JPS6332362Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、エンジンの気化器に連通して設けた
エアクリーナに関するものである。

従来、エンジンのエアクリーナにおいては、気
化器の吸入口に連通する連通孔を設けた本体の内
室の開口部に、除塵用のフイルターを挾持するた
めの蓋部を本体と別体に設け、蓋部の外側からボ
ルト等によつて本体を貫通して気化器に取り付け
ていたため、フイルターの交換が容易でなく、エ
アクリーナ本体を気化器に取り付けることも厄介
であり、しかも連通口を開閉するシヤツターの取
付構造が複雑で、取り付けおよび清掃、整備が厄
介であつた。なお、蓋部と本体とを別体に形成し
て、開口部周辺に設けた突起部と溝あるいは突起
部と爪等のごとき適宜形状の弾性的の係止手段に
よつて係止することも考えられるが、取り外ずし
た蓋の紛失、損傷等を生じるおそれがあつた。

本考案は、この点に鑑みて、気化器の吸入口に
連通する連通口を設けた本体の底部をボルトによ
つて気化器に装着し、この本体の内室の開口部に
フイルターを挾持するための蓋部を本体と一体に
軟質の合成樹脂等の可撓性材料により折曲自在に
成形して設け、連通口とフイルターとの間の内室
に、連通口を開閉するシヤツターを本体に揺動自
在に枢着して設けるとともに、本体の側壁に、シ
ヤツターの開閉アーム部が貫通する長孔を設け、
この長孔の縁部に外方に折曲げた形状のシール板
を本体と一体に成形して設けることによつてフイ
ルターの交換が容易に行なえるとともに、エアク
リーナ本体を気化器に簡単に取り付けることがで
き、しかもシヤツターの構造を簡単にして、組み
付け、清掃、整備を容易とするエアクリーナを提
供としようとするものである。以下、図面を用い
て本考案の一実施例について詳細な説明を行な
う。

図において、エアクリーナ１はつぎのように構
成されている。すなわち、本体３には、一方向に
開口する内室５が設けられ、本体３の底部７には
内室５と気化器９の吸気口１１に連通する連通口
１３が設けられている。前記内室５の開口部１５
には多孔性の合成樹脂等の除塵用のフイルター１
７が嵌合されている。前記本体３の底部７はボル
ト１９，１９によつて気化器９に装着されてい
る。ボルト１９の１つには、前記連通口１３を開
閉するためのシヤツター２１の開閉アーム部２２
がボルト１９に嵌合するカラー２３の外周に嵌合
して、揺動自在に枢着されている。前記開閉アー
ム部２２の外端部には操作用のワイヤー２４が連
通されている。また本体３の側壁には凹部２６が
設けられており、この凹部２６の底壁２８に前記
シヤツター２１の開閉アーム部２２が貫通する長
孔２５が設けられ、長孔２５の両縁に沿つてシー
ル板２７が底壁２８と一体的に成形して外方に突
出した形状に設けられている。長孔２５の両縁の
シール板２７，２７は、本体３とともに可撓性材
料が形成され、エンジンの吸引力によつて吸引さ
れて互いに密接するように、材料の柔軟性に応じ
て板厚および間隙寸法が設定されている。また、
直接本体３の側壁に長孔２５を開口して、この長
孔２５の両縁に沿つたシール板２７を本体３と一
体に成形して直接外方へ立設した形状としてもよ
い。前記開閉アーム部２２はシール板２７の間を
貫通して揺動するように設けられている。前記本
体３には折曲自在の折曲部２９を介して蓋部３１
が設けられ、蓋部３１には通気孔３３，３３，…
が設けられている。また前記本体３の上部には折
曲自在の折曲部３５を介して係止部３７が設けら
れ、蓋部３１の端部に設けた係止爪３９と係脱自
在に設けられている。さらに前記本体３と蓋部３
１は軟質の合成樹脂等の可撓性材料によつて折曲
自在に一体に成形されているものである。

以上のような構成において、エンジン（図示
略）のピストン（図示略）の往復作動による吸引
力によつて通気孔３３，３３…から吸入された空
気はフイルター１７を通過して空気の除塵を行な
い連通口１３、吸気口１１を通つて気化器９へ送
られる。また、エンジンが回転すると吸引力によ
つて気化器９の内室５は直ちに負圧となり、長孔
２５の両縁に沿つたシール板２７は互いに引き寄
せられて密接する。またフイルター１７を交換す
る場合は、本体３の係止部３７を蓋部３１の係止
爪３９から離脱せしめて蓋部３１を開き、汚染さ
れたフイルター１７を取り出して新しいフイルタ
ーを開口部に挿入するものである。

以上のように本考案は、一方向に開口する内室
を備えた本体の底部に前記内室と気化器の吸入口
に連通する連通口を設け、前記本体の底部をボル
トによつて気化器に装着し、前記内室の開口部に
設けたフイルターを挾持するための蓋部を設け、
前記本体と前記蓋部とを軟質の合成樹脂等の可撓
性材料により折曲自在に一体に成形して設け、前
記連通口と前記フイルターとの間の内室に、連通
口を開閉するシヤツターを前記本体に揺動自在に
枢着して設けるとともに、前記本体の側壁に、前
記シヤツターの開閉アーム部が貫通する長孔を設
け、前記長孔の縁部に外方に折曲げた形状のシー
ル板を前記本体と一体に成形して設けたエアクリ
ーナであるから、除塵用のフイルターの交換を容
易に行なうことができるとともにエアクリーナの
本体を気化器に容易に装着することができ、しか
もシヤツターの取り付けをコンパクトとして、フ
イルターの清掃、整備を容易とし、長孔の両縁に
沿つたシール板を気化器内の負圧によりシールし
て外気の進入を阻止できる。さらに部品点数が少
なく原価を安くできるとともに製作が容易となる
ものである。

なお、本考案は前述の実施例に限定されること
なく、他の態様においても実施できるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の側断面説明図、第
２図は第１図の−線の正断面説明図、第３図
は第１図の−線の平断面説明図、第４図は本
考案の一実施例の蓋部を開いた状態での側断面説
明図、第５図、第６図、第７図はそれぞれ同要部
の側断面説明図、第８図および第９図はそれぞれ
同要部の平断面説明図および側面説明図である。 図面の主要部を表わす符号の説明、３……本
体、５……内室、７……底部、９……吸気口、１
３……連通口、１５……開口部、１７……フイル
ター、２１……シヤツター、２２……開閉アーム
部、２５……長孔、２７……シール板、３３……
蓋部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 一方向に開口する内室５を備えた本体３の底部
   ７に前記内室５と気化器９の吸気口１１に連通す
   る連通口１３を設け、前記本体３の底部７をボル
   ト１９，１９によつて気化器９に装着し、前記内
   室５の開口部１５に設けたフイルター１７を挾持
   するための蓋部３１を設け、前記本体３と前記蓋
   部３１とを軟質の合成樹脂等の可撓性材料により
   折曲自在に一体に成形して設け、前記連通口１３
   と前記フイルター１７との間の内室５に、前記連
   通口１３を開閉するシヤツター２１を前記本体３
   に揺動自在に枢着して設けるとともに、前記本体
   ３の側壁に前記シヤツター２１の開閉アーム部２
   ２が貫通する長孔２５を設け、前記長孔２５の縁
   部に外方に折曲げた形状のシール板２７を前記本
   体３と一体に成形して設けたことを特徴とするエ
   アクリーナ。