JPS6333726Y2

JPS6333726Y2 -

Info

Publication number: JPS6333726Y2
Application number: JP1984100060U
Authority: JP
Priority date: 1984-07-04
Filing date: 1984-07-04
Publication date: 1988-09-07
Also published as: JPS6115618U; US4615262A

Description

【考案の詳細な説明】［考案の技術分野］この考案は自動車用空調装置に関する。

［考案の技術的背景及びその問題点］従来の自動車用空調装置としては例えば第９図
に示すようなものがある（昭和58年６月発行のニ
ツサンサービス周報セドリツクグロリアY30型車
の紹介418、419ページ参照）。この空調装置１は
ブロアユニツト２、エバポレータ３及びヒータコ
ア４を有している。そしてヒータコア４の下流に
はインストベントグリルへの配風を開閉するため
のベントドア５、足元への配風を開閉するフロア
ドア６、デフロスタへの配風を開閉するためのデ
フロスタドア７が設置されている。そしてデフロ
スタドア７の後方にはデフロスタダクト８が接続
されている。このデフロスタダクト８は第９図に
示したようにフロントデフロスタダクトが主とな
つており、このデフロスタダクトの側部からサイ
ドデフロスタダクト９を分岐した構成のものがあ
る。更に第１０図ないし第１２図に示すようにベ
ンチレーシヨン吹出口１０とデフロスタ吹出口１
１とが装置１の上面部にほぼ同じ高さに設けられ
たものもある。

そして、このような従来の空調装置では、ブロ
アユニツト２によつて装置内に吸込んで来た空気
をエバポレータ３で冷やし、冷えた空気の一部を
必要に応じてヒータコア４によつて温め、両者混
合したものをベントドア５、フロアドア６あるい
はデフロスタドア７の開閉により足元に、室内
に、あるいはウインドガラスに吹出し、目的の用
に供する。

ところが、このような従来の自動車用空調装置
では、フロントデフロスタとサイドデフロスタと
の風量配分がデフロスタドア７の開閉により一義
的に決定され、各種の吹出モード（ヒータモー
ド、デフロスタモード、ベンチレーシヨンモード
等）に関係なく一定となつている。そのために、
第１２図のデフロスタモードではデフロスタドア
７が十分に開かれるためフロントデフロスタ及び
サイドデフロスタから所望する風量の風が出て来
るが、第１１図のデフロスタモードとフロア吹出
モードとを組合わせたヒータモード時は、デフロ
スタドア７が半開きのためサイドデフロスタにあ
まり風が配分されず、低外気温下の走行中にサイ
ドウインドが曇る恐れがあつた。

これに対し、デフロスタ吹出口に別個に接続し
たフロントデフロスタとサイドデフロスタとを
別々のドアで開閉するように構成することも考え
られるが、開閉すべきドアの枚数が増加し、部品
点数増加、構造複雑化を招く恐れがある。

［考案の目的］この考案は、このような従来の問題に鑑みてな
されたものであつて、サイドデフロスタからの吹
出しを必要とする各種の吹出モードにおいてサイ
ドデフロスタから十分な風量が得られるように
し、しかも部品点数の増加、構造複雑化を抑さえ
ることのできる空調装置の提供を目的とする。

［考案の構成］この考案は、デフロスタ吹出口とベンチレーシ
ヨン吹出口とを備え、フロントデフロスタダクト
とサイドデフロスタダクトとを前記デフロスタ吹
出口に連通し、前記デフロスタ吹出口のフロント
デフロスタダクト側にデフロスク開閉手段を設
け、前記デフロスタ吹出口のサイドデフロスタダ
クト側とベンチレーシヨン吹出口との間に両者に
対する開閉方向への移動を相反するように行なう
ベント開閉手段を設けた。

［考案の実施例］以下、この考案の一実施例を詳説する。第１図
ないし第８図はこの考案の一実施例を示してい
る。この実施例の空調装置のヒータユニツト１で
は、図示しないブロアユニツトからの空気が図示
しないクーリングユニツトのエバポレータを通過
し、空気取入口２１に設けられているエアミツク
スドア２２の開閉により一部がヒータコア２３を
通過し、その下流へ冷気との混合気として送り込
まれて来る。また、取込まれた混合気はヒータユ
ニツト１の上面に並列に設けられたベンチレーシ
ヨン吹出口２４とデフロスタ吹出口２５とから吹
出されるようになつている。

第２図にこのヒータユニツト１の内部構造が詳
しく示されている。ベンチレーシヨン吹出口２４
にはその開閉手段として第１ベントドア２６と第
２ベントドア２７とが備えられている。また、デ
フロスタ吹出口２５にはフロントデフロスタダク
ト２８とサイドデフロスタダクト２９とが独立に
接続されている。そして、このデフロスタ吹出口
２５にはフロントデフロスタダクト２８側を開閉
するための手段としてフロントデフロスタドア３
０が設けられている。

前記第２ベントドア２７は、第３図及び第４図
に詳しく示すようにその直翼部３１がベンチレー
シヨン吹出口２４の半分を開閉するようになつて
おり、屈曲翼部３２が前記サイドデフロスタダク
ト２９側を開閉するようになつている。そして、
この第２ベントドア２７の直翼部３１と屈曲翼部
３２との開閉動作は、デフロスタ吹出口２５のサ
イドデフロスタダクト２９側とベンチレーシヨン
吹出口２４とに対する開閉方向への移動を相反す
るように行なうようになつている。

フロア吹出口３３に対して混合気を供給するた
めにフロアドア３４がヒータユニツト１の下方に
設けられている。

上記構成の空調装置の動作を次に説明する。第
１図に示した空気取入口２１からの冷気の一部が
ヒータコア２３を通過し、下流で両者が混合され
る。取込まれた空気は各種モードによつてその吹
出し方が異なつてくる。各種モード時の吹出し方
を第５図ないし第８図に基づいて説明する。

（）ベントモード時（第５図）この時にはフロントデフロスタ及びサイドデフ
ロスタへの配風は不要であるから、フロントデフ
ロスタダクト２８及びサイドデフロスタダクト２
９への空気の供給を断つためフロントデフロスタ
ドア３０が閉じ、同時に第２ベントドア２７の直
翼部３１がベンチレーシヨン吹出口２４を開状態
にする。したがつて、第２ベントドア２７の屈曲
翼部３２はサイドデフロスタダクト２９を閉の状
態にする。なお、フロア吹出口３３からの空気の
吹出も止めるためフロアドア３４も閉の状態にあ
る。

（）ヒータモード時（第６図）この時には運転者の足元へ暖気を送り込むた
め、フロア吹出口３３のためのフロアドア３４を
開とする。同時にデフロスタもある程度動作させ
るためにフロントデフロスタダクト２８を半開に
する必要がある。そのためにフロントデフロスタ
ドア３０を半開状態とし、ベンチレーシヨン吹出
口２４は閉とする。このベンチレーシヨン吹出口
２４が閉の時、第２ベントドア２７はその直翼部
３１が水平になるため、その屈曲翼部３２は垂直
となり、サイドデフロスタダクト２９を全開状態
にする。したがつてサイドデフロスタダクト２９
への暖気の配風は比較的大量になり、サイドウイ
ンドの曇りを効果的に取り除くことができる。

（）デフロスタモード時（第７図）この時にはベンチレーシヨン吹出口２４を閉と
し、同時にフロア吹出口３３も閉とし、デフロス
タ吹出口２５だけを全開とする。そのためにフロ
ントデフロスタドア３０を開とし、第１ベントド
ア２６及び第２ベントドア２７、さらにフロアド
ア３４を閉とする。

第２ベントドア２７の直翼部３１がベンチレー
シヨン吹出口２４を閉とする時、その屈曲翼部３
２はサイドデフロスタダクト２９を開とする。し
たがつて、デフロスタは完全に働くことになる。

（）バイレベルモード時（第８図）この時にはベンチレーシヨン吹出口２４とフロ
ア吹出口３３から共に空気を吹出させる必要があ
る。そのためにフロントデフロスタドア３０は閉
とし、第１ベントドア２６及び第２ベントドア２
７を半開とし、フロアドア３４を開とする。

第２ベントドア２７の直翼部３１が半開状態の
時、その屈曲翼部３２はサイドデフロスタダクト
２９を半開とする。したがつて、このバイレベル
モード時にはサイドデフロスタだけが動作状態に
あり、サイドウインドの曇りを防止することがで
きる。なお、サイドデフロスタの動作も不要の時
には第２ベントドア２７を全開の状態にし、第２
ベントドア２７の直翼部３１が垂直な開状態とな
るようにする。そうすれば、屈曲翼部３２がサイ
ドデフロスタダクト２９を閉の状態にし、サイド
デフロスタの働きを停止させる。

なお、上記実施例においては、第２ベントドア
としてＬ字形に屈曲したものを用いたが、これを
平坦な一枚のドア体とし、ベンチレーシヨン吹出
口とサイドデフロスタダクト吹出口とを隣り合せ
てその平坦なドア体の左右スライドによりベンチ
レーシヨン吹出口とサイドデフロスタダクト吹出
口との開閉を一方が開の時に他方が閉となるよう
な構成とすることも可能である。

［考案の効果］この考案の構成によれば、デフロスタ吹出口の
フロントデフロスタダクト側の開閉とサイドデフ
ロスタダクト側の開閉とを独立に行なうことがで
き、ヒータモード時等でもサイドデフロスタを働
かせてサイドウインドの曇りを有効に防止するこ
とができる。しかも、ベンチレーシヨン吹出口と
デフロスタ吹出口のサイドデフロスタダクト側と
の開閉を一体的な開閉手段によつて行なうもので
あるため、部品点数の増加、構造の複雑化を抑さ
えることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の斜視図、第２図
は上記実施例の断面図、第３図及び第４図は上記
実施例で用いる第２ベントドアの作用を説明する
斜視図、第５図ないし第８図は、同上実施例の作
用を説明する断面図、第９図は従来例の断面図、
第１０図ないし第１２図は他の従来例の作用を説
明する断面図である。１……ヒータユニツト、２１……空気取入口、
２２……エアミツクスドア、２３……ヒータコ
ア、２４……ベンチレーシヨン吹出口、２５……
デフロスタ吹出口、２６……第１ベントドア、２
７……第２ベントドア、２８……フロントデフロ
スタダクト、２９……サイドデフロスタダクト、
３０……フロントデフロスタドア、３１……直翼
部、３２……屈曲翼部、３３……フロア吹出口、
３４……フロアドア。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

デフロスタ吹出口とベンチレーシヨン吹出口と
を備え、フロントデフロスタダクトとサイドデフ
ロスタダクトとを前記デフロスタ吹出口に連通
し、前記デフロスト吹出口のフロントデフロスタ
ダクト側にデフロスタ開閉手段を設け、前記デフ
ロスタ吹出口のサイドデフロスタダクト側とベン
チレーシヨン吹出口との間に両者に対する開閉方
向への移動を相反するように行なう一体的なベン
ト開閉手段を設けて成る空調装置。