JPS5818829Y2 - 電気掃除機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 近年の電気掃除機は集塵ケースの開口部からフィルター
装置を挿入する形式のものが多いが、この形式ではフィ
ルター装置の外面に線膜のような塵埃がびっしりと付着
し、除去に手間どるものであった。

本考案はかかる問題の解決を゛目的とし、フィルター装
置の外面に付着した塵埃層を簡単な装置、及び簡単な操
作で容易に除去できるようにしたものである。

以下本考案の一実施例を図に基いて説明する。

電気掃除機１は後半部分が送風機ケース２、前半部分が
集塵ケース３となっており、送風機ケース２は把手４と
左右一対の後車輪５を、集塵ケース３は把手６と一個の
自在前車輪７を、それぞれ有している。

両ケース２，３は、互の下部の保合部８．９を係合し、
集塵ケース３の上部に設けた押釦式ばね付クランプフッ
ク１０を送風機ケース２に係合することにより、連結さ
れる。

送風機ケース２の内部は仕切壁１１により上下二段に仕
切られ、上方の区分は電動送風機１２を収納する電動送
風機室１３、下方の区分はコードリール１４を収納する
コードリール室１５となっている。

電動送風機室１３の前面及び後面には吸気口１６及び排
気口１７が形設される。

他方集塵ケース３は、前面にホース接続口１８を設け、
このホース接続口１８の内側に塵埃の逆流を防ぐ逆止弁
１９を枢支すると共に、送風機ケース２に連結される側
の開口部２０には、フィルター装置２１を装着している
。

２２はフィルター装置２１の基板で、その周縁には開口
部２０の内面と送風機ケース２の前面とに密着するシー
ル部材２３が装着されている。

基板２２の中央部には水平方向の軸受部２４が形設され
、この中に回転軸２５が枢支される。

回転軸２５の後端にはつまみ２６を有する円板状ハンド
ル２７が一体成型される。

回転軸２４の前端には筒形二次フィルター２８が固定さ
れる。

二次フィルター２８は、樹脂加工した不織布ないし濾紙
に軸線方向の襞を多数折込み、これを第２図に見られる
ように断面菊花形に曲げたものであり、筒前端には回転
軸２５に嵌合する軸受部２９を有する前端板３０を、筒
後端には中心に通風部を有するドーナツ形後端板３１を
、それぞれ合成樹脂でモールド成型したものであって、
前端板３０を回転軸２５にねじどめすることにより、回
転軸２５に固定される。

後端板３１の周縁には基板２２に摺接する環状シール部
材３２が装着され、基板２２の、シール部材３２で囲ま
れた区域には、適当数の通風口３３が形設される。

またハンドル２７にも、空気の流通を良くするため、通
風口３４が形設される。

３５は軸受部２４の外周に固定された除塵体で、リング
状の中心部から数本の弾性腕３６を突出した形をしてお
り、ハンドル２７を回して二次フィルター２８を回転さ
せると弾性腕３６の先端が二次フィルター・２８の襞を
内側からはじき、フィルター外面の塵埃を落下させるも
のである。

３７は基板２２の前面に着脱可能に装着される一次フイ
ルター枠で、これは次のような形状をしている。

すなわち−次フイルター枠３７は二次フィルター２８を
すっぽりと包む如く、前面を閉ざした筒形をしており、
シール部材２３に接合する後方周縁部の下端には支点片
３８を垂設し、この支点片３８を、集塵ケース開口部２
０の内面に形設した支点用凹所３９に係合させている。

かかる支点部と反対側に存在する一次フイルター枠３７
の側面、すなわち上面４０は、掃除機中心線と平行な垂
直平面内において、支点片３８と支点用凹所３９の保合
部を中心とする円弧を抽く如く形成する。

すなわち−次フイルター枠３７は、支点片３８と支点用
凹所３９の係合部を中心とする回転体の一部を切取った
ようなものと考えれば良い。

かかる−次フイルター枠３７には、前述の円弧状上面４
０から左右両側面の半ばにかけ、比較的目の粗い一次フ
イルター４１を張架する。

−次フイルター枠３７の下部は、二次フィルター２８か
ら落下した塵埃を受ける細塵溜部４２として使用するた
め、−次フイルター４１を張らないで非通気部のまま残
す。

細塵溜部４２の前部には細塵排出口４３を形設し、これ
を閉ざす蓋４４をその外側に吊下げる。

本考案では、−次フイルター枠３７の外面にその内縁が
近接する塵埃除去板４５を集塵ケース３の内周面、開口
部２０に近い位置に設けている。

本実施例では集塵ケース３の内面数個所に形設したボス
４６に塵埃除去板４５をねじどめしている。

塵埃除去板４５はフィルター装置２１の全周を囲む訳で
はなく、非通気部たる細塵溜部４２の外側に相当する個
所は切除して塵埃の排出を妨げない切除部４７としてい
る。

集塵ケース３の左右側内面には、塵埃除去板４５の両端
部に当接し、該両端部と、フィルター装置２１のシール
部材２３との間に生じる隙間を閉ざすリブ４８を形設す
る。

また基板２２の後面には、支点片３８と反対側、すなわ
ち上側に、指掛部４９を構成する板を固定している。

次に作用を説明する。

吸塵を行なうと一次フイルター４１の外側には線膜のよ
うな塵埃が付着して層をなし、二次フィルター２８の外
面には細塵が付着する。

塵埃の付着がひどくなったら集塵ケース３を送風機ケー
ス２から分離し、ハンドル２７を回して二次フィルター
２８から細塵を落下させる。

次いで指掛部４８に指を掛け、支点片３８の先端を中心
として第３図のようにフィルター装置２１を回動させる
と、−次フイルター４１の外面の塵埃層は塵埃除去板４
５によって集塵ケース３内にかき落され、フィルター外
面２．７は外面を掃除された形で出て来る。

その後細塵排出口４３を下に向けて細塵溜部４２の細塵
を落とすと共に、集塵ケース３の中から粗塵の塊を、ひ
っかかりのない塵埃除去板４５の切除部４７を通じ排出
すれば良い。

このように塵埃除去板４５に切除部４７があると、その
端とフィルター装置２１との間に生じる隙間から塵埃除
去板４５の裏側に塵が入り込み、フィルター装置２１を
抜取る時こぼれ落ちることになりがちであるが、本考案
ではリブ４８によりこの隙間を塞いでいるので塵埃除去
板４５の裏側に塵埃が入り込まず、塵埃の落ちこぼれは
生じない。

以上のように本考案は、集塵ケースの内面に、該ケース
からフィルター装置を引抜く時、フィルター装置外面か
ら塵埃をかき落とす塵埃除去板を固定したから、フィル
ター装置からの塵埃屑除去を簡単に行なえると共に、か
かる塵埃除去板の両端部とフィルター装置との間に生じ
る隙間を集塵ケース内面に形設したリブで閉ざしたから
、塵埃除去板の裏側に塵埃が入り込み、それがフィルタ
ー装置抜取時にこぼれ落ちるという不都合をなくすこと
ができ、実用的効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

図は本考案電気掃除機の一実施例を示し、第１図は掃除
機中心線に沿った縦断面図、第２図は第１図と直交する
方向の断面図にして右半分は第１図のＡ−Ａ線に沿って
、左半分は第１図のＢ−Ｂ線に沿って断面したもの、第
３図は第２図のＣＣ線に沿って切断した集塵ケース横断
面図、第４図は塵埃除去過程を示す集塵ケース部分の断
面図、第５図は部分拡大断面図である。 ３・・・・・・集塵ケース、２１・・・・・・フィルタ
ー装置、４５・・・・・・塵埃除去板、４８・・・・・
・リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 集塵ケースの開口部から該ケース内にフィルター装置を
   挿入するものにおいて、フィルター装置引抜時、該装置
   外面から塵埃をかき落とす塵埃除去板を集塵ケース内面
   に固定すると共に、同ケースの内面には、前記塵埃除去
   板の両端部とフィルター装置との間に生じる隙間を閉ざ
   すリブを形設してなる電気掃除機。