JPS6332820Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は建物外周部の下部構造に関するもの
である。

一般に、耐力壁パネルを、その下枠下端面から
突設した脚金具を利用して、直接布基礎へ設置し
ようとすると、耐力壁パネル下枠と布基礎天端間
に空間が形成されるため、その空間をモルタルで
閉塞する作業が極めて困難であるという問題を有
していた。

したがつて、この考案の目的は、施工の容易な
建物外周部の下部構造を提供することである。

この考案の一実施例を第１図ないし第４図を用
いて説明する。すなわち、この建物外周部の下部
構造は、耐力壁パネル１を脚金具２を介して布基
礎３に固定し、耐力壁パネル１と布基礎３間に生
じた空間部にモルタル下地材４を嵌着して、その
屋外側へモルタル層５を積層したものである。

詳説すると、布基礎３は、コンクリート製本体
６の上面をモルタル７でならして形成し、天端に
はアンカーボルト８を植設する。

耐力壁パネル１は、木製下枠９の下部に筒状金
属製下枠１０を固着し、それらの両面に表面板１
１を貼着し、金属製下枠１０の下端面に一対の脚
金具２を突設する。この脚金具２は、Ｉ形部材１
２の下端面にエンドプレート１３を溶接して構成
する。この耐力壁パネル１は、脚金具２のエンド
プレート１３を布基礎３の天端に載置し、アンカ
ーボルト８をエンドプレート１３のボルト挿通穴
（図示省略）に通してワツシヤ１４を介しナツト
１５を締結することにより、布基礎３へ固定す
る。

モルタル下地材４は、本体１６の裏面に上記脚
金具２に対応して一対のＵ字形弾性把持片１７を
固着する。本体１６は、パンチング穴１８を設け
た帯状金属板を幅方向へ屈曲して形成し、その上
部Ｌ形片１６ａには、脚金具２のＩ形部材１２の
各フランジ１２ａが嵌合可能な切欠スリツト１９
を形成する。また、弾性把持片１７の両側片先端
を屈曲して係止部１７ａを形成する。このモルタ
ル下地材４は、弾性把持片１７を屋外側から脚金
具２のＩ形部材１２へ差し込んで、その係止部１
７ａをＩ形部材２の屋内面に抜止係止することに
より、本体１６を金属製下枠１０の下端面と布基
礎３の天端間に嵌合配置する。この場合、Ｉ形部
材１２の両フランジ１２ａを切欠スリツト１９に
嵌入する。

モルタル層５は、モルタル下地材４の本体１６
の屋外面に沿つて、金属製下枠１０の下端面から
布基礎３の屋外面にかけてモルタルを塗り上げる
ことにより形成する。

なお、第１図において、２０は柱であり、布基
礎３のアンカーボルトに固定した取付金具（図示
省略）へボルト２１により固定する。

このように構成した結果、モルタル下地材４を
用いることにより、モルタル層５を、耐力壁パネ
ル１の金属製下枠１０と布基礎３の天端間に簡単
に形成することができ、また、モルタル下地材４
の取付けも、Ｕ字形弾性把持片１７を脚金具２へ
屋外側から差し込み係着するだけで、極めて容易
に行なえる。

以上のように、この考案の建物外周部の下部構
造は、天端にアンカーボルトを植設した布基礎
と、下枠下端面に突設した脚金具を前記布基礎天
端に載置してアンカーボルトへ固定した耐力壁パ
ネルと、本体裏面にＵ字形弾性把持片を突設した
ものでそのＵ字形弾性把持片を屋外側から前記脚
金具へ係着して本体を布基礎天端と耐力壁パネル
下枠下端面間に嵌合配置したモルタル下地材と、
このモルタル下地材本体の屋外面に沿つて前記耐
力壁パネル下枠下端面から布基礎屋外面にかけて
積層したモルタル層とを備えているため、容易に
施工できるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例の施工途中を示す
分解斜視図、第２図はモルタル下地材の斜視図、
第３図は施工後の断面図、第４図はその要部水平
断面図である。 １……耐力壁パネル、２……脚金具、３……布
基礎、４……モルタル下地材、５……モルタル
層、８……アンカーボルト、１０……金属製下
枠、１６……本体、１７……Ｕ字形弾性把持片。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 天端にアンカーボルトを植設した布基礎と、下
   枠下端面に突設した脚金具を前記布基礎天端に載
   置してアンカーボルトへ固定した耐力壁パネル
   と、本体裏面にＵ字形弾性把持片を突設したもの
   でそのＵ字形弾性把持片を屋外側から前記脚金具
   へ係着して本体を布基礎天端と耐力壁パネル下枠
   下端面間に嵌合配置したモルタル下地材と、この
   モルタル下地材本体の屋外面に沿つて前記耐力壁
   パネル下枠下端面から布基礎屋外面にかけて積層
   したモルタル層とを備えた建物外周部の下部構
   造。