、チユーナ組立時間が短縮される利点があ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図は従来の端子取付構造を示
す小型電子チユーナの部分断面図、第３図はこの
考案の実施例である端子取付構造を示す小型電子
チユーナの部分断面図、第４図Ａは同実施例の端
子取付構造に用いた貫通コンデンサ２４の表面を
示す平面図、第４図Ｂは貫通コンデンサ２４の裏
面を示す平面図、第５図Ａは同実施例の端子取付
構造に用いた基板２０の内側からみた外観斜視
図、第５図Ｂは基板２０の外側からみた外観斜視
図、第６図はこの考案に用いられる他の端子体を
示す平面図である。２０……（小型電子チユーナの）基板、２１ａ
……シールド板、２１ｂ……端子接続片、２３…
…端子体、２４……貫通コンデンサ、２５ａ……
（貫通コンデンサ２４の）アース側電極、２５ｂ
……（貫通コンデンサ２４の）端子側電極、２６
……（貫通コンデンサ２４の）貫通孔、２７……
（基板２０の）貫通孔。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

表面にシールド板が、裏面に端子接続片がそれ
ぞれ貼着された小型電子チユーナの基板と、両面
に電極が形成され、一方の電極を前記シールド板
に導通して接合した平板状の貫通コンデンサと、
前記小型電子チユーナの基板および前記貫通コン
デンサを挿通し、かつ前記貫通コンデンサの他方
の電極および前記端子接続片に導通する端子体
と、を有してなる、小型電子チユーナの端子取付
構造。