JPS6333012B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPS6333012B2
JPS6333012B2 JP6176682A JP6176682A JPS6333012B2 JP S6333012 B2 JPS6333012 B2 JP S6333012B2 JP 6176682 A JP6176682 A JP 6176682A JP 6176682 A JP6176682 A JP 6176682A JP S6333012 B2 JPS6333012 B2 JP S6333012B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
resin
woven fabric
solvent
polyamide
fibers
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired
Application number
JP6176682A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58180837A (ja
Inventor
Hiroyuki Oogoshi
Masaharu Yamamoto
Kyoshi Sasahara
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Oiles Industry Co Ltd
Original Assignee
Oiles Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Oiles Industry Co Ltd filed Critical Oiles Industry Co Ltd
Priority to JP6176682A priority Critical patent/JPS58180837A/ja
Publication of JPS58180837A publication Critical patent/JPS58180837A/ja
Publication of JPS6333012B2 publication Critical patent/JPS6333012B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16CSHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
    • F16C33/00Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
    • F16C33/02Parts of sliding-contact bearings
    • F16C33/04Brasses; Bushes; Linings
    • F16C33/20Sliding surface consisting mainly of plastics
    • F16C33/201Composition of the plastic

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、四ふつ化エチレン樹脂(PTFE)交
織布が裏金上に強固に接着された自己潤滑性、耐
熱性そして曲げ加工性にすぐれた複層摺動材料な
らびにその製造方法に関するものである。
従来、PTFEからなる糸、織布などを摺動面と
した軸受などの摺動材料としては、特公昭36−
20218、特公昭47−50893、特公昭56−8045など
種々の技術が開発されている。
PTFEは結合剤を用いての接着性に乏しく、そ
のため他の接着性を有する繊維、たとえば木綿繊
維などと組合わせた混紡、混織布が用いられ、相
当の成果を納めているが、耐熱性の点でPTFEの
特性を十分に活かした裏打材とはいえない。
接着剤としては、通常フエノール樹脂、エポキ
シ樹脂などが広く用いられているが、これらは一
般に、 (イ) 硬化後の硬度が高くまた脆いから複層摺動材
料を曲率の小さいu曲げや丸曲げ加工するに際
し、亀裂を生じたり剥離を生じたりし易い。
(ロ) したがつて、円筒状に形成された裏金に、こ
れら接着剤を用いて交織布を内張りする方法が
開発されているが、作業性が悪く品質のばら付
きも大きくなりがちである。
(ハ) 熱時における機械的性質の低下が大きいか
ら、加温雰囲気中での使用には接着力の低下を
きたし、PTFEの耐熱性にすぐれる性質を十分
に活かしきれない。
(ニ) これらの樹脂は硬化に至るまで、きわめて粘
度の高い流動状態を経るので、使用した樹脂が
PTFE面に浸み出して、これらの樹脂の被膜で
PTFEを覆う傾向があり、PTFEの低摩擦性を
十分に活かしきれない。
などの問題がある。
本発明者らは、PTFE繊維の裏打材および裏金
に被着せしめる接着剤について鋭意研究を進めた
結果、PTFE耐熱性を十分に活かすことのできる
裏打材として、芳香族ポリアミド樹脂繊維、ガラ
ス繊維、そして炭素繊維が好ましいことを見出し
た。
芳香族ポリアミド樹脂繊維は、250℃までの雰
囲気温度に対して1%以下、300℃においても5
〜6%と高温時の熱収縮率が小さく寸法安定性に
すぐれ、また250℃で100時間暴露後85%、300℃
でも10時間前後の暴露であれば約75%という高い
強度保持率を有しており、さらに摩擦係数も0.2
以下と比較的良好であるから、本発明の交織布裏
打材として広範囲の条件下で万能的に使用するこ
とができる。
芳香族ポリアミド樹脂繊維としては、たとえば
テイジン社のコーネツクス(商品名)を代表的な
ものとして例示することができる。
ガラス繊維、炭素繊維は芳香族ポリアミド樹脂
繊維と異なり、無機質繊維であるから耐熱性、耐
薬品性についてはさらにすぐれた性質をもつてお
り、これらの性質と硬度、剛性の高い点を活かし
高温でしかも負荷の高い用途あるいは薬液中で使
用される場合に適している。
しかし、これら無機質繊維は摩擦係数が高いか
ら裏打材として芳香族ポリアミド樹脂繊維が十分
満足して使用されるところにまで適用範囲を拡げ
るべきではない。
また、とくにこれらの無機質繊維を交織布裏打
材として使用した場合は、高硬度耐食性ステンレ
ス鋼、あるいは硬質クロムメツキなどを施した相
手軸材との組合わせが好ましいものである。
接着剤については、 (イ) 耐熱性にすぐれ、熱時における機械的性質の
低下が僅かである。因みに260℃の温度で約500
Kg/cm2の引張強さを有し、同温度で2000時間暴
露後の引張強さ低下率は約4%である。
(ロ) 可撓性にすぐれている。因みに250℃におけ
る曲げ弾性率300Kg/cm2を有している。
(ハ) 金属との接着性にすぐれている。
(ニ) 耐薬品性にすぐれている。
などの特性を有するポリアミドイミド樹脂
(PAI)がもつとも好ましいことが分つた。
しかし、PAIワニスは、 (イ) 高沸点極性溶剤(N―メチル―2―ピロンド
ン、沸点204℃)を使用しているので、溶剤除
去の困難があり、また溶剤残留量が接着性(一
般には樹脂の成形性)を大きく左右し、接着条
件の設定を著しく困難なものとしている。
(ロ) 金型や成形治具への固着があり、離型が困難
である。
などの解決すべき問題も残された。
本発明者らは、このようなPAIのすぐれた特性
を活かし、問題点を克服して本発明をなすに至つ
たものである。
すなわち、PTFE繊維と裏打材として芳香族ポ
リアミド樹脂繊維、ガラス繊維、炭素繊維から選
ばれたいずれか一種または二種以上の耐熱繊維と
からなる交織布が、PAI接着層を介して裏金上に
接着されてなることを特徴とした複層摺動材料な
らびにその製造方法を提供するものである。
本発明に用いるPTFE交織布は、摺動面を形成
する織布表面に少くともPTFE繊維が50%以上の
面積を占めるようにあらわれていることが好まし
く、接着面となる織布表面は接着性の向上の見地
から裏打材が可及的に多くあらわれていることが
好ましい。
本発明者らは、経糸を400デニールのPTFE糸、
緯糸を20番手相当の芳香族ポリアミド樹脂系、密
度が経80本、緯65本の綾織組織の交織布を用いて
好結果を得た。
図は、本発明に用いたPTFE繊維1と耐熱繊維
2との交織布表面の組織の実施例を示す模型図
で、この模型図においてはPTFE繊維の織布表面
に占める面積割合は約73%である。裏面は図示し
てないが、表面とは逆に耐熱繊維の占める面積割
合がほぼ73%となつている。
裏面は接着強度を高める観点から、耐熱繊維の
占める割合が多ければ多いほどよいが、摺動面を
形成する織布表面は必ずしもPTFEが多いほどよ
いというものではない。
織布としての構成上、PTFE繊維の占める割合
をあまり多くすると表面強度を弱め、耐摩耗性を
低下させる傾向が大きくなるからである。
このような観点から、交織布表面に占める
PTFE繊維の割合は50%以上であつて80%以下と
することが好ましい。
本発明に用いる接着剤は、おおむね固形分が30
〜40重量%(以下いずれも重量%)のN―メチル
―2―ピロリドンを溶剤としたワニスが用いら
れ、日本ローデイア社の「ローデフタール」、米
国アモコ社の「AIシリーズPAI」、大日精化社の
「AI630、AI602」、日立化成社の「H1400、
H1404」などを有効に使用し得るものとして例示
することができる。
これらPAIワニスは、フエノール樹脂ワニスな
どと異なり、固形分たる樹脂がきわめて高分子量
であるから、比較的低濃度であるにもかかわらず
きわめて溶液粘度の高い(常温で200〜250ポイ
ズ)ものである。
本発明に使用される裏金は、一般構造用圧延鋼
材、冷間圧延鋼板、冷間圧延ステンレス鋼板など
の鋼板のほか銅合金板、アルミニウム合金板が用
いられる。また必要に応じては、上記鋼板上にお
おむね200メツシユを通過する銅合金粉末あるい
はセラミツク粉末からなる多孔質焼結層、多孔質
溶射層を設けた複層金属板を使用することもでき
る。
裏金は脱脂する程度で特別な前処理を施す必要
はないが、複層金属板を除く裏金については、そ
の接着面に通常行なわれているようなサンドペー
パーまたはグリツトブラストによる表面の粗面化
処理を施すことは、接着強度を高める観点から有
効である。
次に、PAIワニスを用いてのPTFE交織布への
樹脂加工、PAI接着層の形成、をして該樹脂加工
交織布の裏金への接着方法について述べる。
先づPTFE交織布への樹脂加工については、
PAIワニスがきわめて高粘度であることから、と
くにロールコーターによる塗布が良好な結果が得
られる。PTFE交織布の裏面にPAIワニスを附着
せしめ、一定隙間の2本のロール間を通過させて
片面塗布を行なう。
本発明で、この交織布裏面へのPAIワニスの塗
布とは、単に裏面にワニスが塗布されるのみでな
く、そこに存在する耐熱繊維裏打材には、ほぼ完
全にワニスの含浸を伴なうものである。ただし、
この工程でPTFE交織布表面へのワニスの浸み出
しはほとんど生じない。
このように交織布裏面に塗布されて接着層を形
成するPAIの厚さは、指触乾燥後の状態で少くと
も10数ミクロン以上、好ましくは数10ミクロンな
いし200ミクロン程度がよい。
PAI接着層があまり薄いと、裏金との接着力に
ばら付きを生じ、u曲げや丸曲げの際に接着層の
剥離などを生じ易くなるのでよくない。
また、PTFE交織布をロールコーターにかけた
場合、上述した粘度範囲のPAIワニスでは、1回
の塗布操作で塗布厚さ数100ミクロンとするのが
限界である。
一般に、PAI接着層を厚くすると、ロールによ
る加圧力が不足する結果、裏打材へのPAIワニス
の浸み込みにむらを生じたり裏打材表面に生じ易
い気泡を排出しきれずに樹脂層にこれを巻き込ん
で接着力にばらつきを生じ易くなるから、1回の
塗布操作で指触乾燥後の厚さが10数ミクロンない
し数10ミクロンの厚さになるように塗布を行な
い、ついで2回目の塗布を行なつて指触乾燥後の
厚さが数10ミクロン以上となるようにするとよ
い。
このような2回塗りを行なうかわりに、別途に
接着層を設ける方法も採り得る。
すなわち、ポリエチレンテレフタレート樹脂
(PET)フイルムに、PAIワニスを同様にロール
コーターを用いて塗布し、溶剤の沸点以下の温度
に加温して溶剤の大部分を除去し、指触乾燥状態
のPAI層が一様に形成されたPETフイルムを得、
ついでこれを裏金上に重ね合わせて溶剤の沸点以
下の温度に加熱加圧して、PAI層を裏金上に転写
してPAI接着層を得るという方法がその第一の方
法である。
これは、N―メチル―2―ピロリドン溶剤を使
用したPAIワニスがPETフイルムに対してきわ
めて濡れ性が良く均一に密着した塗布膜が得られ
るにもかかわらず、指触乾燥状態(溶剤残存率25
〜35%)のPAIは該フイルムからの離型性にすぐ
れるといつた相反する性質をもつていることを実
験により確認し、この技術を利用するに至つたも
のである。
その第二の方法は、フエノール樹脂接着層を得
るに際して古くから使用されているゴールドシユ
ミツト社のテゴ・フイルム(Tego Film)の技
術の応用ともいえるもので、芳香族ポリアミド樹
脂繊維、ガラス繊維、アスベスト繊維、炭素繊維
からなる薄い織布または不織布にPAIワニスを含
浸塗布し、溶剤の沸点以下の温度に加温して溶剤
の大部分を除去し、指触乾燥状態の基材入りPAI
フイルムを得、これを裏金上に置いてPAI接着層
とするものである。
これら第一、第二の方法によるPAI接着層は、
いずれも取扱性、保存性がよく、PTFE交織布の
接着作業効率を向上させるものである。
第一の方法では、10数ミクロンから150ミクロ
ン程度の指触乾燥状態のPAI接着層を得ることが
でき、第二の方法では100ミクロン厚さの不織布
を使用した場合で、120〜300ミクロン範囲の指触
乾燥状態の基材入りPAI接着層を得ることができ
る。
PTFE交織布を裏金に接着せしめるに当つて
は、 (イ) PAIワニス2回塗り樹脂加工交織布を裏金上
に重ねて置くか、 (ロ) 裏金上に転写されたPAI接着層上にPAIワニ
ス1回塗り樹脂加工交織布を重ねて置くか、 (ハ) 裏金上に、上記基材入りPAIフイルムを置
き、該フイルム上にPAIワニス1回塗り樹脂加
工交織布を重ねて置いて、 いずれも溶剤の沸点以下の温度に加熱加圧して、
PTFE交織布の被着を行なう。加熱温度は175〜
195℃、加圧力は10〜40Kg/cm2とし、おおむね10分
ほどこの状態を保持する。この工程で交織布は裏
金に被着されるが、接着は完全ではない。
ついで、これをプレスに挾んで加圧しながら、
あるいは加圧することなく熱風乾燥炉内に収納し
て、いずれも溶剤の沸点以上であつて250℃以下
の温度にまで徐々に昇温させて全加温時間数時間
ないし10数時間を費やしてPAIの硬化を進める
と、PAI接着層は機械的強度を増して強靭とな
り、PTFE交織布が裏金に完全に接着した複層摺
動部材が得られる。
ここで、裏金上に転写されたPAI接着層や基材
入りPAIフイルムを接着層として用いる方法にお
いても、被着されるPTFE交織布は上述したよう
に予めPAIワニスを用いて裏面塗布(1回塗り)
を行なつておくことが必要である。この1回塗り
を行なわないPTFE交織布を用いると、接着が完
全に行なわれなかつたり、摺動材として耐摩耗性
が低下したり、被層材を切断したりする際、切断
部において交織布の毛羽立ちを生ずるなど種々の
弊害を生ずるからである。
以下実施例について説明する。
実施例 経糸が400デニールのPTFE糸、緯糸が20番手
相当の芳香族ポリアミド樹脂系、密度径80本、緯
65本の綾織組織からなり、表面に占めるPTFE糸
の面積割合約73%、裏面に占める芳香族ポリアミ
ド樹脂系の面積割合約73%の交織布の裏面に、ロ
ールコーターを用いてN―メチル―2―ピロリド
ンを溶剤とする固形分30%のPAIワニスを塗布
し、これを熱風乾燥炉を用いて127〜130℃で4分
間乾燥して、PAI固形分73%、溶剤27%からなる
指触乾燥状態の1回塗り樹脂加工交織布を得た。
この樹脂加工交織布の樹脂塗布面にロールコー
ターを用いてPAIワニスを再塗布して同様に乾燥
し、1回塗り2回塗り合わせてPAI固形分71%、
溶剤29%、塗布厚さ約100ミクロンの指触乾燥状
態の樹脂加工交織布を得た。
これを、脱脂処理を施した表面あらさ20ミクロ
ンの冷間圧延鋼板(板厚2mm)に重ね合わせてプ
レスの熱板間に挾み、圧力15Kg/cm2、温度180℃で
5分間保持したのち冷却しプレスから取出した。
ついで、これを熱風乾燥炉に入れて、以下の条
件でPAIを硬化させた。
150℃ 2時間 170℃ 2時間 180℃ 2時間 220℃ 2時間 250℃ 2時間 最終処理工程を経た複層摺動材料は、これを同
温度でさらに1時間処理したが重量減小は認めら
れず、溶剤は完全に除去され硬化が完了している
ことを硬認した。
このようにして得られたPTFE交織布を接着せ
しめた複層摺動材料は、PAI接着層が強靭で強固
に裏金に接着されており、交織布層を内側にして
160度折曲げ(曲率半径10mm)を4回繰返したの
ちも交織布の剥離は認められなかつた。
実施例によつて得られた平板状の複層摺動材
料表面に相手材として機械構造用炭素鋼(S45C)
からなるブツシユの端面を摺接させ、スラスト荷
重200Kg/cm2、すべり速度4m/minで試験した結
果、初期摩擦係数0.09、摩擦係数が安定したのち
の定常状態における摩擦係数0.06という結果を得
た。
これに対して、同一の交織布を用い接着剤とし
てフエノール樹脂ワニスを塗布したものについて
比較試験を行なつたところ、初期摩擦係数0.15、
定常状態における摩擦係数0.10であつた。この摩
擦係数の相違は、フエノール樹脂を接着層として
使用したものは、該樹脂が摺動面にまで浸み出し
てPTFEを覆つて硬化した部分が多いことに起因
するものである。
また、同様の折曲げ試験においては、フエノー
ル樹脂を接着層としたものは、1回で交織布の剥
離を生じた。
実施例 N―メチル―2―ピロリドン溶剤に溶かして得
た固形分が30%のPAIワニスを、ロールコーター
を用いて厚さ125ミクロンのPHTフイルムに片面
塗布したのち、熱風乾燥炉を用いて135〜138℃で
4分間乾燥し、PAI固形分72%、溶剤28%からな
る指触乾燥状態の樹脂被着フイルムを得た。この
被着PAI層の厚さは約50ミクロンであつた。
これを脱脂処理を施した表面あらさ20ミクロン
の冷間圧延鋼板(板厚2mm)上に重ね合わせてプ
レスの熱板間に挾み、圧力15Kg/cm2、温度180℃で
5分間保持したのち冷却し、裏金上に転写された
PAI層からPETフイルムを引剥して除去した。
このようにして得たPAI接着層を有する裏金上
に、実施例で得たPAI固形分73%、溶剤27%か
らなる指触乾燥状態の1回塗り樹脂加工交織布を
重ね合わせ、プレスの熱板間に挾んで圧力15Kg/
cm2、温度180℃で5分間保持したのち冷却しプレ
スから取り出した。
ついで、これを熱風乾燥炉に入れて、実施例
と同じ条件でPAIを硬化させた。
最終の250℃で2時間の処理工程を経た複層摺
動材料は、これを同温度でさらに1時間処理した
が、重量減小は認められず、溶剤は完全に除去さ
れ硬化が完了していることを確認した。
実施例で得られた複層摺動材料の折曲げ試験
による剥離強さおよび摩擦試験の結果は、実施例
による結果と同様の結果が得られた。
実施例 N―メチル―2―ピロリドン溶剤に溶かして得
た固形分30%のPAIワニスを、厚さ0.10mmの平織
ガラス織布に含浸塗布したのち、熱風乾燥炉を用
いて135〜138℃の温度で4分間乾燥し、ガラス織
布40%、PAI固形分48%、残留溶剤12%(樹脂と
溶剤のみに着目することPAI固形分80%、残留溶
剤20%)からなる指触乾燥状態の基材入りPAIフ
イルムを得た。このフイルムの厚さは約180ミク
ロンであつた。
これを、脱脂処理して施した表面あらさ20ミク
ロンの冷間圧延鋼板(板厚2mm)上に重ね合わ
せ、ついで実施例で得たPAI固形分72%、残留
溶剤27%からなる指触乾燥状態の1回塗り樹脂加
工交織布をその上に重ね合わせて、全体をプレス
の熱板間に挾んで圧力15Kg/cm2、温度180℃で10分
間保持したのち冷却してプレスから取出した。
以下、実施例と同じ条件で熱風乾燥炉を用い
てPAIを硬化させた。
最終の250℃で2時間の処理工程を経た複層摺
動材料は、これを同温度でさらに1時間処理した
が重量減小は認められず、溶剤は完全に除去され
硬化が完了していることを硬認した。
実施例で得られた複層摺動材料の折曲げ試験
による剥離強さおよび摩擦試験の結果は、実施例
による結果と同様の結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
図は、本発明に用いられるPTFE交織布の組織
を示す実施例図である。 1…PTFE繊維、2…耐熱繊維。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 摺動面を形成する四ふつ化エチレン樹脂繊維
    と裏打材としての芳香族ポリアミド樹脂繊維、ガ
    ラス繊維、炭素繊維から選ばれたいずれか一種ま
    たは二種以上の耐熱繊維とからなる交織布が、ポ
    リアミドイミド樹脂接着層を介して裏金上に接着
    されてなることを特徴とした複層摺動材料。 2 摺動面を形成する交織布表面には、四ふつ化
    エチレン樹脂が耐熱繊維よりも多くあらわれてお
    り、接着面を形成する交織布裏面には、耐熱繊維
    が四ふつ化エチレン樹脂よりも多くあらわれてい
    ることを特徴とした特許請求の範囲第1項記載の
    複層摺動材料。 3 (イ) 四ふつ化エチレン樹脂繊維と裏打材とし
    て芳香族ポリアミド樹脂繊維、ガラス繊維、炭
    素繊維から選ばれたいずれか一種または二種以
    上の耐熱繊維とからなる交織布の裏面にポリア
    ミドイミド樹脂ワニスを塗布し、ついで溶剤の
    沸点以下の温度に加温して溶剤の大部分を除去
    して指触乾燥状態の樹脂加工交織布を得る工
    程、 (ロ) 樹脂加工交織布を裏金上に重ね合わせて、溶
    剤の沸点以下の温度で加熱加圧して該交織布を
    裏金に被着させる工程、 (ハ) 裏金に被着された交織布を加圧するかまたは
    加圧することなく、溶剤の沸点以上であつて
    250℃以下の温度にまで徐々に昇温させてポリ
    アミドイミド樹脂を硬化させる工程、 以上、(イ)(ロ)(ハ)の工程からなる複層摺動材料の製
    造方法。 4 (イ) ポリエチレンテレフタレート樹脂フイル
    ムにポリアミドイミド樹脂ワニスを塗布し、溶
    剤の沸点以下の温度に加温して溶剤の大部分を
    除去し、指触乾燥状態のポリアミドイミド樹脂
    層が一様に形成されたポリエチレンテレフタレ
    ート樹脂フイルムを得、ついでこれを裏金上に
    重ね合わせて溶剤の沸点以下の温度に加熱加圧
    してポリアミドイミド樹脂層を該裏金上に転写
    してポリアミドイミド樹脂接着層を形成させる
    工程、 (ロ) 四ふつ化エチレン樹脂繊維と裏打材として芳
    香族ポリアミド樹脂繊維、ガラス繊維、炭素繊
    維から選ばれたいずれか一種または二種以上の
    耐熱繊維とからなる交織布の裏面にポリアミド
    イミド樹脂ワニスを塗布し、ついで溶剤の沸点
    以下の温度に加温して溶剤の大部分を除去して
    指触乾燥状態の樹脂加工交織布を得る工程、 (ハ) 該樹脂加工交織布を裏金上に転写されたポリ
    アミドイミド樹脂接着層上に重ね合わせて、溶
    剤の沸点以下の温度で加熱加圧してこれを裏金
    に被着させる工程、 (ニ) 裏金に被着された交織布を加圧するかまたは
    加圧することなく、溶剤の沸点以上であつて
    250℃以下の温度にまで徐々に昇温させてポリ
    アミドイミド樹脂を硬化させる工程、 以上、(イ)(ロ)(ハ)(ニ)の工程からなる複層摺動材料

    製造方法。 5 芳香族ポリアミド樹脂繊維、ガラス繊維、ア
    スベスト繊維、炭素繊維からなる織布または不織
    布にポリアミドイミド樹脂ワニスを含浸塗布し、
    溶剤の沸点以下の温度に加温して溶剤の大部分を
    除去し、指触乾燥状態の基材入りポリアミドイミ
    ド樹脂フイルムを得る工程、 (ロ) 四ふつ化エチレン樹脂繊維と裏打材として芳
    香族ポリアミド樹脂繊維、ガラス繊維、炭素繊
    維から選ばれたいずれか一種または二種以上の
    耐熱繊維とからなる交織布の裏面にポリアミド
    イミド樹脂ワニスを塗布し、ついで溶剤の沸点
    以下の温度に加温して溶剤の大部分を除去して
    指触乾燥状態の樹脂加工交織布を得る工程、 (ハ) 該樹脂加工交織布を上記基材入りポリアミド
    イミド樹脂フイルムを介して裏金上に重ね合わ
    せ、溶剤の沸点以下の温度で加熱加圧して該交
    織布を裏金に被着させる工程、 (ニ) 裏金に被着された交織布を加圧するかまたは
    加圧することなく、溶剤の沸点以上であつて
    250℃以下の温度にまで徐々に昇温させてポリ
    アミドイミド樹脂を硬化させる工程、 以上、(イ)(ロ)(ハ)(ニ)の工程からなる複層摺動材料

    製造方法。 6 ポリアミドイミド樹脂ワニス中の溶剤が、N
    ―メチル―2―ピロリドンであることを特徴とし
    た特許請求の範囲第3項または第4項または第5
    項記載の複層摺動材料の製造方法。
JP6176682A 1982-04-15 1982-04-15 複層摺動材料ならびにその製造方法 Granted JPS58180837A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6176682A JPS58180837A (ja) 1982-04-15 1982-04-15 複層摺動材料ならびにその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6176682A JPS58180837A (ja) 1982-04-15 1982-04-15 複層摺動材料ならびにその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58180837A JPS58180837A (ja) 1983-10-22
JPS6333012B2 true JPS6333012B2 (ja) 1988-07-04

Family

ID=13180568

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6176682A Granted JPS58180837A (ja) 1982-04-15 1982-04-15 複層摺動材料ならびにその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58180837A (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10049181B4 (de) * 1999-11-05 2014-12-18 Heidelberger Druckmaschinen Ag Vorrichtung zum Ausschleusen von Probe-und Fehlerbogen aus einer Bogen verarbeitenden Maschine
JP4720452B2 (ja) * 2005-11-15 2011-07-13 オイレス工業株式会社 すべり部材及び該すべり部材の製造方法並びに該すべり部材を使用したすべり免震装置
JP6067307B2 (ja) * 2012-10-01 2017-01-25 オイレス工業株式会社 複層摺動部材の製造方法
JP7414007B2 (ja) * 2018-12-26 2024-01-16 東レ株式会社 摺動布帛
JPWO2020175304A1 (ja) * 2019-02-25 2020-09-03

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58180837A (ja) 1983-10-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0216518B1 (en) Fiber having thermoplastic resin coating
RU2423543C2 (ru) Способ нанесения покрытия на деталь
US6133359A (en) Non-stick coatings
KR930008696B1 (ko) 방수포 및 그의 제조방법
AU600585B2 (en) A sheet material
WO1998058986A1 (en) Manufacture of plain bearings
JP3401949B2 (ja) 弗素樹脂被覆物及びその製造方法
JPS6333012B2 (ja)
JP2007056357A (ja) 密着力の向上した溶射基板、およびその製造方法。
JPS6046244A (ja) 新規の強化フルオロポリマ−複合材料およびその製法
EP1676469B1 (en) Method for making an infused composite
EP1112183B1 (en) A liquid crystal polymer (in situ) coating for co-cured composite structure
JP2006137143A (ja) プラスチック基複合材料およびその製造方法
JP4426089B2 (ja) 高温接着のための接着組成物およびその使用を可能にする接着方法
FR2725397A1 (fr) Procede de preparation d'une structure alveolaire carbonee a base de fibres impregnees de resine
US5024710A (en) Process of applying a specular surface finish to a carbon-carbon substrate
JPS63259214A (ja) 炭素繊維強化プラスチツク製ロ−ラ−及びその製造法
JPH0366914A (ja) 印刷機用被覆ロールおよびその製法
JPH0141498B2 (ja)
JPH0141497B2 (ja)
JPS6263220A (ja) 摺動部材
JP2002295997A (ja) 防護用積層体及びその製造方法
JPS60116918A (ja) 複層軸受ならびにその製造方法
JP2000229373A (ja) 耐薬品性皮膜を有する金属並びにその形成方法
JPS6114603A (ja) カ−ボン繊維強化プラスチツクミラ−