JPS6332395Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は扇風機に係り、特にフアン及びこれを回
転するモータを外郭体に内蔵してなる、所謂ボツ
クス型の扇風機に関するものである。

従来のボツクス型の扇風機においては送風フア
ンを内部にひとつだけ設けて送風フアン自体を首
振りさせたり、可動レーバーにより吹き出し方向
を変向するようにしていたが、単一のフアンでは
同時に２方向に向けて同速又は異なる速度で送風
することは不可能である。このためには、２つの
扇風機を設けるしかないが、２つの扇風機を設け
ると装置自体大型化し、収納する時にも面倒であ
る。ひとつの扇風機にふたつのフアンを設けて上
記の目的を達成しようとしても具体的にどのよう
にして良いのか見当がつかない。

本考案は上記の点に鑑み、コンパクトな構造で
ありながら２個のフアンの組み合わせにより分散
送風や集中送風など各種送風状態を得られると共
に、それぞれのフアンの速度を単独に切り換えら
れるようにしたものである。

以下図面に示した本案の実施例について詳細に
説明する。第１の送風装置組品（以下単に第１組
品と称す。）１は外郭体１′を横断面二等辺三角形
状となし、上面に把手２を有すると共に、異なる
二つの側面に吸気口３と吐気口４とを形成する。
又、第１組品１の内部には軸線を縦方向にして配
置したクロスフローフアン５と、該フアン５のケ
ーシング６と、クロスフローフアン５を回転する
底部に配置したモータ（図示せず）とがあり、ク
ロスフローフアン５の時計方向への回転により送
風する。

第２の送風装置組品（以下単に第２組品と称
す）７は外郭体７′を横断面二等辺三角形状とな
し、上面に把手８を有すると共に、異なる二つの
側面に吸気口９と吐気口１０とを形成する。又、
第２組品７の内部には軸線を縦方向にして配置し
たクロスフローフアン１１と、該フアン１１のケ
ーシング１２と、クロスフローフアン１１を回転
する底部に配置したモータ（図示せず）とがあ
り、クロスフローフアン１１の反時計方向への回
転により送風する。

而して、上記第１、第２の組品１，７は二等辺
三角形状の一つの頂点部側をヒンジ１３を以つて
互に連結し、クロスフローフアン５，１１の軸線
と平行な軸を回転中心として互に開閉自在となつ
ており、又吐気口４，１０を有する側面が互に対
向位置し得るような関係になつている。尚、図中
１４は第１組品１の上面にあつて当該組品１のモ
ータを制御する速度切換スイツチ、１５は第２組
品７の上面にあつて当該組品７のモータを制御す
る速度切換スイツチである。

本案扇風機は上記の構成であり、収納時第１、
第２組品１，７は第１図に示す如く互に閉じた最
もコンパクトな状態にあり、収納スペースが最小
限に抑えられる。又、この状態で扇風機を持ち運
ぶようにすれば、持ち運びが容易とする。

次に、集中送風を行なう場合には、第１、第２
組品１，７を第２図及び第３図に示す如く互に適
当角度（180度以内）開いた状態で設置する。す
ると、両組品１，７の吐気口４，１０から出た風
は正面中央に集束され、目的とする送風が得られ
る。

又、正面に広範囲に渡つて送風する場合には、
第１、第２組品１，７を互に180度開いた状態で
設置する。すると、吐気口４，１０から出た風は
互に正面方向への平行な流れとなり、目的とする
送風が得られる。

又さらに、分散送風を行なう場合には、第１、
第２組品１，７を第４図に示す如く互に180度以
上開いた状態で設置する。すると、吐気口４，１
０から出た風は異なる方向への流れとなり、目的
とする送風が得られる。

このように両組品１，７の開閉角度を変えるこ
とにより集中送風、分散送風等必要に応じた送風
状態を得ることができ、さらに第１、第２組品
１，７の一方を停止したり互の送風力を異ならせ
たりすることにより種々の使い方ができることに
なる。

尚、外郭体の形状、フアンの種類等は上述実施
例のものに限定されるものでなく、本案の要旨を
変更しない範囲内で任意に選定できる。

以上本考案は、四角柱を対角線方向に２分割し
て形成される三角柱状の外郭体を一対設けると共
に、この両外郭体を四角柱状に接合した状態で接
触する一方の頂部を軸支して両外郭体を連結し、
上記両外郭体には、それぞれ軸方向にクロスフロ
ーフアンを収納し、両外郭体の対向する接合面に
は吹出口を形成すると共に、吹出口を形成しない
外郭体の他の側面に吸込口を形成し、速度制御ス
イツチ及びこのスイツチの操作によりクロスフロ
ーフアンの速度を制御する速度制御回路をそれぞ
れの外郭体に設けて成る扇風機である。

従つて、両外郭体の軸支部分を以つて両者の開
閉角度を変化させる、つまり両者の開き具合によ
り上記吹出口の角度が変化して集中送風や分散送
風など必要に応じた各種送風状態を得ることがで
きる。又、送風スイツチの操作によりそれぞれの
クロスフローフアンの速度制御を単独に行うこと
ができるので、必要に応じて両者の速度を異なら
せたり、一方を停止することも自在である。

又、両外郭体を回動して接合することにより両
外郭体は四角柱状になるので、２つの送風フアン
を備えるものでありながら収納時や移動時等に非
常にコンパクトになる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本案扇風機の異なる状態を
示す外観斜視図、第３図及び第４図は同上異なる
状態を示す概略横断面構成図である。 １，７：送風装置組品、３，９：吸気口、４，
１０：吐気口、５，１１：クロスフローフアン、
１３：ヒンジ。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 四角柱を対角線方向に２分割して形成される三
   角柱状の外郭体を一対設けると共に、この両外郭
   体を四角柱状に接合した状態で接触する一方の頂
   部を軸支して両外郭体を連結し、 上記両外郭体には、それぞれ軸方向にクロスフ
   ローフアンを収納し、両外郭体の対向する接合面
   には吹出口を形成すると共に、吹出口を形成しな
   い外郭体の他の側面に吸込口を形成し、 速度制御スイツチ及びこのスイツチの操作によ
   りクロスフローフアンの速度を制御する速度制御
   回路を、それぞれの外郭体に設けて成る扇風機。